結城 創真の暗殺教室   作:音速のノッブ

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それではどうぞ!


第56話 決行の時間

「まずは三村君の作った映像を見てもらって、それが終わったらテストで1位を取った8人が触手を破壊し、暗殺を始める。それで良いですか、殺せんせー」

 

 

「勿論です、磯貝君」

 

 

余裕の表情で答える殺せんせー。

 

 

「殺せんせー、先ずはボディーチエックを。あの水着持たれてたら逃げられちゃうからね」

 

 

「仮に逃げでも……サメとかシャチが先生を待ってるよ?」

 

 

「色々対策しているようですが、そんな事はしませんよ?」

 

 

渚にボディーチエックされながら、殺せんせーは答える。チエックが終わり、殺せんせーは椅子に座る。

 

 

「それでは……楽しみにしていますよ……君達の暗殺の創意・工夫を見るのを」

 

 

「勿論さ。じゃ、上映開始だ」

 

 

岡島が照明を消し、映像が再生される。創真は一旦席を立って外に出た。殺せんせーから見えない場所で静かにマシンタコ、メテオ、フレアを上空に放つ。

 

 

なお、マシンタコはカメラ付きだ。そして、フレアとメテオの脚には小型のカメラを付けているため、上空からパーティールームの状況がスマホで皆や烏間先生やビッチ先生、氷室さんにも色んな角度から分かるようになっている。準備を終え、創真はパーティールームへと戻ってきた。

 

 

(ヌルフフフフ……皆さんしきりに外に出たりしていますね……人数を把握されないためでしょう。しかし、千葉君と速水さんの臭いがありませんねぇ。そして、創真君も先程外に出ましたね……果たして何をしたのか……2人のスナイパーと創真君の警戒を怠らなければ問題なし。…………しかし、この映像作品は良いですねぇ。さすがマスコミ志望の三村君。ついつい取り込まれ……)

 

 

『それではご覧いただこう。我々の担任の恥ずかしい姿を』

 

 

画面にはカブト虫のコスプレをした殺せんせーがエロ本を読んでいる姿があった。

 

 

「にゅやー!?ちょ、アイスあげたじゃないですか?!」

 

 

「殺せんせー……買収は失敗したのです。残念でしたねぇ」

 

 

「し、失敗!?」

 

 

創真の嘲笑うような声に動揺する殺せんせー。他にも女装して女限定のケーキバイキングに参加していた事や、ティッシュ食ってた事がバレた。

 

 

『こんなものでは終わらない。あと1時間、たっぷりこの教師の醜態をご紹介していこう』

 

 

「あと1時間も!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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1時間後

 

 

「し、死んだ……もう生きていけません……あんなの知られて……先生死にました」

 

 

殺せんせーは精神的なダメージを負った。

 

 

『さて、ここまでおつきあいしてもらいましたが……まだ何か変わったことに気づかないだろうか?』

 

 

殺せんせーは自分の足下でチャプ、チャプと水の音がしているのに気づいた。

 

 

(!?いつのまに床に水が………満潮か!)

 

 

「さぁ、殺せんせー。殺しの時間だ。精神的にも殺られて、水吸って……動きが大分鈍ったね」

 

 

創真の言葉を合図に他の7人も立上がり、狙いを触手に定めた。

 

 

「約束だ。避けんなよ?」

 

 

寺坂の言葉に殺せんせーは僅かに冷や汗をかく。

 

 

(く……やりますね。だが、創真君とスナイパーに注意すれば……)

 

 

創真達は引き金を引き、触手が8本吹き飛ぶ。引き金を引くのと同時に、創真はスマホを取り出してタップした。

 

 

その瞬間、海の中で待機していた、マシンシャーク、マシンオルカが一斉に起動した。2体はウォータージエットのパワーで前へと泳ぎ始める。2体の胴体にはロープが繋がっていた。繋がっている先はパーティールームの壁。ロープが限界まで伸び、ピーンと張る。マシンシャークとマシンオルカの目が赤く光り、さらに出力を上げた。すると、壁がミシミシと音を立て始め───────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────────パーティールームの壁が崩れた。

 

 

それと同時に一部の生徒が水中から水圧で空を飛ぶフライボードに乗って飛び出した。

 

 

(これは………水圧の檻………!)

 

 

「さぁ、クライマックスだよ、殺せんせー!」

 

 

創真がそう言った同時に律が水中から出現した。同時に残りの生徒も銃を構える。

 

 

「射撃開始。目標、殺せんせーの周囲」

 

 

殺せんせーの周囲を弾が飛び交い、殺せんせーは明らかに動揺している。

 

 

殺せんせーは自分を狙う弾に敏感。なら、その周りを撃ってやるのが得策と言う訳だ。

 

 

────────そして、トドメは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スナイパーコンビだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

殺せんせーは2人(千葉と速水)が陸にいると思っていただろうが、本当はずっと水中にいた。

 

 

匂いも発砲音も全て水がかき消す。

 

 

((もらった!))

 

 

速水と千葉は引き金を引き、殺せんせーの死角から弾が襲いかかる!!

 

 

(!!よくぞ……ここまで……!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の瞬間、殺せんせーの周囲に閃光と大きな爆発音が響き渡った。




THE NEXT story 1/17 PM 22:00



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