sideジョセフ・ジョースター
大規模侵攻から一夜が明け。翌朝。
本来なら今頃帰る予定ではあったが、あれだけの激闘の直後では帰る事は出来なかった。
というよりも、アーシスも含めて全員が泥のように眠ってしまい、帰るに帰れなくなった…の方が正しい。
八幡を除いて全員がリタイアによるベイルアウト。
双方全滅など笑えんわい…。
そして、今。大半が疲労による睡眠の中、ワシは気になることが出来た為、帰る前に是非とも調べる事にした。
承太郎ではないが、もしかしたらあり得たかも知れん歴史の形だからのぅ。
ワシはボーダーの資料室、そしてパソコンを駆使して調べた。
ジョセフ(やはりの……この世界は)
城戸「知りたいことはわかりましたか?ジョースターさん」
ジョセフ「まあの。これじゃ」
ワシは調べた内容を城戸に見せる。
ジョージ・ジョースター(1890年病没)
ジョナサン・ジョースター(1926年病没)
ジョージ・ジョースター二世(1942年戦死)
そして…。
ジョン・ジョースター(1940年戦死)
ジョースター家…滅亡、英国貴族籍より抹消。
ワシはこの世界では誕生すらしなかった。
代わりに生まれた者は第二次世界大戦で父親共々戦死してしまい、ジョースター家は滅亡した訳じゃ。
宿命が無くなったと言うのに、皮肉なものじゃ。
そしてもう1つ…。
英国犯罪歴。
ディオ・ブランドー(1888年)
実の父、ダリオ・ブランドー毒殺及びジョージ・ジョースター卿毒殺未遂。ジョージ卿の嫡男、ジョナサン卿により犯罪が露呈。抵抗しようとするも警官隊により射殺される。
なるほどの。柱の一族はやはり全ての元凶の1つじゃった訳じゃ。
柱の一族がネイバーフッドに移住した関係により、カーズのやった行動は全てこの世界から因果がなくなった。
つまり、石仮面がこの世界に存在しない世界。
それによりDIOは吸血鬼になることもなく、ただの貴族殺しの犯罪者として処理された。
スピードワゴンの爺さんはアメリカに渡らず、そのままロンドンのチンピラで終わったのやも知れん。
だからこの世界に財団はない。
波紋の一族は誕生すらしていない。ツェペリ家はまだ残っているようじゃしな。
そして、スタンドが無いのも頷ける。あるかも知れんし、いるやも知れん。
しかし、DIOが吸血鬼にならなかったことによりエジプトで発掘のバイトをしていたディアボロは、例えスタンド能力を発現させる弓と矢を発見しても、DIOがおらなんだらその買い手がおらん。
結局、大金を入手出来ずにのたれ死んだか…。パッショーネが存在しておらん以上は、ディアボロの企みも成功しなかったのじゃろう。
スタンド能力はごくわずかな…ポルナレフやアヴドゥルのような代々から受け継がれて来た一族にしかないのじゃろう。
DIOが死んでしまった以上はエジプトの戦いも無ければ、プッチとDIOが出会う事も無いためGDstの事件も発生しない。
矢が世に出回らなかった為、杜王町の事件も起こらない。吉良が早い段階で逮捕されとるくらいかの。
影響を及ぼすくらいに近しい平行世界でありながら、抜本的な問題が最初から存在しておらん故に全く違う平行世界となるとはのう。
逆を言えば、そんな世界でありながら比企谷八幡とその関係者はしっかりと存在しておる。
徐倫が向かった世界にもいたようじゃしな。
もしかしたら関わらんだけであって、全ての平行世界に比企谷八幡は存在するやも知れん。
わしらの八幡が特異点となったように…。
城戸「なるほど。原因となる者達がそもそもネイバーだった…。故にあなた方は存在すらこの世の生まれる事はなかったのですか…奇妙な縁ですな」
ジョセフ「そうですな。まぁ、全ては終わった事ですから。それで、今回の大規模侵攻は……」
城戸「ボーダー全体で話した事ですが、記録から抹消されることになりました。あなた方の存在と共に…」
それがええじゃろう。ワシはパソコンを閉じ、立ち上がる。
ジョセフ「この世界、最後の睡眠を取らせてくれんか?色々と疲れたわい」
城戸「ええ。よい睡眠を…異世界の英雄」
ジョセフ「よう言うわ。やっとトラブルメーカーがいなくなると精々しておるくせに」
城戸「ばれましたか…」
やれやれじゃわい。
sideエリザベス・ジョースター
翌朝。
ボーダーエントランス
八幡「ほれ、出ていけ悪霊」
八幡さんがそう言うと、八幡さんの左腕から干からびた左腕が出て来て小町の左腕に入ってきた。
同時に八幡さんとあっちの小町の首筋から星の痣が消え、小町の耳に黒子が出来る。
リサリサ「おかえり。お兄ちゃん」
ジョジョ『ああ。ただいま。小町』
リサリサ「身も心も1つだね?」
ジョジョ『そのやり取りは前回のコラボでやった気がするから』
リサリサ「もう離さないよ?」
ジョジョ『帰らせて?体に戻して?』
軽口を叩きながら、やっと終わったと実感できる。
ヴァレンタイン「こちらも無事に終わったようだな。既に一色いろは君のチームもプッチの野望を阻止して戻っている。君達も良く頑張った」
八幡「じゃあ、見届けさせてもらうか。ジョジョ、お前の復活を」
いろは「あっちのわたしに会うのが楽しみです」
陽乃「私は変わった雪乃ちゃんに会うのが楽しみね」
めぐり「わたしも楽しみですよー♪どんな人なんだろ」
遥「えっと……良いのかな。私まで…」
迅「ぼんち揚は大量に持っていかないとな」
小町「更に別の世界の小町もいるんだよね?たっのしみー♪」
ヴァレンタイン「君達。この時計を着用すると良い。本来、平行世界の自分同士と触れると消滅するルールがあるのだが、これを着ければそのリスクはなくなる」
八幡「なにそれ!こわっ!」
そう言われて慌てて時計を着用するとボーダー組。
一方で…。
シーザー「じゃあな。この世界の俺、姉ちゃん。那須師匠」
京華「バイバーイ!さーちゃん!たーちゃん!かほちゃん!」
結衣「さようなら。熊谷さん」
SH「さらばだ!この世界の自分!」
リサリサ「さようなら。三輪さん、二宮さん」
ジョセフ「さらばじゃ。城戸、忍田」
こちらの世界で留守番する者達に挨拶をするみんな。
沙希「シーザー。シスコンも程々にね。けーちゃんも元気で。そっちのあたしによろしくね」
大志「もし次に会うときは、せめて『オトモダチ』くらいにはランクアップしとけよ?」
那須「今度来たら、また個人ランク戦しようね?」
歌歩「バイバイけーちゃん。また会おうね?」
熊谷「また稽古を付けてあげるよ。由比ヶ浜。またね」
材木座「次に来たときはスタンドの力を模した新たなトリガーを完成させておるから楽しみにしておれ!」
三輪「リサリサ。平行世界嫌いも大概にしろよ?」
二宮「訓練場が欲しかったら来い。射手の訓練を見てやろう」
城戸「ジョースターさん。あなたの事は忘れません。また来られたときには是非ともお会いしましょう」
忍田「あなたにはやられっぱなしでしたよ。次は負けません。ジョースターさん」
それぞれと握手を交わす小町達。
リサリサ「帰ろう!みんな!」
ジョセフ「やれやれじゃわい。閣下、よろしくお願いします」
ヴァレンタイン「了解した。では……」
リサリサ(さようなら。素敵なトリガーの世界…ワールドトリガー…)
ヴァレンタイン「ドジャァァァァン!」
第4章ー2「ワールドトリガーの戦闘潮流」…完
next stage
第4章ー3「幻想郷のスターダスト・クルセイダーズ」
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これにてワールドトリガーの戦闘潮流は終わりです。
世界観をお貸しくださったkanta-04さん。ありがとうございます。
キャラ紹介を挟みまして次回からはジョースターさんの「星の末裔が幻想郷で暮らすそうです」での東方の世界へと参ります。
これまでは俺ガイルのクロスでしたが、次回からはジョジョのクロスとなります。
静・ジョースターと承太郎が主役の幻想郷のスターダスト・クルセイダーズを開始します。
次回もよろしくお願いいたします。