黒絹の皇妃   作:朱緒

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第22話

「マールバッハ伯オスカーは排除する方向でよろしいか?」

「お願いしますパウルさん」

 

 彼女の前では大人しいオーベルシュタインだが、実際は彼女が心配するほど乖離している訳ではない。唯一の乖離は、彼女を第一に考えること。目的のために手段を選ばずではなく、ジークリンデのために手段は選ばず、だが彼女の意志に叛くようなことはしない ―― あとは卓越した事務処理能力と、あのルビンスキーを捜し当てた時のような比類なき根気と、不気味なまでの有能さを所持している。

 

 地上車中に運転席にキスリング、進行方向に背を向ける側に座っているオーベルシュタイン。フェルナーとファーレンハイトが進行方向側を向いて座っている。

 彼らはこれからリッテンハイム侯爵令嬢の婚約お披露目パーティーに参加する彼女を送るため、フライリヒラート伯爵邸の前で待機していた。

「……」

「仕方ないじゃない。ジークリンデさまはお優しいからさ」

 ファーレンハイトの表情は、腹立たしさを隠せない状態。その腹立たしさは自分に対してのもの。

「……」

「ミューゼル、いまはエッシェンバッハ伯だっけ? とにかく寵姫の弟君が、パーティーで散々な目に合っているのを目の当たりにしてきたから……仕方ないだろ」

「分かっている、フェルナー。俺は眠いだけだ」

 

 イゼルローン要塞が同盟軍に落とされても、帝国貴族たちの生活に特別な変化はなかった。「大変ね、うふふ」「困りましたな、あはは」状態。

 おそらく彼らは”どう”大変なのか分かっておらず、誰かが解決してくれるだろうと ―― 唯一の例外は、ビッテンフェルトが「イゼルローン要塞方面へ!」と、黒色槍騎兵艦隊を伴い出兵したことだけ。

 

 それでもっとも被害を被ったのが彼女。

 

 ビッテンフェルトがオーディンを離れた結果、彼女は単身でリッテンハイム侯のパーティーに出席しなくてはならなくなった。

 もちろん再婚目当ての門閥貴族から多数のお誘いはあったが、それらは全て断った。

 ファーレンハイトは帝国軍の自分が大将なので、エスコートさせて欲しいと頼んだのだが、過去のファーレンハイトが遭遇した散々なことを思い出し、彼女は提案を断った。

 決してご迷惑はおかけしませんと食い下がるファーレンハイトだが、彼が耐えられても彼女が耐えられない。だから”私の心が耐えられない”と言い、引き下がらせた。

「ジークリンデさまのご準備が終わったかどうか、確認してくる」

 

 何があったのかについては、フェルナーも知らない。

 

 フェルナーが邸内に入ると、ちょうどジークリンデが半一階の踊り場から、優雅に階段を降りてくるところであった。やや茶色がかった光沢のあるペールオレンジのドレス。装飾に凝るのではなく、贅沢な生地をふんだんに使ったそれは伯爵夫人に相応しいもの。

 二の腕までの長さの袖、胸元は開かれておらず首までしっかりとレースで隠されており、後ろ側の裾を長く引きずる形となっている。

 それにマリー・アントワネットや皇妃エリザベートなども好んだとされる黒レースのショールを纏っている。ただ高価で立派な黒レースを纏っているのだが、彼女の黒髪には遠く及ばず、フェルナーは彼女の髪が短くなったことが、心底残念でならなかった。

 そしていつかまた、美しく長いあの黒髪を見ることを切に願った ――

「……」

「どうしましたフェルナー」

 階段を降り地上車までエスコートなさい ―― 差し出された、ドレスよりもやや白っぽい色で作られた長手袋に覆われた手が差し出されたのだが、

「申し訳ございません。ジークリンデさまのお美しさに動けませんでした」

 息を飲むような美しさを前に、新任のキスリングと大差のない状況になっていた。

「もう慣れたでしょう」

「そうでもないのですよ」

 

 出かけ際に父に挨拶をし、兄と将来の姉に会場で……と声をかけて彼女は地上車に乗り込んだ。

 車中で向かい側に座っているオーベルシュタインから、

「軍用端末?」

 黒く彼女の手にはやや大きい端末が手渡された。

「ジークリンデさまの端末に不具合がありましたので、こちらをお持ちください」

「分かりました」

 効率の悪さこそ貴族 ―― この端末で彼らを呼びつけたりすることはない。パーティー終了後に地上車を玄関前に回させる時とて、ホール脇に控えている専用の召使いに命じ地上車を捜させ誘導させる。決して端末で呼びよせたりしてはいけない。

 無駄と浪費があってこその貴族。

 では何故彼女が端末を鞄に入れたのか? ―― 妥協点である。

 彼女を単身でパーティーにいかせたくない、心配してくれている彼らの気持ちを尊重して、端末を持って行くことを了承した。彼女としても、外部と連絡を取れるものを持って行くのは、心強かったこともある。

 ともかく彼女は渡された軍用の端末を、なんの疑いもなく小さな鞄に押し込んだ。その端末に盗聴器が仕込まれていることなど知らず。

「……」

「……」

「……」

「……」

 疑われなかったことで、自らの良心の呵責と戦うことになった彼らと、美しく微笑み信頼を表した彼女を乗せた地上車は、なんの障害もなくリッテンハイム侯邸に到着し、

「ローデリヒさまの所まで」

 兄のところまでフェルナーが案内し、無事に合流することができた ――

―― なんであんたが、玄関に立ってる。マールバッハ伯

 このパーティーの主役が玄関で客を出迎え、そして彼女を見つけるとすぐに腕を取り、

「よく来てくれたな、ジークリンデ」

「このたびはご婚約、おめでとうございます。マールバッハ伯」

 腰に手を回して会場へと消えていった。その様を見送ってからフェルナーは地上車へと戻る。

「会話、聞こえてる?」

「聞こえている」

 盗聴機から聞こえてくる、マールバッハ伯の声。

「でも、こいつが側にいる間は、ジークリンデさまが他の男に言い寄られることはないんだよな」

「女婿が婚約者を放置して、未亡人にまとわりついているという状況でなければな。誰か止めるやつはいないのか。リッテンハイム侯はどうした!」

 彼女の側からマールバッハ伯が離れる気配はなく、鞄の中にある端末がずっと伯の声を拾い続ける。

「……」

 あまり好きではない男性が、自分たちが敬愛する女性を口説いているのを聞き続けるのは、なかなかに苦しいもの。

「……」

「……」

「こい、ダルムシュタット……」

 早く帰ってきて欲しいと願うも、彼女はマールバッハ伯に誘われ踊り ――

 

『誰が一曲だけだと言った』

『マールバッハ伯と踊りたい方に悪いです』

『そんな奴はいない。こい、ジークリンデ』

『離して……これっきりですよ、マールバッハ伯』

『さあな』

 

 彼女は三曲連続で伯と踊り、息が上がったところで休むがいいと言われ、中庭が見えるベンチへと連れていかれた。

 

「なあ、フェルナー。俺の記憶が正しければ、今日はこいつとリッテンハイム侯爵令嬢の婚約発表パーティーだよな」

「私もそう聞いてます。門閥貴族の婚約発表って、こんな感じでしたっけ? ファーレンハイト」

「俺がフレーゲル男爵の従僕として会場入りした中では、なかったな」

「……ちょっと見てきます。ついでに、できたら暗殺してきます」

 フェルナーの悪戯心が負の方向に火がついた ―― 顔を見れば本気であるかどうか分かるので、ファーレンハイトが肩を掴んで止める。

「おい、フェルナー」

「銃ならこちらに二丁ありますよ。どうぞ、准将」

「お前も来るか? キスリング」

「お供させていただきます」

「待て、お前たち」

―― 年長者はこう言うとき、止めなくてはならないのが面倒だな

「フェルナー准将」

 ファーレンハイトが年上であることを嘆いていると、

「なんでしょうか、パウルさん」

 自分よりも四つ年上の男がいることに気付いたが ――

「リッテンハイム侯邸の見取り図。ジークリンデさまと賊はここに」

「いつの間に!」

「卿らは官舎住まいだから死体処理には不向き。伯の死体は我が家の敷地に埋めるとしよう」

 

 彼女が知らないだけで、オーベルシュタインは立派にオーベルシュタインであった。ただ賛同者が多いだけで ――

 

 車中で悪ふざけにも似た騒ぎを起こしていたが、会話を聞き漏らすようなことはなかった。

 

『……たとえ世界が滅んでも、そう、あの十三日間戦争のような』

 聞いた瞬間にファーレンハイトが指示を出す。

「キスリング、地上車をまわせ」

 マールバッハ伯が会話の流れで口にした「十三日間戦争」これは彼女に言ってはならない事柄。

「はい」

 キスリングがハンドルを取り、急いではいるが滑らかに地上車を徐行運転させる。

「どうしました? ファーレンハイト提督」

「ジークリンデさまは、この戦争の話がお嫌いでな。”十三日間戦争”と聞いただけで……」

『どうした? ジークリンデ。顔色が悪いぞ』

『少し、人に……酔った、ようです』

 ファーレンハイトがオーベルシュタインに説明する前に、声が全てを物語った。不安と恐怖で消え入りそうな彼女の声。

『部屋を用意……』

 衣擦れの音が大きくなり、倒れそうになっている、彼女を抱きしめているのが分かった。

『帰らせてください。お願いです……お願いですから……』

『……分かった。ローエングラム伯爵夫人の迎えを呼んでこい』

 マールバッハ伯の指示は聞こえたが、地上車を駐車場へと戻すことなく玄関前へと車を回して、フェルナーとファーレンハイトが下車する。

 彼女はマールバッハ伯に寄り添われて邸から出てきた。

「随分と早い到着だな」

 聞いていたのだろうと、マールバッハ伯が言外に聞くも、それに答える必要はないとフェルナーが人当たりが良さそうな笑顔を浮かべて有耶無耶にする。

 ファーレンハイトは人混みを抜け邸内へと入り、彼女の兄と義理姉に、体調が悪いので早めに帰ることを告げ ―― 邸を出るときに、主であるリッテンハイム侯に声をかけられた。

 ファーレンハイトは礼儀に則った挨拶を、些かの失敗もなくこなした。リッテンハイム侯がなにかを言いたげであったことに気付きはしたが、ファーレンハイトから話を促すことなどできないので、会話は途切れすぐに終わり、挨拶をして邸外へと出て、地上車へと乗り込み伯爵邸を目指した。

 

 俯き青ざめなお美しい彼女の横顔。その閉じられた瞳の奥には”あの日”に至るまでが克明に再現されていた。

 

 彼女はこの世界に生まれる前、核戦争で死んだ ―― それは十三日間戦争である可能性が高い。だから彼女は自分が死んで銀河英雄伝説の世界にいるのだと、認めたくないのだ。生前の死を認めたくはないゆえに。

 彼女が最後に見たものは、月並みだが布団の中の暗闇であった。迫り来る死の恐怖と絶望に目を背け、逃れられない運命に泣きながら。

 

 彼女は自分の存在がこの世界を歪めたのではと思っているが ――

 

 彼女が死んだのは西暦2029年。十三日間戦争は西暦2039年に起こる”はずであった” それ以前に核戦争は存在しない ―― 世界は大昔に歪み、その歪みが最大値に達した時、彼女が生まれた。

 

 彼女が生まれるよりずっと前から、世界は歪んでいた。そして彼女はなにをなす ――

 

**********

 

「地上車を止めて」

 彼女は地上車を止めるよう指示を出す。彼女が乗り込んでからずっと、誰もなにも言わず、沈黙のみが車中にあった。

 彼女の命令に従いキスリングが地上車を寄せて止める。

「顔色、治った?」

 俯いていた彼女は顔を上げ、小首を傾げうっすらと口元を開き、まだ血の気が引いているような気がする顔色について尋ねた。

 向かい側に座っているオーベルシュタインは、

「顔色はいつもと違っておりますが……」

 顔色はたしかに悪いのだが美しい ―― と。

「いつもの、まろやかな真珠色の肌が、やや青ざめた月色になっています」

 青ざめてはいるが、美しさは損なわれていないとフェルナーは小さく頷き答える。

 彼女には顔色が悪いこと伝わった。そしてこのままの顔色で帰ると父親やメイドに要らぬ心配 ―― パーティーにいく前から散々心配されていた ―― ので、もう少し落ち着いてから帰宅することにした。

「散歩して夜風にあたりたい。いいかしら?」

「かしこまりました」

 フェルナーが車から降り、彼女が次に降りる。そしてファーレンハイトが降り、

「フェルナー、邸に戻ってジークリンデさまのコートを。それとショール」

「はい」

 地上車を先に伯爵邸に返し、彼女が少し夜風にあたって帰ることを報告するように指示してから、夜空を見上げている彼女に向き直った。

「お待たせいたしました、ジークリンデさま」

「いいえ。では少し付き合って、ファーレンハイト」

「よろこんで」

 等間隔に並ぶ外灯の下、彼女はゆっくりと、ファーレンハイトはその歩調に合わせて歩く。夜風が僅かにのぞいている首もとをくすぐり、寒さに肩を震わせた彼女に、ファーレンハイトは、あからさまに困った表情を浮かべて体調を気遣う。

「首もとは寒くありませんか?」

「ええ。私が歩きたいと言ったのですから、例え風邪を引いたとしても私の責任。気にしないで」

「そうは言われましても」

 彼女はやや気管支が弱く、風邪を引くと気管支炎を起こしやすい傾向にあった。喉や胸元は極力冷やさないよう、できることなら胸元が開いていない服を着たほうが良いと言われていたので、彼女が着用するドレスは基本、肌の露出が少なく首もとが隠されているものが多い。

「咳が出たとしても、ファーレンハイトは呼ばないから安心して」

 これに関して彼女もある程度は努力した。

 自宅にある温水プールで泳ぎ、心肺機能を鍛えたりしたのだが、どうも先天的なものらしく ―― 熱が出ると周囲を心配させるほど呼吸に支障が出てしまう。

「そうではなく……ジークリンデ!」

 何ごともなく歩いていた彼女の体勢が崩れ、隣で歩いていたファーレンハイトが抱きとめる。

「びっくり……した」

 久しぶりに抱きつく形になった腕、その袖口の階級章を間近で見て、驚きに締め付けられた胸が今度は別の理由で締め付けられる。

「大丈夫ですか?」

 ファーレンハイトは原作において上級大将の時に戦死する。元帥になることなく ―― ファーレンハイトは現時点で大将。

「ええ……踵が折れたみたい」

 協力を求めはしたが、死なせたいわけではない ―― だがラインハルトに渡しても、最後は犬死にと変わらぬような、三元帥の城という名にされるためだけに戦死する。

 彼女はふと気付いた。自分が死を越えたら、今度は死を越えるために仲間にした彼らの死をどうにかしなくては ―― 結局死から逃れることはできないことを突きつけられたような気がした。

 

「街中を歩く靴ではありませんからね」

 華奢な足をよりいっそう引き立てる華奢な靴の踵が、路面の突起にひっかかり根元から折れてしまっていた。ファーレンハイトは、折れた靴の踵を拾い上げ、腰をかがめて彼女に肩を貸す。

 声をかけられ、かぶりを振る。今は過去に知った未来について考える時ではないと。

「うっかりしていました。いつもは新無憂宮用なので」

 新無憂宮に務めている者は歩くことが仕事とも言えるので、靴だけは見た目よりも機能が優先されており、支給品の靴はかなり丈夫で、踵が取れるようなことはない。

「そうですね。ジークリンデさま、先程は申し訳ございません。焦っていたとは言え、お名前を呼び捨てにしてしまいました」

「気にしなくていいわ。いま気にしなくてはならないのは、どうやって帰るか」

「地上車を呼びます」

「いや」

「では、抱きかかえさせていただきます」

 靴を脱いで帰る ―― という選択はない。

 銀河帝国の観念の多くは古いヨーロッパを規範にしているため、靴を脱ぐことは淫らであると解釈されるからだ。

 裸足など言語道断、靴下をはいていても駄目。彼女が日本人であった記憶でもっとも苦労したことの一つでもある。

 だから抱き上げられる際も、靴を履いたまま。慣れ腕が背中と膝裏に回り、信頼を込めて彼女は全身をファーレンハイトに預ける。

「重くはありませんか」

「むしろ軽くなったような気がいたしますが」

「……」

 実際体重が減ったことは彼女自身分かっていた。あの爆発をまだ引きずっている ―― 周囲の人たちが既に立ち直っているように見えるので、言い出せないのだが、爆発に巻き込まれたのは、やはり堪え後を引きずっている。

「体調にはお気を付けください」

「ええ」

 

 何本もの外灯の下を通り伯爵邸へと向かう途中、後ろから来た地上車の車中から、

「ファーレンハイトか」

 彼女を抱えたファーレンハイトに声をかけてきた人物がいた。

「メルカッツ提督」

 ファーレンハイトが事情を説明すると、メルカッツは自宅で靴を取り替えると良いと提案してくれた。貴族の子女が外で靴を履き替えるなどしてはならないことなので。

 地上車に同乗させてもらい、メルカッツ邸へと到着すると――

「ジークリンデさま」

 やはり靴を脱ぐわけにもいかないので、再び抱えてもらい、一室に通された。

「フェルナーに靴を持ってくるよう連絡しますので」

「分かりました」

 フェルナーにも迷惑をかけたなと心中で詫びながら、お茶を持って来てくれたメルカッツ提督の娘ベルタに挨拶をする。夜分遅く、それも急な訪問にも関わらず、彼女は大層穏やかに出迎えてくれた。

「母は旅行中でして」

 ベルタはメルカッツにはあまり似ておらず、棚に飾られている家族写真から見ると母親に良く似ているようであった。

 ベルタは義肢の開発に携わっており、

「とてもお世話になっております」

「開発のお役に立てて嬉しいですわ」

 そこにも彼女からの寄付が少なからずなされていたこともあり、ベルタから丁重な礼を言われることになる。義肢の開発に関しては「義手のルッツ(誤・ワーレン)に少しでも好意を持ってもらえたら」という、義眼と同じ理由での寄付である。

 

 ただ義眼ほど本気は出していない。

 

 ベルタがいれてくれたホットチョコレート手に、話に花を咲かせ ―― ベルタの話ではメルカッツと母親は、当然というべきか見合い結婚で、当時の上司が紹介してくれたこと。母親は元新無憂宮で女官をしていたこと。務めていたのは、先代女官長テレージアの時代であったことなどを、父親に似ず、軽快で貴族としては砕けた口調で語ってくれた。

「ジークリンデさま、靴をお持ちしました」

 もっと話をしていたかったが、時間も時間なので、靴を履き替え、フェルナー共々帰宅の途についた。


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