ダンガンロンパ リアルの絶望と学園の希望   作:ニタ

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プロローグ パート 2

 …………。

 …………………。

 …………………………。

 

「…………」

 

 何だか、夢を見ていた気がする。

 

「んぁ……」

 

 僕は思い(まぶた)を開けながらいつも通りおきる。

 

「……あれ?」

 

 僕は違和感に気づいた。三点リーダーは多いが、違和感の大本は違う。

 

「お尻が硬い」

 

 僕は椅子に座っていた。そして気付いた。僕は机にうつ伏せになって寝ていた。

 

「…………」

 

 何だか嫌な予感がした。

 周りを見渡すと、どうやらここはどこかの教室のようだった。そして一番目に付いたものがあった。

 

「な、なんやあれ……!?」

 

 今世紀最大一番驚いた。まだ状況にさえ理解できてなかったが、今の状況を一気に感じ取ることができた。

 壁に、鉄板が大きな螺子で留められていた。

 僕はうろたえて、何をすれば良いか、容量の中途半端な思考回路で考える。もしここで考えるのをやめたら、世界が崩れてしまいそうで恐ろしかった。。

 僕はいつの間にか20分ほど考えたが結論は出なかった。

 

「どうする……」

 

 僕は教室全体を見渡す。

 

「…………」

 

 最終的に教室の扉で止まる。

 不気味だ。怖い。開けたくない。

 そんな不安ばかりが過ぎって、足が止まる。

 だけど、どうすればいい。ここで立ち止まるのか。そこで動かなかったら、僕はどうなる。さらなる絶望が遅いくるかもしれない。そう思うと足が自然と動き出す。

 

「…………! ええい、ままよ!」

 

 僕は早足で扉の前へ行き、思いっきり扉を開けた。そのせいで、大きな音が鳴り響く。

 

「なんだ!?」

 

 どこからか声が聞こえた。

 僕は少し不安が揺らぐ。人がいるという事実に。

 声がした方から足音が除々に近づいてくる。その足音は、僕から見た右の角から顔が現れた。

 

「はぁ……はぁ……」

 

 息を荒くした少年は、僕の方をじっと見て、深呼吸をして呼吸を整えていた。

 

「ああ、すまん。驚かせてもうたな」

 

 僕は素直に謝る。素直に謝る僕って、えらいなぁ! …………。

 

「ああ、ううん。いいんだよ。気にしないで」

 

 その優しそうな少年が言う。

 

「君も希望ヶ峰学園の生徒なの?」

「希望ヶ峰学園?」

 

 ……何を言ってるんだこのひょっとこどっこいは。

 

「え、違うの?」

「違うの何も、そんなもんあるわけないやろ」

「え?」

「ん?」

 

 ……何か、変な雰囲気になってきたな。

 

「ちょっとまって、希望ヶ峰学園って知ってる?」

 

 この聞き方、明らかに変や。まるで僕が可笑しいみたいな物言い。

 

「ああ、知ってるで」

 

 僕は軽く嘘をつくことにした。

 

「君は、希望ヶ峰学園に選ばれてきた生徒だよね?」

「…………」

 

 どう誤魔化すか思いつかん。口から出任せや!

 

「それがようわからんのよ。気付いたらここにおってな」

「え、君もそうなの?」

「君も?」

 

 一様はぐらかしたけど、『君も』ってのはどういう意味や。

 

「うん、実は学園の玄関まで入ったんだけど、突然目の前が真っ暗になって、気付いたら教室の中で眠ってたんだ」

「状況はちゃうけど、一応は同じやな」

 

 同じ境遇に立った人間を目の前にして、軽い不安を抱いたが。

 

「まあよかった。人がおってな」

「僕もだよ。一事はどうなるかと思ったけどね」

 

 それでもなんとなく安心できた。心に不安がなくなったと言えば語弊があるけど、少なくとも、今なら大丈夫と思えた。

 

「そういえば、他にも人いるんか?」

「探そうと思って突然扉の音が聞こえたからね。そっちの方へダッシュしたよ」

「本当にごめんな。驚かせてもうて」

「いいよ。気にしないって」

 

 少し笑顔で答えた少年。

「そうだ。自己紹介してなかったね。僕の名前は苗木誠。希望ヶ峰学園に超高校級の幸運として選ばれたんだ」 

「!」

 

 なんやと!? どういうことや、どうしてそんな……? まさか本当に希望ヶ峰学園が存在する……?

 

「そ、そうなんか……。僕は河上守や。これからよろしくな、誠ちゃん」

「う、うん。よろしく。河上君」

 

 なにやら戸惑った様子だった。なんだ。僕に何か可笑しな行動があったのか?

 

「フレンドリーなんだね、河上君って」

「ん? ……ああ、名前のことか」

 

 何となく仲良くなれそうだったんで、ついついちゃん付けで呼んでしまった。

 

「嫌やったら苗字にするけど……」

「あ、ううん! 違うんだ! 何か君の印象からにしてはとても想像つかなかっただけで……」

「……誠ちゃんもぐいぐいくるなぁ」

 

 自分の容姿といったら、眼鏡を掛けて、髪をぶっきらぼうに伸ばして、身長約160㎝やからな。びっくらこいたのだろう。

 

「そういえばさ、河上君……守君はどんな超高校級なの?」

 

 …………。一番聞きたくなかったよ、苗木誠君。

 

「うにゃ、実はな? 何か記憶が曖昧やねんよ。何か学校へ向かったという記憶や、どんな超高校級の持ち主なのかも、一切覚えてへんねや」

「そうなの。何か余計に不気味だね」

「せやな」

 

 なんとか誤魔化せたみたいや。

 

「まあ、ここで話してても何も変わらないし、探索に行こうか」

「せやな。そうしよ」

 

 僕は誠ちゃんの提案に賛成し、探索することにした。

 

 

 


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