結城 創真の暗殺教室   作:音速のノッブ

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第33話 球技大会の時間 3時間目

創真side

 

 

『ただいま情報が入りました!病気だった顧問の寺井先生を野球部は心配で集中出来なかったそうです!代わりになんと理事長先生が指揮を執るそうです!』

 

 

えー、嫌だー………病気って嘘だろ絶対。そう言う口実で空気をリセットするのが狙いだろうに。

 

 

『さて、理事長先生は指示を出して戻った……おっと、これは前進守備だ!しかしここまで極端な前進守備は見たことがない!』

 

 

あー……これは…………。

 

 

「バンドしかないと見抜かれましたね」

 

 

氷室さんが苦い表情を浮かべる。

 

 

「っても、これはないだろ!バッターが集中できないだろ!」

 

 

岡島の言う通りだな。

 

 

「どうしますか?私がガツンと文句を言ってきましょうか?」

 

 

「…………まず竹刀は置いてください。審判は信用ならないです。あっち側ですからね…」

 

 

結局、このあと点を追加できず、チェンジとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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続いて野球部の攻撃だがE組には杉野がいる。カーブやスクリューなどの変化球を駆使し、三振を奪っていった。

 

 

「さすがは杉野君です。このまま逃げ切れれそうですね?」

 

 

「氷室さん、それは分かりません。見てください、野球部のベンチを。進藤を理事長が改造中ですよ」

 

 

「…………なるほど。確かに、勝負は最後まで分かりませんね。それがスポーツの醍醐味でもありますが」

 

 

氷室はこの状況でも楽しんでいるようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

創真side

 

 

『さぁ、2回表のE組の攻撃!やはりこの対バンド守備だ!』

 

次のバッターである、カルマ君が打席に……入らない。

 

 

「?早く打席に入りなさい」

 

 

審判の先生が促すと、カルマ君は口を開いた。

 

 

「ねーこれずるくない?こいつら邪魔な位置で守ってるのに審判の先生はなんで何も言わないのかなー?あ、お前らバカだからか。ごめーん、バカに言ってもしょうがなかったね(笑) 」

 

 

怒った観客たちはカルマ君に一斉にブーイングを浴びせる。まっ、口に出すことが大切だからね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

進藤はカルマ君と三村君を三振に仕留めた。

 

 

「創真君。木村君の代打として出てください」

 

 

いきなり殺監督が地面から出てきた。

 

 

「?木村君は怪我とかしてませんけど?」

 

 

「流れを変えるためです。君の1打で皆さんの士気が高まると思いますので。木村君、良いですか?」

 

 

「ああ。創真、でかいの頼むぜ!」

 

 

じゃあ……………やりますかねぇ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『おーっと、ここでE組は代打を起用するようだ。1番木村に代わって結城が打席に立つようだ!しかし、無駄な抵抗と終わるのは目に見えている!』

 

 

おいおい…………誰もバンドするとは言ってないのだが。理事長も僕を警戒しているのか、長打対策用の守備に変更した。だが………………それも無駄にさせてやるよ。

 

 

「創真君!」

 

 

声がした方向を見ると、バスケが終わって野球を見に来たと思われる、倉橋さんが手をメガホン代わりにして声をあげていた。

 

 

「頑張って!」

 

 

─────────あぁ。応援ありがとさん、倉橋さん。

 

 

『さぁ、1球目……投げた!』

 

 

周りからしてみれば速いのだろうが……僕からしてみればこんなの速い内に入らないんだなぁ、これが!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カキーン!!

 

 

 

 

 

 

 

『しょ、初球打ちだ!この当りは大きいぞ!』

 

 

打球はぐんぐん伸び…………………フェンスを超えた。

 

 

『ほ、ホームラン!代打の結城が初球打ちでホームランを放った!E組に追加点を許してしまったァァ!」

 

 

「やったー!」

 

 

ベンチも応援している女子たちも声をあげて喜んだ。ピッチャーの進藤は呆然としている。まさかホームランを打たれるとは思ってなかったのだろう。

 

 

「やったじゃん創真!」

 

 

ベンチに帰ると皆にもみくちゃにされた。

 

 

「お見事なバッティングでしたね、創真様」

 

 

「まぁ、あいつほぼストレートしか投げないし。僕はストレートが1番打ちやすいからね……」

 

 

僕は皆の方に体を向けて口を開いた。

 

 

「皆。これで僕らはリードを広げている。次の回で点を挙げるよりも、守備に力を入れた方が良い。そして、あいつらに最後まで点を取らせないようにする。こういう方針はどうかな?」

 

 

「よし、その作戦で行こう。皆、勝つぞ!」

 

 

「「「おー!!」」」

 

 

さすがリーダー。まとめあげるのがうまいね。次の打者の渚は空振り。チェンジとなったが、この1点は大きいと創真は思う。しかし、ここから野球部の逆襲が始まった。

 

 

『2回の裏、先程のホームランの借りを返さんとばかりに進藤の打撃が火を吹く!E組はまずい守備で長打を許してしまう!』

 

 

しまったな……あいつ、理事長の改造でここまで集中力上がるのか。長打警戒の守備をするべきだったな。

 

 

この回で2点返されてしまった。しかし、まだ2点リードしている。まだ大丈夫………………だよね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3回の表、進藤の球に手が出ずスリーアウト。だがこれで皆はここからは守備に集中できる。そう思っていたのだが

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「手本を見せてあげなさい、橋爪君」

 

 

理事長はそう指示した。

 

 

その内容は……

 

 

『あーっと、バンド!野球部、バンドの構え!今度はE組が苦しむ番だ!』

 

 

果たして勝てるのか……?




次回、決着!


THE NEXT story 12/21 PM21:30頃

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