創真side
イトナを退けてから数日後の休日。僕は久しぶりに外出していた。
「今日から梅雨明けでしたね」
「創真様が嫌いな梅雨も終わりですね」
しかし、次は夏。ホットな日が続く。
「しかしながら創真様のお父様もヤバイものを作りますね」
「…ああ……
「創真様のお目付けが終わったら恐らく採用される……と思うのですが……私、活躍できるんですかね……?」
「だ、大丈夫ですって(多分………)」
大丈夫なことを祈りたい。
そして、近くの広い公園に来た。氷室さんは陰で待機している。今は1時。遊んでいる子供がたくさん見うけられる。さて……………約束の時間まで…5…4…3…2…1…………………………
「…………………遅刻かよ」
─────時間通り来なかった。
さらに10分後。
「わりぃ、わりぃ。遅れちまった」
あいつ………いや、隼が漸く来た。
「10分遅刻だね、隼君?」
「わりーわりー。電車が遅れてよ」
「ふーん。で、今日は僕とどこか行くんだっけ?」
「ああ、俺はまだ東京を観光とかしてないからなしたいと思って……………お前ならもう大体ここら辺のこと分かってるだろうと思ってな。あ、そういやお前に1つお知らせがあってな…………」
「お知らせ?」
「俺さ……………
E組に行くことになった」
───────────────は?
「んだとゴラァ!?」
「お、落ち着け、話せば分かる!それに注目されてるぞ!」
よく見れば遊んでいた子供たちがこっちを凝視している。これはまずい……………動揺しすぎて思わず大声を出してしまった。
「とりま………移動しながらたっぷり聞かせてもらうよ」
「あ、ああ…」
取り敢えず、回転寿司に来た。
「……素行不良?」
「前にさ、えーっと……神崎さん?助けたろ?」
「あぁ、前にそんな事があったね」
「そのナンパしてた奴がさ、椚ヶ丘に弟がいたらしくてさ……それで……まぁ……俺が色々やっちまった事がばれて」
「なるほど。大体事情は理解した。で?いつから来る?」
「球技大会終わってからすぐだ……それまで謹慎だと」
「へぇー……………やれやれ、また厄介なのが増えるね」
「誰が厄介なのだよ!」
「はいはい。君は冗談と言うものが通じないね」
「いや、めっちゃ本音っぽく聞こえたんだが…………?」
まぁ本音を言えば……………………半分冗談で、半分は本音と言ったところか。言うと怒るから言わんけど。
「よーし、そろそろ次行くか」
「おう。なぁ、創真?」
「ん?」
「これ、もしかしてお前の奢り………」
「なわけない」
きっかり割り勘に決まってるだろうが。
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《お二人が行った場所リスト》
浅草(創真にとっては2度目)
江戸城の跡地
スカイツリー(氷室さんが、人がゴミのようだ……とかよくありがちなせりふを言ってた)
午後4時、椚ヶ丘に戻ってきた。
「いや~今日は楽しかったぜ!悪いな、付き合わせちまって」
「別に暇だったから構わないよ…………」
「そーいや、創真」
隼は回りを気にしながら小声で話す。
「お前ら、タコの暗殺やってるのか?」
「もしや、烏間先生から既に説明済みか?」
「E組行きが決まった翌日に烏間先生が来て知った……………何か面白そうな事やってたんだな、お前ら」
「まーね。非日常的で面白い事ばかりだよ、あの教室は」
「そりゃ良いねぇ。E組に落ちて逆にラッキーだったかもな……………そんじゃ、次はあの教室で会おうぜ」
「へいへい」
創真はタイミングよく滑り込んできたランボルギーニに乗り帰っていった。
「3年E組は暗殺教室、か……………ワクワクするな」
そう呟いて隼も帰路につくのだった。
明日は出来たら投稿します!