結城 創真の暗殺教室   作:音速のノッブ

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最後にちょっとしたアンケート的なのをやります!


では、最後まで楽しんでください!


第112話 敗北の時間

「創真君と転校生のジャンプは凄かったね~。君もそう思うだろ、浅野君?」

 

 

「………………………」

 

 

浅野と留学生達は理事長室に呼び出された。

 

 

「E組の動きは、君の目的を知っている動きだったね。既に情報戦で負けていた…………単刀直入に、君達の完敗だ。悪いことに、E組への評価も変わりつつある。それが私の目指す教育方針に反している」

 

 

「……………………」

 

 

「リーダー失格だな、君は」

 

 

浅野は何も返せずに黙っていた。理事長の言葉を通訳を通して聞いていた留学生の1人……………ケヴィンが口を開いた。

 

 

「その言葉はないだろ、理事長サンよ。今回浅野は負けたけど、こいつは出来る奴さ。直ぐに結果を出す。『負けから得られる物もある』…………そう言ってやるべきじゃないのか?理事長として………親父として」

 

 

理事長は少し黙っていたが、突然スッと立ち上がった。

 

 

「素晴らしい意見だ、ケヴィン君。では、1つ勝負だ。どんな手を使っても良いから、私の膝を地につかせてみてくれ。負けたら、私も何かを学べるかも知れない」

 

 

「俺にタイマンか?やれやれ………」

 

 

ケヴィンがジャージを脱いで準備しようとしていると、理事長の声が飛んできた。

 

 

「違う違う。4人掛りで、だ。遠慮はいらないよ?」

 

 

理事長は不敵な笑みを浮かべていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悲惨な光景だった。

 

 

あっという間に、理事長室は血で飾られた………………留学生達の血で。

 

 

そして、理事長は無傷だった。

 

 

「私は空手の黒帯の師範を3日で倒した。1日目はこてんぱんにされた。そして2日目…………ただ見ていた。勿論ただ見ていただけじゃない。師範の技を見て、倒す戦略を練っていた。そして、3日目。1発も技を喰らわずに倒した」

 

 

理事長は強張った表情をしている浅野に近づく。

 

 

「敗北から学ぶとはこう言うことだよ。大概の者は口先だけだが。浅野君…………何故君は、死ぬ寸前まで悔しがってないんだ?」

 

 

(この…………化け物が………!!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

創真は氷室の親戚の子供と話していた。

 

 

「ねぇ、創真さん!さっきのライダーキック凄かったね!」

 

 

「ら、ライダーキック?」

 

 

「そうだよ。創真さん将来、仮面ライダーの中の……」

 

 

創真は慌てて彼の口を塞ぐ。

 

 

「中とかじゃなくて………仮面ライダーはいるんだよ」

 

 

「あ、それって平成ジェネレーションズFOREVERで言ってたね!作者が感動したって言ってた!」

 

 

「あの作者、何メタイ事を吹き込んでやがる……………じゃ、僕は行くよ。また後でね」

 

 

創真は彼の元を離れ、皆のいる所に近づく。

 

 

「創真、今まで何してたんだ?」

 

 

「ちびっ子の夢を守ってきた」

 

 

「は?」

 

 

聞いた隼が訝しげな表情を浮かべる。が、すぐに心配そうな表情を浮かべる。

 

 

「それより大丈夫か?」

 

 

「へ?何が?」

 

 

「お前、あんだけのジャンプをして怪我とかなかったのか?」

 

 

「も~創真君があれくらいで怪我なんてしないよ」

 

 

この声は

 

 

「あ………碧海さん」

 

 

「二人共お疲れ様~。隼もよく頑張ったね~。よしよし」

 

 

「頭撫でるな!!」

 

 

隼は碧海の手を払う。

 

 

「うぇ…………嫌な物見ちまった………」

 

 

キバットが珍しく顔が青い。

 

 

「どうかした?」

 

 

「だから、グロテスクな物見ちまったんだよ…………おい、理事長を本気にさせるなよ?」

 

 

「「「?」」」

 

 

創真達はその言葉の意味がよく分からなかった。

 

 

「あ、あれは浅野君?」

 

 

碧海が指を指した方を見ると、確かに浅野がいた。皆にも声を掛けて、浅野の元へ。

 

 

キバットも遠くから見守る。

 

 

「おい浅野!約束だよな?磯貝のバイトの件は黙っとくって」

 

 

前原の声に、浅野は特に悔しそうな表情を浮かべずに答える。

 

 

「…………僕は嘘を言わない。君達と違って姑息な手段を使わないからだ」

 

 

「…………散々姑息な手段を使ってたような気がしたのは気のせいか?」

 

 

「……………………」

 

 

創真の追及に浅野は無言で目を逸らす。

 

 

「でも、お前らとの対決楽しかったよ。また、こういう勝負しような」

 

 

磯貝が握手を求める。が、

 

 

「消えてくれないかな。次は全員破滅に追い込む。覚悟しておけ」

 

 

浅野は去ろうとする。

 

 

「あぁ、見つけた見つけた。おーい、浅野くーん!!」

 

 

やって来たのはホリーだった。

 

 

「考えておいた?言い訳」

 

 

「…………………………」

 

 

ぶちギレ寸前なのか、拳が握られて、震えている。

 

 

「ま、いっか。それとこれあげるよ」

 

 

ホリーが渡したのは写真だった。浅野は渡された写真を見た瞬間、くしゃくしゃにしてホリーに返した。

 

 

「気に入ったかい?良い面だったよ。君のアホ面」

 

 

「………………………!!」

 

 

浅野は拳を強く握りしめたが、何も言わずに立ち去って行った。

 

 

「おい、ホリー。なに見せたんだ?」

 

 

ホリーが創真にその写真を見せると………創真も爆笑した。

 

 

なになに、見せて見せて、と皆も見ると──────

 

 

その写真は棒が倒された直後の、浅野の放心した顔だった。

 

 

「こりゃ傑作だ。しばらくからかうネタに出来るわ!」

 

 

隼が笑いながら言う。そして、突然真顔になった。

 

 

「改めて考えたらさ………俺らって凄いよな」

 

 

「こんだけの劣性を覆したんだから当然だろ!」

 

 

創真はそんなワイワイ盛り上がっている彼等を見詰めていた。

 

 

「さて…………そろそろ帰るか……」

 

 

「え?創真君、打ち上げやろーよ!」

 

 

創真は倉橋に声をかけられた。

 

 

「あー…………よし、やろう!」

 

 

「よっしゃあ!宴だぜ!」

 

 

キバットも盛り上がる。

 

 

さて………………………読者の皆さん。打ち上げで何やる?




THE NEXT story 3/22 PM 22:00


と言うわけで、次のお話の募集としては…………


・何処でやるか?


例えば、カラオケ店………とか。まぁ、カラオケだとお話の趣向が見えるかな?


メッセージでも活動報告欄のどちらでも構いません!


複数来た場合は、こちらで最終的な決定をします!


時間は明日の16:00までです!


沢山の案をお待ちしております!

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