やはり俺の奇妙な転生はまちがっている。   作:本城淳

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悪霊と死神

sideDIO

 

♪♪♪♪

 

ここは……東京ディスティニーランド?

何でアメリカに東京ディスティニーランドが?

いや、ディスティニーランド自体はアメリカが発祥だから不思議じゃあ無いんだけど、今はフロリダを目指して戦っているはずだよなぁ?

 

うん、状況を整理しよう。

確かラバーソールとスティーリー・ダンを捕縛した俺達はかなりの足止めを食らったけど、無事にデラウェア州を走行していたはずだ。そこで八幡は眠気に襲われて眠り始めた。

八幡が眠った以上は連動して俺も眠る。無理をすれば起きていられるが、今はなるべく魂の力を温存する必要がある。だから八幡と共に寝ていたわけだが…。

 

今は何故か観覧車の中で眠っていた。俺と八幡の二人きりで。

って何で俺、体にいるの?体はまだ千葉村に安置されているはずだよな?と言うか、この世界に俺の体はないはずなんだけど?

 

はい、ガチで引っ掛かったふりゴッコはここまでにしておいて…。マニッシュの死神13(デス・サーティーン)か……。

 

DIO「おい、八幡。起きろ」

 

八幡「ん……小町……あと5分……」

 

ベタな……

ビシーン!バシーン!ビシーン!バシーン!

 

俺は八幡の頬に往復ビンタをかます。

 

DIO「おきろー、はちまーん、寝たらしぬぞー」

 

八幡「痛いわ!ここは雪山か!って……お前は俺!?」

 

やっと起きた八幡が俺を見て驚く。まぁ、目の前に自分の姿があったらビックリするよな?

 

DIO「俺はDIOだ」

 

八幡「DIO?何でお前に体がある?」

 

DIO「ここが夢の世界だからだな。ただし、デス13というスタンド攻撃によって見せられている夢の世界だ。この世界のルールはこの世界で負ったダメージは実際の自分にもダメージを受ける。死ねば本当に死ぬ」

 

寝たら死ぬと言ったのは比喩でも冗談でもなく、マジで殺される。という意味だ。

 

八幡「ならばスタンドを出して迎撃しないと…」

 

DIO「それも無理。デス13のスタンドにはまると眠る前にスタンドを出して眠るか気絶しないとスタンドは使えない。次にお前は『じゃあ早く起きないとヤバくね?』…という」

 

八幡「じゃあ早く起きないとヤバくね?……はっ!」

 

久々にやらせていただきましたーん♪

 

DIO「それがな?夢の中でいくらダメージを負おうと外部から起こされない限り目が覚めないんだよなぁ。こんな風に」

 

俺は観覧車のガラスを割り、その破片で八幡の腕を傷付けた。

 

八幡「いってぇぇぇぇぇ!口で説明するだけで良いだろうが!実演するな!しかも5回も切り付けやがって!」

 

DIO「いやぁ…こう言うのって実演しないとわからないものじゃん?念には念をというし」

 

八幡「ふざけてるだろ」

 

DIO「うん」

 

ゴン!

 

自分から拳骨を貰った…中々痛い。何これ新鮮。新しい扉が開いちゃう!

 

デス13「……茶番は終わったか?」

 

DIO「わざわざ待ってくれるなんて律儀だな?マニッシュ」

 

一通りオチが付いたところでデス13が現れた。

 

デス13「何で俺の名前を知っている。しかも何で同じ人間が二人いるんだ!」

 

DIO「二重人格?」

 

八幡「ある意味では間違っていないのが不思議だな」

 

DIO「名前を知っていることに関しては気にするな。そういうものだと思え。じゃあ……」

 

1日に二度もこのネタをやるとは思わなかった。けど、現状で他に手段がない以上、息が続くまでやるぜ?

 

DIO「行くぞ!八幡!逃げるんだよォォォー!」

 

観覧車の高度は地上十メートル程。この高さなら普段からやっている!俺は八幡を抱えて先ほど割っておいた窓から飛び降り、余裕で着地して猛ダッシュ!

忍者は弥七だけじゃあないんだよォォォー!

 

八幡「こええよ!しかも何て速さだよ!」

 

デス13「ま、待てこの野郎ー!」

 

DIO「ワァァァァァァッハッハッハッハッ!追い付こうなんて無駄無駄無駄無駄無駄ぁ!モンキーなんだよォォォー!」

 

その後、数時間に渡ってデス13との鬼ごっこは続いた。そうしている内に目的地に着いたようで、外部から起こされようとしている。

 

DIO「お、鬼ごっこは終わりみたいだ。マニッシュ、また夜にでも遊ぼうぜ♪チャオ♪」

 

デス13「覚えてろぉぉ!この腐り目ぇ!」

 

そして時は動き出す…。

 

八幡「緊張感がまったくねぇ……」

 

 

side一色いろは

 

陽乃「八幡。八幡!ホテルに着いたよ?起きてってば」

 

八幡「う、う~ん………」

 

ハルさんに揺さぶられ、先輩は目を覚ました。

その様子を通路から眺めながらわたしはため息をつく。

 

沙希「相変わらずラブラブだね?二人は」

 

いろは「良いことですよ。婚約者同士の仲が良いことは上手くいっている証拠ですよ♪」

 

沙希「あたしはあんたの心配をしているんだよ。大丈夫なの?」

 

いろは「大丈夫ですよ。不良っぽい格好していても優しいですね?沙希先輩」

 

先輩達は戸塚先輩や小町ちゃんと一緒にワイワイしている。材木座先輩は風鈴ちゃんが書いているイラストを見てはしゃいでいた。

騒ぎがあったのはこの時。

 

八幡「イテッ!」

 

ハルさんがバスから降りようとしていた先輩の腕に抱き付いた時だ。

 

陽乃「八幡?」

 

八幡「何だ……さっきから腕が痛い」

 

先輩が痛みで腕を捲ると、そこには5本の真新しい傷痕が刻まれていた。鋭利な刃物で切ったような…これは…ハチ君からのメッセージ?

 

陽乃「そう言えば、居眠りしていたときにうなされていたけど、何かあったの?デラウェア川に飛び込んだ時にケガをした?」

 

八幡「いや…何か寝ている最中にDIOに抱えられながらジェットコースターに乗っている夢を見た…」

 

ハチ君なら生身でそれくらいやりそうですしね。

 

陽乃「何それ?」

 

徐倫「………これは……いろは」

 

わかってますよ。徐倫。

 

いろは「エメラルド・ヒーリング」

 

知りたいことはわかった。わたしは先輩の腕の傷を治療する。

 

いろは「気を付けて下さいね?せーんぱい♪」

 

八幡「あざとい。いろはすあざとい」

 

とか言いながら頭を撫でないで下さい。

普通なら嬉しいんでしょうが、わたしは……ハチ君。

 

いろは「う………ぐす……」

 

耐えられなくなってわたしはホテルウィラードコンチネンタルにチェックインした。四年前にも泊まった官僚が利用する高級ホテル。閣下が今夜くらいは贅沢してほしいと用意して下さったホテルだ。

承一郎さん……ジョニィ……あなた達は凄い人です。この孤独に耐え抜いたんですから…。

 

sideDIO

 

陽乃「逆効果だったね?八幡……」

 

八幡「………少しでも元気になればな……と思ったんだけど」

 

八幡なりに気を使ったつもりだったのだろう。

いろは……ごめんな。俺がレクイエムを使ったばかりにお前に寂しい思いをさせて…。

それにしてもあの傷……。あれをやったのは…俺か?

確か何かから必死に逃げていた気もするが…気のせいなのか?

必死の部分は気のせいだと天の声が聞こえた気がする。

まぁ、大丈夫だろう。

 

 

side一色いろは

 

わたしはベランダで眠れずに星空を眺める。

閣下のお膝元で涙を流しながら。

 

小町「ねぇ……いろはさん。昨日約束したあっちの小町の話を聞かせてくれる?」

 

同部屋の小町ちゃんがわたしに話しかけてくる。

 

いろは「いいですよ?えっとですね…」

 

わたしは小町ちゃんにエリザベス・ジョースターの生い立ちからその壮絶な人生、マチちゃんとしてのこれまでの事、基本世界の比企谷小町ちゃんの話を聞かせてあげた。

 

小町「うわぁ…基本世界の小町、小町でもちょっと…とか思います…。基本世界のお兄ちゃんもあれですけど」

 

いろは「多分ですけど、基本世界の小町ちゃんは小町ちゃんなりに兄の為を思ってやっていたんじゃあ無いかとは思うんですよね?手段が悪かっただけで」

 

小町「うん…それはわかるんですけど……。それでいろはさんの小町は平行世界の事を嫌うようになっちゃったんだ…。小町、もし出会うことがあったら一生懸命お兄ちゃん大好きアピールしなきゃ」

 

いろは「無理にやらなくても大丈夫ですよー?わたしから見ても小町ちゃんは先輩が大好きな事がわかりますから。むしろマチちゃんは自然体の小町ちゃんの方が大好きなはずです」

 

小町「そうなんですか?ならそうします♪あ、いろはさん。一つお願いがあるんですけど良いですか?」

 

小町ちゃんはわたしにずいっとカットインしてくる。

 

小町「小町もいろはさんのこと、お姉ちゃんって呼んで良いですか?その代わり、小町の事をマチちゃんって呼んで良いですから」

 

いろは「え?」

 

小町「あのDIOであるお兄ちゃんも、やっぱりお兄ちゃんなんだなぁっていろはさんの話から思えるんですよ。結衣さんの為に自分が死ぬかも知れないとわかっているのに禁断の力を使っちゃうなんて…お兄ちゃんらしいですよ」

 

そう言えばハチ君もこちらの八幡先輩を認めている節がありますね。どこかでシンパシーを感じているんですね。本物を手に入れ、それを全力で守り遂げようとする姿勢と勇気と覚悟に…。

 

小町「そんなお兄ちゃんが大好きないろはさんは、小町にとっての陽乃お姉ちゃんと同じようにエリザベスである小町には大好きなお姉ちゃんなんです。だったら小町にとってもいろはさんは陽乃お姉ちゃんと同じくらい、お姉ちゃんとして尊敬できるんです。こんなに危険な旅に付き合ってくれる訳ですし、何かお兄ちゃんと一緒にいるみたいです」

 

いろは「小町ちゃん……ええ…もちろんです!わたしにとっては世界が変わってもマチちゃんはカワイイ妹ですよ!?徐倫にとってもエルメェスさんにとってもアナスイさんにとっても!」

 

わたしは小町ちゃん……いえ、マチちゃんを抱きしめる。何故か、自然と涙が出てきた。

 

小町「ねぇ、お姉ちゃん。小町に何か出来る事はない?」

 

いろは「早速お願いがあります♪実は……」

 

わたしはマチちゃんに一つ頼み事をした。ハチ君の助けになるためのあることを…。

 

小町「ええっ!大丈夫なの!?それ!」

 

いろは「大丈夫ですよ!むしろ今必要な事です!今すぐにお願いします!それでマチちゃんも……」

 

小町「う、うん……」

 

私たちはベッドルームに移ってそれを実行した…。

 

 

sideDIO

 

ー夢の中ー

再びディスティニーランドに俺達はいた。

 

DIO「おきろー!寝たらしぬぞー!」

 

ビシーン!バシーン!

 

八幡「起きるから往復ビンタは止めろ!この邪悪の化身が!って……ここは観覧車の中!また襲われているのか!」

 

DIO「イグザクトリー。その通りだ」

 

八幡「何で落ち着き払ってんだよ!また鬼ごっこをやるつもりか!今度は夜に寝てるから起きられなぞ!」

 

DIO「一晩中走っても問題は無いけどな。なんせ四年前は小町のお仕置きで波紋マスクを付けながら銃弾が飛び交うホワイトハウスを一晩かけて十往復させられた訳だし

 

八幡「は?」

 

DIO「何でもない。こっちの話だ」

 

俺はとりあえず窓ガラスをぶち破り、八幡を抱えて飛び降りる。今度は観覧車の最上部からのダイブだ。

 

八幡「おいぃぃぃぃぃぃ!これは洒落にならない高さだぞ!」

 

DIO「大丈夫だよ。ハーミット・アメジスト!」

 

俺の腕からアメシストに輝くいばらが出現する。

 

八幡「スタンド!?何で!?この世界ではスタンドを出せないんじゃないのか?!」

 

DIO「だから、お前が眠った後に体を乗っ取ってからスタンドを出して俺は眠ったんだよ。お前の腕に刻んだ俺自身からのメッセージを見てな。「XIII」と書いてあっただろ?」

 

八幡「無造作に人の体でリストカットしたわけじゃ無かったんだな…」

 

そう、前回こいつの腕に残した傷痕。それには「XIII」と傷付けておいた。アルカナタロットカードの13番、死神を暗示する数字を。

普段なら意味がわからなかっただろうが、二十年前の復讐者に襲われている今なら話は別だ。たったこれだけで夢の記憶が無くなっていても、「モード・デス13」というメッセージを現実の俺が察する事が出来る。

 

DIO「次にお前は、『まさかDIO!全てお前の計算の内か!』という」

 

八幡「まさかDIO!全てお前の計算の内か!…はっ!またやられた!」

 

DIO「そうよ!このDIOは何から何まで計算していたのよぉ!」

 

俺はハーミット・アメジストを支柱から支柱に巻き付けながら懸垂降下を実行し、地上に降りた。

 

デス13「ラッリホー♪夢の世界の中にスタンドを持ち込むなんて、考えたじゃあ無いか!腐り目!」

 

DIO「その余裕がいつまで持つかな?マニッシュ。デス13の基本スペックで………これに勝てるのか?」

 

俺はハーミット・アメジストを編み上げてザ・ジェムストーンに変形させる。二十年経った今でもこの姿を忘れた訳じゃああるまい!

 

デス13「ざ、ざ、ザ・ワールド…DIO様のスタンドを何故こいつが!」

 

マニッシュはザ・ジェムストーンの姿に恐れおののいて後ずさる。良いのかな?ザ・ジェムストーンにばかり気を取られていて。

 

いろは「ナイチンゲール・エメラルド!エメラルド・エクセス!」

 

千葉村で編み出したいろはの新しい必殺技。薬も過ぎれば毒。自己治癒能力も過剰になれば自らを攻撃する毒となる。例えば白血病……本来は血中のバイ菌に対抗する

白血球が過剰になれば正常な造血を阻害する。

例えば免疫力疾患……。臓器移植などを行えば本来は体を守るはずの免疫力が移植された臓器を異物と判断して攻撃する。これらはその一例だ。

エメラルド・エクセスの過剰な回復力はそれらの症状を引き起こす。

エメラルド・ストライクよりも生物に対しては一撃必殺の強力な必殺技だ。

 

デス13「ギャアアアアアアアア!スタンドのダメージを通して本体にダメージが!何だこの攻撃は!俺の体が…傷を負っていないのにぃ!」

 

デス13がのたうち回る。死神が生命力を与えられて苦しむとは…よくあるRPGのアンデットみたいだな。これでマニッシュは終わりだろう。後はどこかで苦しんでいる本体をファンクラブの人間や諜報機関が捕縛してくれるはずだ。だから、もう戦いが終わった今でしか出来ない事をすることにした。

 

DIO「いろは…よくメッセージを理解してくれた。流石は嫁だな」

 

いろは「ハチ君……夢の中でだけど、見慣れた本物のわたしのハチ君だ!」

 

いろはは俺に抱きついてくる。俺も…全力でいろはを抱き止める。そして…口付けをする。八幡の体ではない、俺の世界の比企谷八幡として、いろはをこの腕の中に収める事が出来た…。それだけが今は嬉しい。

レクイエムを発動させたことで、二度とこんなことが出来ないと覚悟をしていたから……。

 

いろは「ハチ君!ハチ君!ハチくぅぅぅぅん!うわあああああん!」

 

DIO「いろは…助けに来てくれてありがとう…そして辛い思いをさせてごめんな……。俺も絶対に諦めない。本当の体に戻るまで…全力で頑張る…だから、もう少しだけ待っていてくれ…」

 

いろは「本当ですよ…ホントに辛かったんですよ!こんな辛い目にあったんですから、元に戻ったらずっと傍にいてもらいますからね!責任…取って下さい!」

 

DIO「もちろんだ……いろは!」

 

俺達は互いの存在を確かめるように、より強く抱きしめあった……。

 

 

side空条徐倫

 

小町「いろはお姉ちゃん…すごく嬉しそう…この光景が元に戻れるように小町達も頑張らないとね。ね?陽乃義姉ちゃん♪」

 

サンシャイン・ルビーを仕舞いながら小町は…いや、マーチは陽乃の肩を叩く。

 

陽乃「いろはお姉ちゃんって…随分と仲が良くなったわね…小町ちゃん。でも、不覚にもうるっときたわ。これでいろはちゃんの哀しみが少しは薄れてくれれば良いけどね」

 

陽乃もアヌビス神を仕舞って涙を拭う。

 

雪乃「そんな事言いながら、姉さん。少しムスッとしていないかしら?」

 

陽乃「そんな事はないわよ?ね♪八幡!」

 

陽乃は自分の八幡に甘えるように抱き付く。

八幡は八幡で、ハッチとイーハの光景に頷いていた。八幡もイーハの事をずっと心配していたからね。仮初めの再会だけれど、こうして二人がふれ合えて素直に感動したわ。イーハもこれで大丈夫よね?

 

戸塚「アハハハハ。でも、DIOの作戦を瞬時に理解して的確に対処するなんて、息がピッタリだね?一色さんもDIOも」

 

徐倫「十二年も夫婦同然に一緒にいれば、ああもなるわよ。ましてや前世でも夫婦の二人だったから…」

 

陽乃「私達も負けないようにしないとね?八幡!それにしても、DIOを少し見直したわよ。ただの悪霊みたいに思っていたけど、ああやって見るとDIOもやっぱり八幡なのね。早く安心して元の世界に帰れるように頑張ろう!」

 

お互いの存在を感じ合いながら、限られた時間の中で抱きしめ合うイーハとハッチを夢の世界が崩れるまであたし達は見守り続けた。

 

そして時は動き出す……

 

 

side一色いろは

 

翌朝、わたし達はホテルウィラードコンチネンタルのロビーに集合する。

 

いろは「おはようございまーす!せーんぱい♪」

 

八幡「あざとい…いろはすあざとい…」

 

あの夢の世界にスタンドを出さずに連れ込まれた先輩は案の定、記憶を失っていた。だからわたしが元気になった理由が分からずに困惑している。

 

八幡「何があったんだ?一色」

 

陽乃「さあねー♪何か幸せな夢でも見たんじゃないのー?女の子には秘密が付き物よー?八幡♪きっとDIOの方の八幡が夢に出てきたんだよ。あっちの八幡も中々だからねぇー」

 

八幡「わからん…。まぁ、暗く沈んでいるよりはあっちの方が一色らしくて良いけどな。普段のあっちの一色を知らんけど」

 

小町「はぁ……今回はDIOの方のお兄ちゃんにポイントが入ったよ。まぁ、どちらのお兄ちゃんもかっこよくて好きだよ?あ、これ小町的にポイント高い」

 

八幡「何で君達、急にDIOと仲良くなってるの?おいDIO!何が『ヤレヤレだぜ』だ!誰か説明してくんない?八幡的にちょーポイント低いんだけど!」

 

いろは「何でもないですよー?ね?マチちゃん♪」

 

小町「ねー♪いろはお姉ちゃん♪」

 

わたしとマチちゃんは意味不明のハイタッチをする。気分的にはハンドシグナルしたいけどね♪

 

八幡「だから何で君達も急に仲良くなってるの?まるで雪乃と由比ヶ浜を見ているようだ……」

 

 

side弥七

 

弥七「一色いろはの雰囲気ががらりと変わりましたね」

 

七里ヶ浜「会長。不機嫌そうですね?」

 

弥七「わたしはまだDIOを認めませんから」

 

FBIとSPW財団、そしてファンクラブのみんなで協力してマニッシュを探して捕縛したわたし達は、それを護送する車を見送りながらも双眼鏡で八幡先輩を観察する。八幡先輩の中からDIOがわたしを見ているのがわかる。やはり彼は裏側の人間に属する人間です。

僅かな殺気でも敏感に反応してわたしに殺気を送り返してくる…。

わたしはDIOを八幡先輩とは認めない…。絶対に先輩からDIOを追い出す。わたしが大統領に協力しているのはその為だ。

 

わたしは黒のほっかむりを脱ぎ、蒸れた自慢のセミロングがホワイトハウスの屋上で舞った。

わたしの名は………。

 

←To be continued




はい、今回は第2章で削られたマニッシュ戦です。

夢の世界ならばDIO…つまり本城八幡も体を取り戻せるだろうと思い、こういう形にしました。

これでいろはが復活できれば良いなぁ…

そして、DIOも仲間達に認められ始めました。別行動の弥七を除いては。

急ピッチながら、四章ー1は中盤に差し掛かります。
残りはオインゴ、ボインゴ、ダービー兄弟、ミドラー、ケニーG、アレッシー、ズィーズィー、6部敵、プッチ…なお、本章では綾瀬絢斗とサンタナは出しません。

それでは次回もよろしくお願いいたします。

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