ダンガンロンパ リアルの絶望と学園の希望   作:ニタ

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episode 2 非日常編 学級裁判2

十神白夜:

  まずは女子更衣室からの確認からだな。

 

セレスティア:

  わたくしはすぐに更衣室から退室しましたので、

  パッと見ていたぐらいでしたからよくわかりませんでしたが、

  もしかしたら怪しいものも混じっていたかもしれませんわね。

 

葉隠康比呂:

  でも、確認した時に怪しいものとか特になかったべ。

 

霧切響子:

  それは貴方がすぐに出て行ったから分からなかっただけよ。

 

葉隠康比呂:

  うぅ……。

 

江ノ島盾子:

  でもさぁ、アタシや大神は中の状況を確認してないんだしさ、

  ちゃんと教えてくれないと推理できないんだけど。

 

葉隠康比呂:

  そ、そうだべ!

  俺も外で調べものしてたしな! 状況の開示を要求するべ!

 

江ノ島盾子:

  アンタは黙ってて。

 

葉隠康比呂:

  はい。

 

河上守:

  (ゲームよりもかなり弱々しくなってんなぁ、葉隠……。)

 

苗木誠:

  僕からもお願いするよ。ちゃんと状況を理解した上で推理をしたいし、

  それに、舞園さんの事件を解き明かさないといけない……。

  そんな気がするんだ。

 

不二咲千尋:

  そう、だよね……。僕もそう思うよ。

  僕もちゃんと情報提供に役立てないといけないからね。

  僕は、山田君と一緒に男子更衣室を調べてたよ。

 

山田一二三:

  ええ。といっても、特に目ぼしい物は見当たらなかったですが……。

 

不二咲千尋:

  そ、そうだったね……。

 

江ノ島盾子:

  男子更衣室には、本当に何にもなかったわけ?

 

山田一二三:

  ええ……あ、そういえば、事件とは関係あるとは思いませんが、

  紙切れがロッカーに入っておりましたな。

 

セレスティア:

  紙切れ、と申しますと?

 

山田一二三:

  千切った風味が出てて、その紙には

  『朝日奈葵』殿の名前が書かれておりましたな。

 

朝日奈葵:

  え? 私の名前?

 

山田一二三:

  ええ。真意は不明ですが、まあ特に気にする事はないと思いますぞ。

 

葉隠康比呂:

  きっと誰かがラブレターとか書いて、

  恥ずいから破っただけだべ。

 

大神さくら:

  ならば今回の事件と関係あるまい。

  ほかの事に気に取られれば、足元を(すく)われる。

 

江ノ島盾子:

  ていうか、山田はともかくさあ、不二咲はどうやって入ったの?

  女の子なんだよねぇ?

 

モノクマ:

  それについてはボクがお答えしましょう!

  今回は、死体が発見されたということなので、

  更衣室の鍵は常に開錠していた状態だったのです!

  ですから、山田君と不二咲……君が入れたのは、不自然ではないのです!

 

江ノ島盾子:

  そうだったのね。そらなら納得だわ。

 

霧切響子:

  それじゃ、次に女子更衣室の事ね。

  女子更衣室には、私と河上君、大和田君、

  それと朝日奈さんの四人がいたわ。

  女子更衣室には、怪しいものがあったのだけれど……、

 

河上守:

  確か、更衣室のはじっこに大きな麻袋が置いてたな。

 

山田一二三:

  麻袋ですか……また更衣室には不釣合いな袋ですな。

  何が入っていたのですかな?

 

河上守:

  それがわからんねんよ……。

  中身を確認しても、もぬけの殻やったし。

 

朝日奈葵:

  あ、でも私が来た時には何かあったんだよね。

  何だか気味悪かったから中身は見なかったんだけどさ。

  結局あれ、なんだったのかな……?

 

葉隠康比呂:

  実はあそこに舞園が入っていたとかあるかもな。

 

朝日奈葵:

  …………え?

 

山田一二三:

  な、何をおっしゃりまするか、葉隠康比呂殿……。

  そんな世にも奇妙な事があるはずが──

 

十神白夜:

  一理あるな。

 

山田一二三:

  なななんとッ!

 

朝日奈葵:

  え、……どういうこと?

 

十神白夜:

  朝日奈が更衣室へ来た時には、麻袋の中身は存在した。

  しかし、舞園の死体発見後、麻袋の中身は消え去っていた。

  話の筋は通っている。

 

朝日奈葵:

  ち、違うよ……。だって、そんな……。

 

十神白夜:

  俺はまだ朝日奈の証言などを聞いていないから、まだ憶測ではある。

  だが、可能性としては高いだろう?

  ならば舞園が麻袋に仕込まれていた──

 

朝日奈葵:

  違うよぉッ!!

 

苗木誠:

  あ、朝日奈さん……?

 

朝日奈葵:

  違うよ違うよ違うよ!

  そんな……そんな事あるわけ、ないじゃん……!

  舞園ちゃんが……袋に入ってたなんて…………。

  入ってた……なんて…………。

  ……………………

 

江ノ島盾子:

  だ、大丈夫だよ、朝日奈さ──。大丈夫だって……。

  あんなの、十神の憶測なんだからさ……。

 

十神白夜:

  ああ。だが、可能性は高い。

  

朝日奈葵:

  ううぅ……そんなのって……そんなのって……

 

十神白夜:

  ……たったこれだけの情報で泣き喚いて、正直うるさいぞ。

  泣けば何とかなるとでも思っているのか、お前は。

 

河上守:

  お、お前ェ……なんや……なんでそんなに冷酷にいられるんやッ……

 

江ノ島盾子:

  ちょ、河上……。

 

十神白夜:

  これは生き死に掛けたゲームだ。

  手を抜いて死ぬのなら、お前らが勝手に死ぬ事だ。

  俺はこのゲームに勝つために真剣に取組んでるんだ。

  逆に感謝してもらいたいんだがな。

 

河上守:

  この、クソガキバカ垂れがぁぁぁッ!!

 

大神さくら:

  やめんかぁぁぁぁッ!!

 

河上守:

  ッ……!

 

大神さくら:

  今ここで無意味に争って、何になるというのだ!

  お主らがここに居るのは、喧嘩をするためでなかろう……。

  もう少し冷静にならぬか。

 

十神白夜:

  ……そうだな。俺がやるべきことは喧嘩ではない。

  裁判であったことを忘れていたぞ。

 

河上守:

  ……くそがッ……

 

朝日奈葵:

  ……裁判の続き、しないとね。

 

大和田紋土:

  おい、大丈夫なのかよ……?

 

朝日奈葵:

  うん……私が、いつまでも落ち込んでたら、

  話が全然進まないじゃん。

  皆が気を遣ったら、裁判をしている意味もないしね。

 

モノクマ:

  じゃあさ、僕が一つ提案していい?

 

苗木誠:

  ……なんだよ、モノクマ。裁判の邪魔をする気なのか?

 

モノクマ:

  違うよ! さっきからオマエラの話を聞いているとさ、

  いまいち話が進んでなくて、むずむずしてるんだよ。

  だからさ、ボクがオマエラに質問させていただきます!

  といっても事情聴取だけどね。

 

霧切響子:

  ……確かに今の話し合いは喧嘩ばかりだったけど、

  あなたからの質問すると言う事は、何か裏でもあるの?

 

モノクマ:

  全然ありません!

  事件の妨げになるどころか、ボクは皆をお手伝いしたいんだ。

  どう? これで分かりやがったですか? 霧切さん。

 

霧切響子:

  ……ええ。

 

モノクマ:

  じゃあ、オマエラにクエスチョンッ!

  事件当時、舞園さやかの死体発見アナウンスが流れる前に

  オマエラは一体どこにいましたか!?

  じゃあ先ずは、苗木君と河上君!

 

苗木誠:

  え、えっと……僕は、部屋にずっといたよ。

 

河上守:

  僕は部屋でずっと寝てたで。

 

モノクマ:

  じゃあ次は江ノ島さん、セレスさん、霧切さんに腐川さん!

 

セレスティア:

  ……わたくしはその時、大浴場にいましたわね。

 

江ノ島盾子:

  アタシも同じよ。

 

霧切響子:

  ええ。腐川さんもそうだったわね。

 

腐川冬子:

  そ、そうね……。

 

モノクマ:

  なんと四人もの女子がお風呂に入っていたんですねー。

  それじゃあ次は、葉隠君、十神君と山田君!

  君達は、一体どこで、なにをやっていたの?

 

十神白夜:

  ……俺は部屋にいた。

 

山田一二三:

  そ、そうですな……。

  僕たちは、ずっと部屋に篭ってましたぞ。

 

葉隠康比呂:

  そ、そうだべ!

  俺らは部屋にずっと居たんだべ!

 

河上守:

  ……ほんまか?

 

葉隠康比呂:

  ほ、ほんまだべ!

  俺らは部屋にいたからな!

 

霧切響子:

  ふーん、俺ら、ね。

  それを証明するものとかあるかしら?

 

葉隠康比呂:

  そ、そんなのある訳ねぇべ!

  それを証明しちまったら、どこにいたかバレちまうべ!

 

十神白夜:

  バカがッ……。

 

山田一二三:

  な、何を言ってるのですかな……?

 

霧切響子:

  ねぇ。あなた達は一体どこの部屋で、なにをしていたの?

 

江ノ島盾子:

  ……何か怪しいって、こいつら。

 

十神白夜:

  怪しくなどあるものか。あるのは葉隠、奴だけだ。

 

葉隠康比呂:

  な、十神っちぃ!?

 

山田一二三:

  そ、そうですな!

  葉隠康比呂殿がエントランスの浴場側を徘徊していただけですな!

 

河上守:

  にしては、さっきは皆一緒だったらしき事を言っていた気がするんやけど。

 

十神白夜:

  俺は自分の部屋にいたんだ。何も知らん。

 

葉隠康比呂:

  そ、そらねぇべ十神っちぃ!

 

十神白夜:

  泣きつくな、気持ち悪い。

 

山田一二三:

  覗き魔の分際で往生際が悪いですなぁ、葉隠康比呂殿。

 

江ノ島盾子:

  の、覗き魔!?

 

葉隠康比呂:

  山田っちぃぃぃぃぃ!?

 

山田一二三:

  そうですぞ! 覗き魔ですぞ!

  そりゃもうガン見でしたぞ! いやらしい!

 

霧切響子:

  なら、部屋にいたはずの山田君がなぜ、

  葉隠君が覗いていたことを知っていたの?

 

山田一二三:

  へ?

  ……あ、しまった。

 

霧切響子:

  ということは、山田君も覗き魔なのね。

 

山田一二三:

  しまったぁぁぁぁぁッッ!?

 

大和田紋土:

  すぐにボロだしやがった……。

 

葉隠康比呂:

  裏切る奴が悪いんだべ! いいきみだ!!

 

十神白夜:

  覗き魔が二人も居たとはな。気持ちの悪い奴らだ。

 

葉隠康比呂:

  おいお前! お前も覗いてただろうが!

 

十神白夜:

  だから言っているだろう。俺は部屋に篭っていたんだ!

 

山田一二三:

  嘘をつくなぁ!! 貴様も見ておったではないかぁッ!!

 

十神白夜:

  根も葉もない嘘をつくな!

  俺が浴場にいた証拠でもあるというのか!

 

山田一二三:

  ぬぉぉおおおお!! まだ言い訳するかぁぁ!

 

江ノ島盾子:

  ……なんかここまで来ると、怒る気にもなれないわ。

 

セレスティア:

  ですわね。なんと醜いブタどもなのでしょう。

 

腐川冬子:

  と、十神君が……でへへ……ッ。

 

モノクマ:

  とりあえず覗き魔三人組の話はこれにて終了するよ。

 

十神白夜:

  あ、おい! 俺は覗いてなんかいない!

 

モノクマ:

  うるさいよ! 僕はお見通しだからね! お見落とすことはないの!

  じゃあ最後に、大和田君と不二咲君、朝日奈さん大神さん!

  君達が事件が起きる前、一体どこにいたのかな?

 

大和田紋土:

  俺は不二咲と一緒にプールで水泳の練習をしてたぞ。

  確か二時ぐらいからだったな。

 

不二咲千尋:

  うん。僕が大和田君を誘ったんだよ。

  泳ぎ方の練習に付き合って欲しいって。

 

山田一二三:

  お、泳ぎの練習だとぅ!?

 

葉隠康比呂:

  くそぅ! 何故俺は風呂を選んだんだ!

 

十神白夜:

  お前らはつくづくバカだな。

 

腐川冬子:

  十神君が……覗き……うふ、うふふふふ……。

 

河上守:

  なぁ……なんか覗きよりも危険人物がおるんやけど……。

 

江ノ島盾子:

  大丈夫っしょ。気にする事ないって。

 

十神白夜:

  俺は気にしまくるぞ。

 

河上守:

  気にすんな。江ノ島さんが言ってるんや。

 

不二咲千尋:

  そ、それでね。

  確か3時ごろに朝日奈さんが来たんだよね?

 

朝日奈葵:

  うん。そうだよ。舞園ちゃんに手紙で呼ばれてね。

 

十神白夜:

  手紙?

 

朝日奈葵:

  ……そうだよ。ほら、これだよ。

 

 『今日の3時頃、一緒にプールで泳ぎましょう。

  少し遅れるかもしれませんが、待っていてください。

  それと、この事は秘密にしておいてくださいね

 

                  舞園さやか 』

 

山田一二三:

  ふむ。そういえば、朝日奈葵殿が更衣室へ来た時は

  舞園さやか殿はまだ来ていなかったのでありますな。

 

十神白夜:

  その頃にはもう殺されていたからな。

 

朝日奈葵:

  ……それでね、私が着替えた後に、大神ちゃんがやってきて、

  大和田らと一緒に練習につきあったんだよ。

 

大神さくら:

  ああ。朝日奈の後に、我も入っていった。

 

河上守:

  ……ん?

 

大神さくら:

  どうしたのだ。河上よ。

 

河上守:

  ああ、いや。なんもあらへんよ。

 

朝日奈葵:

  それで、3時半になっても舞園ちゃんが来なかったから確認しにいこうと

  思って更衣室にいったんだけどね……

 

大和田紋土:

  俺と大神は朝日奈が悲鳴を上げたのを聞いて

  急いでそっちへ向かったんだがよ、そん時に舞園の死体を目の当たりにしたんだよ。

 

不二咲千尋:

  僕もすぐに追ったんだけど、まさかこんな事になるなんて思わなかったんだ……。

 

霧切響子:

  今の話を聞く限り、朝日奈さんと大神さんが更衣室に行く時には

  舞園さんの死体を見ていないというわけね。

 

大神さくら:

  ああ。その通りだ。

 

葉隠康比呂:

  じゃ、じゃあ……朝日奈と大神がプールに行った後に、

  誰かが女子更衣室に侵入して舞園っちの死体を置いたんだべ。

 

江ノ島盾子:

  じゃあそれを誰が置いたってことだよね。

  置くタイミングで言ったら、大神と朝日奈がプールに入った後だと思うけど……。

 

大和田紋土:

  つまり、誰が舞園を女子更衣室へ持って行ったかってことだな。

  だとしたら、女子しかいねぇと思うけどな。

 

山田一二三:

  ふむ……確かに女子更衣室に入るには、

  女子専用の電子生徒手帳がなければ入れない使用になっておりますから、

  確かに男子には不可能でしょう。

 

十神白夜:

  果たしてそうか?

  玄関にあったレターケースには、2枚の電子生徒手帳があった。

 

朝日奈葵:

  え、なんで電子生徒手帳が玄関にあるの?

 

十神白夜:

  そこには、ある二人の電子生徒手帳だ。

  その生徒電子手帳があれば、男が女子更衣室を開けるなど容易いことかもな。

 

河上守:

  それは違うで!

 

十神白夜:

  ……ふふ。どうやら俺以外でも確認していた奴がいたんだな。

  その通りだ。

  レターケースにあったのは──

 

河上守:

  レターケースん中にあったんは死んだ生徒らの生徒手帳や。

  せやろ?

 

十神白夜:

  ……そうだ。

 

腐川冬子:

  死んだ生徒の手帳って……どうして違うのよ…・・・っ!

 

河上守:

  今まで死んだ生徒の人数は3人。

  桑田に清ちゃん……石丸に舞園さんやな。

  やけどその時にはレターケースに女子の電子生徒手帳はなかったはずや。

  殺された桑田と清ちゃんの分だけしかない。

 

苗木誠:

  学級裁判後に回収されたからだね。

 

河上守:

  せや。

  やから舞園さんの電子生徒手帳は最初からレターケースに入ってないし、

  男子が女子更衣室に入るんは無理っちゅうこっちゃ。

 

十神白夜:

  なるほどな……。良い意見だとは思うがな。

  ならば電子生徒手帳の貸し借りをしていたらどうなる?

 

河上守:

  ……そういや、貸し借りオッケーなんか?

 

セレスティア:

  別に構わないと思いますが。

 

モノクマ:

  ええ。電子生徒手帳の貸し借りは、特に禁止にしていませんからね。

 

河上守:

  じゃあ普通に女子更衣室に入れるやんか……。

 

霧切響子:

  確かに、その情報だけでは女子が殺したという線は考えにくい。

  何か小さなヒントがあればいいんだけど……。

 

河上守:

  あ、話は変わるけど、大和田なんか気になったことあったんやな?

 

大和田紋土:

  ん? なんのことだ?

 

河上守:

  ほら、あれやって。モノクマアナウンスの。

 

大和田紋土:

  ああー。別に気にすることでもねぇーだろ?

 

霧切響子:

  ねぇ。少し聞かせてもらえないかしら。

 

大和田紋土:

  まあ、別に構わねぇけどよ。

  女子更衣室に舞園が倒れてたのはわかるよな?

  その第一発見者が朝日奈でよぉ。

  朝日奈が悲鳴を上げたのを聞いて、俺たちはすぐに走って更衣室に行ってな、

  そしたら舞園が倒れてたんだよ。

  そして死体発見アナウンスがなったんだけどよ、

  その時間がえらく遅かったような気がすんだよ。

 

葉隠康比呂:

  遅かったって……

  別にタイミングなんて決めてないだろ?

 

モノクマ:

  失礼な!

  僕はちゃんと、厳正な審査をしてるよ!

  3人が死体を発見したら、ちゃんとアナウンスを発動してるよ!

 

不二咲千尋:

  ……そういえば、大和田君と大神さんが女子更衣室に行ったと気付いたのは

  プールの途中で上がったからなんだ。

  その後プールから上がって更衣室まで行くのに時間かかったんだけど……。

  そういえば、行くまで死体発見アナウンスは聞こえなかったなあ……。

  着いた時に初めて聞いた気がする。

 

霧切響子:

  そう。なら、犯人は大きく絞れるわね。

 

苗木誠:

  ……そうか。もし今の話が本当なら、

  犯人は大神さん、朝日奈さん、そして大和田君になるのか。

 

大和田紋土:

  お、おい!

  お、俺が犯人って、どういうことだよ!

 

苗木誠:

  べ、別に疑っている訳じゃ……。

  さっきを聞いてると、始めに朝日奈さんが見に行ったんだよね。

 

朝日奈葵:

  うん。そうだよ。

 

苗木誠:

  そして悲鳴を上げた朝日奈さんの声を聞いた大和田君と大神さんは

  すぐに女子更衣室に駆けつけて二人とも舞園さんの死体を確認した。

  もしこの時点で犯人がいなかった場合、

  死体発見アナウンスはなっている筈。

  だけど不二咲さんも見に来るまで死体発見アナウンスはならなかった。

  犯人は、朝日奈さん、大神さん、大和田君の誰かと言うことになると思うんだ。

 

大和田紋土:

  お、おい……

 

大神さくら:

  それは……まことなのか?

 

苗木誠:

  うん。でないと死体発見アナウンスが遅れた理由が着かないからね。

  単に故障であってほしいけどね……。

 

モノクマ:

  そこは安心してね。ちゃんと起動しているよ。

 

大和田紋土:

  お、俺じゃねぇよ!

  俺が殺すわけがなぇだろうがよぉ!!

 

セレスティア:

  あら。遠吠えをする犬ほど怪しい人はいませんことよ?

 

大和田紋土:

  ッ……!

 

朝日奈葵:

  わ、私は違うよ?

  私が舞園ちゃんを……殺すなんて……。

 

十神白夜:

  犯人の可能性のある奴の意見など信じれるものか。

  お前が犯人でない証拠を提示しないかぎりな。

 

朝日奈葵:

  そ、そんな……。

 

大神さくら:

  ……ならば、もう一度現場で集めた証拠を照合してみてはどうだ。

  何か手がかりが見えてくるやもしれぬ。

 

霧切響子:

  そうしたほうが、よさそうね。

  何を見落としているか話し合いをしましょう。

 

河上守:

  (犯人が朝日奈さんに大神さん、そして大和田に絞られた今、

  だいぶクロを探しやすくなっんやけれど、凄く複雑な気分や……。

  まさかこの三人の誰かが犯人なんて、正直想像できひん。

  でも、決めないといけない。

  それが、僕に、僕らに課せられた使命なんやから……。)

 

 

 

 

 




長らくお待たせしました!
次回もなるべく早めに投稿できるよう頑張ります。

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