やはり俺の奇妙な転生はまちがっている。   作:本城淳

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4-5のエピローグです。


エピローグ…オーバーテクノロジー

side比企谷八幡

 

八幡「よぉ承一郎、今大丈夫だったか?」

 

とある理由(トランス状態で仕事を進めすぎて逆に組織全体の動きに混乱が起きた。第5章参照)で再び謹慎という名の休暇を貰った俺は、スタンドの通信機で承一郎に通信を送った。

 

承一郎『八幡か、珍しいじゃあないか。今は大丈夫だよ』

 

八幡「ああ、それは良かった。そっちの調子はどうだ?」

 

承一郎『聞いて驚くなよ、新会社の設立手続きが完了したんだ。子供達の未来は明るいぞ、世界初のサイボーグ派遣会社さ!機械の力と人の頭脳を持つサイボーグは建設の現場や介護分野の活躍も期待されているんだ』

 

八幡「へぇ、年齢問題とかは大丈夫なのかよ?」

 

承一郎『弁護士からのお墨付きも得たさ。何せ彼らが国に戻っても家族も仕事もないからね』

 

承一郎『募金だけじゃあメンテナンス代にもならない。それにストレートチルドレンは彼らだけじゃあないからね。彼らだけを成人まで援助するのは不公平な話だ』

 

八幡「完全な公平なんてないさ」

 

承一郎『これで彼らはアメリカで教育を受けられるようになった。サイボーグにして国に返すわけにもいかないし仕事だけさせるのもね』

 

八幡「で、お前はどこに?」

 

承一郎『アメリカだよ。華さんに協力してもらった代わりとして秘書をやらされているんだ。今は休憩時間さ』

 

華『坊や、そろそろ休憩は終わりよ。急いで来てくれる?』

 

桐崎のお袋さんか。

ま、いくつかあるしがらみの内の1つからはお前は解放されたんだ。生き方を模索するのも良いだろう。

 

八幡「…まぁ、頑張れよ」

 

承一郎『君も社畜生活、頑張れよ』

 

八幡「言うなよ、思い出さないようにしてたのによ!」

 

笑い声が聞こえた。

そして通信が切れる。

 

それからあの世界を離れる時の事を思い出す。

 

実は他のどの世界よりも、異変の解決時間だけはジョルノ達黄金の風チームが早かったのだが、とある事が気になって集英組の世話になっていた。

まぁ、それ故に千葉村の集結には桐崎や小野寺達が集まったのだが、問題はそこじゃあない。

 

空条(ニセコイ)「比企谷……と言ったか。ヴァレンタイン大統領がお越しだ」

 

八幡「了解。ありがとうございます。空条博士」

 

空条「DIOに空条博士と呼ばれるとはな……」

 

俺は同じくホームステイしていたあの世界の承太郎に案内され、閣下の下へ行く。

 

ファニー(ニセコイ)「久し振りだな。比企谷八幡。まだ一条君の中にいたのか?」

 

早く帰って貰いたいのだろうが、気になることが出来たからな。うちの閣下と共に平行して調べて貰っている。

 

ファニー「わざわざ帰還を遅らせてまで調べていたのだ。何が理由かね?」

 

八幡「承一郎に言われていたんだ。この世界の技術を持ち帰ってみてはどうか?………と」

 

ジョバァーナ(ニセコイ)「結論は?」

 

俺はブラッディ・シャドウから村正と銃剣を取り出す。

 

八幡「高周波ブレードとナノマシン……これは対費効果的にも優れてはいます。もっとも、オーバーテクノロジー過ぎて世界バランスを壊しかねませんがね。承一郎の申し出は悪いですがお断りしますよ。俺達の時代には過ぎたる物です」

 

コレが俺の下した結論だ。

そして…………

 

ヴァレンタイン「どジャアァァン」

 

うちの世界の閣下もやって来た。

 

八幡「お疲れ様です。閣下」

 

ヴァレンタイン「うむ。八幡。君と承一郎くんの情報にはかなり助けられた。アームストロング以下数名の物が同じ事を企んでいた。サイボーグ兵計画もな。軍を突入させて全員射殺した。もちろん、計画自体潰したからこの世界のようにはならないだろう」

 

ストリートチルドレンを捕らえてサイボーグの生体ユニットにする計画か。

下手をしたらエンポリオもそうなっていた可能性もあったと思うと反吐が出る。

やれやれ。これで異変は終わりか……。

そう思うと、自然と承一郎の左足から俺の魂の欠片が飛び出た。

 

承一郎「やっと出ていったか。悪霊が。だが、勉強にはなったよ。お前の戦術はな」

 

八幡『やれやれ。あんなのは基礎の基礎だ』

 

承一郎「ぬっ………」

 

八幡『次に会ったときは容赦しねぇ。肉体的、能力的に負けていてもな、戦術でお前に簡単に負ける俺じゃあねぇ。覚悟しておけ』

 

承一郎「お手柔らかに頼むよ」

 

そういって俺は陽乃さんの方へと飛んでいく。

 

陽乃「いらっしゃい。八幡君」

 

俺は陽乃さんの中へと導かれ、同化する。

 

ジョルノ「これで終わりだね」

 

千棘「帰っちゃうの?トリッシュさん」

 

トリッシュ「まぁね。八幡を戻さなくちゃいけないし、何よりもいつまでも居座ってたらこっちのあたしに悪いしね」

 

ジョバァーナ「さようなら。そっちの世界の僕、ミスタ、トリッシュ、ブチャラティの転生の留美。そして異世界の親戚の陽乃、雪乃……そして、父の転生、八幡」

 

空条「そっちの俺やジジイや徐倫によろしくな。元気でな」

 

雪乃「ええ。この世界のジョルノ兄さん。少ししか話せなかったけれど、いつかまたお会いできると信じて」

 

小咲「雪ノ下さん…もう少し料理を習いたかった」

 

雪乃「あなたの矯正は………多分無理よ」

 

鶫「ミスタさん。あなたの銃の腕をもう少し見せてほしかった……」

 

ミスタ「こっちの俺に見てもらえよ。親切に教えてくれるんじゃあないか?多分な」

 

万里花「ジョルノ・ジョバァーナ。そっちのあなたもいつかは私が逮捕するけんね!」

 

ジョルノ「やって見せて下さい。こちらのあなたごと倒してみせましょう」

 

あ、ついつい忘れがちになるけど、うちの世界でもこいつらはいたんだった。

ついでに言えばこの世界にも俺達がいる。何でそいつらに拾われなかったんだろうな?俺。

 

春「陽乃さん………うう」

 

承一郎「まぁ、八幡復活を見届けるから。他の世界の人間も来るって言うし…」

 

春「なんですか?口説いてるんですか?確かに先輩は王子様ですし?少しぐっとこないこともないですけど、良く考えたらお姉ちゃんや千棘さんとかの間をフラフラしてますし、天然たらしなのでキチンと女性関係を何とかまとめてから出直してきて下さいごめんなさい」

 

ジョルノ「いろはの声でこれを聞けるとはね」

 

ジョバァーナ「なるほど。確かにこれはおもしろい。時々頼むよ?春」

 

春「一色いろはさんの高速お断りを真似してみました。声が似てるからいつかはやりたかったんです♪」

 

承一郎「いろはぁぁぁぁぁぁ!殴る!悪霊と一緒にいろはも殴る!」

 

多分だが、エクセスはお前にはキツいと思うけどな。

 

この場には承一郎、小野寺姉妹、桐崎、鶫、橘が揃っていた。

 

ファニー「さらばだ。そちらの私よ」

 

ヴァレンタイン「うむ。さらばだ。それでは全ての者達が終結している。オペレーション・リゲイン・ジェムストーンの最後を見届けよう。それでは……」

 

やれやれ。やっと終わるか…。

いろは……やっと会える……。

 

陽乃「八幡くん?」

 

ん?

 

陽乃「帰ったら……本気出すからね?」

 

マジかよ…。

 

ヴァレンタイン「ドジャアァァァン!」

 

4-5「ニセコイの黄金の風」完

 

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やっとニセコイの黄金の風が終わりました。残すは第4章の真エピローグのみです!
あれ?ニセコイ?

GIOGIOさん、お疲れ様でした。

全てのエピローグが終わり次第、第4章のエピローグです!

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