黒絹の皇妃   作:朱緒

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第33話

―― リュッケ、大丈夫かしら

 

 軍法会議所の見学を終えた彼女は、地上車中で敬礼で見送ってくれたリュッケのことを心配していた。

 軍法会議所は非常に複雑な造りになっていたわけだが、案内のリュッケがあまり案内にならず ―― 最後辺りはケスラーが案内する有様であった。

―― 毎日迷って、目的の部屋に辿り着けないで叱責されているかも……配置換えなどには口を出せないけれど、早くあなたが異動になることを願っているわ、リュッケ

 彼女はそんな心配をしたが、元帥夫人の案内を任されるくらいなのだから、普段はなんら問題ない。だが彼女の美しさに当てられて ―― 案内できない案内役となってしまったのだ。

 かといってリュッケ以外の者を案内に選んだとしても、さほど違いはなかったであろう……ケスラーはリュッケに軽い注意をするにとどめた。彼女の美しさに見惚れるな、心騒がすな、圧倒されるなというのは無理なので。

 

「ウルリッヒ。地上車を止めて」

 リュッケの心を散り散りにしたことなど気付いていない彼女は、軍法会議所から離れた場所で車を止めさせ、先程の通達をケスラーに目を通すように告げる。

「はい」

「先程、大伯父上からきた連絡に目を通して」

「かしこまりました…………キスリング准佐に一応待機命令を出しましょう。もう連絡が届いているかもしれませんが」

「ええ」

 新無憂宮へと出向くとなると、キスリングを連れて行く必要があるので、彼はシュワルツェン邸に待機することになる。

 

―― ついに政変ですか。まだラインハルト、アムリッツァ会戦中なんですけれど……多少の齟齬はこの際気にせず、私のやるべきことを……いつもなら大伯父上頼みですが、さすがにこの時期は頼れないので、オーベルシュタインに頼んでみようかな

 

 フリードリヒ四世の死去に伴い、西苑は解体され、集められた女たちは帰される。

 そこで働いていた女官たちには退職金は出る。十一歳から女官として出仕し、約五年ほど女官長を務めた彼女には、かなりの額が支払われるのだが、側室たちにそれはない。側室は衣食住が無料なので、退職金に該当するものはないのだ。勝手に連れてきておいて、この言い分 ―― とも言えるが。

 アンネローゼやシュザンナは、爵位に伴う俸禄があるので、生活になんら問題はない。とくにアンネローゼは、弟がラインハルトなので生活苦とは無縁である。

 シュザンナに問題があるとしたら、頼れる親族がいないこと。。

 

―― 資産に問題はないから、あとは頼れる後見人がいれば……。帝国は女性の権利がないに等しいから、しっかりとした男性の後見人がいないと面倒ごとに対処できないのよね。ヴェストパーレ男爵夫人くらい世慣れてたら、後見人なんて必要ないけれども。でも私に紹介できるような人いないし。後見人は司法省の管轄だから、司法尚書……難しいですね

 

 だがこの二人や、ノイエ=シュタウフェン公爵令嬢カタリナあたりは良い。また、フリードリヒ四世の渡りがあった者も、僅かながら年金が支払われる。だが、全員がその恩恵に浴しているわけではない。よって、なにも与えられず、放り出される者もいる。

 

 政変に対して彼女ができることはないに等しいが、それ以外でできることを考え ―― 帰宅すると、邸内の駐車場でキスリングが待機していた。

 心得ているであろうキスリングにこれと言った指示を出すことはせず、彼女は召使いに彼の食事と夜食を用意するように告げ部屋へと戻った。

 

―― 退職金分配しよう。うん、偽善者言われても、知ったことじゃない。

宮内尚書と儀典尚書に個人で行うことを許可してもらうために……奥方にお礼を贈るのは良いとして、説得は……オーベルシュタインに策を授けてもらおう。

そして、よほど酷い策ではないかぎり、思いっきり褒めよう。オーベルシュタインは、褒められている姿を読んだことがないから、褒められるの嫌いなのかなと思ってたけど、声かけると嬉しそうな表情浮かべるから、嫌いじゃないようだ。

ヴェスターラントの核…………攻撃のような策は褒められたものではないけれど、いい案を出した際には……ね。

ラインハルトだって、もっと多く彼の意見に従ったって。褒められてるの見たことないけど。

まあ、才能ある主人に仕えられただけで報われてたんでしょう。

私は才能ないので、報いるために褒める。あんまり金銭を与えるのは、駄目だとファーレンハイトで分かったから……

あれは本当に嫌な貴族でした。貧乏だから金さえ……切羽詰まっていたとは言え、下品な行動でしたとも。ああ、思い出すだけで恥ずかしい。

二十過ぎた男が、十一歳の小娘から金恵まれるとか、屈辱以外のなにものでもないですよね……今回側室たちにすることも、そう取られるかも知れないけれど、もう平気。

なにを言われても耐えられるし、どう思われようとも構わない。

 

 過去の失態とこれから取ろうとしている行動に関して、彼女は思い悩むも、引くつもりはなかった。

 側室たちを雇うこともできるのだが、雇った後が問題である。仕事ぶりが気になるなどではなく、リヒテンラーデ一族が失脚した場合、彼女たちがどうなるか?

 みな美しいので ―― ラインハルトやミッターマイヤーがどれほど軍紀を統制しようとも、それが完全であったことは一度もない。

 危険に近い家柄であることを知っていながら雇うなど、彼女としてはできなかった。

 

 軍法会議所から帰宅すると、あれほど良かった天気がいつの間にか曇り、そして ―― 強い雨が窓を叩き付けている夜半前、オーベルシュタインの突然の訪問をキスリングに告げられ、彼女はちょうど良かったとばかりに彼を部屋へと通した。

 

「ジークリンデさま、夜分遅くにもうしわけございません」

「オーベルシュタイン、ええ、いいわ。私も頼みたかったことがありますし」

 彼女は一人掛けのソファーに座り、オーベルシュタインは大股で二歩ほどの距離の位置に立つ。

「なんでございましょう?」

 キスリングは入り口脇に立ち。ケスラーは邸の警戒にあたっているので、この部屋にはいない。

「先にオーベルシュタインの話を聞きたいわ」

 分厚いカーテンを引いても、その存在を声高に主張する雨音を背に、彼女は小首を傾げるようにして、オーベルシュタインを見つめる。

「かしこまりました。キスリング准佐、下がってもらえるか?」

「お断りします」

「それでこそ、護衛だな。ジークリンデさまがゴールデンバウム王朝を乗っ取るか、滅ぼすか……お前は良い手足になりそうだと、皇帝がいいました」

 

 雨は一層強くなり、その存在を声高に叫ぶが、彼女にはもう届かなかった。

 

「…………ちょっと待って、オーベルシュタイン。あなた、新無憂宮にどうやって? 正面から入れないでしょう」

 先天性の障害を持つものは、新無憂宮に上がることはできない。劣悪遺伝子排除法は有名無実化しているが、差別はそこかしこに残っている ―― だからこそ、パウル・フォン・オーベルシュタインという男が作られてしまったのだ。

「新無憂宮の警備は近衛など人間が主です。キスリング准佐と警備体制の確認をした際、いくつかの死角を確認いたしましたので。隙を突くことは難しくはありません。それにランズベルク伯から隠し通路の存在を教えられましたので」

「どういうこと、ですか?」

 オーベルシュタインの説明によると、このシュワルツェン邸が彼女に気に入ってもらえるか? ―― 悩んでいたところ、元男爵邸の侍女たちが「それならランズベルク伯爵さまに確認してもらえばいい」と教えてくれた。

 だがオーベルシュタインはランズベルク伯と面識がない。どうしたものかと、侍女に聞き返すと、シューマッハを紹介された。

 事情を聞いたシューマッハは、すぐに連絡を取り、ランズベルク伯がやってきた。

 生来の性質と本当の意味で育ちがよいランズベルク伯は、義眼であるオーベルシュタインを差別することもなく「任せたまえ」と邸を見て、彼女も気に入るだろう ―― そして「なにか困ったことがあったら、連絡するといい」と、連絡先の交換までした。

 連絡先を交換してからまもなく、ランズベルク伯から連絡がきた。「陛下が会いたいと」 ―― 当初ランズベルク伯は、正面からオーベルシュタインを連れて来ようとしたのだが、それは無理。

 皇帝は自分の前で、オーベルシュタインのことを話題に出したのがランズベルク伯だからこそ ―― 秘密通路を使わせるようにとほのめかし、ランズベルク伯はその意を受けて、オーベルシュタインに経路を説明した。

 

 見た目は不健康そうだが、オーベルシュタインも士官学校をそつなく卒業した男だ、体力に問題はない。それに頭脳は切れ、実行力もある。まして呼び出された理由が「余が死んだのち、玉座と共に狙われるであろうジークリンデについて、重大な案件だ」と言われたら ――

 

「陛下があなたに会いたいと……」

 ただオーベルシュタインは「重大な案件」については、彼女に言わなかった。

 隠したいというわけではなく、彼女に関して重大だが、だからといって言う必要がない事柄だったので。

「はい。一度、見てみたかったとのこと」

 オーベルシュタインの行動はフリードリヒ四世の耳に入り、彼女の手元にやってきた経緯があるので、彼女としては疑いようがなかった。

「断れなかったのは分かりますけれど、そんな危険な真似は……」

「申し訳ございません」

 彼女は立ち上がって心配したことを告げるのだが、それが届いていないことに気付き、とても困った。

「怒っているのではありません……。あなたの身になにかあったら、どうするのですか」

「ジークリンデさまのご迷惑になるようなことはないよう、手配してから行いました」

「迷惑の話ではなくて……その前に聞いておきましょう。……陛下からそれを聞いても、私についてきますか?」

「もちろん」

「ありがとう。それでオーベルシュタイン、私はあなたが危険に晒されるのは嫌なので。あなたが傷つくのは嫌です。分かってくれる?」

「……」

「すぐに分かってと言うのは無理かもしれないけれど、きっとあなたは優しいからすぐに分かってくれるはず。オーベルシュタイン、膝を折ってくれる?」

 オーベルシュタインは彼女に言われるままに膝を折る。彼女の胸よりやや下の位置となったオーベルシュタインの頭に彼女は両手をそえ、

「目を閉じて」

「はい」

 義眼を覆った目蓋に軽く口づけを落とした。

「私のこと、見つけてくれてありがとう。パウル」

 これは彼女の偽らざる気持ちであった。どれほど捜しても ―― 先天性の障害を持っているので、彼女が部下にしようと考えて検索をかけても、最初から弾かれており、彼女はそのことを知らなかった ―― 見つけ出せなかった相手が、自分の元へと来てくれた。

 それは感謝すべきことであろうと。

「会えただけで私は幸せなの。だから無理をして欲しくないの……今日はもう帰りなさい」

「はい」

 彼女はやや固いオーベルシュタインの髪を梳くようにして指を離して、

「キスリング。オーベルシュタインを自宅まで送って。リングは私に。なにかあったら、ケスラーを伴いますから」

 キスリングに命じた。

 何ごとも無かったかのように近づいてきたキスリングだが、

「ところでキスリング、聞いたわよね」

「はい」

「色々あるのですけれど……」

「どこまでも、お供しますよ。あと口の硬さには自信あります。ご安心ください」

 その表情には迷いはなかった。

「そうですか。ではキスリング、お願い」

「かしこまりました」

「私に用事とは、なんだったのでしょうか?」

 膝を折ったままのオーベルシュタインが目元を手で覆いつつ、彼女から求められる筈だった仕事について尋ねたが、今日は帰らせることにした。

「今日一日、ゆっくりと休んで、明日聞きにきなさい。待っているわ」

 

 まだ雨が降りしきる空の元、邸から出てゆく地上車を窓から見送り、キスリングから渡された指輪を眺め、深く溜息をついてからケスラーを呼び、通行許可書でもある指輪を一時預けた。

 

**********

 

義眼の男。余は二人の男、ラインハルト・フォン・エッシェンバッハとジークフリード・キルヒアイスにとって聖域たる女、アンネローゼを略奪した憎い男だ。両名は聖域であるアンネローゼを取り戻すために必死であり、遠からず取り戻すであろう。

だが自分たちの手元に、他人にとっては二人のアンネローゼに匹敵する女がいることに ―― 気付けるであろうかな? 気付かねば……まあ、そうかも知れぬな。下がれ、義眼の男

 

 原作において、ラインハルトの過度なアンネローゼ優遇に苦言を呈したのは、不興を買うこと恐れない、正論のみを言う男・オーベルシュタインただ一人であった。キルヒアイスにそれができるかどうか ――

 

**********

 

 オーベルシュタインを乗せた地上車は、まっすぐに帰宅せず、

「コーヒーどうぞ」

「どうも」

 郊外の公園の駐車場へと来ていた。途中でキスリングが買ったコーヒーをオーベルシュタインは受け取り、

「……」

「皇帝が私を呼び出した理由は、次の皇帝を選ばせるためだ。皇帝は明確に後継者を決めていなかった。皇帝の孫サビーネが有力視されているが、皇帝は別の者を求めた」

 フリードリヒ四世の呼び出し理由について、淀みなく話はじめた。

「ジークリンデさまと、なんの関係が?」

「サビーネ・フォン・リッテンハイムが皇位についたとしよう。この時点では外戚はリッテンハイム侯だ。だがサビーネが出産したら、誰が外戚となる? サビーネが生きていれば父親はまだ外戚の地位に、なんとかしがみついていられるが、ゴールデンバウムの血を引く女の、出産時における母体死亡率は極めて高い。サビーネが”そう”であると仮定した場合、外戚はマールバッハ伯その人だ……この話はマールバッハ伯の真意を知らぬ時期に持ち込まれたものだが、独り身になった彼が、その権力で愛妾を求めたら? 帝国には阻止出来る者はいない。……誰かが新たなる皇帝となれば別ではあるが」

 ロイエンタールから話が持ち込まれ、リッテンハイム侯は娘の即位を望んでいないことが判明したが ―― リッテンハイム侯の意志だけで、拒否できるものでもない。

「ジークリンデさまに害が及ばず、リヒテンラーデ侯が排除されない候補者?」

 キスリング以前であれば自分にはなんら関係ない話だが、現在では大問題になる話に耳を傾けながら、水の膜で覆われたフロントガラスの向こう側、かなり離れた位置にいる白っぽい物体をみつけ、ワイパーを動かす。

「そうだ。ペクニッツ子爵ユルゲン・オファー、三十二歳。皇帝の父となろうとも、ジークリンデさまをどうこうしようとは、夢にも考えぬ男だ……恐らく」

 手元の計器には、その物体の名称は現れおり、危険はないことは分かっている。

「ペクニッツ子爵の子供が次の皇帝?」

「私が推薦したのは、七ヶ月になる娘カザリン・ケートヘン。母親であるエリザベートが、先帝オトフリート五世の第三皇女の孫だった。ゴールデンバウムの血を引く女の呪いか、やはり出産の際に死亡している」

 オーベルシュタインもそちらに注意を向けた。

「本当にその子爵令嬢が皇帝になったら……驚きますよ」

「そうだな。皇帝は父親がいたく気に入ったようだ。借金で首が回らないあたりが、若い頃の自分と似ていると」

「それは……放蕩大公でしたっけ?」

「そうらしいな。地上車を回してもらえるか? キスリング准佐」

「はい」

 キスリングはエンジンを起動させ、それが逃げぬよう消音でゆっくりと走り――

「逃げませんね」

「そうだな」

 木の下で雨宿りしていたダルマチアンの老犬は逃げることなく、当たり前のように地上車へ悠々と乗り込んできた。

「……」

「……」

「自宅に向かってもらえるだろうか」

「ええ。飼うんですか?」

「そうするとしよう」

 

 彼らが話題を無理矢理ダルマチアンの老犬へと変えたのは、この話題を突き詰めると ―― ジークリンデもゴールデンバウム王家の血を引いている ―― 彼らにはどうすることもできない、貴族女性特有の問題にぶち当たってしまうためである。だから話題は有耶無耶に、途中で霧散させるしかなかった。

 

 帰路についた車中、ダルマチアンの老犬は寝息を立て始めた。

「……」

 そしてオーベルシュタインは自身の目蓋の辺りを、ためらいがちに触れる。

「目蓋にキスされてどうでした?」

 雨足があまりにも強いので、キスリングは自動操縦に切り替えハンドルに手を置いたまま。先程の重苦しい話題とは違う空気のもと、表情は変わっていないが、喜びとなにかが混在しているオーベルシュタインに声をかけた。

「身に余る光栄だ」

「良かったじゃないですか」

「それはそうだが……」

「パウルさん、ジークリンデさまの手にキスしませんよね」

「ジークリンデさまはお優しいから許してくださるだろうが、私如きが痴がましい。許されるのであれば爪先にさせていただきたいものだが、ご本人が嫌がると聞かされては」

 よく知られているように、キスには場所によって意味が異なる。

 手の甲は敬愛や尊敬、指先は称賛。

 オーベルシュタインが希望する爪先は「崇拝」

「昔、提督がやって、嫌そうな顔されたとか」

「そうらしいな」

 彼女としては意味が崇拝というのも恥ずかしいが、爪先は直接されるわけではなく、靴の上からである。綺麗に磨かれた靴を履いているのだが、靴にキスされるということと、相手の体勢が土下座にちかい状態になることが ―― 彼女の感覚では嫌で仕方なかった。

「今日、目蓋にキスを頂いたんですから、目蓋にお返ししたら……」

「できるわけ、なかろう」

 止めてくれと言わんばかりに途中で遮ったオーベルシュタインだが、その表情に不快さはなかった。

「言っておきながらなんですが、全面的にパウルさんに同意します」

 

 

 オーベルシュタインを送り届けたキスリングだが、ダルマチアンの老犬を乗せたため、車中が汚れてしまい、清掃する必要があるので、明日帰ると彼女に連絡を入れた。

 

 

「お嬢さま」

 むろん連絡を受け取るのはケスラー。夜も随分と遅かったので、連絡を取り次ぐべきか悩んだが、結局彼女の部屋を訪れることにした。

 寝入りばなの彼女はケスラーの声に意識を浮上させ、ナイトランプを灯し天板に掛けているナイトガウンに自ら袖を通して、入室を許可した。

「入っていいですよ、ウルリッヒ。どうしました?」

「失礼します。キスリング准佐から連絡が届いております」

 オーベルシュタインを送り届けたこと、明日の早朝帰宅すること。しばらくしたらオーベルシュタインの自宅で集まるので、その際にサプライズでお出でいただけないか ―― と書かれていた。

―― しばらく……とは喪が明けたらということですね

「……あなたも一緒に行きましょう、ウルリッヒ」

 オーベルシュタインの自宅に興味があるのはもちろんだが、ケスラーと同期ということで、できるなら二人の学生時代の話を聞いてみたいとも考えていたので、願ってもいないことだった。

「私でよければ喜んで」

 


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