昔から書いているので話が進むごとに文体が変わってくる可能性があります。
00:ムゲン・クロスフォード
宇宙世紀0079年1月3日、サイド3は自らをジオン公国と名乗り、地球連邦に宣戦布告をした。
ジオン公国は各サイドに大量破壊兵器である神経ガスを使い、サイドにいる住民を虐殺した。
時は
「はぁはぁ…!」
もうすぐ周りを真っ暗に染め上げる夜が来る、ひたすら彼は家路に向かって走っていた。
いつもはワクワクしながら周りを見渡して散歩している彼だが、今日は何故か、急いで帰らなければならない気に駆られていた。
その理由は彼ですら分からない、ただ、とても嫌な予感がした。
「はぁ…はぁ…」
いつもの見慣れた居住区に入る、そしてそこから左に曲がり、突き当たったところに見える黒い色の屋根の家が彼の家だった。
ここの居住区の人たちは、ご近所付き合いなど盛んで、とても仲がいいのだ。
だが、いつも仲睦まじく話し合っている人たちどころか、人がいる気配がまったくないのだ。
その違和感に気づいていたのか、何も言わずとも彼の足取りは速くなる。
そして、自分の家の前に着いたとき、彼の両親が大きな荷物を持って、彼の帰りを待っていた。
「ムゲン!!」
母親が彼の名前を呼ぶ。
「母さん!どうしたの!?一体何が起こっているの!?」
彼はまったく状況が読めていない。
「お前は知らなくていい、さぁ、急ぐぞ!」
父親がそう言って、彼の手を引っ張っていく。
「と、父さん!!」
彼を引っ張って、大きな建物に入る。
「父さん…ここはどこなの?」
彼は何度も聞くが、父親は知らなくていいの一点張りだった。
「あなた…大丈夫かしら…」
母親が心配そうに父親を見つめている。
「大丈夫だ、おまえは心配するな…」
そういいながら、父親は、何かを気にしながら窓を何度も覗いている。
そして…突如大きな突き上げるような震動がこちらに向かうにつれて大きくなっていく。
「来たのか…くそっ!!」
父親はそう言って、彼を強引にクローゼットの中に入れる。
「な、何するんだ父さん!!!」
「お前とは…もっと一緒にいたかった…」
父親が涙を見せ、クローゼットを閉めた。
そんな姿を見て、彼は何も言えなかった。
しばらくした後、ドタドタと大きな足音が聞こえた後、銃声が響き渡った。
自分の全身から血の気がドッと引いていく感じがした。
クローゼットのドアを少し開けて、外の様子をのぞいた時、彼は声すら出すことが出来なかった、息が詰まる、とても苦しかった。
ある二人の兵士が両親を撃ち、死んでいるのに何度も何度も持っている銃で射的の的のように撃っていた。
彼はドアを静かに閉めた後、声を押し殺して、震えていた。
両親が殺されたこと、そして、両親を何度も撃っていた彼らに対しての怒りで震えていた。
しばらくすると、飽きたのか、彼らが去っていく音が聞こえた。
クローゼットのドアを開け、外に出る。
両親の顔は、もう見ることすら出来ない、ただ、彼は怒りに震えていた。
周りに目をやると、彼らが置いていったものだろうか、小さなエンブレムらしきものがあった、彼はそれを拾い、思いっきり握り締める。
「…父さん…母さん…俺は…うわああああああああああああ!!!!!!!」
00 完
キャラ設定です。少々長いですがお付き合いください。
名前:ムゲン・クロスフォード(U.C.0079)
年齢:15
性別:男
主な搭乗MS:ジム、ジム・コンバットカスタムなど
階級:伍長
説明
サイド2生まれの少年。
両親を目の前で殺され、ジオンに恨みを持つ。
MSの量産化に伴って連邦軍へ入隊。
戦闘において、近接戦闘がズバ抜けて高い数値を誇っている。
代わりに射撃能力が絶望的な数値を叩き出すなど、色々と難があるものの、鋭い感性によって、近接戦へ持ち込むのにも長けている。
MSの近接武器ならばどんなものでも扱えるという才能がある。
普段はおとなしく、優しい性格であるが、仲間が傷つけられると、怒りを露にする。