結城 創真の暗殺教室   作:音速のノッブ

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毒の時間は飛ばします!ただ、その話の要素もちょっとあります。


第11話 大人の時間

創真side

 

 

「うーむ………」

 

 

突然だが、悩んでます。

 

 

「創真君、どうしたの?」

 

 

「ああ、渚君か。奥田さんが毒殺を試みてただろ?他の種類でも殺せる毒はないかなーって思ってね」

 

 

「なるほど…」

 

 

奥田さんはお得意の化学で毒殺を試みたが、それは殺せんせーの表情を変えるしか、効果がなかった。で、殺せんせーと一緒に新たな毒薬を作ったのだが、それは殺せんせーの細胞を活性化させる物だった。

 

 

殺せんせーが言いたかった事は、毒を渡すためには奥田さんが苦手な国語力も必要。今回のように鵜呑みしては標的に利用されて終わり。創意工夫をする必要がある。君の理科の才能は将来皆の役に立つ。それを多くの人に分かりやすく伝えるために、毒を渡す国語力も鍛えてください……って言ってた。

 

 

しかしその件で思ったのは、他の毒はどうなのかな?って事。

 

 

毒殺も良い選択肢だと思う。とりあえず考えては見るが…………角が映えたり、顔色が変化するだけで終わりそうな気がしなくもないのだが。朝のホームルームのため、教室に殺せんせーと烏間先生と………誰だあの金髪の女の人は?

 

 

「今日からE組の外国語の臨時講師を紹介する」

 

 

「イリーナ・イエラビッチと申します。みんなよろしく!」

 

 

まず、なんで殺せんせーとべたべたしてる………?

 

 

「本格的な外国語に触れさせたい……それが学校の意向だ。英語の半分は受持ちさせるが、いいな?」

 

 

「仕方ないですねぇ」

 

 

………ん?そーいえば、人間じゃない殺せんせーが女の人にべたべたされたら…………どうなるのかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「にゅやぁ………………」

 

 

結論。普通にデレデレだった。やはり、先生も男だ。

 

 

「ああ、見れば見るほど素敵ですわ。その正露丸のようなつぶらな瞳。曖昧な関節。私、虜になってしまいそう」

 

 

「いやあ、お恥ずかしい」

 

 

殺せんせー、デレデレしすぎだろ…………しかし、この女は裏がありそうだ。

 

 

だがその前に…………頼むから殺せんせー、そんな見え見えの女に引っ掛からないでくれ。見てるこっちが何か情けなってくる……………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

休み時間、殺せんせーと暗殺サッカーをやってるのだが……………意外と楽しいが、殺すことはできない。今のところ誰もダメージを与えられてない。

 

 

そこにイリーナ先生が来た。

 

 

「殺せんせー!聞きましたわ。足がすごく早いんですって?」

 

 

「いや~それほどでも」

 

 

マッハ20は十分速いとは思うんだが。

 

 

「実は私一度本場のベトナムコーヒーが飲みたくて。私の授業の間に買ってきてくださらない?」

 

 

「もちろんです。良い店を知ってますから」

 

 

そう言うと殺せんせーはマッハで飛び立って行った。それと同時にチャイムが鳴った。

 

 

「…えーと……イリーナ先生?授業だし教室に戻りますか?」

 

 

磯貝君が声を掛けると──────

 

 

「授業?適当に自習でもしてなさい。あと気安くファーストネームで呼ばないでくれる?……そうね、『イエラビッチお姉様』と呼びなさい」

 

 

──────豹変ぶりが凄かった。まぁ、こんなもんかと薄々思ってはいたが。

 

 

「………で、どうすんのビッチ姉さん」

 

 

「略すな!」

 

 

ナイスだ、カルマ。

 

 

「あんた殺し屋なんでしょ?クラス全員で殺せないモンスターをあんた一人で殺せるの?」

 

 

「ガキが。大人には、大人のやり方があるのよ。…潮田 渚ってあんたでしょ?」

 

 

そのまま流れるようにビッチ姉さんは渚にディープキスをした。数秒で渚は骨抜きされ、その場に崩れ落ちる。

 

 

「後で職員室に来なさい。あんたが調べた情報を聞きたいわ。他にも情報を持ってる子は来なさい。プロは技術も人脈もすべてあるのよ。無能なガキは外野で大人しく拝んでなさい。……あと少しでも邪魔したら殺すわよ」

 

 

やって来た屈強な男から銃を受け取って、そう言い放った。

 

 

「ふーん………僕の予想ではあなたの暗殺は失敗に終わる。ま、確率としてはまだ50%だがな」

 

 

「そう。なら決行までに100%にしてやるわ……って聞け!!」

 

 

 

最後まで聞く時間が勿体ないので教室に戻った。

 

 

とりあえずこの先生は……嫌いだ。僕も含め皆はそう思った。




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