やはり俺の奇妙な転生はまちがっている。   作:本城淳

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東方妖々夢編へと突入します。


夏雪異変の始まり

side静・ジョースター

 

新紅霧異変から5日が経過した。

あれから私達は博麗神社で生活している。

あの異変はレミリアの意思で起こされた事件じゃあないので一週間の生活ルールからは外れているからだ。

 

静「ふんふんふ~ん♪」

 

私達も博麗神社での生活に慣れ、魔理沙とか文とか慧音とか幽香と仲良くなった。

ちなみに、何故か私が気に入られ、幽香や承太郎さんとかと良く組手をしている。

 

静「ふんふんふふ~ん♪」

 

さて…今の作業ももうじき終わる。

このロープの端を柱にくくりつけて…アクトンで透明にして…。

かんせ~い♪

 

ゴンッ!

 

承太郎「何を良い笑顔でロープトラップを作っていやがる」

 

私は頭を拳骨された頭をさすりながら笑顔で承太郎さんに応える。

 

静「あら承太郎さん♪おはよー♪」

 

承太郎さんは緑色のズボンに上半身裸の金髪姿で寝不足そうな目を擦りながら睨み付けてくる。

 

承太郎「ああ…おはよう。……じゃあねぇ。朝っぱらからなにケンカを売っているんだ?と聞いている」

 

酷い誤解だ。ケンカなど売っているつもりはない。

 

静「え?何のこと?」

 

承太郎「ほぅ……?じゃあこれは何だ?」

 

承太郎さんは足でロープの上に足を乗せ、その張力を確かめる。

 

承太郎「俺をスッ転ばしてどうするつもりだったんだ?」

 

静「イヤだなぁ♪カワイイいたずらじゃあないですかぁ♪」

 

承太郎「全くかわいくない!」

 

ゴンッ!

 

痛いなぁ。軽く人間をやめてるレベルの人間の力で拳骨はやめてほしい。面白いからやめないけどね♪

私は透明化を解いてロープをかたずける。今日も失敗かぁ。

 

静「で、ハッチの特訓はどうなの?」

 

承太郎「催眠術でエグい状況を見せられては俺の裏の人格にトラウマを植え付けてる。俺が殺意を押さえるのか先か、奴がトラウマで精神が壊れるのが先か…毎回文字には出来ないエグい方法でぼこぼこにしてる」

 

ああ、ハッチなら原因である承太郎さんをどうにかするか闇承太郎さんにとことん壊すか、それとも悪意を自分に向けて二つを協力させるか…。そのどれかを狙ってるんじゃあないかと思う。

元がDIOだからエグい事なんていくらでも考え付くだろうしね。

承太郎さんが疲れているのは暇があればハッチはそれを実践してるからなんだろうね。

本当に胃が大丈夫かな?

そういえば誰かから水無しで飲める胃薬が私の世界から送られてきたとか言ってたなぁ。

 

静「胃薬は足りてる?」

 

承太郎「とっくに使いきったに決まっているじゃあないか」

 

だよねー?

 

承太郎「言っておくが、胃痛の原因はお前にもあるからな?毎朝手を変え品を変えてイタズラ仕掛けて来やがって…」

 

静「仕方ないじゃん?お兄ちゃん(仗助)に会えないし、異変に動きは無いし、暇で暇で仕方ないんだもの」

 

暇すぎて慧音さんの寺子屋で臨時講師をしたり、外の世界では絶滅してしまった生物の研究に没頭している承太郎おじさんの手伝いをしたり(わりと良く手伝ってる)、三浦や海老名の特訓の手伝いをしたり、海老名の理解不能なジョジョハチ本の手伝いをしたり(露伴先生の手伝いをしてるから余裕)、サブレのお散歩に付き合ったり、射命丸の新聞の編集をしたり、幽香さんのお花畑を手伝ったりと色々やっている。

博麗からは神社をもり立てる作戦を、霧生からは泥棒の手伝いをさせられそうになったけど、前者はともかく後者は無しだろう。

 

承太郎「暇だからと言って色々やりすぎじゃあないか?空条博士の研究は有意義だったが。研究職のフィールドワークに付き合うことは中々ないからな」

 

静「おじさんも助手として優秀だって高く評価してたよ?私達でもあまり誉めてくれないのにすごいね」

 

おじさんは仕事については甘やかしてくれない。評価は平等にする。

 

承太郎「そうなのか?俺は普通に手伝っていただけなのだがな」

 

端から見ていても手際が良かった。おじさんが本気で助手として欲しがっていた。似ているのは名前や見た目だけじゃあなく、そういう優秀なところもそっくりだよね。

 

承太郎「それにしても今日は寒いな」

 

静「そうだね。小雪も降ってきたし。今の季節ってこっちはいつ頃なの?」

 

承太郎「もうじき夏って所だな」

 

静「へぇ…こっちの夏って雪が降るくらい寒いんだ?」

 

承太郎「いや、何でも日本と同じらしいが」

 

静「そうなんだ。幻想郷っていうくらいだから夏でも雪が降ってくらい不思議じゃあないんだ♪」

 

承太郎「まさか。普通に夏は暑いし日差しは強いぞ?」

 

静「だけどたまに雪はふるんだ。素敵だね♪うふふふふふふふ♪」

 

承太郎「わははははははは♪」

 

静&承太郎「…………………………」

 

うん、そろそろ現実を受け止めよう。

 

静&承太郎「明らかに異変じゃあないか!」

 

承太郎「これはちょっと前に起きた春雪異変!西行寺幽幽子が起こした冬を長引かせた事件!」

 

なにそれ!?どんな事件だったの!?

 

承太郎「とにかく本殿に集まるぞ!また紫絡みだとは思うがな!八幡!今日は特訓なしだ!」

 

すこしホッとしている雰囲気なのは気のせいじゃあないだろう。

もしかしたら今日で幻想郷の生活は終わるかもしれない。

今度こそしっぽを掴んでやる!

 

 

side空条承太郎博士

 

空条「あれだな。お前ら二人が穏やかに会話していると必ず異変が発生するな」

 

既に遊びに来ていた霧雨と取材に来ていた射命丸も本殿に集まっていた。

 

霊夢「慧音は後で来るそうよ。ここまで来たらとことん付き合ってくれるみたい。歴史を作る程度の能力者として平行世界のスタンド使いが関わる事件は歴史的事件と見ているかもね。幽香は花を求めてふらふらと出掛けたから来ないかも知れないわ。代わりに咲夜が来てるけど」

 

十六夜咲夜は柱を背もたれにして目を閉じて待機している。何でもレミリア・スカーレットの命令だそうで、博麗神社やアーシスと協力して異変の解決に乗り出せと言うことらしい。

 

咲夜「この事件にも恐らくはあのすきま妖怪が関わっていると思います。西行寺幽々子が春雪異変…いえ、今の季節的に夏雪異変を起こすとは思えませんので。お嬢様は先日の妹様を狂わせた事をかなりお怒りなので博麗神社と協力して来るようにとおっしゃられました」

 

空条「先日の後片付けは大丈夫なのか?」

 

咲夜「物理的な被害はほとんどありませんから。それにアーシスの面々がやり過ぎないように…特に比企谷八幡様が…」

 

十六夜がそう言うと承太郎が口を開く。

 

承太郎「善処する…だそうだ」

 

静「そういってハッチが大人しくしていた試しがないよね」

 

静が実に楽しそうに付け加える。それに関しては同意だ。

実際、こんなことになった千葉村の時だってこっそりと日本支部の本部倉庫からこっそり矢をくすねていたし、八幡が大人しく事件を静観していた試しはない。

善処する=言うことを聞く気はあまりない…という解釈が一番妥当だ。

他の世界でも大人しくしているとは思えん。(正解)

特にジジイと小町が向かった世界はボーダーの世界。あいつらが特に嫌う世界だしな。

めちゃくちゃにしていなければいいが。(既に現段階で相当かき回している。また、承太郎達も既に幻想郷を振り回している自覚がない)

 

空条「取り敢えず、今回も以前起きた事件とほぼ同じと見て良いんだな?」

 

魔理沙「ああ、このままだと冬が終わらずに生態系がめちゃくちゃになることは間違いないんだぜ」

 

文「あやややや。またネタが舞い込んで来ました。すぐに現地取材に向かいましょう!」

 

霊夢「紫を助ける意味もあるしね。アーシスの方はどうするの?」

 

三浦「異変が起きたんなら解決に向かわないといつまで経っても帰れねーし」

 

海老名「そろそろ千葉が恋しくなってきたかな?結衣とかにも会いたくなってきたし」

 

ポルナレフ「ジョルノや仗助、ジョースターさんや徐倫の方も心配だしな。可能なら助けに向かいたい」

 

承太郎「決まりだな…幽明結界に向かうぞ。……また妖夢とかと戦うのか…。骨が折れるな」

 

海老名「またチルノちゃんとか邪魔してくるのかな?冬だと力が増してくるだろうし」

 

各々の思惑を乗せ、幻想郷チームとアーシスは宙に浮く。

幻想郷のスターダスト・クルセイダーズの二度目の異変がはじまった。

 

←To be continued




今回はここまでです。

この第二の異変が4-3のラストストーリーとなります。

今回は幽香の代わりに人気キャラの咲夜が味方に加わります。スターダスト・クルセイダーズといえばザ・ワールドですから、妥当なキャラだと思いますが如何でしょうか?

それでは次回もよろしくお願いいたします。

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