暇だったら活動報告欄に感想とかきます!
では、どうぞ!
「あのサソリマシンは…………創真のじゃないか!!」
突如として現れた創真の発明品に、皆は驚きの表情を見せる。
「そもそもアレ使ってるの創真なのか…………つーか創真は?」
「「「………………あ」」」
皆は前回の最後の創真の台詞を覚えているだろうか?
『あー…………その前にトイレ行ってくるわ』
まさか創真は───────────
「あの野郎、裏切ったな!?」
別に創真は計画に加わってなだろ、と磯貝が心の中で突っ込む。しかし、男子の怒りは収まらない。
「おのれ…………さては、ここで我々の努力の結晶を再起不能にさせ、我等の計画を邪魔する気だな……………ならばしょうがない。イトナ、殺るぞ」
「…………いいのか?あいつのマシンを壊すのは勿体ないぞ(それに当たる気がしない……)」
岡島の命令にイトナは少し戸惑いを見せた。
「奴は……………我々の敵だ!撃て!」
イトナは主砲をマシンスコーピオンに向け、発射した。
『遅いね~。そんなんじゃ当たんないよ~?』
「「「!?」」」」
マシンスコーピオンは余裕で避けた。
「クッ……………やはり、流石の性能だ。どうすれば………」
「岡島。今ので1つ分かったことがある」
口を開いたのは竹林だ。
「なんだ?弱点が分かったのか!?」
「違う……………………………………
あのマシンを操作してるのは創真ではないことさ」
「な…………何!?じゃあ、いったい誰が………」
「それも検討がついている。さっきの口調から察するに真犯人は……………………
ホリーだ」
「「「な……………何ぃ!?」」」
「…………そろそろ気付いたかな?」
校舎の天井で、ジャンプを読んでる創真の隣でコントローラーを操作していたホリーがニヤリと微笑みながら呟いた。
「…………知らんぞ。後でどうなっても」
「だーいじょうぶ。僕に攻撃を喰らわすなんて不可能だからね。さーて…………対決しようか!僕のマシンとイトナ君のマシン………どちらの方が優れているか!!」
「うん…………ホリー。それはお前のじゃなくて僕の」
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森の中で対峙している2体のマシン。先に動いたのはマシンスコーピオンだった。
「来るぞ!イトナ、避けろ!」
発射された丸い弾を見事なコントローラー捌きで避ける。それにムカついたのは、弾丸を発射したホリーだった。
「はぁ!?おい、避けやがったぞ!このマシン、ポンコツかよ!?あーもうムカつく!!」
半ギレのホリーが銃の発射ボタンを連打しまくる。創真に言わせれば、単純に練習不足なだけなのだが。ポンコツなのは操縦者のお前の方や…………なんて言ったら怒るので賢い創真は言わないが。
「!!もう弾ギレかよ!?あーもう避けるのは簡単なのに、このポンコツ、当てるのはこんなにムズいのかよ…………くそ!!なら次だ!」
「やっと…………射撃が止んだぞ。弾切れを起こしたんじゃないのか?」
画面を覗き込む三村がそう呟く。
「今がチャンスだ!とっととずらかろうぜ!!」
寺坂の提案でラジコン戦車は後退を始めた。
しかしその直後、戦車の目の前に何か丸い物体が落ちてきた。
「うぉ!?危ねぇ……………押し潰される所だった……」
「この球体……………まるで蜂の巣だね…………」
竹林の分析通り、見た目は蜂の巣だ。
ギラリ
「!?なんかいるぞ!?」
すると、球体からハチ型マシン…………マシンワスプが飛び出してきた。ただし…………1体だけ。
皆は画面を通してハチが飛んでいく方向を見つめる………………そしてマシンワスプは収まった──────
───────マシンスコーピオンの尻尾の銃口の中に。
「こいつも創真の発明品かよ!?早く逃げろ!!」
再び逃げ始めた直後、鋭い針がある尻を前にして、マシンワスプが高速で発射される。
イトナは当たる直前に戦車の主砲からBB弾を発射させた。
上手く命中するも、マシンワスプの勢いは止まらない。
「「「ギャァァァァァァァァァァァ!!」」」
「…………………ってアレ?まだ生きてる?」
画面を見ると、まだカメラは生きているようだ。イトナがコントローラーを操作すると、画面の景色も後ろへ動いた。動けるようだ。
当たったが運良く深く刺さらなかったのか、それともわざと外してくれたのか───────
「!!見ろ!ハチ型のマシンが地面に刺さってる」
どうやら、マシンワスプは先程のBB弾のせいで威力が幾分か弱まり、あと少しというところで戦車の目の前の地面に刺さったのだ。
「「「よっしゃあ!!」」」
堪らず皆は歓喜の声をあげる。
「喜ぶのはまだ早い。見ろ、奴が来た」
画面に映ったマシンスコーピオンの銃口には既に2体目のマシンワスプがセットされている。
再び戦いが始まろうとしていた……………!!
………………とおもいきや、マシンスコーピオンは一目散に逃げ出した。
「……………逃げた?」
「……………てことは…………俺らの勝ちだ!!」
教室から湧く歓喜の声を聞いていたホリーはと言うと─────
(ふん、 逃げた理由も知らず……ま、いいか)
「さーて、そろそろテストは終わりにしようぜ」
岡島がイトナに言い、イトナは無言で頷く。
すると……………急に回りから草をかけ分ける音がしてきた。
「??なんだ………まさか、創真の別のマシンか!?」
すると、側の岩に影が現れた。
正体は───────────
「「「イタチーーーー!?」」」
こちらの方がスコーピオンより強敵だ。主砲を打っ放すが、イタチにはノーダメージ。
「「「ギャアァァァァァァァァ!!」」」
そして、イタチは戦車に襲い掛かった────────!
「くそ………最後の最後にやられるとは………」
回収されたボロボロの戦車を見て前原が呟く。
「開発にミスはつきもの。だが、ここから紡いで強くなる。それと、よろしくな、お前ら」
「「「おうよ!」」」
イトナに皆は明るく応える。
そこへ────────
「あー危なかった。僕も殺られる所だったよ~」
真犯人が創真と一緒に現れた。
「おいホリー、よくも我々のプロジェクトを邪魔したな!?」
岡島が詰め寄る。
「アハハ、ゴメンゴメン。やっぱ創真のマシンは操作が難しかったね………で、結局その戦車って何目的で作ったんだっけ?」
「そりゃあ、女子のスカートの中を盗撮するために皆で協力したに決まってるだろ!」
(あ……………岡島、罠にはまりやがった)
創真の心の中での呟きを皆はいざ知らず、どや顔をする。そして、ホリーはニヤリと笑う。
「スカートの中を盗撮するためにか~。なるほどね~
って自らの口から言ってくれましたよ~」
「「「え?」」」
ホリーの言葉に、教室の扉が開かれ、そこには女子の面々が揃っていた。
「な!?ま、ま、まさか全部聞いて………」
「昨日からあんたらの企みは全部知ってたわよ。ホリー君が電話で教えてくれたからね」
「「「な!?」」」
片岡の言葉に皆は固まる。次にホリーが口を開く。
「それで~片岡さんが、そんな盗撮目的のラジコンは潰して構わないって言ってたから、創真のマシンを借りたんだよね。あ、誤解してるようだけど、途中でイタチが来たのが分かったから逃げただけだよ。別に劣性で逃げたわけじゃないからね~」
「「「来たの教えろよ!!」」」
「忘れてた~(嘘)」
ホリーが笑いながら答える。
「おのれ………創真、何故貸した!!」
「………新機能のテストついで。ちなみにマシンワスプとの連動機能の事だ」
「くそ────!!貸すなよ!!」
「じゃ、女子の皆さん。後はご自由に~」
ホリーは透明化を使い、消えていった。
「さて………覚悟は出来てるかしら………?」
「「「ヒィィィィィィィ!!」」」
片岡らが詰め寄るなか、いつのまにか抜け出したイトナが創真に近付く。
「創真、さっきのサソリとハチのマシンを見せてくれ。どんな仕組みなのか気になる」
「いいよ。でも、ここはしばらく説教部屋になりそうだから外で話そっか」
「ああ」
2人は揃って一緒に教室を出た。
「あ、おい待……………」
最後まで待たずに創真はドアを閉めた。
創真はイトナと親睦を深め、下衆な男子はきつい説教を喰らったのは言うまでもない。
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さて…………文ストの映画で貰った小説読むか。