鎮守府の日常   作:弥識

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甲勲章なんて飾りです!偉い人にはそれが解らんのです!(挨拶)

提督の皆さん、イベントどんな感じでしたか?
筆者はE1にて『朝霜』『清霜』と続けてゲットしたので割とご機嫌です。
因みに、E1で出ると専らの噂だった『卯月』を探して潜水棲姫をぼっこにする毎日でしたが、結局出会えませんでした。

……任務に必要じゃないですか。うーちゃん。

さて、中編です。短いです。どうにもまとまりませんでした。
時間も何も足りません。でも月一は上げたいんですよねぇ……
では、どうぞ


英雄(ヒーロー)の条件:中編

○神林艦隊提督執務室

 

「提督、おはようございます」

「あぁ、おはよう」

 

何時も通りの朝、何時も通りの挨拶を交わす扶桑と神林。

 

しかし、『彼女』は気付いていた。何かが『何時も』と違う事を。

 

「…………」

「どうした?」

 

それでも、『彼』が其れを問われるのを良しとしないのなら。

 

「いえ……なんでもありません」

 

今はまだ、踏み込むことは出来なかった。

でも、せめて―――

 

「無理は……なさらないでくださいね?」

「……あぁ、気を付けるよ」

 

一歩、いや半歩だけでも。そう思った。

 

 

 

 

 

「―――いや、綺麗な終わり方かもしれないけどさ?

 そういう事はもっとこう―――後ろの方でしようよ。文字数とかあるでしょ?」

「……何の話でしょう」

 

場所は変わって、冴香達『宮林艦隊』の面々が滞在していた客室。

 

本日をもって舞鶴を去る冴香達と諸々の準備をしていた所で、突然冴香が呟いた。

作業を手伝っていた扶桑が眉を顰め、摩耶がため息を一つ。

 

「冴香、何時も言ってんだろ?脈絡ない独り言はやめろ」

「大丈夫だよ。分かる人には分かるから」

 

冴香の澄ました返答に、またため息を一つ。

 

「所で、扶桑に頼みがあるんだけど」

「頼み……?なんでしょう」

「タカ君の事だよ。昨日の件でね」

「……詳しく、お聞かせいただけますか?」

 

扶桑の応えに、小さく笑う。

 

「彼も超人じゃないからね。たまーに心労とかでナイーブになんのさ。

 で、その原因の一部な私としては、このまま『後ヨロシク』ってのは気が引けて」

「冴香さんなら、手があると?」

「有り体に言えば、ね。気に入らない?」

「……いえ、今回については、私には」

「まぁ、彼の『過去』に関わることだからねぇ。今の君らにはきついかもね」

「具体的に、私達はなにをすれば?」

「んー、ぶっちゃけて言えば、『何もしないでほしい』のさ」

 

怪訝な顔を浮かべる扶桑に、冴香が補足する。

 

「取り敢えず、別れ際にタカ君と話をさせて。

 で、その時に『横槍』を入れないでくれれば、それでいい」

「それだけで、良いんですか?」

「劇的に何かを変える様な特効薬は存在しないよ。タカ君頑固だし。

 大事なのは、『そう言う考え方もある』って教えてあげる事なのさ」

「……分かりました。艦隊の皆には私から言っておきます」

「ありがと。助かる」

「代わりに、と言っては何ですが、其処に私が立ち会っても?」

「大丈夫だよ。別に見られて困るような事する訳じゃないから」

 

んじゃ、よろしく。と言って、冴香は作業を再開する。

 

冴香のやる事に多少思う事はあれど、それでも彼女に任せることにした。

少なくとも、『彼』に対しては、冴香は信用できる。そう思えた。

心が少しざわついたが、『それはそれ』と受け入れることが出来た。

 

 

―――そう思えてしまうのも、少し癪だけれど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、そうそう。こないだぶっ壊した木刀となぎなたね、そっちの経費に計上しといたから、タカ君への言い訳よろしく」

「……そこは冴香さんも一筆したためるべきでは?」

「一緒に怒られろって?やだよ、タカ君怒ると怖いもん」

「分かっていて私に丸投げると!?」

 

 

 

その後も、あーでもないこーでもないと続ける冴香と扶桑に、『何時の間に仲良くなってんだこいつ等』と思う摩耶であった。

 




はい、中途半端ですすみません。
何とか三月中に続きを載せますので。
ではでは。

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