ダンガンロンパ リアルの絶望と学園の希望   作:ニタ

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プロローグ パート 5

石「皆は……どれをどう、定義する……?」

桑「んなこと言われても……わけわかんねーよ……」

守「一生ここで暮らせ、そう言ってたな」

腐「な、なによこれぇぇ……! なんなのよぉ!!」

霧「皆落ち着いて。とりあえず、さっきの話をまとめましょう。

  あのモノクマとやらの発言によると、私たちには『二つの選択肢』が与えられたことになる。一つは、皆と共にこの学園で『期限のない共同生活』をするか……。もう一つは……」

守「生きて出る為に『仲間の誰かを殺す』ことやな」

山「ひえぇ!」

千「こ、殺すなんて……そんな……」

セ「拉致られて、この学園で閉じ込め、殺し合いをさせる。それが奴の目的でしょうか」

石「そ、そんなはずあるまい! こ、こんなバカげた話が……あるはずないじゃないか……!」

十「嘘か本当かの話ではない。問題なのは……この中に、その話を信じる奴がいるかどうかだ……」

 

 その言葉の次に、皆押し黙った。押し黙ったまま、皆は互いの顔を見回していた。

 互いの胸のうちを探ろうとする視線、敵意さえ感じられる視線。

 僕は実感した。モノクマが提示したルールの恐ろしさを。

 

『誰かを殺した生徒だけがここから出れる』

 

 その言葉の重み。これ異常ないくらいの重さ。

 それは、僕らの思考の根底となる、恐(()()()()()()が、根深く植えられた。

 

 誰かが裏切るのでは?

 

 

 

 

 始め来た時は、僕がしっかり守らないと、そうしないといけないと思っていたが、何故か、恐ろしいほど怖かった。

 リアルはゲームじゃない。だからこそゲームは面白かった。傍観者だったから。僕は苗木誠と同じ気持ちだとさえ思えた。だって、僕には『危害なんか一切加えられない』から。僕は楽しめた。

 それも過去の話。僕は、僕なら、皆をこの15人を救えると、始めは信じていたが、その覇気は、いつの間にかなくなり、ただただ、自分が助かる方法を考えた。

考えてしまっていた。

 本当に死んでしまうんじゃないかと考えてしまうと、僕は怖くなった。生まれて初めて、疑心暗鬼に陥っていた。

 夢オチであってほしい。そんな微かな希望を抱くが、今僕がいる感情は本物だった。

 これはゲームじゃない。リアルだ。

 僕は自分を呪った。何で寝るとき、『皆を助けたい』なんて思ったのか。

 僕は自分を襲いたい。過去の自分を襲って、その考えをやめさせたかった。

 僕は自分を助けたい。今の状況から、助かりたかった。

 僕は自分を思った。何でそんなことを思ってしまうのかを

 怖い。皆の視線、空気が、怖かった。恐らく、皆も同じだろう。

 そして思い出した。これは、このゲームは、このリアルは。

 

 

 

 『ダンガンロンパ』だったことを。

 

 

 

 

    プロローグ 「ようこそダンガンロンパ」

 

 




 変な終わり方じゃないかな。その心配。
 面白く作るのは、難しい。

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