やあ諸君。俺はハクリ。
光努を連れてこの世界へとやってきた人物さ。
ここではおしゃぶりをつけてるから赤ん坊の姿だけど本来はちゃんとした大人。いろいろ制限付くからこのおしゃぶりは割と面倒なんだよ。
光努を放置している間は
それにしてもリボーンのところの綱吉も死ぬ気の炎とか使えるようになったから光努にも少し炎を使ったこの世界の戦い方とか教えとくか。光努に必要かはわからないけど、必要になると思うからな。
まああってもなくてもそんじょそこらの脱獄囚や暗殺者やマフィアのボスとかには負けないと思うけどね。まあそれも現段階ではの話。
しばらくしてからどうなるのかはまだわからないからな。
どうしようか?
***
イリスの本拠地は日本ではなく海外にある。
日本では企業として会社がいくつもあるがアジトと呼べるほど大仰なものはない。
なので代わりに灯夜の家である黒道家を仮拠点にしていた。
と言っても部下の方は本拠点にいるし、日本に来たのは灯夜、光努、リル、コル、ルイの5人。
しばらくはボス教育的に灯夜と光努はセットで行動するってことで光努は灯夜についてきて、光努に付いてきたリルとコル。そして日本旅行についでに来たルイ。
灯夜と光努は定期的にあちこちに行くが、基本的に黒道家にとどまる。
そこに、ハクリが居候に来た。
「というわけで居候のハクリだ」
「居候という言い方は俺的に微妙だがまあよろしく」
「・・・・・・」
灯夜にハクリを連れてきて見せたが、とうの灯夜の表情は幾分怪しがっていた。
まあ当然といえば当然である。
本来アルコバレーノは7人しかいない。それはマフィア関係者はほとんど知っているが実際にアルコバレーノの全員を知っているわけではない。それでもおしゃぶりが虹の色をしているということは大抵のマフィアは知っているので今回の灯夜も怪しがった。
「白いおしゃぶりの赤ん坊なんて聞いたことがないんだが」
「まあね。ハクリはかなり例外的なアルコバレーノなんだって」
「まあそこらへんの詳しい説明は中でしようか」
ひとまず居間の机に座ってお茶を飲む光努とハクリ、そして灯夜とリルとコルとルイの5人。え?増えてるって?
まあ灯夜の家の中だから皆いるのは当然だろ。学校とか通ってないしな。
「ちっちゃーい。リボーンサイズだー!」
「赤ん坊が流暢にしゃべるとは」
「というか白いおしゃぶりのアルコバレーノ何て聞いた事ないがな」
ルイも当然アルコバレーノのことは知っている。故に灯夜同様に不思議がった。
リルとコルは普通におもしろがってるだけだった。
「このおしゃぶりは他のアルコバレーノのおしゃぶりとは少し違ってな、俺専用なんだ」
「ん?他のアルコバレーノのおしゃぶりもそいつ専用じゃないのか?」
「いや、あのおしゃぶり専用アイテムじゃねーし」
「どういうことだ?」
「まあそんなことより、しばらくここ住むからよろしく」
少々はぐらかし気味のハクリに光努はジト目だったがまあいいかと思った。
別段困るわけでもないし、知らなくても問題ないからと。
「そういえばハクリと光努は知り合いか?」
灯夜がふと気になったようで二人に聞く。
そもそも灯夜達からしてみれば光努に関しては知らないことのほうが多すぎる。
いきなり降って出てきた光努。名前と簡単なプロフィールくらいしか知らないと思
う。
そんな光努と一緒に来たハクり。当然興味が湧いた。
「そうだな、少し昔話でもするか?」
ハクリは楽しそうに笑った。
***
夜。光努の部屋。
畳の上の布団の中で光努が仰向けに寝転がっていた。
壁際にかけられている掛け軸の下に座布団が置かれており、その上にハクリがいた。すでに時刻は深夜。窓から入る月の光が光努の顔をわずかに照らしていた。
「なあ、ハクリ」
「どうした?」
「灯夜たちに他の世界の話してもいいのか?めちゃくちゃ驚いてたぞ」
「・・・・・ま、困らないな。話したからといって世界に影響が出るわけでもない
しな」
「そうなのか?」
「まああまり言いふらされるのも面倒だから口止めしたけど、広まっても正直構わないしな。知ったところで何かあるわけでもないし」
「もし広まってどっかのバカが異世界行きたいとか余計なこと考えないか?」
「行けないな。たとえ未来の猫型ロボットを連れてきてもそれはできない」
「・・・微妙に分かりにくいな。まあなんにしても問題ないってのはわかったよ」
「問題はない、だから思う存分この世界で暴れていいぞ。俺は旅行するなら観光ツ
アーより自由に旅をするのが好きな方だからな」
「俺もだ、サンキュ」
静かな真夜中。光努は楽しそうに笑みを浮かべ・・・・・・・眠った。
「学べ、遊べ、戦え、光努。この世界は・・・・面白いぞ」
灯夜「光努、手続きが終わったぞ」
光努「ホントか!」
灯夜「ああ、(作中で)来週からだ」
光努「よし!次回の話が楽しみだぜ!」