くしゃみを何度もしながら書きました。
それではどうぞ!
一行は7階のVIPフロアに着いた。
「………あの見張りが邪魔ですね」
氷室の言う通り、そこには客が雇ったと思われるボディーガードがいるため、上へと進めない。
「ここは私の出番ですね」
「待ってください。ここは寺坂君が持っている武器が有効ですよ」
氷室が飛び出そうとするのを殺せんせーが止めた。
「………武器?」
「透視能力でもあんのか、テメーは。けどあいつらをここまで来させないと使えねーぞ」
それを聞いた創真は口を開いて云う。
「木村君。君があいつらに何かムカつくこと言っておびき寄せたら?クラスで1番足が早いから捕まんないでしょ?」
「え………うーん………何を言えば良いんだ?」
「木村、こう言えば良いんだよ……」
何を言うか悩む木村にカルマが悪魔の囁きをした。
木村が男達に近づいて、言った内容がこちら。
「あっれえ~脳みそ君が見つからないなぁ~。こいつら全身筋肉だらけだから同化して見えなのかな~。……人様の形すんなよ、豚肉の分際で」
こんなことを言われたら────────
「おい」
「待てや、コラ」
──────────当然怒る。
しかし、相手は俊足の木村。なかなか追い付けない。そうこうしてる間に創真達がいる曲がり角まで誘導されてきた。
「よっしゃ、今だ吉田!」
「おう!」
2人はタックルを喰らわせ、倒れた男の上に乗り、首元にスタンガンを突きつけ、電気を放電させた。男達は揃って気絶した。
「タコに試そうと思ってたんだが……こんな形でお披露目とはな」
「いい武器です。ですが、寺坂君。彼等の胸ポケットを探ってみてくれませんか?」
「?お、おう」
そこから出てきたのは……本物の銃だった。
「氷室さん。それは千葉君と速水さんに持たせてください」
殺せんせーの指示に指名を受けた2人は驚く。
「それなら創真の方が良いんじゃ……」
「ん?2人の方が良いでしょ。丁度2つあるし、それに2人とも僕と射撃の熟練度はさほど変わらないし」
創真は2人が持つことに賛成のよう。
「ああ、それと1つ注意ですが、殺すのは許しません。2人なら殺さずとも戦いにうまく使える筈です」
しかし、2人は不安だった。エアガンですら失敗したのに、実弾入りの本物の銃を持って大丈夫なのか、と。
「それでは先を急ぎましょう。見たところ敵の殺し屋もせいぜい1人や2人。ですが、油断せずに行きましょう」
「おう!さっさと行ってぶち殺そうぜ!」
そう言う寺坂に少し違和感を感じたのは渚だけだった。
場所は変わり、最上階。黒幕に雇われた殺し屋の内の1人、ガストロは監視カメラを見つめていた。
「(どうもおかしい。もうすぐ期限なのに監視カメラに変化が何もない。そんでグリップやスモッグとも連絡が取れねぇ。どう考えてもおかしいだろ……)ボス、ちょっと見回り行ってくるっす」
「くくく……中学生が苦しむ姿は良いなぁ……100億手に入れたら……毎日ウイルス飲ませよっかな……」
ボスと呼ばれた男は何も聞いてない模様。それほどモニター上で苦しむ彼等の姿が気に入ってる模様だ。ガストロは何も言わず部屋を出て、8階のコンサートホールに着いた。
(やっぱうめぇのは銃だけだ…………いるな)
ガストロは気付いてしまったようだ。
「16………いや、17か。動ける全員で乗り込んだのか……」
ガストロは後ろの照明に向けて銃の引き金をひいた。乾いた銃声が響く。
「ここは完全防音のホール。お前らを撃ち殺すまで誰も助けに来ねぇ。殺されるのが嫌だったら降伏してボスに頭下げな!」
バァン!
再び銃声が響き、ガストロが撃った照明の、さらに隣の照明に命中した。
(ッ!銃を狙ったのに……!)
外した速水は悔しそうな表情をする。
「(今の銃声……ボスの手下のM60か!)良いねぇ……そう来なくちゃな!意外とうめぇ仕事じゃねーか!」
ガストロが付けたホールの照明が戦いの幕開けを宣言した……!!
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明日は路面凍結に注意です!