特務警察署の日々   作:宇垣秀康

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なかなか登場させたい人たちが登場させられない…
コートの人とか…




車両部

今居るものある程度片付けが済み、一息いれることとなった。

既にポット、コーヒーメーカーの設置はすんでおり、課長を除き、コーヒーを楽しんでいる。

 

「しかし、あの"人材の墓場"が俺らの上司とはねぇ…俺も嫌われたもんだぜ…」と伊達は愚痴る。

「やはり、あの人は有名ですか…」と達観した感想を呟くのは神戸

「でも、面白そうですよねあの人。」と笑みを絶やさない一平

「そうか?まあやりたいようにやらしてくれればわしはなんも言わんがな」と太い眉をひそめながら愚痴る両津

そんなことを言っている三人を見ながら伊達はため息をつき、

「よく言うぜ全くよ…お前らだって特殊だぜ。

一人は警視までなって警部補まで落とされた男。一人はあの安田グループの御曹司で正義の為なら金ぐらいいくらでも使う男。最後にお前に至っては、あの特殊刑事課から声が掛かってた男と来たもんだ。誰が見たって普通じゃないぜ?」

と呆れ果てる伊達に

「わしをあんな変態どもと一緒にするな!あいつらのせいでどれだけ苦労したか…考えたくもない!」

と、両津は怒りを露にする。しかし神戸と一平は感心したような素振りで両津を見ている。

「しかしな両津?あの課は言ってしまえばSITにも入れるような奴等しかいないんだ。つまり能力は高いってことなんだよ。…変態だが」

「…その最後の一言がおっきいんだろ伊達さん…」

既にある程度打ち解けた彼らは自身の苦労話をしながら仲良くなり始めている…

 

 

 

一方その頃、右京は片付けの後、会議まで署内を歩き回っている最中であった。

特務警察では他の警察内と異なり部署が少ない。なにより"雑用"だけすればよいというのが上の方針なのだから、一課・二課のような分け方はない。何よりそんな区分けをして自分達の領分に手出ししないように上層部が判断した結果であった。しかし雑務部などあまりにもお粗末な区分けは出来なかったため、特務陸動課というありとあらゆる役割を担う部署ができたのである。そのなかで、車両隊や特車隊といった形に落ち着いたのであった。

そして各部屋に挨拶がてら回っている杉下は、車庫の方で大きな声が飛び交っているのを耳にし気の向くまま向かってみるのであった。

 

-車庫-

車庫では交通課であろう婦警が特車の集団にスピーカーで怒鳴り付けていた。

「だーかーらー!特車のメンテナンス用の車庫はあっち!何でもかんでもこっちに置くな!あーっ!!あんたら!そのまま動かしたらこっちの車に傷がつくでしょー!ちょっとは考えて動けー!」

どうやら車庫間違え荷物を置こうとしたことに切れ、おおざっぱそうな女が車に擦りそうなことも考えずレイバーを動かそうとするのに怒っているらしい。

その特車の運転手はと言うと、

「うるさいなぁ!私がアルフォンスに傷なんてつけるわけないでしょうが!そっちこそはやく入口の車両はやく動かしてよね!まだ1台来るんだから!」と婦警に噛みついていた。

その後ろでもう1人の婦警は、

「やっぱりレイバー…かっこいいわね…私の車もいっそもっと改造して…向こうの人にも協力してもらうしかないわね…」とブツブツ呟き、特車に眼を光らせ思考の海に潜っていた。

レイバーの回りには職員達の野次馬が集まっていた。レイバーなど記念式典ぐらいしか表に出てこないため、間近で見ることなど早々にないのだ。

「素晴らしいですね…これが…レイバーですか…」

杉下も動いているレイバーを間近で見るのは初めてであった。さまざまなものに造詣の深い杉下も始めてみる挙動に興奮している。

その後ろに1人の男が寄ってくる。

「どうですか?うちの新人。イングラムっていう機体ですが、いい動きしますよ?」

飄々とした声を聞き、杉下は後ろを振り向き、挨拶をする。

「これはこれは。挨拶をさせてください。私の名前は…」

「あぁ、あぁ、結構結構。杉下警部殿?噂はかねがね。」

言葉を遮った男は目に力をいれ、敬礼をしたと思ったら「私は特車隊、隊長となります。後藤喜一であります。

私以下我が隊が総力を上げて職務に励むものであります!

…とこんな感じでよろしいですかね?まぁ宜しくお願いしますよ。課長どの」

と言うなりまた飄々とした雰囲気に戻った。しかしこちらの値踏みもしているというのをわざと感じさせている辺り流石と言えるのであろう。

やはり"カミソリ後藤"の異名は伊達ではないと思った杉下であった。そして後藤と握手をし、会議についての打ち合わせを少しして離れるのであった。

その際、回りにいた特車のパイロットの泉、交通課の辻本、小早川たちと挨拶をする。三人とも役職は巡査であったが、熱いものを胸に持った婦警であることを感じたが、辻本と泉の仲が悪く、なかなか打ち解けないようだった。

そして杉下は会議の時間が迫ってきているのに気付き会議室に急ぐのであった。

 

 

 

 

 

ーその頃の入り口受付ー

扇子で顔を扇いでる柄の悪そうな刑事が、髪の毛がまとまっていない長髪で少し猫背で二人分の荷物を抱えた男と入ってきた。

「なんやなんや!新しい署っちゅうのは活気があるのぉ!しかしこのわしがついたっちゅうのに荷物は自分で運ばなあかんとは…めんどくさいのぉ…のぉ?秋葉!」

「そうですね矢部さん。早めに持っていっちゃいましょう?」

「おおそうやな!」と大声で笑いながら特務陸動課に向かって進む…

彼らは知らない…今までのような職場環境でないことを

廊下を闊歩し、部屋に入るまでは彼の天下である…

大声で笑いながら関西弁で下品なことを大声で言っている…

…それぐらい今だけは許してやってほしい…

 

 

 

 

ー鑑識ー

「…しかしな米沢?やはりここはダンバインを強化して…」

「倉石さん。ここはそれではこの後イベントがあるボルテスがやられてしまいます。予算は彼の装甲に降るのがいいかと…」

ある程度片付けが済んだ二人は大画面でゲームを始めだした。倉石についてきた女性は呆れ果て既にいないが、それに彼らが気づくのは会議に来ない倉石の行方を米沢に確認する電話が入ってからであった。




登場キャラ 分かりにくい人だけ纏めました。詳しくは調べてください。
小野田、大河内→相棒
蟻塚→逮捕しちゃうぞ
室井、真下→踊る
一平→俺の空
伊達→龍が如く
矢部、秋葉→トリック
倉石→臨場
新庁舎の話がすんだら事件別の短編になると思います。

感想や意見、評価をお待ちしております。
また、短編等登場してほしいキャラ等おりましたら検討致しますので、意見として下さい。宜しくお願いします。

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