やはり俺の奇妙な転生はまちがっている。   作:本城淳

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前回までの八幡の冒険!

ロードローラーによってバスは爆発!
橋から緊急脱出の為にデラウェア川に飛び降りた八幡達!
波紋使い達の活躍により、苦もなく河岸に「走り」着いた八幡達に、新たな刺客が現れる!
かつてジョセフを苦しめ、承太郎、ポルナレフ、花京院によって倒されたラバーズのスタンドを持つスティーリー・ダン!
ダンはラバーズを仗助に取り付かせ、二十年前と同じやり方で攻めて来た!
更にジョルノと女性陣を人質に取られた!
それならばこちらも二十年前と同じ作戦でやり返せ!
八幡がハーミットアメジストで映像を出し、静と仗助のスタンドが小型化して仗助の脳へ突入!
億泰とミスタが想定外の事態に備えて身動きできない彼等を護衛!
さぁ、どうなる!ストーンオーシャン外伝!

※静ファンの皆様にご注意いたします。
序盤、静のキャラ崩壊が半端ではありません。
キャラがギガブレイクしています。
前話の内心話はこの為のフラグ立てだと思って下さい。
自らのスタンド名と取り付く相手を間違えたスティーリー・ダンの判断ミスが招いた不幸な事故の結果です。

静「やっと私にスポットが当たったのに酷いです!」





東方仗助、恋人に遇う3

side比企谷八幡

 

アクトンクリスタルとクレイジーダイヤモンドのミクロ版が上手く仗助の血管に入り込めたようだ。

二人は俺の肩越しにiPadを見ている。

 

八幡(その二人の影からお前も見ているのがバレバレなんだよ…。

巧妙に隠れていてもな…)

 

妙な視線はまだ離れない…

 

 

side静・ジョースター(会話はクレイジーダイヤモンドとアクトンクリスタルですが、本体表記でお送りします)

 

兄さんと私が兄さんの頭の血管に突入した。

血管は私が波紋カッターで私達が侵入できるくらいの穴を開けて侵入した。

 

仗助「うげぇ…痛くねえけど自分の血管を傷つけられるのは気分がワリイ…」

 

静「後でイーハに治して貰うから我慢して下さい」

 

そりゃ、兄さんの体を傷つけるのは心苦しいけど、今はそれどころじゃぁない。

一刻も早く脳幹にいるラバーズとか言うスタンドをボコボコにしなくちゃ気が済まない!

こっちは猫かぶって上品に振る舞い、イーハ並に引っ付いて世間で言う「当ててるのよ」とかを下品にならないレベルで尚且つ私は気付いてないよ?的なアピールして天然な妹を装ったり、家事を頑張ったり、会社の仕事とかでも秘書兼副支部長やって公私に渡ってサポートしたり、近付いて来る女を牽制したり、他にも………(更に長々と続く。続くに従って内容が病んで行っているので 自主規制&中略)…特にこの間の飛行機なんて寝ぼけたふりしてアピールしたりいっぱい、いっっっっっぱい頑張ってるこの私を差し置いて、「ラバーズ?」!?絶対に…ぜぇぇぇぇったいにユルサナイ!

私の兄さんを渡さない!

 

仗助(本体)「ジョジョ?おいジョジョ!?どうした?目が血走ってるぞ!?」

 

八幡「あ~…ダメだこりゃ…ありゃ見えてねぇよ、ジョジョの一番触れちゃぁいけない部分に触れたな…」

 

仗助(本体)「どういうことだ?」

 

八幡「髪型をバカにされた時のお前にそっくりだって話をしてるんだよ。

ジョジョにとってのお前は、お前にとっての頭と同じって事だ」

 

仗助(本体)「わかるような…わからねぇような…」

 

八幡「あぁそう!そりゃぁ悪かったな鈍感ラブコメ主人公!ほら、そろそろ脳幹に着くぞ!」

 

うるさいよ、ハッチ!兄さんのそう言うところがまたカワイイんだから、ちょっと黙ってなさいよ!

 

 

sideジョルノ・ジョバァーナ

 

人間椅子にされ、四つん這いの姿勢。

そんな姿勢の僕の背中にはスティーリー・ダンが座っていた。

ダンはいろはや小町を横に侍らせ、上機嫌に陽乃に淹れさせたコーヒーを飲んでいた。

 

ダン「実に気分が良いなぁジョルノ・ジョバーナ。いや、DIO様の息子。

それとも、……と呼ぶべきかな?」

 

ジョルノ「よく僕の本名を知っていたね?

戸籍も何も既に無くなっていて、その名前は忘れ去られていたはずなのに。

そして既に捨てた名前なのに」

 

ダン「テメェ、イスが何を口を利いているんだ?」

 

ダンは僕の自慢の髪を掴んで引っ張る。

くっ……コイツ、今はこちらが手を出せないと思って調子に乗って…。

仗助さんほどでは無いけれど、僕だってこの髪型にはこだわりがあるし、オリジナリティ溢れる自慢の髪型だ。

それにさっきから靴を舐めさせられたり、手を踏まれたり、唾を吐かれたりと、やられている内容は子供じみて下らないが、それなりには腹が立つ。

見ればいろはや小町、陽乃にもベタベタ触っている。

コイツ…ロリコンか?

家族に近い子や、『親戚』がこんな下衆にベタベタ触られるのがこんなにも胃をムカムカさせる。

頭に来たので、ゴールドエクスペリエンスで石をセキインコに変えてやられたことをボソボソ言って覚えさせる。

メモ帳代わりだ。

ああ、これはしっかり『仕返し』をしなければ…

僕の本名を知っているくらいだから、素性だって知っているだろう。

スゴい覚悟だと思う。

決して君にその覚悟が無いにしても、このパッショーネのボスである僕にこんなことをしてくるのだ。

覚悟があろうがなかろうが、そこは問題じゃぁない。

是非ともお返しをしなければならない。

コイツも…

こんな下衆を寄越したプッチも…

僕達の最上級のお礼をしなければパッショーネのみならず、Biglietti banda italiana(イタリアンギャングの沽券)に関わる。

 

あぁ…本当に楽しみだ…

早くしてくれ、八幡。

あまり焦らされると、我慢できなくなるよ?

 

side静・ジョースター

 

あ、いた。

ゴミ虫みたいなスタンド使いにはお似合いのノミのようなスタンドだ!

 

ラバーズ「マァギィィィ!」

 

なんか兄さんの脳細胞とか肉の芽を使って自分の分身を作り出してるけど、そんなものが波紋に通用するか!

 

静「兄さん!同調させるよ!」

 

仗助「お、おう!(完全に素に戻ってやがる)」

 

静「波紋!コオォォォ!」

 

私と波紋が兄さんの体と同調する!

すると、元々の性質が波紋に弱い肉の芽の分身はモチロン、生命のエネルギーは老廃物とかも駆逐する。

つまり、切り取られた脳細胞は老廃物扱いとかと同じ扱いで浄化される!

 

仗助「ドララララララ!」

 

静「怒ララララララ!」

 

兄さんと私のダブルドラララのラッシュで分身達の姿は次々と煙に変わる。

 

ラバーズ「マァギィィィ!なんだコイツら!手に負えねぇ!」

 

静「あなたの戦い方は承太郎おじさまの資料で既に拝見しています。

ジョースターを相手に同じ戦法で、同じ仕掛けで挑む…それは無策で挑むも同じ事を意味します」

 

本当に愚か…

資料によればポルナレフさんと花京院さんは攻撃を受ければ受けるほど、分裂して増殖するラヴァーズに苦戦されたとか。

今回もそれを狙っての行動。

しかも前回ラバーズを倒した花京院さんのハイエロファントグリーンの『法皇の結界』のような技の使い手は「表向き」にはいない。

この愚か者は絶対に勝てると思っていたのだろう。

だが、前提条件が違う。

こいつが何をするのか知っていれば、別に対策ならいくらでもある。

その1つが私達波紋の戦士の投入。

分身を作り出そうにも分裂させる為の細胞が煙にされてしまう。

 

静「やはりあなたは東方仗助の頭に居座る『恋人』にふさわしくはありません。

何故なら、あなたは我が家訓にそぐわなすぎる」

 

次々と次々と煙になるラバーズの分身。

そして仕掛けられている肉の芽。

1つ1つを素早く、かつ確実に潰しながら、私は言い放つ。

 

静「1つ!ジョースター家に二度同じ手を仕掛ける事、すなわちそれは既に凡策!同じ手にかかる者、すなわちその者は既に愚者と思え!

 

1つ!作戦上逃げることはあっても戦いそのものからは決して逃げるな!

 

1つ!キチッと死んで地獄に行くクズには、しっかり地獄への穴へ背中を押してやるべし!

 

1つ!相手が勝ち誇った時、そいつは既に敗北している!確実にとどめを刺してから勝ち誇れ!

 

1つ!相手の1つ上を行っていると思うな!自分の全てをやぶられた上でも、更に相手の1つ上を行くつもりで頭を使え!

 

あなたはジョースターに二度も同じ手を仕掛けた愚者であり、まだ勝ってもいないのに勝ち誇り、キチッと地獄への穴へ背中を押すべき下衆!こんな外道に、私達ジョースターが…弱さを知り、それすらも強みに変え、常に相手の1つ上を行くように頭を使ったジョセフ・ジョースターの弟子達が負ける道理はありません!ドララララララ!ドラァ!」

 

私はラバーズ本体と肉の芽に波紋を流し込み、肉の芽を消滅させる。

劣性を悟ったラバーズは慌てて逃げ去る。

本当は私がとどめを刺してあげても良いけれど、それはジョルノ兄さんに任せよう。

無粋なお客様もいるようだしね。

 

仗助「俺の出番がなかった」

 

静「いえ、これからですよ兄さん。

出てきなさい!屍生人とやら!」

 

影が現れ、中から骨のゾンビ達が出てくる。

その数、約5体。

 

静「兄さん。本当の戦いはここからです」

仗助「おうよ!ドララララララ!」

 

兄さんのラッシュが屍生人に入る。

だけど、あのクレイジーダイヤモンドをもってしても浅いヒビが入るだけ。

動きも速いし、クレイジーダイヤモンドのパワーに対抗できる力もある。

だけど…話に聞いているのとはちがって動きに精密さはない!

 

静「別に直接波紋を流さなくても、波紋を通す方法ならある!ドラァ!」

 

中国拳法、透し…

外からではなく、内側から破壊の力を流す技法。

そこに波紋の力を加えれば…

 

屍生人「Gaaaaaaa!」

 

屍生人は灰になる。

 

仗助「考えたなジョジョ!ならば俺はこれだ!ドラァ!」

 

同じく中国拳法、猛虎硬破山。

八極拳の中でも破壊力に優れた腕力と体重の移動を肘の一点に集中させた技だ。

シアーハートアタックとかと言う硬さクラスをもった相手用にと兄さんが研究、練習していた技だが、本当に役に立つ時が来るとは…

パワー型のクレイジーダイヤモンドならば、多少硬くてもこの技の前では役に立たない。

 

仗助「ジョジョの波紋を同調させて…ドララララララ!」

 

私の波紋が兄さんの拳を通じて屍生人に流れる!

 

静「これが二人の初めての共同作業でした♪」

 

仗助「気ぃ抜くな静!手強いのは確かなんだからよ!」

 

私達は背中合わせになり、残る三体に集中した。

 

 

side比企谷八幡

 

八幡「お出ましか。表にも…な。

お約束通り現れてくれて嬉しいぜ。屍生人ども」

 

俺達の前に約3体の屍生人が現れた。

むしろ仗助の脳内にマイクロ屍生人が出てきた事が驚きだ。

あんなのが頭に湧かれた仗助に同情する。

 

仗助「頼むぜ!億泰、ミスタ!

俺達は手が離せねぇ!」

 

ミスタ「了解だ。行くぜ億泰!」

 

億泰「おうよ!」

 

ミスタさんが銃弾を撃ち、曲射で屍生人の頭に命中させる。

だが、今回は少しひびを入れるだけに留まっている!

 

屍生人「WRYYYYYY!」

 

効いていない!くそっ!強化されているんだ!

億泰さんの攻撃もだ!

 

億泰「削り取れば硬さなんて関係ねぇんだよ!あっちこっちに出しすぎて動きが緩慢だぜ!こっちにこい!」

 

ブオン!

 

億泰「近づいて来たところをもういっちょ!」

 

ブオン!

 

ザ・ハンドが屍生人の足を捉える!片足が剥き出しになった!上手い!

今だ!

 

八幡「ハーミットアメジスト&波紋!」

 

iPadに通しているハーミットアメジストとは別の手からハーミットアメジストを出し、波紋を流して一体を倒す!

 

ミスタ「一回で駄目ならよぉ、同じところに何発でも叩き込めば良いんだよなぁ!」

 

ダダダダダン!

 

ミスタさんがピストルズを使って何発も同じ場所に弾丸を叩き込む!

するとヘルメットのヒビが広がり、とうとう割れ目が覗き込む!

そのヒビから光が差し込み、こちらの屍生人も灰になった!

 

億泰「やるなミスタ!」

 

ミスタ「オメェもな!億泰!」

 

 

 

sideジョルノ・ジョバァーナ

 

ああ、我慢できなかった。

スティーリー・ダンはゴールドエクスペリエンスか石から作り出した木のつるで手足を巻き付けられ、ハリツケの状態になっていた。

 

ダン「こ、これは…」

 

ジョルノ「ギャングを甘く見ましたね。僕は承太郎さんほど我慢強くもなければ、当時の彼のように裏を知らない訳ではないんですよ。『痛み』なんて与えなくても、あなたをこうして身動きできなくさせる方法なんていくらでもあります。それにあなた、覚悟はないですよね?ここで自分の舌を噛みきり、自分の命ごと、せめて仗助さんを道連れにしようとする覚悟はないですよね?」

 

ナランチャは自分の舌を切断してでも敵を倒す覚悟をもって僕達と辛く、厳しいディアボロとの戦いに臨んでいた。

それに比べてこいつはどうだろうか?

目先の優越感を優先させ、せっかくとった人質の仗助さんすら上手く活用出来なかった。

自分を痛め付る覚悟があれば、八幡達を止める事が出来たのかも知れない。

覚悟なんて一切ない、ただスタンドが使えるだけのクズ。

それがこいつだ。

 

いろは「ハチ君からラバーズが逃げたって連絡が来たよ!」

 

ジョルノ「みなさん。体中の穴という穴を塞いで下さい。特に耳は」

 

僕はいろはからスマホを受け取り、みんなに注意を促す。

僕は少しだけ耳を触り、スマホを操作した。

 

sideスティーリー・ダン

 

ダン(バカめ!お前自身の耳ががら空き…なにぃ!)

 

耳が…ない!

 

 

sideジョルノ・ジョバァーナ

 

やはり「僕」に来たか。

耳から手を放せば、僕の耳に入ろうとする。

自分で特に耳に注意しろと言っておきながら、自分が無防備になるわけがないじゃぁないか。

僕はまんまと罠に引っ掛かったラバーズをゴールドエクスペリエンスでつまんだ。

 

ジョルノ「僕の特技なのさ」

 

ブチャラティに出会う前、警察官に「バイト」の許可を貰うために一発芸としてやっていた特技、耳の穴の中に耳を入れる。

やり方は秘密だけど、この特技が一発芸以外に役に立つ日が来るとは思わなかった。

 

ジョルノ「さて、このまま何もしなければ、再起不能にはなってもらうが、何もしないと約束しよう」

 

ダン「ひ、ひいいぃぃぃ!何もしない!何もしないから勘弁してくれ!」

 

本当に覚悟がない男だ。

そう考えていると、いくつもの影が出現し、八幡が言っていた屍生人が出てきた。

それもざっと数えて20体はいる。

多すぎじゃぁないかな?

 

いろは「ゾンビたちっ!?エメラルドストライク!」

 

いろはのエメラルドストライクが屍生人達を射つが、すべて跳ね返される。

 

いろは「かたっ!」

 

陽乃「どいて!いろはちゃん!」

 

陽乃の刀が一閃し、屍生人が崩れ落ちる。

どんな斬れ味してるんだ!

 

陽乃「私のアヌビス神はこんにゃく以外、斬れるわよ?」

 

心を読まないで欲しい。

そしてそれは3代目アルセーヌ・○パンの仲間のサムライが持っている斬○剣なのか?!

 

いろは「また来た!」

 

再び影から屍生人が発生する。

 

ダン「形勢逆転だな。

このまま降参してラバーズを解放すれば、比企谷八幡は連れていくが、お前達は助けてやるぜ?」

 

図に乗るやつだが、しかしこのままでは…

 

小町「小町達が降参して、お兄ちゃんを差し出せば、ほんとに小町達の命は…助けてくれるの?」

 

小町?

本気か?

 

ダン「ああ、比企谷八幡以外は助けてやるさ」

 

小町「たが断る!」

 

ダン「なに!」

 

小町「小町の友達の一人に、こんな言葉を言っていた人がいるんだよね。

『最も好きな事のひとつは、自分で強いと思ってるやつにNOと断ってやる事だ』って。

小町もそう思う。あなたにも、この屍生人の親玉にも、小町は言うよ!

この比企谷小町が好きなことひとつは、自分が強いと思っている人にNOと断ってやる事だよ!」

 

小町、よく言った。

僕は君を尊敬する!

小町はサンシャインルビーを出現させた。

 

小町「あんまり使いたく無かったけど、もうやるしかないよね?小町も覚悟を決めたよ。

一般人を巻き込みたくは無いって言ったけど、ごめん。アレは嘘になるかも。

もしかしたら一般人をやっちゃうかもね」

 

小町…まさか…君は「アレ」をやる気か?

 

陽乃「え?なになに?奥の手でもあるの?

そんなのあるなら早くやってよ!」

 

簡単に言うんじゃぁない!

もし禁じ手の「アレ」だったら、とんでも無いことになる!

 

小町「みんな!」

 

サンシャインルビーは腕を上に向け、人差し指を上に掲げた。

「アレ」のサインだ!冗談じゃぁない!

くるっ♪シュゴオオオ!

僕はなりふり構わず陽乃を小脇に抱えて逃げ出した!

正真正銘の逃げるんだよォォォだ!

 

くるっ♪シュゴオオオ!

 

いろは「逃げるんですよォォォ!」

 

いろはも屍生人の群れから一目散に逃げる!

当然だ!小町のスタンド、サンシャインルビーは段違いに強い!パワー、スピード、手段を問わなければ射程もある!遠近問わないスタンドだ!

だが、致命的に苦手な物がある!精密性だ!

この精密性の無さが、サンシャインルビーの強すぎるスペックを逆に弱点に変えてしまっている!

「アレ」はその弱点を一番表している技と言っても過言じゃぁない!

 

陽乃「なに!?まじで何なの!?

何で脇目もふれずに逃げてんの!?」

 

ジョルノ「うるさいな!君は知らないからそんなことを言えるんだ!

急いでるんだ!とにかく絶対に今は逃げさせてもらうからね!」

 

ラバーズをしっかり持ちながら、僕は陽乃を抱えて逃げる!

………シュウウウウウ……

 

ダン「ギャアアアァァァァァァ!」

 

刹那……音もなく…一瞬という時間を何分割にした時間の表現ですら生ぬるい、それを何と言うのだろう。

その瞬間の直前と直後では景色が様変わりしていた。

屍生人達の体には無数の五百円玉大の穴が空き、その周りは熱で溶けている。

地面は穿たれ、土が焦げていて、河原の形が変わってしまっている。

デラウェアメモリアルブリッジまでは被害が行っていない。

そこまで届かないくらいには距離は絞れたのか…

最悪の大惨事は免れたようだ。

キングクリムゾンやザ・ワールドのように時間差もなく、時間が切り取られたかのように刹那に起きたこの惨事。

それを引き起こした小町の「アレ」の正体は、一瞬だけ射出された文字通り太陽のエネルギーを表現した何本ものフレア級の超高熱熱線光の波紋レーザー。

レーザーと言われて想像するのはSF映画とかででてくるアレだろう。

だが、言おう。

あんなものはレーザーじゃぁない!

考えてもみて欲しい。「音速」、例えば発射された銃弾を目で捉えられるだろうか?

ミスタのセックス・ピストルズはよくあんな音速の銃弾でパス回しが出来ると感心してしまう。

映画とかで大砲の砲弾が発射されたのを、映画やアニメ等では目視された形で出てくるが、あんなものは出鱈目だ。

実際に真後ろから発射された砲弾を見ると、一瞬だけ黒い弾丸が見れれば運が良い方だ。

何キロもの距離を数秒で到達できる物をハッキリ見ることなどできやしない。

落下してくる砲弾がひゅるるる~と表現されるが、実際は着弾してからシュウウウウウ!と音がする。

それだけ音速とはどれだけ速いかわかるだろうか?

「音速」でこれだ。では「光速」は?

光は1秒で地球を七週半もすると言われる速さだ。

本当のレーザーというのはそれなのだ。

レーザーがピカッと光ったと思ったその時は、既にレーザーに撃ち抜かれた後だ。

レーザーポインターから一瞬だけ付けられたレーザーを目視できるだろうか?

小町がやったのは極太のフレア級レーザーを何本もだしたんだ。

ルビーレーザー。

名前の可愛らしさとは裏腹の、凶悪極まりない必殺技。

だが、それが思うように射てるのであれば、今までの戦いではこんな苦戦をしていないし、さっきも僕達は慌ててはいない。

何故ならここでサンシャインルビーの致命的に低すぎる精密性が、この凶悪な技を逆に弱点へと変えている。

照準が悪い上に距離も収束性も方向もある程度でしか定められない。

さっきも屍生人達から少しでも離れなければ僕達が蜂の巣にされかねなかった!

現に屍生人達から近くない位置に離れていたスティーリー・ダンの右肩から下は溶かされており、左ももだって溶けている!

射程も小町の目に付く…東京から見える富士山にまですらもルビーレーザーの射程に入ってしまっているくらいには届いてしまう!

試した事はないらしいが、月にまで届くと言われても納得出来てしまう!

それが強みであり、弱点。

当然、屍生人たちは全滅していた。

 

陽乃「何…アレ…」

 

陽乃が腰を抜かしてしまった。

それはそうだろう。サンシャインルビーに散りばめられているエイジャの赤石…

紅くキラキラ光る綺麗なそのスタンドの宝石は、制御不能の最終兵器。

ジョセフさん曰く、下手をすれば地球すら破壊可能なもの…

八年前の墓地で暴走したのが八幡ではなく、小町であったのなら、地球が滅びてしまっていてもおかしくはなかった。

小町がなるべく自らの波紋かサンシャインルビーでの接近戦、又は波紋カッターとかの波紋の技で済ませているのは制御が出来ないからだ!

長々と語ったが、僕達がそれだけルビーレーザーを心底恐れているかわかるだろう。

ふぅ…落ち着いた…

 

ダン「ギャアアアァァァァァァ!何が起きたんだ!

助けてくれ!何もしてないんだ!俺は何もしていない!

なぁ、そうだろう?!」

 

小町「だが断る!」

 

小町はスティーリー・ダンを川に投げ捨てた。

僕が何をするか、わかるのだろう。

流石は長い付き合いだ。

 

ダン「何故だ!何もしなければ、何もしないという約束だったんだろう!?」

 

ジョルノ「自分を知れ。そんな都合の良い話、あるとでも思っていたのか?」

 

プチっ!

僕は摘まんでいたラバーズを潰した。

 

ダン「あ…」

 

ブクブク…コポォ…

 

沈みかけていたスティーリー・ダンの最期がどういう姿であったかはわからない。

そんなものは知る必要も、興味もない。

沈んでいった情けない音に似合った姿なのだろう。

あんな男には相応しい最期だった。

ただ、それだけだ。

 

side綾瀬絢斗

 

絢斗「何故、スカルズ軍団を全軍撤退させた?」

 

少年「何をされたかわからない、あんなチートを相手にをしろと?」

 

絢斗「臆病風に吹かれたか…ガキが」

 

少年「そうかい。そう思うなら、アンタとはもうここまでだ。俺はここで降りさせてもらう。

アンタと一緒はもうこりごりだ」

 

ちっ!クソガキめ…

 

絢斗「後悔するぞ?一条承一郎」

 

クソガキ…一条承一郎は影を纏い、消えていった。

 

 

スティーリー・ダン(ラバーズ)死亡

←To be continued




はい、今回はここまでです!

そう、コラボのお相手はGIOGIO先生の「ジョジョの奇妙な冒険ー5人目のDIOの息子ー」から一条承一郎が参戦!

八幡とは目以外の見た目がよく似ており、ジョナサンとDIOの息子!
方や八幡はジョナサンとDIOが融合した魂の転生!
ジョジョの世界を起点として「ニセコイ」と「やはり俺の青春ラブコメは間違っている。」二つの主人公が出会ってしまった!
なぜそうなったのか、それは「ジョジョの奇妙な冒険ー5人目のDIOの息子ー」の方で承一郎サイドで語られています!

さて、旅を再開する八幡達ジョースターチームと綾瀬絢斗の元から離れた承一郎!
次の戦いでついに二つの物語は激突する!
次回!「全滅!?ジョースターチーム!やはり俺の奇妙な転生は間違っている。第2章 第6部 ストーンオーシャン外伝 完!」
(嘘です)

そして、遂に彼ら彼女らが暴れました!

恋人戦のキャスト

八幡=完全に脇役。承一郎に関する解説とカメラマンしかやっていません。幼少期編で活躍しすぎたので中学編では少し自重しています。

いろは=イチャイチャ、解説役、ネタ役。いい加減にまともな出番を!

仗助=今回は活躍。静に押されぎみ。

静=ネタ役脱却。ジョースター家の家訓に忠実です!

億泰=最初はネタ役だったがスカルズ戦で活躍。やる時はやる!

ミスタ=運転手にネタ役に戦闘にと色々活躍。

ジョルノ=内心、相当キレてました。第三部の承太郎役をキッチリこなしたナイスガイ!サンシャインルビーの解説役お疲れ様でした。地味に名言のネタ役も兼ねてます。

陽乃=前倒し登場の割には波紋を修得したり、石○五右○門やったりと地味においしいネタを披露。さすがは魔王様!

小町=ネタにビームにと派手にやりたい放題!ホントにこの娘には頭を悩まされます!

承一郎=八幡とは真逆を行くナイスガイの主人公!強すぎて本作が乗っ取られ兼ねません!静と並ぶ、もう一人の七人目のジョジョ!

JOJO=むしろ八幡とは気が合うかも?

絢斗=こいつは何者なのか!?今後の動向に注目!

スティーリー・ダン=プチっ♪


はい、小町の切り札がとうとう御披露目です。小町が指を上げたときは要注意!「アレ」が来ます。
「アレ」は小町=リサリサと決めたときからあった設定なのですが、「待てよ?安易にレーザーを設定したけれど、そもそもレーザーって…」と思い、色々調べたら、ヤバイじゃん!ってくらいにあまりにもやり過ぎた設定でした。
弱点を設定しなければこの子一人で物語が終わってしまう。ジョジョらしい戦いを模索する本作において、逆に強すぎるのがメタいことに物語としても、キャラクター的にも弱点…。
そんな事が起こるとは書き手を始めてわかったように思えます。
精密性が低いというのは苦肉の策でした。そうでもしなければ小町はただのチートキャラか、もしくはいるだけの騒がし要員になりかねませんでした。
第5部のフーゴもそういった理由でのリストラだったと聞いています。

さて、次はいよいよ直接対決です。

次回「コラボ本格参戦!やはり俺達の奇妙な偽りの恋は間違っている。」
また、読んでいただけると幸いです。




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