モンスターハンター 閃耀の頂   作:生姜

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第十七話 少女と砂原〈中〉

 穴を潜ると完全に日が遮られ、洞窟の中から吹く風に湿気が混じる。どうやら、地図の通り。セクメーア砂漠の第一ギルド管轄地中央部、砂原と砂原の間を隔てる岩山……その地下にある地底湖が湿気の大元に違いない。前回のドスガレオス狩猟の際はその生息域から砂原のみを周り、洞窟の内部を確認する必要性が無かった。そのため、足を踏み入れるのは今回が本当の意味で初めてとなる。

 足元も、砂から岩のそれへと変わっている。ノレッジは音を立てないようにと、慎重に歩を進める事にした。

 同時に辺りを見回せば洞窟内には僅かだが日が差し込んでおり、目を凝らす必要はあるが完全な暗闇にもなっていない。灯りが必要無いのは幸いかと考えつつ、腰につけた取り外し式の光学照準機で前方の路を確認。目前には左右を水庭に囲まれた青白い岩の小道が暫く続き、少なくとも、その路上にゲネポスの姿は見受けられない。

 

(でも奥に、何か居ますね。ゲネポスだと嬉しいんですが)

 

 洞窟の闇、その中へと視線を潜らす。暗順応を終えたノレッジの双眸は数十メートル先……地底湖の中央に、舞台のように丸くせり出した岩場を捉えた。何かが跳ねている気がしたのだ。それと湖面の波音に混じって、洞窟内に反響する音も聞き取れる。

 

(―― 何か2つの、音)

 

 1つは恐らく、期待通りのゲネポスだ。先ほど洞窟の外でも聞いた甲高い鳴き声がかなりの数、奥から聞こえている。そういえば、鳴き声はランポスのそれによく似ている。やはり祖先が同じだと声質は似てくるものなのだろう……と、早々に思考を結論付けておいて。

 問題は2つ目の音にある。差し込んだ光をちらちらと反射する水面 ―― その水を掻き分ける音。

 ノレッジは直感的に「これは拙い」と思った。音からして、相当の大きさを持つ生物のものと予測できるからである。しかし、相手に認識されていなければ観察が出来る筈。未だ相手は影に包まれたままであり、ましてや管轄地で予期していない大型モンスターと遭遇した場合にはギルドへの報告義務もある。ノレッジは錐状に突き出した岩塊に身を潜め、足音と気配を出来る限り殺し、より地底湖の中心に近い岩の影へと次々に移ってゆく。距離を詰めた頃合を計り、顔だけを覗かせた。

 

(あれはゲネポスと、……)

 

 暗闇の中で、ゲネポスの群れが水面に威嚇を行っている。喧嘩を売っているのか、はたまたここがゲネポス達の寝床であり怒りに任せて叫んでいるのか。……恐らくは両方だろう。水中を泳ぐ「あれ」に喧嘩を売るとなると、並大抵の覚悟ではあるまい。正に背水の陣である。

 観察を続けると、ゲネポスの数は11頭が視認出来た。また、鳴き喚く(・・・・)ゲネポスらの中には一際大きな頭固体「ドスゲネポス」も混じっている。岩の足場の端、寧ろ先頭に立って爪と牙を振り翳す様子は、正しくボスの風格を漂わせている。しかしどうやら間違いなく、折り悪く ―― 若しくは期待の通り ―― 水中を移動する何かと戦っている最中であるらしい。

 

 ―― ザバァンッ!!

 

 水面を睨むように観察していると、突如、水面を割る音が響き渡った。直後にどすりと落下音。眼を凝らすまでも無い。岩の舞台の中央に、巨大な生物が飛び出していた。

 暫く這いずった後で立ち上がると、離れた位置に居るノレッジからもその全身が観察出来た。水と光とを受けて金属質に光る鱗に全身を覆われ、胴は縦に細長い。尾と両の横腹、背にもヒレが付いているというだけではなく、見た目的にも正しく魚類といった様相。

 ただしその身体は足場を埋め尽くすほど大きく、2本の脚で地上をも駆ける。

 淡水棲生物の王者、ガノトトス。

 今までに遭遇経験がない生物だ。だがガノトトスについては、ヒシュが「密林で遭ったりしたら面倒」と傾ぎ、ネコからも「全く持って、進んで相手にはしたくないお方ですね」というお言葉を頂いている。それだけでも相当な強者である事が窺える。

 そもそも魚竜種という括りだけでなく、他の大型モンスターと比べてもガノトトスは大柄な部類に属する。陸と比べて重さが問われない水棲生物は、巨体化する傾向にあると言うが ―― それにしても限度はあるだろうと、嘆かずにはいられない。なにせノレッジ2人分はあるであろうドスゲネポスですら、ガノトトスの太く長い脚の膝丈程度にしか達していないのだ。

 ノレッジが息を呑んで見つめる先で、ガノトトスが動く。両のヒレを広げ、頭を突き出し、走竜の群れに牙を剥く。

 

「シュギャァェェアッ!!」

 

 辺りに群がるゲネポス達を纏めて黙らせる、激しい怒気を孕んだ鳴き声だった。洞窟内に反響する事で一層の迫力を纏っている。甲高いが為に耳を塞ぐ様な声量こそ無い。が、それでもガノトトスの戦意を伝えるには十分過ぎる。どうやら原因は縄張り争いらしいと、ノレッジは双方の様子を窺いながら適当なあたりをつけた。

 そうこうしている内にもガノトトスとゲネポスが争いを始める。だがそれは、そもそも争いになっているのかが怪しく感じられる程圧倒的なものだ。

 ガノトトスが無造作に尻尾を振るえば岩の舞台全てを巻き込み、巻き込まれたゲネポス3頭が一様に吹飛ばされ、足を踏み出せばまた1頭湖へと突き落とされる。構図としては大人に構って欲しくて突撃を繰り返す子供にも似ているだろうか。だがこの場合、彼らは命を懸けている。如何に生命力の差があろうと、根城を奪われては堪らない。ノレッジはゲネポス達から、そんな悲痛さすら漂っているように感じられた。

 猛威を振るう魚竜から距離をとったドスゲネポスが次々と援軍を呼ぶも、出てきた端から弾かれ押され潰される。その牙も麻痺毒も、未だ潤沢な水の輝きに覆われた魚竜の鱗を突き破るには至らない。

 

「シャギャァ」

 

 魚竜が脚を一歩踏み出すと、ごきりという鈍い音。18匹目のゲネポスが蹴り飛ばされた。

 兵隊達を一頻り蹂躙し終えたガノトトスは、進行方向に重なったゲネポスの死骸を突き出した頭で邪魔だと言わんばかりに退け飛ばし、残るドスゲネポスへとズシズシ近付いてゆく。

 

「……ギュアッ、ギュアッ!!」

 

 相対する走竜の長の判断は迅速だった。ガノトトスの振るう尻尾の範囲内に入ろうかという直前、ドスゲネポスがくるりと反転する。何をするのか、などと考える余地も無い。巣に存在する手駒が尽き、適わないと確信したドスゲネポスは、逃走を図ったのだ。

 遠目に眺めているノレッジにも判るほど必死の形相で、前傾の駆け足で逃げ出したドスゲネポスが ―― 向かってくる(・・・・・・)

 

(……逃げる……えっ、こっちにです!?)

 

 ドスゲネポスが逃走先として選んだのは、よりにもよってノレッジの隠れている岩場の方向……先ほどノレッジが侵入して来た出入り口であった。とはいえもう1つの逃走経路はと言えば高台をよじ登らなければならない位置にあるため、生命の危機に瀕した一生物としてはごく自然な判断とも言えよう。

 しかしノレッジの側からすれば、まったくもって歓迎できない判断である。その由をドスゲネポスが知る筈もない。ドスゲネポスはそのまま、刻一刻とノレッジの居る岩場へと近付いて来る。

 

(まずいまずいまずいまずい、まずいですーっ! このままじゃあわたしもガノトトスに見付かりますっ!?)

 

 陸に上がる程怒り心頭のガノトトスは、ドスゲネポスを追うだろう。ノレッジは観察の為に湖へと近付いている。追ってきたガノトトスに、簡単に見付かる位置に潜んでいるのだ。

 自分も逃げるべき、いや、岩場を出れば逃走の内に攻撃される。脚力の差は、巨体の生み出す歩幅を考えれば圧倒的にノレッジが不利。ガノトトスは逃げるノレッジに容易く追いつくだろう。ならば、このまま身を隠して。

 ノレッジの脳内を無数の選択肢が埋め尽くす、が、そのどれにも手は伸ばせない。兎にも角にもガノトトスに見付からない選択肢を採りたいのだが、案は浮かばない。誤って焦りを音として表出すまいと、手の平で口元を覆ったまま、身体は岩の陰から動かずに居る。

 するとその目の前を、ドスゲネポスが通過して行った。少なくともドスゲネポスには見付からずに済んだらしい ――

 

 と、安堵したその瞬間。

 

 ―― シュバァァアッ!

 

 逃走者が洞窟を出る手前で、鋭い射出音が1秒ほど鳴り響いた。

 強固な鱗と肉厚の外皮によって覆われたドスゲネポスの身体は、ノレッジの背後から伸びた白くて長い「何か」に貫かれ、次の瞬間には両断されていた。

 

 人間は本当に驚愕すると声を失うらしいという事を、ノレッジは身をもって体感する。眼は見開き、別たれたドスゲネポスの胴体……のある辺りを呆然とした心持のままに眺める。

 ドスゲネポスの足元に広がる岩場は、放たれた「何か」によって一直線に穿たれていた。この光景にはつい最近見覚えがあった筈だと、脳内を探る。

 

(……水!?)

 

 圧縮された水。密林で盾蟹 ―― ダイミョウザザミの討伐を成したその狩猟の際、ダレンの楯を切り裂いた攻撃である。

 岩をも抉る水流の一撃。ダレンは楯で防ぐ事ができたものの、ノレッジには受けきれる楯も鎧も、技術もない。身の危険をひしと感じる。が、どうするか。今ここで自分が動いても、やはり同じく狙い撃ちにされる運命を辿るのではないか。思考が脳内を蹂躙しては消えてゆく。

 ……いや。待て。

 

(こんな時こそ教えを……発想を変える、でしたか)

 

 そうだ。そもそも自身の「見付からない」という前提がおかしい。それは、違う。「出来れば見付かりたくない」という、ノレッジに残る少女然としたもの……消極的な願望でしかない。

 前提を変えれば、思考が回るのは早かった。ヒシュから教わった逃走の極意は幾つかある。今はその中で、遭遇後の事態を想定した技術を使うべきだとノレッジは判断した。

 単純明快かつ安全性の高い逃走方法 ―― 目くらまし。決定だ。外套の内へと手を伸ばし、腰につけた鞄の中を探る。閃光玉の円筒状の握りと煙玉とに手をかけて、

 

「っ!?」

 

 ぴちょりと、ノレッジの肩に冷たい何かが落ちた。

 同時に、頭上から何者かの視線……昇り立つ威圧感を感じる。

 悲鳴は辛うじて堪えたが、同時に、命令を必要とする動作を超えた反射に近い速度で天井を仰ぐ。悪い予感しかしない。そして、その悪い予感は的中していた。

 

「……キシャァ?」

 

 魚竜だ。開いた口と身体からは、泥混じりの魚臭さが漂っている。

 ガノトトスはノレッジの隠れた岩の上から巨体をしならせ首を伸ばし、座り込む少女を覗き込んでいたのだ。ノレッジは自らの思考の歯車が軋みをあげて止まった音を、はっきりと聞いた。

 固まった首を動かし、何故か勝手に、口だけが開く。

 

「ど、どうも~」

「キシャァァ……?」

 

 ここでとりあえず(モンスター相手に、普段はする気など毛頭無いのだが)挨拶をした事が、あるいは僥倖だったかもしれない。謎の、突拍子の無い「鳴き声」を聞き、ガノトトスは右に傾けていた頭を今度は反対側へと傾いでいた。

 僅かな時間だが、凍っていたノレッジの思考が動き出すには十分だった。手に握っているものを思い出す。傾げた魚竜の頭目掛けて閃光玉を掲げると、ノレッジはピンを抜いた。光虫の発光器官が炸裂し、辺りが閃光に包まれる。

 

「!? キシャェェェッッ!!」

「逃げるにしかずっ、ですぅぅっ!!」

 

 閃光の中で腰を上げ、ダメ押しの煙玉をばら撒きながらノレッジは逃走する。目が眩んだガノトトスは幸い、その場で尻尾を振り回すだけ。全てをかなぐり捨てて。煙玉をばら撒きながら、ノレッジは洞窟の出口に向かって、全速力でもって逃げ出した。

 

 

 

「うわぁ……これは、不味い状況です」

 

 洞窟の外。全身全霊を懸けた逃走を成功させた少女は、岩壁に寄りかかりながら肩を落として重い息を吐きだしていた。逃げ出してから落ち着いてみれば、事態の深刻さが身に染みる。

 

「これは、依頼失敗の申請をするべきですかねー……」

 

 ガノトトスは確かに脅威である。しかしそれ以前に、ノレッジはゲネポスの討伐という依頼を受けて砂漠へと赴いているのだ。管轄地内、それもよりによってゲネポスの巣である区画へガノトトスが出現し ―― 群れを半壊させたとなれば。ノレッジ単身で20頭もの個体を討伐するのは、難しいと考えざるを得ない状況だった。

 しかし、と思考を切り替える。今回の依頼はあくまで管轄地におけるゲネポスの頭数の減少を目的とするものだ。誰彼の生命が関わったもの……つまり至急の案件では、ない。ノレッジには依頼失敗を申し出て退散するという選択肢が、十分に存在しているのである。ガノトトスについて報告を行えば、ギルドから幾らかの褒賞も出る。自身が納得できる条件は、十分過ぎるほどに出揃っていた。依頼失敗を申請しても、また日を改めて挑めば良いのではないか、と。

 しかし少女の持つ旺盛な好奇心が、その思考を掻き乱す。

 

(この機会を逃したとして……わたしが次にガノトトスに会えるのは、何時になるんでしょう?)

 

 無意識の内に、対策を探る。どうやらあの魚竜は水場を大きく離れられないらしく、洞窟の外へまで追いかけて来る様な事はなかった。

 ……ならば、洞窟から引っ張り出してはどうだろうか?

 この管轄地の地形を思い返せば、魚竜の巨体が十分に泳ぎ得る……あの洞窟と水源を同じくする湖がある区画(エリア)が1つ存在する。魚竜があの洞窟を離れる機会もある筈だ。

 魚竜によって蹴散らされたゲネポスは増援を含め、多くとも18頭。ランポスの群れを基準に単位を考えれば、ドスゲネポスに率いられていたあの群れに残る個体は、20余頭程だろうか。ノレッジが到達する前にも小競り合いがあったかも知れないが、洞窟の地面には戦闘の後が見られ無かったため、そう多くの個体は倒されていない筈。

 

(厳しいですか? いえ……ぎりぎり……)

 

 依頼を達成するために、ノレッジは残り15頭のゲネポスを討伐しなければならない。自らの想像通り、残り20頭程のゲネポスがこの周辺に身を潜めているとすれば……下限間近だが、それでも「達成できなくはない」数である。

 だったら、決まりだ。ノレッジは『ボーンシューター』を抱き抱え、腰を上げた。手近に散らばったままの、先程掘り出した鉄鉱石と大地の結晶の原石を適当に背負い袋へと放り込んで、一先ずとキャンプへ足を向ける。

 

「例え狩猟は出来なくても、わたし、見てはおきたいですし!」

 

 少女は先ほど来た道を、熱砂に向かって駆け戻る。

 既に砂漠はおろか太陽にすら、浮かんだ笑みを押し込める程の熱は、感じていない。

 

 

 

 キャンプに着いて採取した鉱石を積むと、まずは地形の把握を再開する。

 ガノトトスが移動出来るであろう区画は先程の地底湖と、ハンターズギルドで便宜的に第七区画と区分されている場所だ。第七区画は岩山の合間に位置し、その中央部を含めて所々が岩盤となっている。区画の南側に湖があり、これは洞窟と水源が同じ。つまり、ガノトトスが泳いで移動出来る。この区画へとガノトトスを誘き出し、その間に地底湖へ残ったゲネポスを討伐するというのが、ノレッジが緊急に立案した作戦の概要である。

 ただしドスゲネポスがガノトトスによって殺されているのを忘れてはならない。ゲネポスの群れは今、分裂している状況にある。

 加えて、残ったと予想される個体の数は大目に見積もっても下限間近であった。依頼を達成するためにゲネポスを討伐するのであれば、砂漠中に逃げた個体をも追わなければならない。いずれにせよ洞窟の中に残ったゲネポスは少数派だと考えられる……のだが、現在のゲネポスの討伐数を鑑みればその少数派をも逃せない状況なのである。

 

「―― なら、手段は決まってますね」

 

 まずは、今度こそ、砂漠を一周する。地形を確認しながら、その最中でガノトトスを誘き出す為の案を探る。魚竜とて生物だ。好物だってあるだろう。誘き出すのに、手段は十分に在る筈だ。

 方針を決めたノレッジは、水筒に水を詰め込んで、再び砂漠へと駆け出した。再び一面の砂原に見え、ランポスキャップの作る庇の下で視線を延す。

 

「まずは、と」

 

 頭の中に叩き込んだ地図を思い描きながら、砂原の区画を左手に進み、分け入った先。隆起した岩で囲まれた小広場を走る。

 しかしその端で、先ほどと同じ感覚を覚えた。弩を構え、確信と共にノレッジが振り向く。

 

「―― やっぱり、居ましたね。ですけど、この位置なら!」

 

 広場の端。岩場の影に隠れる様にして2頭のゲネポスが立っていた。その両方が、ノレッジを視界に入れた瞬間に鳴く。

 

「ギャアッ! ギャアッ!」

「お仲間 ―― 近くに居れば、来るでしょう、けれどっ」

 

 ゲネポスとの間にある「距離」を利用する。ノレッジは言葉を切りながら通常弾を吐き出して、近付ききる前にゲネポスを撃ち崩す。身体を僅かに傾けて、もう一頭にも同様に弾を撃ち込む。

 

「ギァッ!? ……」

 

 頭と腹に銃弾を打ち込まれ、ゲネポスが倒れ込む。完全に動かなくなった所で気を吐き、ノレッジは辺りを見回した。

 

「……、……。……どうやら流石に、お仲間の増援はないご様子で」

 

 集団の走竜が相手でなければ冷静になれたという部分には、自らの成長を感じる。だが同時に、ゲネポスの動きには鈍りも覚えた。どうやら予想の通り、魚竜との戦闘を免れた個体は砂漠に散っているのだろう……と、自らの考えの裏づけも取れる形となったのは思わぬ収穫か。

 敵意を探りつつ、ノレッジは再び脚を動かして先を目指した。岩場に開けた小道を抜けると、目的地が待っている。

 視界が開けた。第七区画。岩地と砂地、そして水面。砂漠の持つ3つの恵が交わった、岩間のオアシス。ある意味管轄地という場所の持つ意味を象徴する地でもあるだろう。

 ノレッジは区画の入口から岩陰に移動すると身を屈め、双眼鏡を覗き込んだ。水場の近くには砂漠のタンパク源 ―― アプケロスが群れを成しており、そこから一段上の岩場に3頭のゲネポスが座り込んでいる。

 

(絶好の獲物が前に居るというのに、ですか。……やっぱりゲネポスが疲れている? もしくは……ああ、アプケロスはアプトノスよりも好戦的でしたねー)

 

 ここは地底湖の区画と隣接した位置にある。あのゲネポスも洞窟から逃げ出した個体だと仮定すると、アプケロスは消耗した状態で戦うには厳しい相手なのかも知れない。ゲネポスは集団で狩りをする生物だ。頭数も3頭だけでは心許ないに違いない。

 

「ま、お腹が空いてないだけかも知れませんけど。……ガノトトスは、肉食。どうでしょう? アプケロスは獲物にするに、流石に苦労しますかね」

 

 ここに足を運んだのには、水場近くの植生を観察し、ガノトトスを誘き出すための「何か」を探すという目的がある。

 ノレッジはガノトトスの骨格を思い返す。口には肉食生物らしい歯を並べていたものの、顎の発達はそれなり(・・・・)だった。あの口に入るものと考えると、その傾向も僅かながらに見えてくる。頻繁に食すると想定すればアプケロスやゲネポスよりは小型……例えばエビや、魚辺りだろうか。

 

「少なくとも雑食ではなさそうですよね。……あとは、他の場所も観察して見極めましょう。時間との勝負になりそうです」

 

 セクメーア砂漠の第一管轄地である周辺地域に、水場はもう1箇所存在する。砂漠と砂漠に挟まれた位置に存るためガノトトスの行き来は不可能であるものの、何か閃きに繋がるものはあるかもしれない。

 

「……っと。あちらに移動する前に、ここのゲネポスも仕留めておかなくては」

 

 既にゲネポスよりもガノトトスに興味が向いている自らを叱り飛ばし、ノレッジは弩に弾を込める。

 アプケロスの脇を走り抜け、草食獣たちが此方を振り返る前に。

 少女は再びゲネポスへと銃口を向けた。

 

 

 ゲネポスを討伐したノレッジは砂漠の探索を続ける為、再び第七区画を後にする。行き掛けにもゲネポスを2党仕留めつつ、砂漠を横断。南東へと移動し、次の目的地であるオアシス……第一区画へと到着する。

 しかし。

 

(ここにはヤオザミが、4匹ですかー。まぁた、わたしの弩では相手にし辛い相手ですね……)

 

 そこでは、ヤオザミと呼ばれる盾蟹の幼体がわらわらと群れを成していた。

 ヤオザミ。2本の鋏と節を持つ脚を4本突き出し、甲羅を背負った甲殻類である。体色はやや濃い藍色で、薄暗い海底で迷彩の効果を発揮する。ヤオザミは本来海辺の密林などに多く生息している生物なのだが、セクメーア砂漠の様に海に近い砂漠では水辺に生息する個体も多いという。

 ただし幼体だとはいえ、成体の盾蟹それ自体が非常に大柄なモンスターである。水辺で両の鋏で何かをすくっては口に運ぶヤオザミ、その身体ですらノレッジと同等程度の大きさを誇る。それが群れで襲ってくるとなれば ――

 

(率直に言えば命が危ないですよ。いや、砂漠に来てからは命なんてずっと危ないんですけれども。……はてさて。ヤオザミはあの素早い横歩きさえ無ければ、距離をとって何とかできるんですが)

 

 あれは密林での修行中の事。距離をとればと高をくくった此方へ向かって、蟹らしからぬ異様に素早い脚運びで向かってきたあの悪夢を、ノレッジは忘れていない。

 

(……仕方がないですね。こう(・・)しましょう)

 

 鞄を探り、銃口に「徹甲榴弾」を取り付ける。しゃがんで『ボーンシューター』を水平に構えると、その流れのまま、ヤオザミの群れに向けて射出した。

 放たれた徹甲榴弾は最も手前に居た個体の側面へと付着する。榴弾が着いた衝撃によって敵対者の存在に気付いたヤオザミが1匹、また1匹とノレッジの方向へと身体を回し。

 ―― 爆発。徹甲榴弾が旋回の中途にある三匹のヤオザミを、纏めて「叩いた」。

 

「よしよぅしっ……そんで、次ですっ」

 

 予期せぬ衝撃に目を回す三匹。残る一匹が此方へ向けて走り出そうとするも、周囲で目を回すヤオザミに阻まれて思うように動けない。ノレッジは立ち往生した残る一匹にも徹甲榴弾を撃ち放ち、ヤオザミを一箇所にまとめて縫い付けることに成功する。

 斬る、突く、叩く。「攻撃」という手段は、生物の数だけ存在すると言って良い。

 ノレッジの持つ「弩」の場合、その手段は弾の種類によって切り替えることが可能である。その内の1つ「徹甲榴弾」は爆発を攻撃の主とするのではなく、衝撃によってモンスターを「内から叩く」。打撃の属性を持つ弾丸なのだ。

 ヤオザミの様に外骨格構造を持つ生物の場合、外側が強固な分大切な器官が内側へと集まり、衝撃に脆くなり易い。ダイミョウザザミも狩猟の中盤では、ヒシュの楯に執拗に殴りつけられていた(ただしダイミョウザザミの万力鋏による反撃で、件の鉄製の丸楯は捻じ曲げられてしまったが)。

 そう考えて採った選択の結果がこれだ。ともかくも、狙い通りの最善といえよう。ノレッジは事態が予想以上に上手く運んだ事には喜びを沸かせ、出来過ぎではないのかと苦心もしつつ、次弾を装填する。

 

「これでっ!」

 

 今度は貫通弾。回り込んでヤオザミの真正面を位置取り、その顔面に向けて殺傷力の高い弾を連続で撃ち出す。背部より軟い表の甲殻を貫かれ、青い血を噴出しながら、ヤオザミが次々と倒れてゆく。

 弾丸を惜しみなく撃っていると、目を回している内に4匹全てを討伐することに成功した。四脚を開いて地に伏せるヤオザミ。ノレッジは弩を畳みつつ骸を見、甲殻類の剥ぎ取りは難易度が高かったな……と、密林で解体した記憶とその手順を探り始める。

 すると。

 

「―― ん?」

 

 視界の端に何かが入り込んだ気がして、振り向く。

 すると「何か」が、岩場の影へと素早く身を隠した。

 しかしまだ、よくよく目を凝らせば、岩の端からはみ出した「物」が見えていた。棒状の物体がまるで岩に生えてでもいるかの様に突き出され、ゆらゆらと揺れている。

 照準機で覗き込むと、直ぐに仔細が判明する。少なくとも今すぐ命に関わるものではない……の、だが、ここで放っておく訳にもいくまい。そんな風に諦めの意思を抱え、ノレッジは事を動かすべく、忍び足で岩へと近付いてゆく。

 近付くにつれて鮮明になる、ゆらゆら揺れる棒状の物体。猫の手を模した ―― 勿論の事肉球付きのそれは、とあるモンスターが愛用している道具だ。そのため隠れた何者かについても大方の目星はついている。

 ノレッジは岩の後ろから身を乗り出して、思い切り息を吸い込むと……大声を。

 

「うがぁあーっ!」

「「フにゃァァアーッ!?」」

 

 大声に驚いた獣人が2匹、岩場の影から大きく飛び上がって倒れ込んだ。

 倒れた獣人を、腰に手を当てたノレッジが見下ろす。獣人らは見た目こそアイルーに似ているが、違う種だ。口元を三角巾で覆っており、その全身には黒い毛が生え揃っていて。両手には彼等の身体程も有る棒状の武器『シーフツール』を握っており、ノレッジの知る限り、その鉤爪部分にはハンターを痺れさせる毒が仕込まれている。決して油断はできない相手だ。

 それらを踏まえて。ノレッジは倒れた獣人に向かって訝しげな視線を注ぎ、口を開く。

 

「それで、何か御用ですか? メラルーちゃん」

 

 倒れ込んだのは「メラルー」。ハンターの間では「盗人」として悪名高い獣人である。

 世界に広く原生するメラルー。その多くはハンターから道具を、他の生物からは素材を盗み、人の社会に流通させる事で利益を得ることを覚えていて ―― 故に、人から嫌われ易い種族でもある。

 「運び屋」として一定の地位を持って人間社会に馴染んでいるニャン次郎も属する種族であり、勿論の事、アイルーの様にハンターや商人のお供をし人間社会に溶け込んでいるメラルーも他に存在する。しかしこの場合、盗人としての側面を持たない方が珍しいケースである。特に、野生で過ごし人間と交わらないメラルーには盗み癖が抜けない傾向が強いらしい。だとすれば、ここは遥か砂漠の真ん中だ。この2匹も例外ではないだろう。そう考えるノレッジが警戒するに、至極自然な相手。それがメラルーであった。

 仁王立ちのノレッジを見上げながら、腰を抜かした2匹のメラルーはがくがくと震えていて。

 

「お、おい……お前、ニャンとかするニャ!」

「何でおれニャッ、お前が説明するニャァ!」

 

 しかし当のメラルー達は、恐怖で頭が回っていないのか、遂には喧嘩を始めてしまった。これではただの押し付け合いだ。

 ……そもそも、自分は悪魔か何かか。ノレッジは溜息を吐きつつ、もう一度メラルー達へと話しかける。今度はせめて、腰には手をあてないで ―― 膝を折って目線を合わせて。

 

「―― はいはい、問答はそこまでです。それで、メラルーちゃん達の目的は何なのですか? わたしの道具がお目当てでしたら、先ず散弾をプレゼントしますがー」

「それは銃口からのプレゼントだニャッ!?」

「むしろ永眠をプレゼントされるニャァ!?」

「……あーもー、いいから答えてください。わたし今、やる事が山積みなんですよ」

 

 ノレッジは長髪を掻きながらメラルー達に発言を促す。二匹共に暫くおろおろしていたが、ノレッジが動かないのをみて、その顔色を窺いながらも恐る恐る口を動かした。

 

「そ、そのう……お礼ニャ」

「お礼?」

 

 疑問に首を傾げると、間髪入れずメラルーが頷く。

 

「はいニャ。おれ達、村の食材当番なんだニャ。でも数日前からこの辺りが騒がしくなったせいで、獲物が採れないでいるニャ……」

「魚を採ろうと地底湖に向かえば魚竜に蹴り飛ばされ、出た先で淡水魚を探せば地底湖の巣から逃げ出したゲネポスに八つ当たりされ。泣く泣くこのオアシスまで来てみれば、あろう事かヤオザミが沢山居て魚を独占してる有様ニャア。……ゲネポス達があちこちに広がってしまったせいで安全な場所なんてニャくて、植物の採取も難しい。正直今日魚が捕れなかったら、火薬草を齧る所だったニャア」

「あー、それは随分と切迫してますねー……」

「ですが、ハンターさんがヤオザミを蹴散らしてくれましたニャ。お陰で漁が出来ますニャ」

「ふむん。そーいう事ですか」

 

 理屈として理解出来なくはない答えだ。言い分も、ノレッジが探索した今現在の管轄地の状況に当て嵌まっている。

 こうして聞く限り、少なくともメラルー達からノレッジへの害意は感じられない。ならば、放っておいても良いものか……等と考えるノレッジの脳裏には、仮面の主に付き従うネコの姿が思い浮かべられている。どうやらネコらと季節を過ごす内、アイルーだけでなくメラルーにも愛着が沸いていたらしい。幾ら盗っ人メラルーだとは言え、今のノレッジにとって放っては置けない気分である。

 ノレッジは銃を引く。この行動に、2匹のメラルーが何事かと目を瞬かせる。

 

「判りました。わたしはヤオザミの解体をしてますから、メラルーちゃん達はお魚を捕っていて下さい。暫くの間だったら護衛もしてあげますよ」

「あ、ありがとございます……ニャ?」

「いえいえ。別にいーのです。困った時はお互い様ですからねー」

 

 反射的に礼を言いながらも信じられないといった表情をするメラルーを横目に、ノレッジはヤオザミの解体を開始した。

 メラルー2匹は手際よく進むノレッジの解体を暫し呆然と見守っていたが、どうやらノレッジが本当に危害を加えないことを知ると、網を持ってオアシスの湖岸へと飛び込んだ。湖へ潜る度魚が陸へとあげられるその手際は見事なもので、ノレッジが甲殻の切り出しを終える頃には、食用に出来る魚が網の中で山と積まれていた。

 

「おー、沢山取れましたね。お魚は村の皆の分まで足りそうですか?」

「おうさニャ。これだけあれば暫くは困らないニャ」

「良かったです。こっちも解体は終わりましたし、さて。……お次はゲネポスに教われない様、ネコのお国まで護衛をしましょう」

 

 ノレッジがそう提案すると、身の丈の数倍は有る質量の鞄に魚を詰め込んだメラルーがびくっと飛び上がる。

 

「そ、そこまでしてもらうのは気が引けるニャア!?」

「でもそれでゲネポスに襲われたら、また同じ事でしょ? 良いんですよ。わたしは今回、ゲネポスの討伐を依頼として受けているんです。お魚咥えた野良メラルーちゃんが砂漠を歩いてたら、ゲネポスは寄って来ます。互いに利は有る状況。これって、一石二鳥じゃあないですか!」

 

 力説すると、メラルー達は再び沈黙する。実際の所ノレッジの提案は、ゲネポスの討伐よりもこのメラルー達を無事に村へと帰還させる事が主目的であり、ここまで関わったからには最後まで見届けたいという、ある種の義務感の様なものが入り混じっている。同時に、各地に点在するという「ネコの国」を見てみたいという好奇心も。

 首をかしげ何事かを話し合っていたメラルー達は考える時間の後、ゆっくりと上目使いで頷いた。

 

「……それじゃあ……お願いしますニャア」

「話が上手すぎて怖い気もするけどニャ」

「あはは。その気持ちはわたしも判りますよ。まぁ、それはお互い様という事です。わたしだってあなた達に何時襲われるかー、って思って銃を構えてましたから」

 

 そう言いながら笑顔を浮べて見せると、メラルー達の疑いも幾らかは薄れたようだった。2匹は顔を見合わせてから鞄を背負い、「こっちニャ」と砂漠を先行し始めた。

 ノレッジも『ボーンシューター』を構えると、メラルー達の後ろを着いて歩き始める。オアシスのある第一区画を出、砂漠の広がる第五区画を横断して行く。メラルー達に聞けばこの先の隘路 ―― 岩の闘技場の様な形をした区画の横穴が、メラルー達の村である「ネコの国」へと繋がっているらしい。

 視線を戻す。目前を、魚を背負いながらよたよたと走るメラルー。後ろを歩くノレッジは護衛としての役目を果すべく、周囲の敵意を探りながら。

 

(そういえば、このコ達ならガノトトスについて何か知ってるかも)

 

 メラルーを始め、獣人種は人間達とは別種の技術体系と生活知識を持っている。それだけに、自分達が知らない情報を持っている可能性は高い。聞く価値は十分に有るだろう。

 そう考え、ノレッジは完全に動く鞄と化したメラルー達へと尋ねる事にする。

 

「そういえば、メラルーちゃん。ガノトトスについて、何か知らないかな?」

「ガノトトス……ああ、あの魚竜の呼び名かニャ。おれ達はこの数日ずっとアイツを見ていたから、分かる事もあるかも知れないニャ。ハンターさんは何が聞きたいニャ?」

「ええっと……活動場所とか、獲物とか……出来れば洞窟を移動する時間とかかな」

 

 もし知っているならばという意を多分に込めた質問に、意外にもメラルーは素早く頷く。

 

「それなら知ってますニャア。確かにあの魚竜は、洞窟から出て来る時間がありますニャア」

「あ、それ、知りたいです。どの時間帯です?」

「ふふん、ずばり夜ですニャ。アイツはコイツ(・・・)が動き出す、日が沈んだ頃を狙って、洞窟から泳ぎ出て来るのニャ」

 

 言ったメラルーが、腰の鞄からずるりと取り出した何かを横に掲げた。それ(・・)を覗き込んだノレッジが、目を剥く。

 

「それって……」

「どうやらあの魚竜は、これが好物らしいのですニャア」

 

 ノレッジは思索する。本当だとしたら思わぬ収穫だ。これらを餌にガノトトスを引っ張り出すことが出来れば、或いは。

 

「―― 何とかなる、かも?」

 




 砂漠の初陣、中篇をお送りしました。
 ゲネポスの討伐クエストだと思っていたら、地底湖にはガノトトス! ノレッジ・フォール女史の運命やいかに! というヒキで今回更新分を締めさせていただきます。
 ……いえ。まぁ、彼女がさっさと退散すればそれだけで事は安全に運ぶのですけれども。読んでくださっている皆様方にはお判りかと思うのですが、彼女も中々に面倒な気質を持っております設定ですので、これだけでは終わりませんね。
 尚、クエストに関する考察の中に重大な欠陥を孕んでいるよう感じられたお方は、次話まで疑問を置いておいて下さればと。それはきっと、初陣のオチに使われるネタなのです。

 以下、自問自答します。

>>外骨格
 外側に骨……つまり、甲殻に添う形で身体を作る生物の事ですね。ゲーム的に言えば、大体打撃属性が有効となる感じです。
 因みにこの単語だけで「あいつ」を想像した方は、モンハンフリークかと。

>>ドスゲネポスがあっさりしてる
 その辺の尺はいつも悩み所でして、今回はより大ボスのお方が潜んでいましたので、こんな扱いとなりました。
 貫かれたのは、位置的には中央部。ですので、ドスゲ/ネポスでしょうか。ドス/ゲネポスの方が語呂が良いのですけれども。


>>メラルーに冷たくないですか
 幾ら可愛くても、盗っ人ですからねー……。しかも大型モンスターとかに便乗してきますし。人間に力を貸している少数派のメラルーであればまだしも、野生の奴等と来たら問答無用なのですよ。
 実際、ゲームでは兎も角、現実的にはかなり困った奴等だと思うのです。狩場での実情だけでなく、人間から盗んだ道具を人間に流通させるとか、市場も壊しにかかってますから、社会的にも立場は悪いですね。
 本作のニャン次郎が捻くれていた様に、本来であればこの話のノレッジの様な対応の方が自然なのではないかと思います。まぁ、ヒシュの影響でか、最後には懐柔して(されて)ますけれども。

>>ガノトトス
 ガノトトスさんについての詳しい記述は次話のあとがきにさせて頂くとしまして、ここでは今回の分だけを。
 淡水棲生物……あ、いえ。3Gのは新大陸だからですよきっと……多分。とはいえ、実際にはどちらにも適応できるのでしょうね。浸透圧とか水圧とか言っちゃあいけません。少なくともジャングルガビアル辺りの設定を見るに、基本的には淡水生物とされているようです。
 ガノトトス、でかいです……いや、前回ドスガレオスに言ったので。因みに今作今話に登場したガノトトスは、金冠サイズ辺りを想定してます。……あ、これだけの情報で今回出現したガノトトスの級が判ってしまう方は鋭すぎですよ。

 では、では。
 今回はこれにて。他疑問やら数多ある(であろう)誤字やら、ご感想やらご意見やらご相談(ぉぃ)やらありましたら、是非とも感想欄なりメッセージなりに頂ければ、私、幸せです。

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