結城 創真の暗殺教室   作:音速のノッブ

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第28話 転校生の時間 2時間目

創真side

 

 

「さて、今日から転校生が来るのは聞いてますね?」

 

 

どうせ殺し屋だろう。これで三人目か。一人はスーパー天才─────自分で言うな?事実を言っただけですけど何か?(煽っていくスタイル)

 

 

二人目は進化する固定砲台。

 

 

さて、三人目はどんなやつだ?

 

 

 

「律、何か情報ある?」

 

 

「はい、少しだけ。彼は近距離での暗殺をして、私は射撃で援護する予定でしたが……彼の調整に時間が掛かった事と、私の力が彼をサポートするのに不足しているという理由でキャンセルになりました。そこで重要度の下がった私から送り込まれたのです」

 

 

律がその程度の評価か………てことは今回の転校生はただ者ではないな。その時、教室のドアが不意に開いた。皆が注目すると……全身を真っ白の服で包んだ人が現れた。

 

 

この人が転校生なのだろうか……?

 

 

「あ、私は転校生じゃないよ。転校生の保護者さ……全身真っ白だし……シロとでも呼んでくれ」

 

 

皆の疑問に気づいたのか、説明してくれた。声からして男か。

 

 

「それでシロさん。肝心の転校生は?」

 

 

殺せんせーが聞くと───────

 

 

「彼は何分特殊なものでね。私が直に紹介するよ」

 

 

そう言って殺せんせーに贈り物の羊羮をあげた。

 

 

「…………??」

 

 

ん……………渚の方を見てるのか?

 

 

「なにか?」

 

 

「…………いや、皆良い子そうだなぁ。これなら馴染みやすそうだ。では紹介します。おーいイトナ!入っておいで」

 

 

イトナって名前なのか。どんな人なんだろうな…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドカン!!

 

 

壁が崩れ落ちる音と伴に、転校生が入ってきた。

そして椅子に座った。うん。ちゃんと入り口から入ろうか。

 

 

「俺は勝った。この教室の壁より強いことが証明された」

 

 

そんなものを証明して楽しいか?楽しくないよ、少なくとも僕にとっては。

 

 

「堀部イトナだ。名前で呼んであげてくれ。それと私過保護でね。しばらく彼を見守らせてもらいますよ」

 

 

………………なーんか今のシロさんの発言に引っ掛かる感じがした。気のせいかね?

 

 

「ねぇ、イトナ君。外は雨降ってるのにどうして濡れてないの?傘も持ってなさそうだし」

 

 

ん?あぁ……………確かに。イトナ君は回りを見渡して立ち上がった。

 

 

「お前はこのクラスの中ではかなり強い。だが俺より弱いから俺はお前を殺さない」

 

 

「………」

 

 

……………それ、答えになってます?

 

 

「俺が殺したいと思うのは俺より強い奴だけ。殺せんせー、あんたがそうだ」

 

 

「ヌルフフフフ、先生と力比べですか?私と同じ土俵にはたてませんよ?」

 

 

「いや、立てるさ。俺達兄弟だから」

 

 

 

ふーん。兄弟か。兄弟……兄弟………きょう…だい…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「兄弟!?」」」

 

 

嘘だろ………このタコとイトナ君が兄弟?えぇ……(困惑)

 

 

「お前を殺し、俺の強さを証明する。放課後に勝負だ。兄さん」

 

 

 

言いたいことは全て言ったのか、イトナは壁の穴から出ていった。その後、皆は殺せんせーに質問を浴びせていたのは言うまでもない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昼休み

 

 

僕は1人廊下で考え事をしていた。

 

 

「どうしたのですか?皆さんとご飯を食べないのですか?」

 

 

氷室さんが不思議そうに聞いてきた。

 

 

「気になる点があるんですよ……」

 

 

「雨に濡れてない、とかですか?」

 

 

「それもそうですけど……殺せんせーとイトナ君を見比べてください」

 

 

イトナと殺せんせーの机の上には大量の甘いおかし、そして二人ともグラビアの本を読んでいた。

 

 

「確かに共通点が多いですね」

 

 

「堂々とマッハ20のタコを殺す宣言をしたんだ。何かしらの隠し兵器を持ってるはずですよ」

 

 

「ふむ……………例えば触手ですかね?」

 

 

「触手……………」

 

 

「触手なら雨も弾くことも出来そうな気がしますし、同じ触手を持つ殺せんせーとの共通点が多いですし。だから触手……いや、それはないですね。あんな子供が触手を持っているようには見えませんし、根拠もない滅茶苦茶な予想ですね。すみません、今のは忘れてください」

 

 

氷室さんはそう言って去っていった。でも……あり得るかもしれない。

 

 

整理してみよう。

 

 

・イトナは壁を壊し、雨に濡れてない。壁を壊すなら何らかの兵器が必要。

 

 

・傘は持ってなかった。

 

 

・そして、殺せんせーと共通点がある。

 

 

「イトナ君が触手を持っている、か………………案外、あり得そうだね」

 

 

触手が水も弾き、破壊力もあると仮定すれば全部当てはまる。殺せんせーと特徴が似てるのも納得がいく。

 

 

「………………………アレ、用意しておくか」

 

 

to be continue……………




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