結城 創真の暗殺教室   作:音速のノッブ

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あーヤバイヤバイ。超ヤバイ(棒読み)


ぜひ楽しんで下さい。


では、スタート!


第79話 暴走の時間 5時間目

今の隼の姿には驚きしかなかった。肩にはバズーカを2つ背負い、腕や足にはナイフがつけられていた。

 

 

「驚きの余り、声も出ないかい?まぁ、そうだろうね」

 

 

シロが皆の反応に満足気な声を出す。

 

 

「あなた………いったい隼君に何をしたんですか……!?」

 

 

殺せんせーが薄黒い顔色で尋ねる。

 

 

「ちょっとした薬と武器を与えただけさ。それより良いのかい?」

 

 

「(ハッ………いつのまに……!)」

 

 

隼が殺せんせーの目の前に………!!隼は隠し持っていた鞭を振るう。殺せんせーは回避行動を取るが、それでも4本の触手が破壊された。

 

 

「鞭の先端はマッハを超える。流石にすぐにはなれないだろ?」

 

 

「くっ……」

 

 

隼は再び鞭を振るい、さらに二本の触手を破壊し、体力を奪っていく。

 

 

「隼君、正気に戻ってください!」

 

 

「無駄だ。お前の声は届かない……」

 

 

隼は肩にあるバズーカを構え、殺せんせーに向けて発射する。しかし、殺せんせーは触手を使って、軌道を逸らした。

 

 

「良いのかい?それで」

 

 

「しまった!」

 

 

逸れた弾は生徒達の方へ。

 

 

「危ない!」

 

 

殺せんせーが生徒の身代わりになり、爆発を受ける。

 

 

「「「殺せんせー!」」」

 

 

「大丈夫です………皆さん、平気ですか?」

 

 

「なんとか………殺せんせー、前!!」

 

 

またもや殺せんせーは隼に接近を許してしまった。今度は日本刀を取り出し、光の如く振る。

 

 

「追加で2本……これで8本か。やはり彼は使えるな………隼、攻撃を続けなさい」

 

 

「……………」

 

 

隼は何も言わずに刀を振るうが、避けられる。

 

 

「隼君!正気に戻ってください!君はこんなことを望んでないはずです!」

 

 

殺せんせーの訴えも虚しく、隼は攻撃の手を緩めない。

 

 

「さぁ、そろそろ終わらせようか」

 

 

シロの言葉を合図に、服の袖から例の紫の光が放たれる。

 

 

「にゅぐ……!!」

 

 

この隙に隼は懐からワイヤー銃を取り出し、ワイヤーを発射する。ワイヤーは殺せんせーの体に巻き付き、隼は右へ大きくワイヤー銃を振った。殺せんせーの体も一緒に右へ飛び、壁に叩きつけられる。

 

 

「コロス………!」

 

 

「殺せんせー、逃げて!」

 

 

誰かが叫ぶが、隼は倒れている殺せんせーの目の前に立ち、刀を降り降ろし──────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………………」

 

 

降り下ろされたと思われた刀は殺せんせーの目の前で止まっていた。隼は何故か天井を見上げている。

 

 

「なんだ!?早く止めをさせ!」

 

 

『執行モード。デストロイ・デコンポーザー』

 

 

謎の機械音が聞こえたかと思うと、天井が光だした。そして、天井の一部が消えた。音もなく、綺麗な円を描いて。空いた丸い天井の穴から誰かがスッと静かに降りてきた。

 

 

「………全く……来るのが遅いんだよ…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

創真!!」

 

 

「ごめんよカルマ。だが、こっちは京都に行って敵を倒して再び戻ってきたんだ。ちょっと位お疲れ様の一言とかないのかね……」

 

 

創真が首を回しながらいつもの調子で言う。

 

 

「来たか、創真君。だが、遅い。もう彼は君が知ってる隼君じゃないよ」

 

 

すると、ホリーが憑依を解除して言い返す。

 

 

「そんなの見なくても分かってるよ、全身白男。僕らはそんなに馬鹿じゃないんだ。白男ってのは大体馬鹿ばっかだよ全く………」

 

 

(((お前も全身白だろうが!!)))

 

 

当のホリーは突っ込みには気付かない。

 

 

「全く……のこのこと操られやがって。本当に迷惑ばかり掛ける親友だ。つーか聞いて………ってあれ?」

 

 

さっきまで創真の目先にいたはずの隼がいない。

 

 

ガキン!

 

 

天井に張り付いていた隼が勢いよく降り下ろした剣を、創真は持っていた実体剣…………通称 ヒートサーベルtype D ⅠⅠⅠで受け止めた。

 

 

「なんつー馬鹿力。流石、馬鹿だね……」

 

 

両者はしばらく、つばぜり合いを続けた。先に動いたのは隼だ。剣を捨て、後ろへ下がると同時にワイヤー銃を発射するが、創真はサーベルで弾いた。その間に、隼はバズーカの引金を連続で引く。創真は余裕で避けるが、またも皆のいる方向へ飛んでいく。

 

 

「おっとまずい。ドミネーター、殺るよ」

 

 

『執行モード。リーサル・エリミネーター』

 

 

ドミネーターは変形し、弾に向かって弾丸を放つ。爆発した弾の破片をホリー達が弾く。

 

 

しかし、だ。

 

 

敵が自分から背を向けている間に何もしないわけがない。隼はポケットから閃光弾を取り出し、爆発させる。デュオが咄嗟に翼を展開し、皆を光から守る。

 

 

「気を付けろ創真!でかいのが来るぞ!」

 

 

そこまで威力はないのだが、1番前にいたホリーが目を隠しながら叫ぶ。

 

 

「!!ヤバ……」

 

 

隼の回し蹴りを創真は顔面に喰らい、怯んだところにさらにアッパーカットやブロー等の技を浴びせ、とどめとばかりに発勁を浴びせる。創真は腕でガードするが、衝撃で壁に大きく打ち付ける。

 

 

「創真君!」

 

 

「くっ………………こりゃ、スーパーヘビー級だね」

 

 

光が収まるまでの僅かの間に一気に形勢逆転されてしまった。

 

 

「行っては駄目です倉橋さん!」

 

 

創真に駆け寄ろうとする倉橋を殺せんせーが止める。

 

 

「でも……創真君が………」

 

 

隼は刀を拾い、創真の目の前に立つ。

 

 

「創真!くそ……」

 

 

光に目をやられたホリーがふらつきながらも創真に駆け寄り、憑依しようとするが、ホリーを追い抜かし、隼の前に立った者がいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「神崎さん……!?」

 

 

「ダメだよ隼君………もうこれ以上……誰も傷付けないで………いつもの隼君に戻ってよ………」

 

 

神崎の目からは涙がポツリ……ポツリと落ち、足は震えていたが………決して…………隼の目の前を動こうとしなかった。

 

 

「…………………」




THE NEXT story 2/11or 12 PM 22:00


出来れば明日投稿したいですが…………まぁ、いつもの時間に覗いてみて下さい。


投稿してなかったら、月曜日になります!

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