「え!君マフィアなの!?」
ツナも驚いた。自分と変わらない年の少年がマフィアらしいのだから。まあ周りにリボーンとか獄寺とか自分と同い年はおろか赤ん坊にまでマフィアがいるのだからまあないこともないと思うけどツナは普通にありえないと考える。
「最近なったんだ。えっと、ツナだっけ?へー、ボンゴレファミリーなんだ」
「い・・いや、俺はマフィアなんかじゃ・・・というより君は?」
「ああ、俺は白神光努。光努とでも呼んでくれ。よろしく♪」
「お客様、ご推薦状かご招待状をお持ちでしょうか?」
「い・・いえ・・・・」
「ない」
「招待状なし・・・と。そうしますとマフィア審査が必要となりますね」
「マフィア審査・・・?」
「沢田様はこちらへどうぞ」
ツナが受付に連れられて別室に入った。
「あれ?俺は?」
「白神様はイリスファミリーボスの証であるフィオーレリングをお持ちなのでご本人様と確認されました。審査は必要ありませんのでどうぞマフィアランドをお楽しみください」
「どうも」
光努はツナの入っていった別室のドアを見てるとどこからともなく警備員らしき人間が部屋の中に入ってツナを掴んで出てきた。そのまま引きづられて行くのであとをつけて見てみると地下鉄にツナを放り込んでそのまま発信した。
「マフィアランドに地下鉄か。どこ行くのかな♪」
光努は地下鉄の屋根に飛び乗ってそのまま同乗(?)する。
少し走って地下を走っていた電車が外に出た。
いきなり出てきた太陽の光に光努は思わず目を細める。
「おー、いい景色。おっ、リルとコルだ」
ジェットコースターで移動中の二人が見えた。とても楽しそうなのでひとまず安心した。そしてしばらく電車の屋根の上で揺られ少ししたら電車が止まった。
屋根の上からこっそりと外を見てみるとツナと赤ん坊2人がいた。
「あのおしゃぶりは・・・ふーん。あれが最強の赤ん坊と言われるアルコバレーノか。どっちも手ごわそーだな♪」
片方は黒いスーツに黒い帽子をかぶり、帽子にカメレオンを乗せた黄色いおしゃぶりの赤ん坊。もう片方は軍服に背中に長いライフルを背負って頭に鷹を乗せた青いおしゃぶりの赤ん坊。
二人は会った瞬間お互いに銃を取り出して打ち合いを始める。
一発軍服の頭に当たったけど無事だった。
「おおー頑丈」
光努side
会話の内容から黄色いおしゃぶりの赤ん坊はリボーン。
青いおしゃぶりの赤ん坊はコロネロというらしい。
リボーンの説明によるとここは裏マフィアランドで審査失格で不法侵入された者をもう一度再審査させるために鍛える場所らしい。
なるほど。ツナは審査に失敗したからここに来てコロネロに鍛えられに来たということか。
そしてツナを見てみるが、中々不憫だな~。
見てる限りリボーンとコロネロにひねられて蹴られて殴られて叩かれて
・・・・・・いろいろあいつも大変なんだな~。
「おいリボーン。おまえは黙って見学してろ。ここは俺の仕事場だぜコラ!」
「やっぱやめたぞ。ツナは俺の餌食・・・・生徒だからな」
「とうとう餌食って言っちゃった!!」
うん、ホントに不憫な気がするよ。
極めつけに崖下の渦巻きに飛び込まされた。あー、溺れてるなー。
まあ人間死ぬ気になればなんでもできるよな?(←光努も割とひどい)
「さて、そこのお前。そろそろ出てきたらどうだ」
「!」
「そうだなコラ!出てこい」
やっぱりバレたか。まあただ電車の上で隠れてただけだしね。
最強の名は伊達じゃないみたいだしね。
じゃあ、アルコバレーノと対面でもしますか。
光努side out
リボーンside
「よっと」
電車の上にいた人影は俺たちの前に降り立った。
現れたのはまだツナと同じくらいの少年。白い髪をした少年。
白い髪ってことは、まさか9代目が言っていた・・・。
「お前も審査不合格の修行者かコラ!」
「ちげーな。おめーはツナと一緒にいたが地下鉄に乗らなかったから審査には合格しただろ?」
ツナを見ているとき、ツナと違ってマフィア審査も受けてなかったし地下鉄にも強制的に乗せられなかったからこいつは審査をパスしたみたいだしな。
「ああ、知ってたのか。島の中にある地下鉄の行き先が気になったんだが、まさかアルコバレーノ二人と会えるとは思わなかったよ」
「お前は何者だ、名を名乗れコラ!」
「自己紹介が遅れたな。イリスのボスになったばかりの白神光努だ。以後よろしくな♪」
「そうか、オメーがイリスのボスか」
「イリスの2代目だそうだなコラ!」
やっぱり。白髪の子供は珍しいからな。9代目の言ったとおり、不思議な雰囲気を持った少年だな。心底楽しそうに笑っている姿をみるとただの子供にしか見えねーな。
「そういえば、アルコバレーノに会ったら聞きたいことがあったんだ」
「なんだコラ!」
「最近、おしゃぶりに何か変わったことがなかった?」
「「!!」」
(この反応。やっぱり本当にハクリもアルコバレーノになったってことか)
確かに、しばらく前、おしゃぶりに尋常じゃない輝きが会った。
その時は他のアルコバレーノも近くにいなかったし、俺も何もしなかった。なのにあの輝きはやはり尋常じゃなかった。何かが現れたと直感的に予感したが、もしかしてそのことを言ってるのか。
「お前は何か知ってるのかコラ!!」
「オメーはこのおしゃぶりのことを知ってるのか?」
「いや、少しだけ聞いたことがあるだけだ、それより生徒が戻ってきたぜ」
後ろを見るとツナが渦の中から無事に生還したみてーだな。
「起きろ、ダメツナ」
「ぐはぁ!!」
ツナも戻ってきたし話は後で聞くことにするか。
リボーンside out