とりあえず一段落着くのかな?
前書きはいつも通り僕ですが本文は弟。
弟もなかなかの文才なのかな………?
本編をお楽しみください!
「隼!?しっかりしろ!」
磯貝が隼を揺するが、隼は目を覚まさない。
「慌てるな、磯貝君………あーもしもし?氷室さん?全員制圧?キバットもそこそこ働いた?ついでに烏間が連絡した?……ご苦労様です。そこに船があるはずだから、それに皆を乗せて何処か近くの病院へ……………え?横浜にいる友達……優秀な先生に話をつけてある?隼が怪我をするだろうと予想して?にしても、本当に顔が広いですね……それでは皆さんを連れて行くので、船の操縦お願いします」
創真は電話を切って、皆の方へ体を向ける。
「と、言うわけで………今から横浜の病院へ直行。この馬鹿姉弟を連れてくよ…………だが、その前に……!」
今度は、シロの方に向き合う。
「シロ。あんたは逃がさん………と言いたいところだが、今は隼の方が優先。今回は見逃してやる」
「はぁ!?法律的に駄目な事もやってるはずだろ!?」
ホリーが創真に食って掛かるが、創真は否定の言葉を口にする。
「どうせ、証拠なんて残してまい。捕まえたところで無駄だ。仮にそう言う証拠が有ったとしても、奴は国の人間。揉み消されて終了だろうよ」
「話が早くて助かるね………ご親切に甘えて私も去るとしよう」
シロは奥の階段へと消えていった。
「……次はないぞ」
創真が誰にも聞こえない声で呟いた。
ホリーが碧海を。デュオが隼を担いで、全員船へと移動した。
「全員乗ったね。じゃ、出航……」
「あの………あいつらほっといて良いのですか?」
氷室が指を指した先には、氷室とキバットがボコボコにして気絶している島の護衛役の人達だった。
「後で烏間先生にでも言って取りに来てもらえば良いですよ。とっとと行きましょう」
ホリー達が船を押したかいもあり、すぐに横浜港へ戻ってきた。
「僕がこの姉弟を連れて行く。君らは氷室さんに案内してもらって病院までこい」
そう言い残すと、創真はデュオと共に飛び去っていった。皆は氷室の案内の下、病院へと走り出した。
20分後
皆が病院へ着くと、創真が待合室の椅子に座っていた。
「創真、隼はどうだったんだ?」
「いま検査しててもらってる。もうそろそろ終わるとか言ってたがな……」
それからさらに10分後、ようやく氷室の友達の医者が出てきた。
「あの、隼は……?」
「大丈夫。命に別状はないよ。ただ、肋骨にヒビが入ってたりしたから、しばらくは安静だ。あと1日程度は寝てると思うよ」
それを聞いて皆はホッとする。
「それで、どれくらい入院するんだ?」
氷室が壁に寄っ掛かりながら聞く。
「そうだな…………まぁ、念のため、1週間程度かな?」
「1週間か…………意外と早いな………」
「ま、若いからヒビ程度なら直ぐ治る。でも、暫く運動は控えたほうが良いけどね」
そこへ、知らせを受けた烏間先生が走ってきた。
「隼君は!?無事なのか!?」
「肋骨にヒビ程度の怪我で済んだそうで。死にませんよ」
「そうか………それはなりよりだ」
烏間先生はホッとしたのか、深い溜め息をつく。
「所で、皆そろそろ帰った方が良いんじゃない?もう夜だけど?」
時計を見ると、もう6時近くだった。
「うわ、もうこんな時間!急がないと!」
皆は慌てて身支度を整える。
「創真君、一緒に帰らない?」
「うーん…………僕はここに残るよ。隼が心配だしね」
やはり、隼の事を大切に思っているのだろう。隼が聞いていたら、うれしい表情をするのが目に見える。
「私も残ります」
そう言ったのは、神崎だった。
「大丈夫か?それに親御さんになんて説明するんだ?」
「大丈夫です。友達の家に泊まりに行ったって言っておきますから」
烏間が確認するが、神崎の意志は変わらない。
「じゃ、創真君に有希子ちゃんも気を付けてね!」
「声でかいよ…………うん、陽菜乃も気を付けてね」
皆は病院を後にした。
「さて……………僕もブラコンお姉ちゃんに話を聞くとしようか」
創真はとある病室にノックし、返事も待たずに入る。
「どーも、こんばんは、碧海さん。良く寝れた?」
碧海は創真を見て驚いた表情をする。
「君は………帰ったんじゃ……」
「隼に付き添うために残ったんだよ………さて、あなたに聞きたいことやら言いたいことが山ほどあるんだが…………ちょっと良いかい?」
「…………良いよ。この際、なんでも話すから……」
「そうか。じゃ、質問。碧海さんはさぁ……………
コーヒー好き?」
「………………へ?」
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コーヒー好き?