閻魔大王だって休みたい   作:Cr.M=かにかま

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番外編です(^^)
今回は亜逗子が幼かった頃のお話です(^^)



過去編 〜紅亜逗子side〜

 

地獄、火山活動が活発的で針の山や血の池やら常識を超越する天然の拷問道具があちこちに点在する巨大な大地に住居を求めて住み着いた種族がいる。鬼と呼ばれる種族である。

彼らは集団で群れることもあれば独りで生きる道もあり生き方は十人十色で生活の方法も住みやすい環境も十人十色である。

 

そんなある針山の近くにある一軒家から少女の啜り泣きのような声が僅かに聞こえてくる。

赤い髪を短くポニーテールで縛り成長しきってない短く赤い二本の角を持つ見た目五、六歳の幼い少女の傍らには二つの棺桶が佇んでいた。

彼女、紅亜逗子の育ての親が眠る棺桶である。亜逗子の両親は彼女が物心つく前に死んでしまい、血のつながりのない両親の知り合いに引き取られたのだが、二人とも年老いておりとても長生きできる状態ではなかった。その二人が丁度今日命の終わりを告げ彼女の前から静かに去ったのだ。

 

「おばさん、おじさん...」

 

それでも亜逗子の心が癒されるはずもなくグズグズと泣き続ける。

彼女の傍らには大柄な男が立っていた。青い長髪に額にある大きく天をも貫きそうな空よりも蒼い角を持つ鬼だった。

 

「亜逗子ちゃん。辛い気持ちはわかるがそろそろ行こう、いつまでもここにいるわけにはいかない」

 

「......うん」

 

男、蒼隗潼は亜逗子を背負い一軒家を後にした。

隗潼は死んだ亜逗子の里親と親しくもし自分たちに何かあれば彼女を頼むと言われていたのだ。

よって隗潼は亜逗子を引き取り自宅へと足を進めた。

 

 

 

亜逗子が隗潼に連れられ隗潼宅に着いて思ったことは一つ、とても不安だった。

彼女は自分の両親の顔を知らないまま他人に引き取られ育てられたため彼らのことを本当の両親と思えた。

しかし、物心ついてしまいその両親と慕ってた二人がいなくなり隗潼が新しい父親となるのだがまた隗潼まで自分の前から消えてしまわないかがとても不安だったのだ。

他にも不安はある。亜逗子は隗潼本人と以前から面識があったわけがあるわけではなく今日が初対面だった。上手くやっていけるのかは勿論、様々な不安と迷いが亜逗子を襲い数日間言葉を発するはなかった。

 

そして、最も亜逗子が不安で落ち着けないと感じている存在が彼女の目の前に立っていた。

 

隗潼と同じ蒼い角、青い髪に綺麗な瑠璃色の瞳。亜逗子の紅を対照的にしたような亜逗子と同い年くらいの少女は亜逗子をキッと睨みつける。

 

「いつまでも黙ってないで少しは口を動かしたらどうなの?いつまでもメソメソと」

 

「...............」

 

「全く、どうして父上はお前みたいな奴を連れてきたのか理解に苦しむ」

 

ハァ、と少女、蒼麻稚は年不似合いな台詞をつらつらと並べ溜息を一つ吐く。隗潼が仕事で天地の裁判所に行ってしまっている時は亜逗子と麻稚はほぼ一日中を二人で暮らしている。麻稚はヤレヤレと言った具合に長い髪をなびかせてスタスタとどこかへと行ってしまった。

 

(あたい、本当いつまでこんなこと続けてるのかな?)

 

一抹の不安が亜逗子に再びのしかかった。麻稚からしてみたら突然家族の輪に入ってきた異分子とでしか亜逗子のことを見ていないであろうが彼女自身は自分がそこに介入することで何か大切なモノを壊してしまうのではないか、そう思ってなるべく親しい関係をあえて築かず距離を置いてきた。

どうやら今回はそのことが裏目に出てしまい結果的に更に溝を深めることになってしまったようだ。

 

本音を言ってしまえば、亜逗子は今まで同年代のヒトと会ったことがなかったのでどう接すればいいのかわからないのだ。それでも仲良くなれたらいいな〜、程度のレベルの想いは心のどこかに抱いていることは明確である。

しかし、明らかに麻稚は亜逗子のことを拒絶している。この距離をどうにかしなければ仲良くなるなど不可能であろう。

 

ゴクリ、と亜逗子は意を決して立ち上がりどこかへ行こうとしている麻稚に声をかける。

 

「あ、あのさ...!」

 

しかし伸ばした手も覚悟を決めて出した声もパタン、という短い音によってかき消されてしまう。

結局この日も二人は言葉を交わすことなく一日が静かに過ぎ去って行った。

 

 

 

亜逗子が隗潼に引き取られてから三週間、未だに亜逗子は麻稚と話すどころか隗潼とも上手くやっていけているかもわからない状態が継続していた。

亜逗子自身もこの状態は流石によくないと判断し隗潼となら一言二言と話せるのだが麻稚とは未だに会話が出来た試しがない。

現に麻稚も紅亜逗子という一人の少女はこういう人物だという認識が生まれつつあった。人でも鬼でも一度レッテルが貼られてしまえば剥がすことや新たなレッテルを貼り直すことはとてもではないが難易度が高くなってしまう。

 

「隗潼、さん」

 

ある日、亜逗子は休暇で帰ってきた隗潼の部屋に足を運んでいた。

隗潼はコーヒーを飲みながら一息ついていたようだが嫌な顔一つ見せず亜逗子を笑顔で迎え入れた。

 

「どうだ、ここでの暮らしには慣れてきたか?」

 

「少し、でもあの子とは中々上手くいかない。あたい仲良くなりたい」

 

「麻稚か、あいつは少し大人っぽい所があるからな...」

 

本当に俺の娘かありゃ、と隗潼の冗談に亜逗子は表情一つ変えずに視線を隗潼に向ける。

 

「でも、あいつもお前と仲良くしたいそうだよ」

 

「え?」

 

隗潼の言葉に亜逗子は驚くが隗潼はコーヒーを飲みながら続ける。その顔は父親の顔そのものだった。

 

「母親を幼くして亡くし、友達と言える存在が一人もできない環境に育ったからな。俺としてもあいつに友達がいないのは少々心配なトコロもあるしある意味俺の責任かもしれない」

 

フッと隗潼は目を閉じてコーヒーカップをテーブルにゆっくりと置く。

 

「娘ってのは可愛いんだよ。ついつい構ってやりたくなるしついつい守ってやりたくなる。少し冷めた毒舌を吐くかともあるそんなところも含めて麻稚は世界で一番無邪気で可愛げのある奴だと少なくとも俺は思ってるよ」

 

幼い亜逗子に隗潼の言っていることの半分以上わからなかったが麻稚が彼にどれだけ大切に思われているのかがわかった、そして麻稚が寂しがり屋の照れ屋だということもなんとなくだがわかった気もした。

 

隗潼は亜逗子の頭に手を置いて笑う。

 

「それはお前も同じだ亜逗子。お前も麻稚と同じくらい可愛げのある奴だと思ってる」

 

「え?」

 

「何だよその意外そうな顔は?少なくとも俺はお前を娘と同じくらい大切な奴だと思ってるぜ、そういう無口でたまに喋らないところも。もし辛くて上手く話せないのなら少しずつ練習すればいいんだ。もし辛くて涙を流したかったらいくらでも流したらいいんだ、我慢するだけ人生無駄にしてるぜ」

 

亜逗子の肩がプルプルと震える、彼女は嬉しかったのだ。

今の今まで自分が彼らの輪に入ることが関係を崩すなんて考えていたのに入って来いと言わんばかりに大切に思われていて。

同時に彼女の今まで抱えていた不安を消し去るようにゆっくりと両の瞳からポロポロと涙が流れ始める。

 

「辛いことがあるなら抱え込むな。楽しいことがあったら思いっきり楽しめ!お前はもう俺たちの家族なんだ、家族内で遠慮することなんて一つもない。好きな物も買ってやるしいつだって一緒だ。甘えたいだけ甘えろ、泣きたいだけ泣け!お前の闇も俺たちが一緒に抱え込んでやる」

 

「う、うぅ、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!」

 

耐え切れなくなった亜逗子は隗潼の逞しい体に抱きつく。家族が死に悲しくて現実を受け止められなかった少女が初めて受け入れても苦しくない現実を見つけた瞬間だった。

亜逗子はこの日、気の済むまで延々とひたすら泣き続けた。

 

 

 

「おい、お前」

 

「.....何?」

 

隗潼の部屋を出た亜逗子を待っていたのは隗潼の娘である麻稚だった。

彼女は仁王立ちで扉の前に立っており、じっと亜逗子のことを睨みつけていた。

 

「ちょっと父上に気に入られているからって調子に乗りすぎじゃないの?」

 

「別にそんなつもりない」

 

「私の方があんたよりも一週間先に生まれてるのよ!だから私の方がお姉さんなんだからね!」

 

「そう」

 

「ちょ、待ちなさい!」

 

麻稚は焦りながら亜逗子を追いかける。何より今の今まで一言も言葉を発しなかった少女の話し声が隗潼の部屋から聞こえるから行ってみれば仲良く話しているのが聞こえた。

そのことが麻稚にとってはとても悔しかった。いきなり現れた見ず知らずの少女に父親を奪われたような気がしてとてもいい気分ではなかった。だからこそ彼女に少しでも勝る何かを見せつけたかった、自分が上なんだと思わせるためにも。

 

「どうしたの?」

 

「あんた、私と勝負しなさい」

 

「勝負?」

 

きょとんとした表情で聞き返す亜逗子に麻稚は高らかに宣言する。

 

「そう、勝負よ。あんたが私に負けたら私のことをお姉様と呼びなさい、それと私の言うことは絶対に逆らわず聞くこと!」

 

「.....もしあたいが勝ったら?」

 

「そんな可能性があるの?」

 

プププ、と笑いを堪えている様子が丸わかりだった。亜逗子としては麻稚と仲良くなれたらそれで良いのだがどうも蒼麻稚という少女には少々不器用な所があるようだった。

 

「わかった。何で勝負するの?」

 

すると麻稚はポケットからトランプの束を取り出した。

そして亜逗子の眼前にまで突きつけて宣言する。

 

「ババ抜きで勝負よ!」

 

 

 

これまでの戦績、17戦17勝0敗という結果で亜逗子が圧倒していた。

初戦で圧倒的な力を見せつけた亜逗子に対して麻稚はイカサマ疑惑を持ちかけて再び仕切り直しと再戦したのだが結果は同じ、それどころか麻稚は一勝もできていなかった。

 

「嘘よ、こんなの」

 

「あたいもう飽きたんだけど。まだやるの?それとも別のことで勝負するの?」

 

亜逗子は前の里親とよくババ抜きや七並べ、ポーカーやブラックジャックと言ったトランプゲームを一通りやっていた経験があるのでそこそこの強さを持っていた。

対する麻稚は今まで最大限にまで手加減した状態の隗潼としかやった経験がなかったので実力は言うまでもなく超弱かった。

容赦ない本気の戦いを生まれて初めて経験した麻稚は自身の敗北を認められなかった。

 

「このォ!」

 

激昂した麻稚は亜逗子に殴りかかった。そのまま亜逗子の柔らかい頬に麻稚の小さな拳がぶつかり亜逗子は手にしていたトランプを床に落としてしまう。

 

「お前さえ、お前さえ来なければ私はもっと父上と遊んだり話したすることができたんだ!出て行け!」

 

亜逗子は目を大きく見開いた。

麻稚は涙を流しながら今にも殴りかかってきそうな怒りに満ちた瞳で亜逗子を睨みつけていた。

 

「出て行けよ!お前なんてウチにいなくたって誰も困らないよ!お前なんて死んじゃえばいいんだよ!」

 

涙を流す麻稚は喉が張り裂けんとばかりの勢いで叫ぶ。

亜逗子は危惧していたことが現実、目の前で起こってしまいガタガタと震えながら目尻に涙を溜める。

そして何よりショックだったのが麻稚に死ねと言われたことだった。

 

トドメとばかりに麻稚は亜逗子に馬乗りになり亜逗子の頬を何回も、何回もビンタする。

 

「出て行け!ここはお前の家じゃないんだ!」

 

亜逗子はその一言を合図に馬乗りになっている麻稚を吹き飛ばし、亜逗子は玄関に向かって走り出す。

扉を勢い良く開いて泣き叫びがら隗潼宅を後にした。

そして彼女は改めて自分の居場所は本当にどこにもないことを幼いながらで悟ったのであった。

 

 

 

「ハァ、ハァ、ハァ...」

 

家を飛び出した亜逗子を見た麻稚は自分のやったことの過ちに遅くながら気がついた。

気が動転して怒りに身を任せ何度も何度も彼女のことを罵り暴力を振るってしまった。涙でくしゃくしゃになった顔を俯かせながら歯を噛みしめる。

せっかく友達になれると思ったのに、麻稚の心に後悔の感情が積もりに積もり爆発してしまいそうになる。今流している涙も悲しみによるものではなく後悔と自分に対する怒りのようなものだろう。

初めて亜逗子のことを見た日から麻稚は彼女と話したいと思った。それなのに無視され続けていつからか言葉がきつくなってしまっていた。

だから今日勇気を出して勝負という名目でトランプをしたのに自分自身の理不尽な怒りによりその関係は二度と修復できないまでも傷ついてしまった。

 

「ごめんなさいって言いたいな」

 

麻稚は涙を払って外出の準備を進めた。

一人の少女は自らが拒絶していたはずの少女を心配し謝罪をするために駆け出した。

 

 

 

その頃、亜逗子は隗潼宅からそこまで遠くない洞穴で涙を流しながらうずくまっていた。

どうしてこんなことになってしまったのだろう、考えれば考えるほどわからないことだらけだった。

 

それに考えなしに飛び出して来たのはいいけどこれからどうすればいいのだろう、亜逗子は今まで一人で地獄を歩いたことがなかったのでまず何をするべきかがポンと浮かんで来なかった。

今までは自分を守ってくれる後ろ盾と呼べる人達が存在していたが今は違う、完全に孤立しており独りである。火山が噴火するたび亜逗子は小さな体をビクリと震わせる。

 

「はぁ、どうしてこんなことになっちゃったのかな...」

 

亜逗子は涙を流しながらポツリとつぶやく、そう声を出す。

それがいけなかった。

 

「おい、これって鬼の子供じゃないか?」

 

「しかも女か、こいつなら俺らでも殺れそうだよな」

 

そう、二人の亡者に声を聞かれてしまったのだ。地獄では無数の亡者が目的もなくただ厳しい環境を彷徨うという過酷でルールも何もない中で生活し、毎日を送っている。

たしかに鬼は亡者よりも力があり恐れられているが亜逗子はまだ力の使い方どころか戦い方も知らない幼い子供である。

メガネをかけた亡者とガラの悪い全身タトゥーの亡者がゆっくりと亜逗子に迫る。

亜逗子はガタガタと体を震わせてゆっくりと後退りをする。

 

「い、や。来ない、で!」

 

しかし亡者達は止まる様子はなかった、亜逗子はこれまで亡者という存在は話でしか聞いたことがなく未知の存在でもあった。

この瞬間、亡者は恐ろしいモノだと判断してしまった亜逗子はどうすることもできなかった。

 

「おい、そいつから離れなさい!」

 

「アン?」

 

「また鬼の子供?」

 

そこには青い長い髪と蒼い角を額に生やした蒼麻稚が片手にナイフを持ちながらガタガタと震えながらキッと亡者を睨みつけていた。

 

「う、ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

麻稚は我武者羅に走り出し、一人の亡者の腹にナイフを突き刺す。

亡者はゆっくりと倒れ麻稚はナイフを回収しようとするがあまりに深く刺さっており抜くことができなかった。

 

「てめぇ!」

 

亡者の片割れが麻稚に蹴りを入れる。そして麻稚との距離ができたのを見計らい倒れた亡者の腹に刺さっているナイフを抜き取り麻稚目掛けて振り回した。

 

「危ない!」

 

「死ねェ!」

 

亡者の振り回したナイフは麻稚の長い髪をバサリと切り落とし、首元に小さな傷が入った。

それでも麻稚は止まることなく怯む亡者からナイフを力付くで奪い取りナイフで同じように亡者の腹を貫く。亡者は力なくゆっくりと倒れる。

 

「あ...」

 

そして亜逗子と麻稚の互いの目が互いを捉える。麻稚は照れ臭そうにポリポリと赤らめた頬をポリポリとかきながら視線を逸らす。

 

「わ、私の方がお姉ちゃんなんだから。年下の子を守るのは当然でしょ?」

 

「あ、ありがとう!」

 

亜逗子と麻稚は短く抱擁を交わした。

 

 

 

「さっきはごめんね。あんなに酷いこと言っちゃって」

 

「ううん、あたいもごめんね。今までお話ししてあげられなくて」

 

「.....それ上から目線じゃない?」

 

「そうかな?」

 

アハハハ、と二人は笑い合った。数分前までは想像もできない光景であったことに二人は気づくことなくそのまま会話を続ける。

 

「ねぇ、これ付けてみてよ!絶対似合うから!」

 

亜逗子はそう言って倒れた亡者からメガネを取り麻稚に差し出した。

 

「えー、あいつらの付けてたやつじゃん。汚なくないかな?」

 

「大丈夫だよ、多分」

 

何やかんや言いながらも麻稚はゆっくりとメガネを装着する。しかし、相当度がキツかったようですぐに外してしまう。

 

「凄い似合ってたよ」

 

「そ、そう?」

 

「でもすごいな。あたいもあんな風に強くなりたいな...」

 

「じゃあ約束しよ」

 

「?.....何を?」

 

「これから先、お互い何があっても助け合うこと。絶対強くなって父上と一緒に働けるようになること!」

 

「そういえば隗潼さんって天地の裁判所って所で閻魔大王って人の補佐をしてるんだよね?」

 

「そう、私たちもいつかなろうよ!一緒に二人で!」

 

「閻魔大王、か。あたいもその人の力になってみたいな」

 

「じゃあ、決まりね」

 

亜逗子と麻稚は互いの小指と小指を結んで約束を誓い合った。

いつか二人で閻魔大王の補佐官になって一生食って楽しんで暮らせるようになることを。

 

「あたいは亜逗子。紅亜逗子」

 

「私は蒼麻稚。改めてよろしくね」

 

歪で修復が不可能とも思われた二人の溝が埋まり友情が芽生えた瞬間だった。

二人は手を繋ぎ一緒に笑いながら隗潼の待つ家へと足を進めた。

 

 

なお、そんな彼女達が次期閻魔大王候補とされる一人の少年と出会うことになるのはそう遠くない未来の話である。

 




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