結城 創真の暗殺教室   作:音速のノッブ

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それではお楽しみください。


第98話 姉弟の時間

創真side

 

 

日曜日

 

 

「ねぇ……………本当にやるの?」

 

 

「やる」

 

 

「本当に?」

 

 

「やる……………さっきからこの会話何度目だ?」

 

 

「16回目です」

 

 

氷室さんが教えてくれた。なぜ、僕と碧海さんがこの会話を16回もしてるかと言うとね、それは20分前に僕があることを言い出したからだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「隼にE組に来ることを伝える!?」

 

 

「うん。どーせ月曜には分かるんだし」

 

 

「え、いや、あの………隼と私がそこまで良い関係じゃないの知ってるよね?」

 

 

「勿論さ。知ってるからこそ、やる」

 

 

「創真様。あなたなら分かる筈ですよね?学校ではなくここで会わせたら、隼君は何をしでかすか分かりませんよ?」

 

 

「当然分かってますよ氷室さん。まー決闘とか申し込んでくるんじゃないすか?」

 

 

「…………ありえますね」

 

 

「そもそも、なんで隼を呼ぶの?」

 

 

それはね────────

 

 

「多分、君がE組に行ってもすぐには歓迎はされないだろう。皆と仲良くなる第一歩として、取り敢えず弟君とのわだかまりを解消してもらおうと思ってね」

 

 

「なるほどな~。創真も意外と考えてんだな」

 

 

キバット、意外ではないだろ?いつも色々考えてるよ。

 

 

「じゃ、早速非通知で電話するぜ!」

 

 

「ねぇ…………創真君、この状況楽しんでない?」

 

 

「…………………………さぁ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

隼side

 

 

「あー暇だ暇だ。なーんもやることねぇ…………」

 

 

マジでちょーヒマ。あーやることねー。

 

 

「あ、そーだ!神崎さんと一緒にゲーセン…………は無理か。今日は予定が入ってるとか言ってたっけ………」

 

 

八方塞がりだな。

 

 

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

 

 

「あ?非通知…………誰だよ…………もしもし?」

 

 

『あ、もしもし?碧海だよ~」

 

 

 

「チッ…………切ってもいい?」

 

 

『え、ちょっと早すぎだよ!そんなに電話代を気にするの?』

 

 

「お前の声を聞くのが嫌なんだよ。用件あるんだったら早く言えよ」

 

 

『じゃあ言うね。私、明日からE組に来るからよろしくー…………的な感じ』

 

 

「あっそ。そんなことかよ………………E組?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

E組……………てことは、俺らの所に……………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁぁぁ!?テメーがE組に来るだと!?」

 

 

『そ、そうだよ?』

 

 

「今どこにいる?」

 

 

『今ねー、創真君の家』

 

 

「創真の家……………だと?なぜ創真の家に?まぁいい、20分で行く。首洗って待っとけよ!!」

 

 

一方的に通話を終らせ、間もなく全速力で家を飛び出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

==================

 

「……………切られた」

 

 

「なんだって?」

 

 

大方予想はつくが創真は訊いてみた。

 

 

「首洗って待っとけよ、だって」

 

 

「カッコつけてんな…………………まぁ、良いかさて…………どうなるかね………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

20分後

 

 

ピーンポーン♪

 

 

「はい、来た~」

 

 

創真がドアを開けると、息を切らした隼がいた。

 

 

「碧海は何処だ?」

 

 

「リビングにいるよ」

 

 

リビングにいくと、碧海はソファーに座って待ってた。

 

 

「ひ、久しぶり、隼」

 

 

「挨拶はいらねぇ。お前、E組に来るって本当か!?」

 

 

「本当だよ」

 

 

「何が目的だ………?」

 

 

目的、と言う言葉に碧海は目を丸くした。

 

 

「目的?んー、まぁ、創真君と隼がいるから、その側にいたい……………あえて言うなら」

 

 

「他に目的があるはずだろ?」

 

 

「いやそれだけだよ」

 

 

「信用ならねぇな。つーか創真。なんでお前の家にこいつがいる?」

 

 

「訳あってうちで厄介になられてます」

 

 

その言葉に、隼は驚き半分不信感半分の表情を浮かべる。

 

 

「お、おい。倉橋には言ってるのか?」

 

 

「………………そのうち言うわ」

 

 

「あー…………そう。って、そんなことよりも碧海!テメーはE組に来るな!!信用ならねぇ!!」

 

 

「そんなに私の事が信用ならないか…………まぁ、でしょうね、だけど。でも、私のE組行きは既に決まっている。でも、確かに隼の言い分も一理ある。そこで、創真君から提案があるみたいだよ」

 

 

碧海の言葉を創真が引き継ぐ。

 

 

「なら、君達2人には拳を使った勝負してもらいましょうか。隼が勝てば碧海さんはE組行きを取り消し。碧海さんが勝てば隼は碧海さんがE組に来るのを認める。口であーだこーだやっても永遠に決まらないでしょーからね。怪我してもホリーが一瞬で直すからご安心を。どーです?」

 

 

創真の中々物騒な提案に2人は────────

 

 

「いいぜ。俺も言おうと思ってたしな」

 

 

「負けないよ、私」

 

 

────────乗った。

 

 

「(ここまでの展開は予想済み。しかし、ここから先は僕にも読めない…………この姉弟の面白い勝負を見れるかな?)じゃ、移動するか…………」

 

 

創真は指をパチンと鳴らし、周りが暗くなった。果たしてこの勝負の行方は………………?




THE NEXT story 3/8 PM 22:00


明日は模試なのでお休みです!


この時間の木曜日にまたお会いしましょう!

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