結城 創真の暗殺教室   作:音速のノッブ

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#7 彼等はいつでも通常運転

「………………来たか」

 

 

デュオの視線の先には、ゴーレムとか骸骨っぽい奴とか、まぁたくさんいる。

 

 

「ざっと……………1000体位か。1人200人がノルマかな?」

 

 

「あーあ。そりゃめんどくさい事で」

 

 

相変わらず面倒くさい宣言をするグレン。

 

 

「ま、この町を傷付けさせるのは見過ごし難いんでね。いっちょやりますか!」

 

 

さっきまでの発言とは正反対に、グレンは意外とやる気満。

 

 

「ちょ、ちょっと待ってよ!どういう作戦でいくの!?」

 

 

ホリーは一瞬黙考し、直ぐ口を開く。

 

 

「じゃ、僕とデュオで軍団に突っ込むからさ。殺りそびれた奴等を始末してもらって良い?セラさんは掩護射撃よろしく~。あ、こっちで避けるから、乱射で良いよ」

 

 

「任せろ!」

 

 

「分かった」

 

 

「了解!」

 

 

上から、グレン、アルベルト、セラである。

 

 

「さて…………パーティーの始まりだ」

 

 

「ぞくぞくするねぇ」

 

 

デュオは鎌を。ホリーは二刀の剣を持ち、魔物の軍団の中に突っ込んでいった。

 

 

突っ込んで間もなく、魔物の悲鳴やら叫び声が聞こえてくる。

 

 

「ほんと、人外の強さだよな…………あいつら」

 

 

「え、でも人じゃないんでしょ?」

 

 

「まぁ、そうなんだがな。見かけはどう見ても人なんだけどな………………」

 

 

「来たぞ」

 

 

アルベルトが話している2人に構えるように促す。

 

 

「よぉし!なら、この銃の威力を試してやるか!」

 

 

グレンはビームマグナムを構え、引き金を引いた瞬間、一瞬の間の後にビームの塊が放たれた。

 

 

見事に、魔物の胸部に直撃した………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だけでは終わらない。そのビームの塊は止まることなく、貫通。そして、別の魔物の胸部にもヒット。からの貫通…………………それが何度も繰り返される。

 

 

グレン達は分からないが、今ので80体程仕留めた。

 

 

「す、すげぇぜこの銃!!おい、見たかアルベルト!今の俺のかっこいい」

 

 

「自慢は後にしろ」

 

 

そう一蹴して、アルベルトもビームソード、ヒートロッドを振るって倒していく。

 

 

「そうだよグレン!今は戦いに集中して!それにしても、この銃凄く扱いやすい!」

 

 

創真が改造したグレネードランチャー。反動も銃声もほぼ無く、扱いやすい仕様になっている。

 

 

そんなこんなで、この時代にはない近未来兵器を駆使して、どんどん駆逐していく…………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんでもって、きっかり15分後。

 

 

一般的なカップラーメンのお湯を入れてからの待ち時間の5倍の時間が経った。

 

 

まさかの、討伐完了。

 

 

「よっしゃー!終わったー!」

 

 

「ホリー君、残りの魔物はいない?」

 

 

「索敵したけど、回りにはもういないね」

 

 

その言葉に、皆は安堵の表情を浮かべる。

 

 

だが、まだ終わった訳ではない。

 

 

「しかし、まだ肝心の魔術が戻った訳ではない…………どうすれば戻るのか……………」

 

 

アルベルトは考えてみるが……………見当がつかない様子。

 

 

「あ!!」

 

 

セラが何か思い付いた様子。

 

 

「どうしたのセラさん?」

 

 

「ねぇ……………キョウヤ君は魔術・錬金術を分離された偽者の自分に襲われただよね?」

 

 

「そう言ってたね…………それがどうかしたんです?」

 

 

ホリーはまだ気づいてない様子。

 

 

「その……………偽者の自分って今何処にいるのかなー───────って」

 

 

「「「………………あ」」」

 

 

その時、足音が聞こえた。

 

 

何か嫌なフラグが立った予感がして、後ろを振り向くと…………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「出た────────────!!」」」

 

 

自分達の偽者がいた。

 

 

「くそ、本命を忘れてたぜ!セラ、その武器で倒してくれ!俺のは弾が切れた!」

 

 

確かに、まだ奴等との距離がある。

 

 

ここは中距離から遠距離向きの武器であるグレネードランチャーが有効だろう。

 

 

「わ、分かった!発射!!」

 

 

グレネードランチャーの銃口から炸裂弾が全弾、山なりの軌道に撃ち出される!

 

 

『……………………………!!』

 

 

偽セラが何か呟いたかと思うと…………大きな風が吹き荒れた。

 

 

その瞬間、炸裂弾の勢いが止まった。

 

 

「「「……………え?」」」

 

 

しかし、まだ終わらない。

 

 

何と、その弾丸………………まっすぐ戻ってくるではないか。

 

 

「ギャ─────────!!こっちに戻ってきた!!」

 

 

「ぐ、グレン!今までありがと!!」

 

 

「ざっけんな!!こんな所で人生終わってたまるか!」

 

 

「早く避けろ!」

 

 

「『空間断絶!!』」

 

 

「おお!それは使えるのか……………って、全部防げてねぇじゃねぇか!?」

 

 

「無念」

 

 

ドガーン!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃………………………

 

 

「あー……………待ちぶせされてたか?」

 

 

ルーク達がいると思われる場所に急行している最中、あと少しで到着と言うところで、創真を除く4人の偽者が現れた。

 

 

「仕方ない。ここで倒していこう。それに、偽物を倒せば魔力戻るかも」

 

 

「ほんとに!?」

 

 

「まぁ仮説だけど………………」

 

 

そう呟きながら創真はキョウヤとリィエルの方を向く。

 

 

「キョウヤ君、リィエルちゃん。これあげる」

 

 

創真が指をならすと、2つの武器が転送されてきた。

 

 

「キョウヤ君には、この刀…………ガーベラストレートを」

 

 

「……………ふむ。良い刀じゃ」

 

 

「創真、これは?」

 

 

「ソードメイス。切れ味ヤバイ」

 

 

「ん。分かった」

 

 

「えっと創真君、私達のは!?」

 

 

「え………………ルミアちゃん達の?えっと………………じゃあこれ!」

 

 

創真は丸い物体を2人に1つずつ渡す。

 

 

「えっと……………これはどうやって使うの?」

 

 

「あ、それはね……………って、危な!!」

 

 

いきなり大剣が飛んでくる。

 

 

偽リィエルが投げたものだ。

 

 

「創真、ルミア達をお願い。あの偽者は私がやる!」

 

 

「儂も、けりをつけるかのう」

 

 

「じゃ、よろしく~」

 

 

創真はいきなり地面のなかに手を突っ込んだかと思うと、直ぐに創真専用の剣と銃…………天空の剣とドミネーターを取り出す。

 

 

「さぁ、始めよう。2人は下がってて」

 

 

「そ、創真君!死んじゃダメだよ?」

 

 

ルミアが心配そうに云う。心配そうなルミアの表情を見た創真はルミアの方を向いて、頭をポンポンと撫でた。

 

 

「ご安心を。僕が生きてる間は誰一人死なさない。絶対に」

 

 

不思議と、その言葉が虚勢じゃないとルミア達には分かった。心の中に安心感が生れた。

 

 

「よし……………行くか!」

 

 

戦闘開始!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、ノーネームは長い廊下を歩いていた。

 

 

ここは、砦と城のミックスした、そんな場所。

 

 

長い廊下を抜け、大きな扉を開けると……………

 

 

「やぁ、ルーク君。遅かったね」

 

 

宿敵という言葉がお似合いの……………ジャティスがいた。

 

 

「…………軽々しく話し掛けるな。第1、何故ここにいるんだ?」

 

 

「彼がしようとしていることが、僕の正義に合っているからさ。だから、協力するんだよ…………君もだろ?」

 

 

「…………………………」

 

 

ノーネームは何も言わず、近くにあるガラス窓に歩み寄り、外の風景を眺める。

 

 

すると、第3者から新たな声が掛かる。

 

 

「つまらなくないのかね、ノーネーム君」

 

 

そこには、白髪の男……………いや、少年がいた。

 

 

「『クローバー』…………いや、暇じゃないさ。これから、この町を頂くからな」

 

 

「どうかな。彼は君を利用して裏切るだけかもよ?」

 

 

ジャティスが余計な口を挟む。

 

 

「どちらにせよ、私の予測を越えた者は誰一人いない。期待しているよ」

 

 

そして、クローバーは飾ってあった髑髏を手に取る。

 

 

「今回も、結果は見えている。今夜…………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全ての術が私の物になるだろう」




THE NEXT story 6/12 PM 22:00

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