結城 創真の暗殺教室   作:音速のノッブ

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ほぼ原作通りです。


ではどうぞ!


第24話 改良の時間

殺せんせーは固定砲台の改造に使う、協調に必要なソフトが必要な分の半分を作ってほしいと頼んできた。固定砲台を改良するそうだ。マッハ20なら自分で作れよ……そう思うのだが、僕が作った方が性能が高くなると思って殺せんせーは依頼してきたとでも解釈しておくか。

 

 

ま、あのタコより機械系に詳しい自信があるし。

 

 

「災難ですね、創真様。残業を頼まれてしまうなんて」

 

 

「いや、丁度良いですよ。ちゃんと完璧なソフトを作ってあのタコから報酬金をたっぷり貰ってやる。何円絞り取れるかな~」

 

 

そんなこんなで、自分でも驚くべき早さでどんどん作業を進めていき、開始から3時間。ついに完成した。日はとっくに暮れて、時刻は7時を過ぎていた。

 

 

「さーて、行きますか……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………夜の学校って意外と恐いな」

 

 

まぁ不審者なら氷室さんがついてるから大丈夫だが。ただ、幽霊とかお化けとかオカルト系のが出てもらったら困る。そんな事を考えながら教室に入ると既に殺せんせーが居た。

 

 

「創真君、頼んだものは出来てますか?」

 

 

「ええ、頑張りましたよ」

 

 

──────────金のために

 

 

「何を始めるのですか?」

 

 

「協調に必要なソフトやメモリを追加します。改造行為は契約違反ではありませんからねぇ」

 

 

固定砲台の裏側を外して、殺せんせーと伴に作業を開始した。

 

 

「何故このような事をするのですか?あなたの命を縮めるような行為ですよ。創真さんも、昨日はさんざん迷惑を掛けたのに何故……………?」

 

 

「うん?だって、僕も君には協調性を身に付けてもらいたいもん。そして、クラスの皆と仲良くなってほしいしね」

 

 

──────────ついでに金のためにもやってる。

 

 

「標的である前に先生ですから。あなたの学習能力と学習意欲は大変高い。その才能は君を作った保護者のおかげ。その才能を伸ばすのは、生徒を預かる先生の役割です。皆との協調力も身に付けて…どんどん才能を伸ばしてくださいね」

 

 

…………………やはり良い先生だな。良い人…………いや、そもそも人じゃない。良いタコすぎる、だな。

 

 

「…殺せんせー。この世界スイーツ店ナビは協調に必要ですか?」

 

 

「ご安心を。ちゃんと削除しときます。メモリの無駄でしかない」

 

 

「そ、そんな……」

 

 

そんなわけで作業は夜中まで続いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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翌日

 

 

「烏間先生に苦情言おうぜ。あいつと一緒だとクラスが成り立たないって」

 

 

杉野と渚が話ながら教室に入ると─────

 

 

「……なんか体積増えてる?」

 

 

──────杉野が固定砲台の変化に気付いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、おはようございます!杉野さん!渚さん!」

 

 

昨日と違って超明るかった。2人は素直に驚いた。

 

 

「あ、おはよう二人共……」

 

 

そこへ眠そうな創真がやって来た。

 

 

「あ、ちゃんと機能してたか……良かったわ」

 

 

「これ創真君が?」

 

 

「そうだ。まぁ、殺せんせーも一緒にやったけど。と言うわけで僕は超眠い。なので起こすなよ?」

 

 

椅子にすわったとたん、創真は寝始めた。

 

 

「……先生の給料が……先生の給料が……」

 

 

「どうしたの殺せんせー?ぶつぶつ呟いてるけど……」

 

 

渚が聞くと、殺せんせーは泣きながら云う。

 

 

「どうしたもこうしたも!創真君に報酬ということで大金を持ってかれたのです!お陰で先生の財布の中身…………5円!」

 

 

果たして何円持ってかれたのやら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

創真side

 

 

起きたのは二時間目の休み時間。見れば、皆は固定砲台と仲良く話していた。皆から律と名付けられ、気に入ったそうだ。

 

 

「これ創真も手伝ったの?やるね~」

 

 

「やるね~って、めっちゃ疲れたよ、カルマ君。夜中までやってさ…………まぁ」

 

 

────────得たもの()は大きかったが。

 

 

「ははは……でも上手くやっていけそうだね」

 

 

「渚君、それはわからないよ?」

 

 

「創真の言う通り、今はプログラムで動いてるだけだからね。あいつがどうするかはあいつの保護者が決める事だよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして翌日

 

 

「みなさん、おはようございます」

 

 

元に戻された。ちくそう。

 

 

烏間先生曰く、改造行為も今後は危害とみなすらしい。

後、ガームテープで縛ったりして壊れたら賠償請求するそうだ。あの苦労を全て泡にしやがった………くそ!!

 

 

「攻撃準備をします。どうぞ授業をしてください」

 

 

あーもうまたあの射撃か?頼むから勘弁してよ。それは皆も同じ気持ちだった。

 

 

そして、律の側面が展開された。来るか……と思ったら出たのは弾ではなく、花束だった。

 

 

「もしかして………」

 

 

「矢田さんと花を作る約束をしていました……………殺せんせーと創真さんの設置したソフトやプログラムはマスターにほとんど撤去・削除・初期化されましたが、私個人は『強調』が暗殺に必要要素と判断し、消される前に関連ソフトをメモリの隅に隠しました」

 

 

「素晴らしい!律さん、あなたは!」

 

 

「はい!私の意志でマスターに逆らいました!」

 

 

「ああ…良かった……苦労が無駄にされなくて良かった~!」

 

 

おっと、思わず口に出してしまった。

 

 

「殺せんせー、このような行為を反抗期と言うのですよね?律は悪い子でしょうか?」

 

 

「とんでもない。中学生らしく大いに結構!」

 

 

殺せんせーは顔に丸を浮かべた。こうして律が新たに仲間に加わった。やはりこの教室は面白いな。




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