やはり俺のDQ3はまちがっている。   作:KINTA-K

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舞台裏話 3

八幡「さて、めでたくアリアハン大陸?を脱出した所で舞台裏その3だ」

 

小町「ロマリアでは新しいヒロインが登場するんだよね」

 

八幡「まあ、ハヤマ自由騎士団の話もあるし、このロマリア編から登場キャラクターが増える予定だ。当分名前だけだけどな」

 

小町「ありゃ、登場はお預けなの?」

 

八幡「まあ、余計なエピソードで尺を使い過ぎているのも原因の一つだが。作者的にもやり過ぎだったと言う話だ」

 

小町「相変わらずのぶっちゃっけっぷりだね……」

 

八幡「じゃ、前置きはこれくらいにして、本題に行くぞ」

 

 

●平塚先生達のプロフィール

 

 

八幡「そう言えば紹介していなかったからな。今回川崎に下級貴族って設定が出てきたけど、あれは元々そうだったんだよ」

 

小町「葉山さんの件と一緒で後から追加したんじゃないの?」

 

八幡「……説明の機会がなかったんだ。察してやれ」

 

小町「……考えた通りに話が進められないって辛いね」

 

八幡「そう言う訳で、ここでは簡単に小町の仲間になる平塚先生達の設定を紹介する」

 

小町「じゃあ、最初は平塚先生から」

 

名前:平塚静

性別:女

職業:バトルマスター

出身地:ロマリア、ガザーブ地方

年齢:25歳

出自:平民

魔法の資質:なし

 

小町「想像以上にざっくりした説明だった!?」

 

八幡「まあ、性格とか詳しい設定ここで書くと、SS書く意味なくなるしなー」

 

小町「あ、原作よりも地味に若い設定になってるね」

 

八幡「……この世界では20で行き遅れだから、アラサーは残酷過ぎると作者が判断したらしい」

 

小町「切ない話だね……」

 

八幡「後はまあ、平塚先生はアリアハンに来た当初はモテたって設定があるんだよ」

 

小町「そうなの?」

 

八幡「本編では出てこなかったら設定だけだけどな。ま、美人だし、強いし、一人身だしで、アリアハンに来た当初は結構騎士達から求婚されていたらしい。で、調子に乗って『私に勝てたら付き合ってやる』とか条件を付けて……そして誰もいなくなったと」

 

小町「自業自得過ぎて何も言えない……」

 

八幡「で、行き遅れがモテるってのはおかしいと言うことで、アリアハンに来た当時は19歳にしたとか。それから6年経過しているから25歳と言う計算だ」

 

小町「そっか、売れ残りをイメージさせるからクリスマスにした訳じゃなかったんだね」

 

八幡「マジでそれ平塚先生に言うなよ。泣くぞ、あの人。……じゃ、次は陽乃さんだ」

 

名前:雪ノ下陽乃

性別:女

職業:賢者

出身地:アリアハン

年齢:20歳

出自:上級貴族

魔法の資質:あり

 

小町「陽乃さん20歳って……行き遅れなの?」

 

八幡「平民に関して言えば一概にそうとも言えないが、貴族の娘は16歳~18歳の内によっぽど嫁ぐからな、間違いなく行き遅れだ。平塚先生と違って、本人は何も気にしていないけどな」

 

小町「あー、そういうのは陽乃さんらしいね」

 

八幡「10年前にダーマに行って11歳で賢者に転職。それから3年であらゆる魔法を修得した…はっきり言ってプロフィールだけでみると化け物だな」

 

小町「もう陽乃さんが魔王でもいいんじゃないかな……」

 

八幡「因みに、陽乃さんは賢者になった後、修行も兼ねてポルトガ、ロマリア、イシス、アッサラームと、ロマリア大陸?は一通り訪ねている。陽乃さんが平塚先生と出会ったのはダーマで、そっから二人で色々と世界を見て回ったと言う話だ」

 

小町「あー、それで平塚先生は陽乃さんのことよく分かってる感じなんだ」

 

八幡「ルーラ使って適度にダーマに戻りながらだったみたいだけどな。だから、陽乃さんはアリアハンが封印されてからもルーラで戻ってきたし、今でもたまに他所の国に行ったりもしている。無茶苦茶顔広いぞ、あの人」

 

小町「友達いないお兄ちゃんとは正反対だね」

 

八幡「ま、最強はぼっちだし。……で、最後が川崎な」

 

名前:川崎沙希

性別:女

職業:盗賊

出身地:アリアハン

年齢:16歳

出自:下級貴族

魔法の資質:あり

 

小町「川崎さんって下級貴族だったんだね。だから魔法の資質があるの?」

 

八幡「魔法の資質は貴族とは関係ないってのは前に説明しただろ。まあでも、川崎家は一応貴族だけど、平民とほとんど変わらない生活ぶりだったらしい」

 

小町「そうなんだ?」

 

八幡「端的に言えば、使用人が一人もおらず、家族で家事をやっていたからな」

 

小町「確か、雪乃さんは家事は使用人の仕事だからってやらせてもらえなかったんだよね?」

 

八幡「ああ。上級貴族は使用人を雇う余裕があるけど、下級貴族になると使用人を雇う余裕が無いから自ら家事をしなければならない。川崎は色々と家事を手伝ってたから炊事、洗濯、掃除、裁縫など一通りのことができるんだよ」

 

小町「むむ、嫁力高いね!」

 

八幡「何、その謎パラメータ?それは兎も角、そう言う事情もあって川崎が小町の仲間になって求められていることは、実はおさんどんだったりするんだよな」

 

小町「え?沙希さんってそんな理由で私の仲間に選ばれたの?」

 

八幡「あ、いや。それはない。ちゃんと盗賊訓練所の成績で選ばれている。だけど…」

 

小町「だけど?」

 

八幡「小町のパーティって平塚先生、陽乃さん、そして小町と化け物揃いで……川崎は決して弱いわけじゃないし、むしろ優秀なレベルなんだけど、他の3人との実力差が開きすぎてるからなー。戦闘では活躍する余地はないだろうな」

 

小町「私が化け物扱いなのは不満だけど、そうなんだ」

 

八幡「ま、平塚先生が鍛えるって言ってるからそこそこ戦えるようにはなるだろ。俺よりは才能あるしな」

 

小町「そう言えば、沙希さんって盗賊の訓練所でお兄ちゃんと仲が良かったんだよね」

 

八幡「……まあな。ここだから言うが、何度か一緒に野外訓練している内に『水浴びしている最中にモンスターが現れて乱入する』『うっかり裸を見てしまう』などのとらブル的イベントはこなしているし、『怪我をしておんぶする』も実は雪乃よりも先にやってる」

 

小町「目茶目茶親密じゃん!え、お兄ちゃん、沙希さんとそんなことしてたの!?」

 

八幡「言い訳するなら、野外訓練の最中はお互いを異性と意識し過ぎないようにはしていたから、多少はね?川崎に至っては『一緒に旅しているなら、一々相手を異性と意識してられないからね』と言って平気で俺の目の前で着替えたりしてたし。なぜか顔は赤かったが」

 

小町「……それって、アピールしてたんじゃ……ううん、なんでもない。でも、そんなに仲良かったのに私の仲間になっちゃったんだ」

 

八幡「川崎は本編では名前はしょっちゅう出てくるくせに説明が足りてないからな。仮定の話だが、川崎が平民だったら、小町の仲間になる件は断っていたかもしれない」

 

小町「そうなの?」

 

八幡「国からの莫大な援助を蹴ることになるから難しかっただろうが、勇者の仲間になるのは両者の同意が必要だからな。ただ……川崎は下級でも貴族だったからな。国に仕える貴族として、国の要請は断れなかったんだ」

 

小町「もし、それが無かったら、沙希さんもお兄ちゃんの仲間になっていたのかもね」

 

八幡「川崎が盗賊の訓練受けていた理由も『自分の家の負担を減らすために、将来的に家を出て独り立ちするのに一番都合のいい冒険職だったから』だからな。成人してたし、小町の件が無ければ俺の旅に付いてきていた筈だ。俺も、小町の件が無ければ仲間になるって無意識に思っていたしな。そうでもなきゃ、わざわざナジミの賢者や老魔法使いの所まで連れて行ったりはしないだろ」

 

小町「……もしかして、これもお兄ちゃんに対する国の嫌がらせじゃ……お兄ちゃんと仲の良い沙希さんを引き離すためとか?」

 

八幡「いやいや、出来損ない勇者相手にそこまでするほど国も暇じゃないだろ。小町のパーティにはバトルマスターと賢者がいるから、空いてるのが盗賊しかなかったんだ。それでいて、平塚先生と陽乃さんはどっちも小町の教師だったから、もう少し距離の近い相手を仲間にしてあげたいと言う国の配慮もあったっぽいしな」

 

小町「お兄ちゃんは放置したくせに、私には色々と配慮するんだよね。……本当、この差別が鬱陶しいんだけど」

 

 

●葉山家について

 

 

小町「で、今回設定が変更された、なんか名誉貴族とか自由騎士団とか凄い呼ばれ方している葉山家のことだけど……」

 

八幡「あー、この話は本編でユキペディアさんが詳しく説明する予定なんで、ざっくりと行くぞ。

これは、何代も前にさかのぼる話なんだが、当時戦争続きのローマ帝国(現ロマリア)に対して、葉山家で話が割れたことがあるんだ。当時、武に優れた兄と、文に優れた弟の双子の兄弟がいて、武に優れた兄が正義を示すためにロマリアに干渉するべきだと主張したらしい」

 

小町「戦争で正義って一番言っちゃいけない言葉だよね」

 

八幡「ただ当時から葉山家は内政を重視しているから、結局兄の方が負けて……自分の派閥、と言うか信奉者を引き連れてロマリアに向かったんだ。で、そこで色々と活躍して名誉貴族の立場を勝ち取り、自由騎士団を結成して今に至ると」

 

小町「ふんふん、でもなんで名誉貴族なの?」

 

八幡「特定の国に所属している訳ではないが、民を守ると言うあり方から貴族と呼ばれる存在をそう呼ぶんだよ。陽乃さんがロマリアの名誉貴族と言ったのは、『ロマリアに所属している』と言う意味ではなく、『ロマリアに本拠地を置く』と言う意味だな」

 

小町「じゃあ自由騎士団は?」

 

八幡「特定の国に所属せず正義に従って活動する傭兵集団だ。国際警察みたいなもんだな。国境を越えて活動することを認められている、かなり特殊な軍隊だ。ロマリア、ポルトガ、イシス、アッサラーム、バハラタ、果てはダーマまで陸続きの所ではかなり手広く活動している」

 

小町「じゃあ、ロマリアの葉山家ってかなり凄いんだ?」

 

八幡「知名度なら、アリアハンの一有力貴族に過ぎない本家の葉山家よりははるかに有名だぞ。と言ってもアリアハンには来たことがないから、アリアハンではそんなに有名ではないが。平塚先生はロマリア出身だから、アリアハンの葉山家の話を知った時は、かなり驚いたみたいだけど」

 

小町「ふぅん、そんなに凄いなら、無理にアリアハンの葉山家の設定と絡めなくても良かったのに……」

 

八幡「ちょっと別の設定を思いついてしまって、作者的にはそっちをやりたかったと……で、先にあるアリアハンの葉山家の設定と辻褄を合わせるために急遽追加した設定だからな。元々アリアハンの葉山隼人は作者的に物語に絡める気は無かったから問題ないと判断したそうだ。まあ、元々雪乃の婚約者の有力貴族ってだけだったから、それ以上の設定も何も考えていなかったし」

 

小町「因みに、アリアハンの葉山家の御曹司とは偶然名前が一致した、で通すみたいだよ」

 

八幡「この件の教訓は、しっかりプロットを立てよう、だな」

 

 

●騎士に付いて

 

 

小町「そもそも、騎士って何?ドラクエじゃ、そんな職業無かったよね?」

 

八幡「まあ、後作ではパラディンとかあったし、完全に無いとは言えないが、少なくともこのSSではオリジナル設定だな」

 

小町「確か魔法が使えないと騎士になれないんだよね?」

 

八幡「ああ。例え肉弾戦がメインでも、魔法が使えないと騎士にはなれない。だから、騎士の中にはメラとかホイミしか使えない者も結構いるそうだ」

 

小町「ホイミは役に立ちそうだけど、メラだけってのは正直…」

 

八幡「俺は、メラの方が嬉しいけどな。簡単に火を熾せるし」

 

小町「お兄ちゃんはそこに拘るね……でも、騎士ってどんな魔法を覚えるの?」

 

八幡「そりゃ、体系化されてるから、魔法使いの魔法か僧侶の魔法のどちらかだな。そこの例外は賢者と勇者だけだ。因みに、魔法使いの魔法を使う騎士は『魔法戦士』と呼ばれ、僧侶の魔法を使う騎士は『僧兵』と呼ばれる」

 

小町「へー、騎士って付かないんだ」

 

八幡「ま、あくまで分類上だ。ただ、レベルが上がり、ダーマで転職が認められると『魔法戦士』は『暗黒騎士』に、『僧兵』は『聖騎士』にクラスチェンジできる。ここに到達できた者こそが本当の騎士と呼ばれる資格がある、なんて言う人もいるな」

 

小町「『暗黒騎士』ってなんか魔王側っぽいんだけど」

 

八幡「別に魔法騎士でも良かったかもしれないが、作者的に少し名前を捻りたかったらしい。魔法騎士とかレイ○ースかよって感じだしな」

 

小町「お兄ちゃん、そのネタは古すぎてポイント低いよ……」

 

八幡「因みに、逆に肉弾戦はほとんどできなくても、国に所属して魔法で戦うのなら騎士になるし、国に所属していても、戦わずに魔法の研究しかしていないのは『宮廷魔術師』になる」

 

小町「あ、そう言えば、魔法が使えなければ騎士になれないんだよね?そういう人は国に所属できないの?」

 

八幡「いや、そんなことは無いぞ。魔法が使えなくて国に所属して戦う戦士は『兵士』になる。基本的に兵士は城の中には入れてもらえず、城の周辺の駐屯所に入れられるけどな。平塚先生は魔法が使えないから扱いは兵士になるけど、城への出入りは自由に認められているから、どれだけ特殊か分かるな」

 

小町「接近戦の教官なんだっけ?」

 

八幡「ああ。余談だが、平塚先生の特訓はキツ過ぎて、俺と小町以外付いていけなかったと言う話だ」

 

小町「アリアハンの騎士が弱いと言われる理由って、魔物の問題だけじゃないよね……」

 

八幡「因みに、騎士団は別に騎士だけで編成されていないといけない訳じゃなくて、一般的には騎士が率いる騎士と兵士の混合集団の事を言うな。まぁ、希に騎士だけの集団も無いわけじゃないけど」

 

 

●終幕

 

 

八幡「じゃ、今回も何時もの台詞だな」

 

小町「この設定はあくまで作者が考えただけの設定で、元のゲームとは関係ないから勘違いしないでね」

 

八幡「以上!」

 




貴族と言うからには爵位が無いとおかしいかもしれませんが、ぶっちゃけそこまで深く考えていないんでスルーしてください。

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