結城 創真の暗殺教室   作:音速のノッブ

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作者はバレンタインチョコなど貰った事がない。


残念!!


第158話 バレタインの時間

バレンタイン………………それは、男が女子からのチョコを期待する神聖なる(?)1日。そして、このE組でもチョコは飛び交った。

 

 

今日は、聖なるバレンタインの1日のお話し─────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

創真side

 

 

 

「なー岡野、頼むよ!」

 

 

「うっさい!!」

 

 

朝登校してきて第一声がこれだった。どういう訳か、前原が岡野にチョコを渡そうとし、それを岡野は拒んでいる。

 

 

…………まったく以てどういう訳だ?

 

 

「おい、隼。取り敢えず状況説明頼む」

 

 

「えーっとな。実は昨日な………………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………………なるほどな。そりゃ怒るがな」

 

 

隼によれば、昨日岡野と前原が一緒に帰っていたら、覗きタコを前原が偶然発見したそう。その状況をチャンスと見た前原は、岡野をカラオケに誘った。

 

 

多分、岡野は相当嬉しかったのだろう。

 

 

だから、女子と仲良くしていれば、殺せんせーが寄ってくるからそのタイミングを狙おうと前原が企んでいたと知ったときは、怒りと悲しみを込めたドロップキックを放ったらしい。

 

 

……………………チョコごと前原の頬を。岡野はバレンタインデーに先駆け、前原にチョコを渡そうとしていたのだ。その女心を前原が踏みにじった訳だ。その状況をマズイと見たのか、殺せんせーは前原に岡野から直接チョコを改めて貰えなければ、内申書の評価をチャラ男にすると言ったそう。公立高校の受験に悪影響出ること間違いなしだろう。

 

 

そして、今に至ると言うわけだ。

 

 

「…………要は自業自得だな」

 

 

僕はそう結論付けた。

 

 

「おい、創真!頼むよ、岡野を説得してくれないか?」

 

 

神頼みならぬ、創真頼みか。

 

 

「えー…………じゃ、今度何か奢って」

 

 

「何でも奢るから!!」

 

 

しゃーないなー。

 

 

「まーまー岡野さん。こいつは女たらしだが、そこそこ良いところもあるじゃないか。今回は許してやっ」

 

 

「うっさい!!」

 

 

声とともに、僕に向かって椅子をぶん投げてきた。それをデュオの黒獣が刃に変形させ、真っ二つ。

 

 

「………………無理か」

 

 

「諦めんの早すぎだろ!?」

 

 

「うっさい!てか、そんぐらいは自分でやれ!!男でしょうが!!」

 

 

「くっ…………分かったよ。絶対貰ってやる!!」

 

 

あんま興味ないが、精々頑張ってちょーだいな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2時間目は土下座。

 

 

3時間目は回り込みからの土下座。

 

 

4時間目はパズルだったり、ひたすら追い掛けたり……………。

 

 

流石にちょっと…………と思ったのか、片岡が殺せんせーに声を掛ける。

 

 

「殺せんせー、ひなたは怒らせたら頑固だから、絶対チョコは受け取んないよ。やめてあげたら?」

 

 

「ダメダメ。優れた殺し屋は万に通ず。異性の扱いだって例外じゃねぇよ。無理なら、暗殺教室の卒業資格は与えられねぇな」

 

 

「ちょ、キバット君!?あなた先生でもないのに何言ってるんです!?卒業資格を与えるのは清廉潔白なこの先生です」

 

 

そう言う殺せんせーに、キバットは鼻で笑う。

 

 

「ハッ!何が清廉潔白だ。この前もコンビニでエロ本立ち読みしてたじゃねぇか?コンビニでの立ち読みはいけないのもそうだが、エロ本読んでる時点で清廉潔白じゃねぇだろ!」

 

 

「にゅや!?い、いやあれは誤解です!!あれは私の手が勝手に(以下略)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昼休み

 

 

「岡野、頼むよ……………」

 

 

「ふざけんな!内申書が欲しいだけでしょ!?」

 

 

「…………別に内申書はチャラ男で良いけど………………ごめんな。気持ちに気づいてやれなくて」

 

 

「謝っても無駄よ。折れない性格なの知ってるでしょ?」

 

 

「知ってるよ!お前の事は全部知ってる!!」

 

 

フン。なかなかロマンチックな事言うじゃないか。そのロマンチックな言葉を聞いた岡野が平静を装いながら、例えば?と尋ねる。

 

 

「例えば…………ハイキックの時に見えてるのに見えてないと思ってる事」

 

 

お前、それ言うか?

 

 

「それと、暴力がひでぇ!ちょっと怒れば引っ掻くわ、もっと怒るとミドルキックするわ、さらに怒るとドロップキックを撃つわ、あとは」

 

 

言い終わる前に、岡野は靴元から対先生ナイフを出し、キックを放った。

 

 

(わー痛そうだなー…………………ん?)

 

 

「最高に怒ると、対先生ナイフで喉元を突く……だな」

 

 

「!!」

 

 

岡野は対先生ナイフがチョコになっているのに気付いた。これはまぁ、直接貰った事になるのか…………?

 

 

「な、お前の事よく知ってんだろ?」

 

 

「……………………ん」

 

 

まぁ、1件落着。ちなみに、このあと前原は何か余計な一言を言って、膝蹴りを喰らった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────が、バレンタインはまだ終わらない。

 

 

茅野は、机の中に隠していたチョコをスッとだし、それを複雑な気持ちで見つめていた。そんな彼女に近づく3人+コウモリ1匹がいた。

 

 

to be continue…………




THE NEXT story 5/20 PM 22:00

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