side静・ジョースター
承太郎おじさん達に送り出され、私達は先に進む。
小悪魔A「待ちなさい!」
小悪魔B「ここから先へは行かせません!」
小悪魔C「私達が相手よ!」
見目麗しい羽根を生やした少女の集団が私達の行く手を阻む。
サブレ「ウガルルゥゥゥゥゥ!」
文「静・ジョースター、先に行けだそうです」
ミドラー「博麗霊夢も行きな!」
幽香「あなたがこの異変を終わらす鍵なんでしょ?」
海老名「露払いは任せて。出来れば戻ってジョジョハチを見たい……」
慧音「趣味に走るのも時と場合を考えろ。行け、静・ジョースター、博麗霊夢」
射命丸文さん、風見幽香さん、上白沢慧音さん、サブレ、ミドラーさん、海老名が悪魔の軍団と戦い始める。
静「みんな、ごめん!先に行かせてもらうよ!」
霊夢「すぐに終わらせるから!だから無事でいてね!」
私と博麗霊夢は戦いをみんなに任せ、洋館の一番最上階へと進む。
案外早く異変とやらが解決しそうだね。
待ってて…ハッチ。すぐに終わらせるから……
レミリア「来たわね……博麗霊夢と新たな外来人。承太郎は…来ていないようね」
霊夢「あなた相手に承太郎が出てくる必要はないわ。私がまたあなたを倒してあげる」
静「いえ、私がやるわ。クソ吸血鬼…ジョースターにとって吸血鬼と柱の一族は仇敵…絶対にただではおかない」
ここでなにもしなければ何しに異変に付いてきたのか分からない。私はこの幼女を……レミリア・スカーレットを倒す。
レミリア「へぇ……霊夢ではなく、あなたが私と戦うの?私はレミリア・スカーレット。500年を生きる吸血鬼よ…」
静「私は静・ジョースター。波紋の戦士よ」
レミリア「ジョースター?確か承太郎がその一族の末裔とか言っていたわね」
静「私は養子よ。承太郎さんはパパの血を…ジョースターの血を引いてはいるけど私は関係ない」
今はその事を気にしてはいないけどね。
お兄ちゃんと結婚して正式にジョースターの血族に入ることが決まっているし♪
それに、お兄ちゃんの事を男として好きな静・ジョースターは私だけだ。
承太郎さんがお兄ちゃんの血を引いていたとしても恐らくは私は関係ないと思う。
レミリア「そう…でも、承太郎とはまったく無関係ではないのなら、あなたが私に挑む権利はあるわ」
静「あんた。上から目線なものいいね。どっちが挑む側か教えてあげる」
コオォォォォォ…。
私は波紋の力を込める。
レミリア「見た目だけで私を判断しないことね。ここで戦えば部屋がめちゃくちゃになるわ。屋上に出ましょう」
レミリアはバルコニーから外に出て空に浮かぶ。
紅魔館に突入して結構経ったのか、空には月が出ており、紅い霧が幻想郷を覆っていて不気味な色を醸し出している。
まるで血のように…。
私は空を飛んでレミリアがいる高度まで浮かぶ。
眼下には紅色の洋館が建っている。
霊夢「戦う前に一つだけいいかしら?」
レミリア「何かしら?」
霊夢「何で再び紅霧異変を起こしたのか聞きたいの。あなたは二度とこんなことをするとは思わなかったから、正直とても驚いているわ」
レミリア「…………あなたが知る必要はないわ。それを知ったら私達は…」
霊夢「喋る気はない…と言うことね。わかったわ、ならば静さん。好きにやりなさい」
霊夢がそう言うと、レミリアは目を見開いて驚く。
どういうこと?
レミリア「さっきも思ったけど、あなたが異変の解決を他人に委ねるなんて珍しいわね。あなたは魔理沙と一緒に行動していても基本は一人で行動している感覚で戦っていると思っていたわ」
ああ、そう言うことね。いつもはそういうスタンスで戦っていたんだ。
霊夢「今回は特別よ。静達は別の平行世界からその世界の私の行動によって砕けてしまった仲間を救うために来たの。だからこれは私の責任。だからやりたいようにやらせているし、サポートもしているの。それに、こいつらの性格の悪さは身をもって知ったもの…そうでもしないとこいつらが異変を始めるわ」
聞こえてるっつーの。
そんな事するか。めんどくさい。
散々引っ掻き回した後にハッチの魂を回収してとっとと幻想郷からおさらばするだけだって。(それが既に異変ということに気付いていない)
レミリア「さて、始めようかしら?最初はこれよ!スターオブダビデ!」
レミリアは細かい弾幕と大きめの弾幕、更にレーザーみたいな物を撃ってきた。
大小の弾幕はともかくレーザーは避けきれず、左太ももにもらってしまった。
ルビーレーザーのように光速ではないから殺気を感知してから回避運動をする余裕はあったが、それでも速いものは速い。
静「くうっ!」
霊夢「静、大丈夫?」
霊夢が心配して声をかけてきてくれた。
って、何でこいつは無傷なんだ!
静「ねぇ、霊夢」
霊夢「なに?」
静「何であんたは無傷なの?」
霊夢「勘よ。私の勘は外れたことがないの。異変が起きても適当に飛べば大抵原因にぶつかるの。攻撃の回避もそうね。ここに避ければ当たらないというのがなんとなくわかるのよ」
なにそのリアルチート。情報収集とか攻撃予測とかまったく必要ないじゃん。
私達の普段の努力を真っ正面から否定された気分だよ。
呆れながらも私はレミリアの弾幕を見切る。
観察していればわけない。
レミリアのこの攻撃は規則性に基づいて弾を発射しているだけだ。それを見切ってしまえば回避はわけない。
レミリア「怪我をしたのによく動けるわね」
静「怪我?誰が?」
レミリア「あなた、さっき足に一撃当たったわよね?レーザーの攻撃が」
静「ああ、それね。確かに一瞬は痛かったよ?一瞬はね。でも、波紋の戦士は骨折くらいまでのダメージは自力で治せる。身体能力もね。あの程度の攻撃ならば一瞬の痛みは感じても直ぐに治せるよ」
私ははいているホットパンツの裾を上げてレーザーを食らった太ももを見せる。
そこには傷一つない自慢の美脚がすらりと伸びていた。
サービスサービスゥ?
回避は不可能と判断した段階で極限まで耐久力を上げたおかげでダメージは火傷程度のもので、中にまでは負っていない。
こんなところで自慢の脚を傷付けようものならこの身をお兄ちゃんに捧げる時に価値が下がるしね。
ましてや、この程度のレーザーなんかにダメージを負うはずがない。
静「レーザーと言っても本物のレーザーよりは威力も速さも足りない。本物のレーザーを体験してみる?まぁ、吸血鬼にとっては毒そのものと言える攻撃だけど」
マーチのあれ……一瞬で何でも溶かすルビーレーザーに比べたら本当にただの光。それも本物の光速の光ではなく、音速よりも遅い攻撃。
静「威力も速さも見切った。もうその攻撃でダメージを受ける事はないよ」
私は一気にレミリアに距離を詰める。
レミリア「スターオブダビデ!」
静「無駄無駄無駄無駄ぁ!」
思わずザ・ワールドになってしまうほどハイテンションでレミリアに向けて突進する。
私は当たるレーザーを気にも止めずに弾幕だけを殴って弾き飛ばす。
静「ドラララララララララララララ!」
レミリア「効いていない!しかも弾を生身で弾き飛ばすなんて非常識な!」
波紋の応用力を甘くみるな!そんな弾幕、いくらでも無効果にしてやる!
静「今度はこっちの攻撃だ!星符「ターコイズブルー・オーバードライブ」!」
能力を弾にする弾幕を籠手の力で放つ。
私の弾幕は…当然波紋だ!
静「ドラララララララララララララ!」
レミリア「くっ!ブラド・ツェペシュの呪い!」
レーザーが通用しないと判断したレミリアは今度は大量の弾幕を展開。私の弾幕を相殺してくる。
でも、弾幕を避けるなんてわけがないって……え?
弾道を見切って回避しようと動いていたが、球が途中で静止した?
静「ぶっ!」
今度は顔面にヒットしてしまった。
痛いなぁ……。もう少しで宝物のサングラスにヒットするところだったじゃん!
サングラスを壊されたら流石に私もキレるよ?
霊夢「やっぱり私が戦おうか?」
霊夢が祓い櫛とお札を構えて言ってくる。
静「要らねーっつーの!私だけで十分だ!」
レミリア「吸血鬼幻想」
静「ターコイズブルー・オーバードライブ!」
今度は大きめの弾をゆっくり放って来たが、私は構わず今度は大きめの波紋を霊力に乗せて放ち、相殺する。
レミリア「スカーレット・シュート」
静「テメェの弾幕なんて通用するかっつーの!回避するならともかく弾き飛ばすんだからホーミングの弾幕なんて無意味だ!ドラララララララララララララ!」
何発撃ってきても無意味。
たまに予想外の攻撃が来て被弾してもダメージにはなっていない!
レミリア「なぜ?波紋の戦士といったって承太郎には効くのに!」
静「無意識に波紋の呼吸が出来ていない基礎レベルの波紋の戦士と上級レベルの私を一緒にするな!食らえ!
この幻想郷限定で使える霊力の弾幕。
弾幕限定で使える私だけのオーバードライブ。
レミリア「なに?何も撃っていないじゃ……なっ!」
突然相殺された弾幕に驚くレミリア。
当たり前だ。水晶色の波紋疾走は見えない弾幕。
水晶は無色透明。私のアクトンだけが使える私だけの弾幕。
レミリア「見えない弾幕……?」
静「テメェがいくら音速で動けたとしても見えない弾幕をどうやって避ける?無尽蔵にランダムで撃ちまくって相殺する以外、どうやって防ぐ?ドラララララララララララララ!」
私は次々とアクトンの力で透明にした弾幕を撃ちまくる!
レミリア「見えない弾幕なんて…そんなの反則…」
静「ふざけるんじゃあないっつーの!テメェらの周囲にそういうのがいなかっただけだろうが!弾幕を透明にしてはいけないなんて誰が決めたぁ!十メートル以内に到着…私の射程だ!アクトン・ベイビー!」
私はスタンド能力で体を透明にする。
レミリア「今度は体まで…見えない弾幕に見えない敵…弾幕ごっこの根底からくつがえされるこの非常識な戦い方があるなんて…」
静「そして……スタンドはスタンド使いにとって弾幕そのもの!食らえ!幽符「第1の仰天水晶」!」
霊夢「果てしなく暴論を…」
レミリア「真後ろ!しまっ…これは…小型の妖精…いえ!スタンド!」
私はアクトン・クリスタルact1を出す。
act1はパワーが下がった分だけ射程が十メートルに伸びる。
それにパワーが下がったと言ってもイーハのナイチンゲール・エメラルドと同等のパワーだ!小さくても力持ち…子供時代の私を体現する本質。それが…それがアクトン・クリスタルact1!
A・C「ドララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララ!ドラァ!」
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!
レミリア「キャアアアアアアア!」
アクトン・クリスタルact1に殴られまくり、レミリアは紅魔館の屋根の上に落下し、身動きが出来なくなる。
そのレミリアの腹にact2の大きさに変えたアクトンが踏みつけ、それに私本体が重なる。
静「動くな。負けを認めろ。ピクリとも動けば波紋を流す。塵1つ残さずに灰になりたい?」
レミリア「……私の負けよ。静・ジョースター…承太郎ならともかく、あなたクラスの波紋の戦士の波紋には私は耐えられない…承太郎の一族ならば、スタンドの存在を忘れてはならなかった…。最後の最後までスタンドを忘れさせていたあなたの戦術に負けたわ…性格の悪い」
静「ベネ。このまま縛り上げるわ」
そう言って透明にしていたロープで縛り上げる。
霊夢「いつの間にそんな縄まで準備して…ホントに抜け目のない」
当たり前でしょ。ロープマジック戦術はパパの代名詞。戦いの時は常に用意してるっつーの。
静「さて、これで異変は終わり。霧を解除しなさい」
レミリア「それはできないわ…異変を起こしたのは…妹の為…何者かによって再び狂ってしまったフランが太陽に浴びて消滅しないようにするため」
静「妹?」
霊夢「………はっ!そうだわ!フランドール!フランドールはどこ!?」
ドゴォォォォォォォォォォォン!
突然屋敷の一部が破壊され、土煙が立ち上がる。
土煙の中から人影が見える。数名の人間を掴んで浮かぶ姿が徐々に姿を見せる人影。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……
そこにいたのは髪の色が金髪である以外はレミリアとよく似た少女がいた。その手には…
血だらけで気を失っている三浦、魔理沙、海老名、慧音、サブレ、ミドラーさん、幽香、ポルナレフさん…そして承太郎おじさん。
彼女を追って承太郎さんと射命丸が出てきた。
フラン「あはははは♪みんな簡単に壊れちゃった♪あなた達は簡単に壊れないよね?」
こいつが…紅魔館最強の敵。
紅魔館の最後の闘いが幕を開ける…。
レミリア・スカーレット(運命を操る程度の能力)…
空条承太郎博士(スター・プラチナ)…
ジャン・ピエール・ポルナレフ(シルバー・チャリオッツ)…
三浦優美子(マジシャンズ・レッド)…
海老名姫菜(ハイエロファント・グリーン)…
サブレ(ザ・フール)…
ミドラー(ハイプリエステス)…
霧雨魔理沙(魔法を操る程度の能力)…
風見幽香(花を操る程度の能力)…
上白沢慧音(歴史を創る程度の能力)…
←To be continued
今回は以上です。
フランドール・スカーレットの登場です。
一気に味方をやられたクルセイダーズ!
続・東方紅魔郷編最終戦となります!
それでは紅魔異変ラストバトル!
次回もよろしくお願いいたします!