特異点の白夜   作:DOS

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そろそろ黒曜編にでも入ろうかと思う今日この頃。




『殺し屋奮闘記後編 ~知らぬことは恐ろしい~』

 

 

 

 

前回のあらすじ!

 

緑色のおしゃぶりを持つアルコバレーノ、ヴェルデ直属の光学迷彩部隊の一人がイリスファミリーの2代目ボス、光努の暗殺にやってきた。そして母屋で光努を探しているうちに偶然灯夜にボールペンを突き刺されそうになったりリルとコルのキャッチボールの流れ玉に当たったりして大変だったがくじけずに暗殺を続けるのであった。

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

殺し屋side

 

とりあえずトイレにて、さっきの野球ボール(という名の鉄球)が思い切りぶち当たってかろうじて大丈夫だったが光学迷彩スーツがダメになってしまった。

 

だがこんなこともあろうかと予備を持って来といてよかった。スーツを交換して再び光学迷彩起動!!透明化に成功した。

 

「くそっ!とんだロスタイムだ!早く暗殺せねば」

 

トイレからこっそりと出て再び移動。

 

どこだ!?イリスファミリー2代目ボス、白神光努はどこにいるんだ!

ひとまず見つけないことには暗殺のしようもない!

 

考えてみろ!ボスならどこにいるのか。この母屋の地図を出して眺めてみる。

そして考えてみる!

 

他にも空き部屋や台所、ゲーム場や研究室・・・・研究室!

 

ここだ!!

 

ボスならファミリーのために日夜研究をするはず!我がボスのヴェルデ様だってそうなのだから(※注意・ヴェルデの研究は多分自分のためです)そうに決まってる!(※注意・この暗殺者は若干頭が悪いです)というわけで研究室へ行こう!

そして暗殺だ!

 

そしてやってきたのは研究室というプレートの飾られた部屋。

こっそりと音を立てず中に入る。

 

キュイィン!!ジジジジ!

 

機械音を上げながら作業をする人物が一人。

 

金色の髪を背中で一つにくくり、白衣を来た人物。

推定年齢10代後半くらいの青年だった。

 

「やつは、イリスの技術者、ルイか」

 

ルイはイリスの技術者の中で最も偉く、それに伴う実力をもつ持ち主。

機械工学や生物学、その他の分野で圧倒的才を持っている青年だ。

今は何か作ってるようだな。

 

窓が開いて外につき出すように銀色の巨大な砲台、ドラム缶程の幅があるのを見るとまるで巨大な大砲のような機械を弄っていた。

これは一体なんなんだ?新しい新兵器か?

 

「後は場所選びだな。でももう少し砲台の強度を高めたほうがいいだろうか?そのほうが長距離まで可能だしな。でもこれくらいでも大丈夫かな……ブツブツ」

 

何を言ってるのかよくわからないがこの部屋の広さはコンビニスペースくらいしかないから天井から全体を見渡せる。そして見渡して見たがこの部屋に白神光努はいないな。俺の勘も今回は外れてしまったか。

 

 

♪~♪~♪

 

 

「もしもし」

 

『よおルイ。あれできた?』

 

「光努か。大体できたぞ」

 

光努だと!?ということは今ルイと電話しているのは白神光努か!一体どこに!居場所を聞き出してくれ!

 

「試してみるか?今どこにいる」

 

ナイス!!

 

『今?中庭にいるぞ』

 

母屋の入口から入って反対側の扉から出ると中庭に出るそうだ。

ということはあの突き出た砲台のある窓の下にいるということか。天井を移動して砲台の設置されてる窓の隣にある窓を覗くと中庭にある大きな木のしたで電話をする少年がいた。

 

(いた!やつが俺のターゲット、白神光努か!任務を速やかに遂行する!)

 

開いてる窓から出て壁を伝ってターゲットに近づく。

音を立てず気配を消して、ターゲットに近づいた。

 

まだ電話を続けているらしく、さっきと違うのは立ち上がって砲台の方に顔を向けているということくらいだ。毒入りナイフを取り出して構える。

 

「あれが?どっからどう見ても大砲じゃん」

 

『最初に思いついたものを作ってみた。というわけで試してみよう。秒読み開始30

秒前。29・・・28・・・27・・・』

 

ふふふ、いいだろう。その秒読みがお前らのボスの最後だ。

 

『ところで光努』

 

「どうした?」

 

『その中庭では不用意に動かない方がいいぞ』

 

「ん?なんでだ?」

 

『だってそこには』

 

秒読みは残り5・・・4・・・3・・。

ターゲットにジリジリと近寄ると。

 

カチリ。

 

「え?」

 

 

ビョーン!!

 

 

俺の足元が飛び上がって俺は吹っ飛ばされた。

 

「のわあぁ!!」

 

「?ルイ、地面が飛び上がったぞ」

 

『ああ、やっぱり出たか。その中庭には色々と罠が仕掛けてあるんだ。あと母屋とかにもあるぞ』

 

「俺初耳なんだけど・・・」

 

「うわあぁぁ!!」

 

空高く飛び上がった俺は、そのまま弧を描いて砲台の中に入った。

 

『0』

 

 

ドオオオオオォォォン!!!

 

 

「うわあぁ!!」

 

俺はもう殺し屋をやめよう。こんなことしてたら命がいくつあっても足りない。

巨大な音がしたと同時に砲台から何かが勢いよく飛び出して空の彼方へと消えた。

 

「・・・・おいルイ。何だあれは・・」

 

『何って、お前に頼まれた擬似テレポーテーション装置だが?』

 

「どこがだよ!ただの大砲じゃん!」

 

『これ一つでどこへでもあっという間に飛んでいける。なんて素晴らしい』

 

「全然素晴らしくねーよ!もっと近未来的なものを想像したのに!」

 

『けどおかしいな。空砲で試し打ちするからまだ何も入れてなかったんだがな』

 

「まあなんにしても却下だ。大体あれじゃ片道切符じゃねーか」

 

『そういえばそうだな。今回は失敗したな』

 

「おい・・・」

 

ヒュルルルル。

 

「ん?」

 

『光努!上だ!』

 

光努が上を向くと、一本のナイフが眼前に狭ていた。

 

ガチン!

 

「ほいほい、あうえーは(おいおい、危ねーな)」

 

歯で刃を受け止め光努は無傷だった。

 

「ん?変な味がするな。毒でも塗ってあるのか?なんでこんなものが」

 

『大丈夫か?光努』

 

「このナイフ毒が塗ってあるっぽいな。ちょっと調べといてくれよ」

 

ルイの部屋に投げ入れて光努は木の下で読書を始めた。

 

 

殺し屋side out

 

 

 

 

***

 

 

 

「これは結構強力な毒だな。普通なら少しでも舐めたら普通死ぬぞ」

 

「ふーんそうなのか、別に異常ねーけど」

 

「・・・・・」

 

「どうした?」

 

「お前ちょっと身体調べさせてくれよ」

 

「断固拒否する!」

 

今日もイリスファミリーは、平和だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






光努「次回予告!やってきたぜ日本!楽しみだな。日本といったらなんだと思う?」

リル「野口秀夫!」

光努「お・・おぅ。確かに今は野口らしいが、これは予想外の返しだ!」

コル「違うよ、日本といったら福澤諭吉でしょ。学問のすゝめ」

光努「お前らホントに今時の子供!?なんで人物チョイス!?そこは普通寿司とか忍者とか富士山とか言っとけよ!」

灯夜「そんなわけで次回、『日本っていいな~』だ!」

光・リ・コ「「「取られた!」」」



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