黒絹の皇妃   作:朱緒

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第140話

 主要な面々とのダンスを終えてから、労いと下心の半々でミュラーをパートナーに。

 事前に説明されていたミュラーは、ためらいながらも手を取る。ホールの中央ではなく、少し輪から外れたところで踊る。

 

「ミュラー中尉。明日でお別れね。あなたが、オーディンに帰ってき際は、是非、顔を見せにきてちょうだい」

「はい」

 

 いつでも待ってますとばかりに声をかけた。

 もちろん彼がジークリンデのもとを訪れることはなく歳月は過ぎ、思わぬところで再会することとなった。

 

 ダンスが一段落ついた頃、ジークリンデは用意されているピアノへと近づき、鍵盤を軽く叩き音を確認する。

 

―― ダンスは良いんですけど、ピアノは……なんで公衆の面前で。外交? 外交っていうのか知りませんけれど、外交のつもりで弾きますけど。黒狐……

 

 まったく知らない人の前で弾くのは、少しばかり恥ずかしかったものの、そのような段取りになっているので、今更「嫌だ」「出来ません」とは言えないと、椅子に腰を下ろし、ペダルを踏んで確認し、

 

―― 椅子の高さが少し違います。今日はいつもより、踵が高い靴を履いてますからね

 立ち上がって椅子を自分で調節する。

 

 今日はせっかくミュラーと踊れるので、少し大人っぽくみせるため、普段はダンスパーティーでは8cmヒールだが、今日は2cm高い、10cmヒールの靴を履いていたので、少々違和感があった。

 それを直して座り、楽譜を受け取り広げ、準備が出来たと手を上げ合図を送る。

 周囲の明かりが落ちて、ジークリンデがスポットライトで照らされ、眩しいほど白い鍵盤に指を乗せ奏でる。

 

 間違わず弾き終え、一呼吸着いてから椅子から立ち上がる。

 普通のリサイタルならピアニストが礼をするところだが、ジークリンデはピアニストでなければ、この場で頭を下げるような相手もいないので、両手を広げて目を閉じ、軽い会釈をする。

 

―― 皆さん、拍手ありがとう。本職のピアニストの演奏を聴いて、耳も肥えているでしょうに。貴族の小娘がリサイタルを開きたがったと思ってるでしょう……べつに私の希望ではないのですよ。言いはしませんけれど

 

 賞賛を受けピアノから離れ、ファーレンハイトに預けていた、ショート丈の手袋をしなおす。

 

「楽しまれましたか?」

「人前で弾くのは、緊張するから嫌いなの」

「緊張しているようには、見えませんがね」

「酷いわ。私が緊張しやすいの、知っているでしょう」

「あまり。いつも正々堂々で、自信満々としていらっしゃいますので」

 

 ”皇帝と普通に会話できる人間は、緊張する性質とは言いませんよ”

 言いはしなかったが、そう言いたげな眼差しをジークリンデに向けた。

 その後、感想や賞賛を言いに来た者たちと、会話のやり取りをし、人の波が途切れたところで、長椅子に腰を下ろし、慣れない高さのヒールで疲れた足のストレッチをと、ドレスの中で足首を動かす。

 

―― あとちょっとで終わり。やれることは、全部やった……はず

 

 やや俯いていたジークリンデは、目の前に目が覚めるという表現が相応しい、紫色のドレスを纏った女性が側にやってきたことに気付いた。

 

―― 誰かしら? アンドロシュの人ですね……私のこと、あまり好きじゃないってか、嫌いな人ですよね。名前はたしか……

 

 そこに居たのはキャスリン・バンフィールド。

 

「先ほどはお見事でしたわ、男爵夫人」

 

―― 嫌なら話し掛けなければいいのに。なんで自分から嫌なところに来るの?

 

「そう」

 

 隣に立っているファーレンハイトに手を伸ばし、グラスを受け取る。

 バンフィールドが近づいてきたのは分かっていたが、何もしていないバンフィールドを遠ざけるわけにもいかないので、仕方なしに黙って立っていることしかできなかった。

 これが男性ならば、露骨に引き離すこともできるのだが、女性が女性に話し掛けている場合、変わった動きをしない限り、排除するのは難しい。

 

―― この女の人に悪いことをした覚えはないんですけど、どこかの門閥貴族が悪いことしたのかもねー。門閥貴族って一纏めに見られて大変

 

 褒め言葉だが、褒めているようには聞こえない賛辞を受け取り、見下ろされているのが、あまり良い感じがしなかったので、ジークリンデは立ち上がった。

 

 ジークリンデの表情も声も一切変わらないのため、嫌味が通じていないのかと、バンフィールドは更に無礼にならないよう「女にしか感じ取れない」嫌味を言い続ける。

 

―― 面倒な人ですね。失礼ながら「こう」はなりたくないものです

 

 反面教師にするしかない相手を前に、何を言われても裏に気付けない、愚鈍さを装い話を話を聞いていた。

 

「……危険なところへ赴いてこそ、本当の慈善活動では」

 

―― 美しい心から出た慈善活動ではなく、ただ単に、生き延びるためのものでして。貴族は人気とりすらしなかった……と言われていたので。まさかこの人、私が心清らかで、本気で慈悲の心から慈善活動に精を出しているとでも、思っているのですか? フェザーン人、無償の提供って馬鹿にしますよね……ああ、だから私のことが嫌いなのですね

 

「危険なところとは、具体的にはどこです? 漠然とした意見では分かりませんね」

 

 どうして相手に嫌われているのか? 勝手に間違った答えを導き出したジークリンデは、一人で納得しバンフィールド相手に初めて会話らしい問いを、ふわりと返した。

 

「イゼルローン要塞への慰問など」

「え?」

「やはりそういった危険な場所は、避けられ……」

「ねえ、アーダルベルト。イゼルローンの慰問って、なに?」

 

 ジークリンデにとってイゼルローン要塞は一度は行ってみたいところだが、行きたいといって連れていってもらえる場所では ―― なかった。

 だが慰問という形で行けるというのなら、二十歳前までには行って見学してみたい。

 

「慰問というのは……高貴な方が前線へと赴き、兵士たちを見舞い、それにより、兵士たちの士気が鼓舞されるようなものですね」

 

 慰問について聞かれたファーレンハイトは、優しさが滲む苦笑を浮かべて、目を輝かせて尋ねるジークリンデに答えた。

 

「誰でもできるの?」

 

 ジークリンデがドレスや宝石、ゴシップなどの他に、軍事的なものにも興味を持っていることを、誰よりも知っているファーレンハイトは、女性がイゼルローン要塞に行ける手段を極力隠していた。

 

「…………後でゆっくり、お話しましょう。ジークリンデさま」

「ええ。有意義なお話、感謝します、バンフィールド」

 

 会話を打ち切るのにも丁度いいと、ジークリンデはバンフィールドに背を向けて、ファーレンハイトの手を引いて歩き出した。

 

「どちらへ?」

「今回は護衛と踊っていいのでしょう? だから、踊りますよ」

 

 肩に腕を乗せて、手を掴む。

 

「ですが」

「さっきの女の人、まだ話し足りなさそう。もう、私は話すつもりはありません。嫌いなら近づかなければいいのにね。私からは話し掛けたりしないのに」

「……かしこまりました。それでは」

 

 ”イゼルローン要塞に行きたいと言い出さなければいいのだが……”

 

 ファーレンハイトはそう願ったものの、パーティーが終わり、廊下を歩いている時から、

 

「イゼルローン要塞の慰問について教えて」

 

 袖を掴んで、やや足下をもつれさせながら、必死に聞いてくる。

 

「イゼルローンがどうしたのだ? ジークリンデ」

 

 そこでバンフィールドから聞いたことを伝え、自分もイゼルローン要塞に行ってみたいと、フレーゲル男爵に切々と訴えた。

 

「ふむ……そういうことか」

 

 ”駄目だと言って下さい”と、ファーレンハイトとシュトライトは、祈ったのだが、

 

「よし、連れて行ってやる」

「嬉しい! レオンハルト」

 

 彼らの祈りは、ジークリンデのお願いを覆す力はなかった。

 

「だがすぐは連れていけないな」

「えー。どのくらい待てば宜しいのですか?」

「そうだな……三、四年はかかるかだろうな」

 

 ジークリンデは提示された歳月と、自分の年齢を鑑みて”ぎりぎりですね”と思い、

 

「いきなり言ったのですから、そこは我慢します。でも五年以内がいいです」

 

 ヤンのイゼルローン要塞攻略前までにと頼むことに。

 

「分かった。よし、では五年以内に、イゼルローン要塞の司令官か、艦隊司令官に就任して、家族を伴い……という形になるが、いいか?」

 

 誰もが予想外の方法で、ジークリンデを連れて行くと言い出した。

 

「もちろん!」

 

―― 平和な時に行って、戦場を混乱させないように、戦争前にさくっと二人で帰ってきたら迷惑かけないし

 

 帝国は縁故で配置が決まるのを、あらゆる場面で見てきたジークリンデは、イゼルローンの司令官もブラウンシュヴァイク公の勢力や、皇帝の気分次第でどうとでもなるのだろうと、軽く考えた。

 

「レオンハルトさま、ちょっとお待ち下さい。いくら名門の貴公子でも、イゼルローン方面の責任者は、門閥貴族の威光だけでは無理です」

 

 だが、いくら権門でもそれは無理だと、ファーレンハイトが二人に滔々と説明をする。

 

 イゼルローン要塞の駐留艦隊司令官と司令官は、同格の大将ということもあり代々不仲で、両者の部屋の中間に会見部屋が作られるほど。

 ただ明確な出自の差があったなら、帝国ではここまで拗れることはない。

 要は代々、同程度の出自の大将が赴任し、互いを嫌い合っているということ。

 その場に門閥貴族の代名詞的なフレーゲル男爵が赴任したら、その均衡が崩れる ――

 

「それ自体は問題ではありません。なぜそうなっているかが、問題なのです」

 

 別に人事部も同格の出自の者を配置しようとしているのではなく、まともな戦闘経験を持ち、会戦で五回以上功績を上げたことのある、貴族の軍人という狭い選択肢から選ぶため、同格の家柄で、大体相手をライバル視しているような面々が赴任することになる。

 

「前線ですので、戦闘経験のない方は、例えどれほどの名門の方であっても、就任は不可能です」

 

 フレーゲル男爵は戦場に立ったこともなく、中将にまで昇進した人物。大将の地位も望めば二、三年で手には入るが、さすがにイゼルローン要塞方面責任者の地位は手に入らない。

 

―― へえ……意外と、そこはしっかりしてるんですね……経験の無い貴族の子弟に任せられないと分かっていて、艦隊指揮をさせて被害出してる状態なんですか……

 

 それならば仕方ない、諦めようと、ジークリンデは考えたが、

 

「ならば、私が艦隊を指揮し、功績をあげれば良かろう」

 

 フレーゲル男爵のほうは諦めなかった。

 彼は同盟との休戦を考えているため、軍人としての見識を深め、また彼らを納得させるだけの実績が欲しいと考えていた。

 そこに降って沸いたジークリンデの「イゼルローン要塞に行きたいです」発言。

 これはオーディンが戦場に赴けと命じているに違いないと。

 

「あの……正気ですか?」

 

 ファーレンハイトの本音がこぼれる。

 

「ああ、本気だ」

 

 もともとやる気があったところに、ジークリンデからの後押し。そんなフレーゲル男爵を止められるのは、やる気を引き出してしまったジークリンデのみ。

 そのジークリンデだが、フレーゲル男爵が使える軍人となれば、彼の生き延びる道が開けるのではないかと ―― ラインハルトが認めるほどの提督などではなく、平民にそっぽを向かれないような、まっとうな提督になってくれたら、彼の死亡フラグが遠ざかるのでは? そう考えた。

 

 なので、

 

「アーダルベルト。良人のこと、よろしく頼みますよ」

 

 フレーゲル男爵をさらに後押しした。

 

「ジークリンデさま……か、かしこまりました」

 

 ”そんなにイゼルローンに行きたかったのですか、ジークリンデさま……いや、お好きそうです。……バンフィールド!”

 安全な後方で乗馬だけで出世する門閥貴族の子弟から、前線で叛徒と砲火を交える艦隊司令官へ ―― フレーゲル男爵がクラスチェンジした瞬間だった。

 

 ジークリンデはファーレンハイトに頼むとすぐにフレーゲル男爵の手を取り、

 

「レオンハルト。アーダルベルトは、艦隊戦の専門家。こればかりは、レオンハルトよりも詳しいから、アーダルベルトの言うこと聞いてやってくださいね」

 

 言うことを聞くように説得する。

 死亡フラグを遠ざける前に、平民の兵士に殺されては元も子もない。

 

「ああ、分かっている。……そう言えばお前、秋口の会戦に出陣するはずだったな、ファーレンハイト」

「はい」

 

 ファーレンハイトはオーディンに帰国一ヶ月後には、ミュッケンベルガーを総司令官として行われる大規模な会戦に加わることになっていた。

 

「よし、私も行こう」

「は?」

「善は急げというしな。ジークリンデ、私は少し用事が出来たから、先に寝ていなさい。ついて来い、シュトライト」

 

 

 それでどうなったのか?

 

 

「加われたんですか?」

 

 パーティーからの一連の出来事を聞かされたフェルナーは、彼にしては珍しい、呆気にとられた表情に。

 

「ああ。五千の艦隊で出ることになった」

「五千のうち二千五百は、准将がもともと率いる予定だった艦隊ですよね」

 

 ファーレンハイトはフレーゲル男爵の分艦隊指令で出撃することになる。

 

「そうだ。あとの二千五百も、それなりに仕上がっているが……」

「それにしても、どうやって? 出陣したい! と言っただけで、出陣できるものじゃないでしょう?」

「それだが……」

 

 ファーレンハイトも無理だと思っていたのだが、フレーゲル男爵はミュッケンベルガーに爵位をちらつかせてつり上げた。

 ジークリンデは知識としてミュッケンベルガーが爵位を欲しがっていることを知っていたが、フレーゲル男爵は門閥貴族特有の嗅覚で、ミュッケンベルガーが欲するものを感じ取っていた。

 

「爵位ですか」

 

 彼らの人生には、なんら関係のない「爵位」

 それが餌になるなど、彼らには思いも寄らなかった。

 

「ミュッケンベルガーは戦争は上手いが、宮廷工作はまるで駄目だと……レオンハルトさまがな。宇宙艦隊司令官にまでなった男だ、根回しという芸当が、からっきしと言うわけではないようだが、爵位のような貴族社会の根回しに関しては、かなり下手だそうだ」

「貴族関連の根回しは、色々と大変そうですもんね」

「陛下から下賜されるという手もあるが、陛下が自ら下賜を言い出すのは寵姫くらいのもの。それ以外は国務尚書を通してとなるが、どうもミュッケンベルガーは国務尚書に対しての根回しが上手くないようだ」

 

 リヒテンラーデ侯は武力を所持しない軍務尚書とは交流を持つが、宇宙艦隊司令官のような簒奪に直接関わる力を持つ相手に便宜をはかったり交流を持ったりは、あまりしない。それがリヒテンラーデ侯の処世術の一つでもある。

 

「そこにリヒテンラーデ侯がもっとも可愛がっているお姫さまを娶った、ブラウンシュヴァイク公の甥っ子が、餌ちらつかせて登場ですか。……ははは、そりゃ、ミュッケンベルガーも拒否できませんわ。ミュッケンベルガーは分かりましたけど、ブラウンシュヴァイク公は? 跡取り最有力候補を戦場に行かせたくはないでしょう?」

「それだが……ブラウンシュヴァイク公は、ご自身が予備役上級大将なことを、随分と気にしているのだそうだ」

「……気にしてたんですか」

 

 門閥貴族はそんなことは、気にしない生き物だとばかり思っていた二人は、ブラウンシュヴァイク公の意見に驚く。

 

「なので甥が立派な軍人になってくれることは、喜ばしいことだと……」

「公のコンプレックスが、後押しですか」

「そういう形になったな」

「あーあ。……でも、ジークリンデさまは最初”慰問したい”と仰ったんですよね。今からでも慰問に変えられませんか?」

 

 慰問ならば、フレーゲル男爵が前線に立つ必要はない。

 

「叛徒との休戦のためには、戦場に立つべきだといって聞かない。ちなみに慰問の芽は、完全に潰されている」

「手際いいですね。で、どうやって潰されたんですか?」

 

 前線の慰問だは高貴な方々の公務なのだが、放蕩大公から至尊の座に就いた、やる気の無いフリードリヒ四世や、その息子だったルートヴィヒなどは、身の安全を考慮して、そのような公務は行わなかった。

 皇女たちは尚のこと。

 そんな彼らの代わりに、皇女や皇子ではない皇族の血を引いている者が、代わりに行っていた。現在それを行っているのが、

 

「お前、慰問に行けなくなったら、困るだろうと、フォン・ビッテンフェルトに持ちかけた。そして、ご自身が出世し、ある程度裁量をふるえるようになったら、くびきを取り払ってやると」

 

 さまざまな鎖に繋がれて尚、前線に出ようとするビッテンフェルト。

 

「え……あの人、慰問してたんですか?」

 

 慰問とは前線の兵士を労うものだが、彼は誰がどう見ても、戦争していた。

 

「誰が見てもアレだが、あの人は建前では慰問しているんだ。そうでなくては、誰が行かせるものか」

「……ですよねー。何にせよ、相手の願望をうまく使ったというわけですか、男爵すごいです。頑張って下さい、ファーレンハイト提督」

「帰国の途の間、前線に出ぬよう、説得しようとしたのだが……まさか、艦隊戦の勉強会を開く羽目になるとは」

 

 まさか二十を過ぎた中将に、艦隊戦を基礎から教えろと言われるとは、ファーレンハイトも思ってもみなかった。

 

「でも夫人、止めなかったんですね。夫が戦場に出るのは、嫌がりそうですが」

「それは俺も思って、お休み前に、無礼を承知で聞いたら”貴族の責務を果たそうとしている良人を、止めたりはいたしません”とのこと。更に”良人のこと頼みます”と、俺に頭まで下げられた。そこまでされたら、嫌だとか駄目ですとか、言えんしな」

 

 ジークリンデは滅多なことでは頭を下げないが、ここぞという時には、相手がどのような身分の者であれ、深々と頭を下げることができる。

 もともと頭を下げることに抵抗はない「貴族令嬢」ジークリンデだからこそ、できる芸当でもあるのだが。

 

「うわー。ノブレス・オブリージュの本気ですか。そういう門閥貴族、見てみたいと思ってましたが、実際遭遇すると、本当に困りますね」

 

 こうしてフレーゲル男爵の初陣は確実なものとなった。

 

「まあな。……で、首尾はどうだ?」

「バシリオに仕事を斡旋してやらなくては、ならなくなりました」

「なにがあった?」

「まず、これを見てください」

 


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