永遠の美少女になって永遠の闘病生活に入った件 作:名無し野ハゲ豚
「さ、出発するわよ」
「「「はい」」」
お義母さんの号令で、あたしたちはそれぞれ荷物を持ち、家を出る。
大晦日でも、もちろん鉄道は平常通り。
ただし、今日は火曜日だけど休日ダイヤで、いわゆる年末年始のダイヤと言う感じだ。
「間もなく──」
そして、上りの電車がやってくる。
年末年始の電車内だけど、昼間なので結構空いている。
あたしたちは、難なく4人で並んで座ることができた。
「優子ちゃんの家ってどんな感じだっけ?」
お義母さんは、あまり印象に残っていないらしいわね。
「うーん、篠原家とほとんど変わらないわよ」
実際の所、空き部屋があるので特に問題はない。
あたしの部屋も、倉庫部屋になっているはず。
「次は──」
「あ、降りるわよ」
小谷学園と佐和山大学の最寄り駅を過ぎて数駅後、あたしの実家の最寄り駅に到着する。
あの卒業式の日以来、篠原優子としてこの駅を降りるのははじめてのことだった。
「……優子ちゃんどうしたの?」
やや挙動不審気味に階段を歩いていたあたしに、浩介くんが少しだけ心配そうに話しかけてくる。
「あーうん、久しぶりだわって思って」
「あー、もしかしてあの卒業式と結婚式の日以来、使ってなかった?」
「うん、あの日までは毎日のように使ってたのに。このホームもこの風景も、そしてこの改札口も──」
ピッ
あたしがかざしたICカードの音がする。
「何もかもが懐かしいわ」
そんな感慨も知らずに、自動改札機とICカードは極めて事務的に、チャージ金額を不足分、つまり大学最寄り駅から実家の最寄り駅までの区間との差額だけ、引き下ろしていく。
「変わらねえな」
町の風景を見て、浩介くんが呟く。
あたしたちは、駅の外を歩き始める。
「あはは、まだ9ヶ月半だもの」
町は変わりやすいというけど、さすがに1年で目まぐるしく変わることはそうそうない。
東京の方は、来年に控えた東京五輪のこともあってかなり目まぐるしく開発が進んだらしいけどね。
「そうだなあ、まだ9ヶ月なんだなあ……」
浩介くんが感慨深く言う。
「そうねえ、9ヶ月しか経ってないのよね」
お義母さんも、同じ感想を言う。
「お義母さんも?」
「何か、優子ちゃんは10年前から浩介の妻みたい」
お義母さんにとっても、結婚してからの日々は濃かったらしいわね。
「あはは、あたしはまだまだ新婚ホヤホヤよ」
それにしても10年前からって、あたし9歳よ。
「ええ、でもなんだか、優子ちゃんと浩介は何年経っても新婚って感じがするのよ」
「……もうっ!」
お義母さんにまで、恥ずかしい台詞を言われてしまう。
浩介くんを見ると、やっぱり顔が赤くなっていた。
「こっちこっち」
記憶を頼りに、あたしが誘導する。
「お、ここが例の分かれ道か?」
「うん、こっちを違う方向に曲がると、桂子ちゃんの家があるのよ」
この分かれ道も、小学生の頃からのお馴染みと一緒に通った道なのに、今はまるであの日々が別世界での出来事のように感じられた。
「なるほどなあ……」
あたしたちは、石山家へと近づく。
そしてついに、あたしの視界には、「石山」と書かれた表札が目に飛び込んできた。
「あら、ここね」
「ええ」
あたしが代表して、一歩前に出て呼び鈴を押す。
ピンポーン!
「はーい」
篠原家とよく似た呼び鈴の音と共に、懐かしい声が聞こえてきた。
「あら、優子! 皆さんいらっしゃい!」
母さんが、あたしたちを招いてくれる。
「「「お邪魔します」」」
「お、お邪魔します……」
あたしは一瞬迷った末に、「お邪魔します」と挨拶する。そう言えば、以前の練習でも言われてたっけ?
「ふふ、優子も遠慮なくくつろいでね」
「う、うん……」
あたしたちが靴を脱ぐと、間髪入れずにどんどんと言う足音が聞こえてくる。
「おお優子! よく帰ってきたな!」
「うん、父さんも元気でよかったわ」
「優子、しばらく見ないうちに色々と変わったなあ」
「う、うん……」
父さんは相変わらずなマイペースかと思ったけど、久しぶりの帰還とあってやはり心に高揚感があったのね。
「ふふ、皆さんもいらっしゃい。歓迎するわね」
母さんの一言と共に、あたしたちは家の奥へと入る。
あたしは、迷わずに自分の部屋、いや元自分の部屋に移動する。
「ふー、当たり前とはいえ、跡形もないわね」
あたしの部屋のものは、ほぼ全て浩介くんの家に運び込まれていて、中には布団が2つ敷かれているだけだった。
今日はこの部屋が、あたしと浩介くんの寝室になる。
「お、ここが優子ちゃんの部屋か」
「うん、浩介くんも面影はないけどね」
あたしは、布団に座り込んで手荷物の中からお人形さんとぬいぐるみさんをいくつか取り出す。
「これで時間潰すのか?」
「うん、ねえ浩介くん、一緒におままごとしようよ」
結婚してから、おままごとをほとんどしなくなっちゃったので、あたしも久々におねだりをする。
「え!? おままごとというか、俺たちいつも普通に家庭生活してるじゃない」
浩介くんは困惑したように反論する。ちなみに、結婚してからもおままごとは1人ですることがほとんどだった。
「それでもよ。はーいあなた」
「お、おう!」
混乱しながらも、応じてくれる浩介くんは、本当にいい人だわ。
やっぱりそう、あたし、子供の女の子がする遊びが大好き。
子供っぽいものはあたしの心を癒してくれるから。
お人形さんを家族に見立て、あたしたちはおままごとを楽しむ。幸い、両家両親は別の用事があったのかあたしたちの所には来なかった。
「ふー、遊んだ遊んだ」
「じゃあ俺、リビングにいるから」
遊び終わると、浩介くんはリビングに、あたしは、布団の上で横になる。
「あー、懐かしいわね」
全くといっていいくらいに昔の面影がないのに、あたしは部屋の壁紙を見て、あの頃の日々が思い浮かぶ。
初めて部屋を貰ったのは、小学校5年生の時だった。
当時は何のこともない殺風景な感じだったのを覚えている。
中学に入り性格が荒むと同時に、部屋もやや荒れ気味に散らかった。
女の子になってからは、本棚が少女漫画に、部屋のクローゼットも女の子の服になったけど、それ以外は以前と変わらなかった。
2年前の夏休み、林間学校の帰りにあたしが浩介くんに恋をした少し後に、桂子ちゃんと恵美ちゃん、さくらちゃんがあたしの家に泊まりに来て、今のような女の子の部屋にしてもらった。
そして小谷学園を卒業すると同時に、あたしは浩介くんと結婚して、この部屋は無主となった。
今年ももう、残すところ半日になった。もしかしたら、2年前に負けず劣らずの、波乱に満ちた日々だったかもしれないわね。
「優子ー! ご飯よー!」
「はーい!」
母さんの懐かしい呼び声が聞こえ、あたしは布団から起き上がってお昼の食卓へと向かった。
食卓は総勢6人の大所帯で、以前3人で使った時の半分しかスペースがない。
食卓は大きく真ん中に盛り付けて自由にとる方式と、1人1人にそれぞれ盛り付ける方式の2つにに分けられる。
スペースと手間という意味では前者の方が楽だが、往々にして盛り付け配分や他の人への配慮などが問題になってくる。
なので、石山家では後者の方式が多かったんだけど、今日は人が多いために机のスペースを考慮して、山盛りのそばが2山大きく盛り付けられていた。
「ふう、全員揃ったわね。それじゃあいただきます」
「「「いただきます!」」」
母さんの号令と共に、あたしたちは一斉にそばに手をつけ始める。
両親たちは世間話に身を高じているんだけど──
「あら、優子まだ妊娠してなかったの?」
「ちょ、ちょっと母さん!!!」
あたしに対して母さんが最初に話しかけたのがこれ。
「そうなのよ、ごめんなさいね。うちの浩介ったら甲斐性なしで」
「もー! やめてくれよ!」
浩介くんもお義母さんに抗議する。
「やれやれ、新婚早々にもう遠ざかってるのか?」
もう、父さんまで乗ってきちゃったわ。
「うーん、時折優子ちゃんのかわいい声が寝室まで響いてくるから……何か小細工でも弄しているんじゃないか?」
「もうっ!!! やめて!!!」
お義母さんのひどい暴露話に、あたしは耐えられずに大声をあげて抗議する。
でも、寝室まで響いているって言ってたわね。
ドアはきちんと閉めてあるはずなのに。
「あー、確かに優子ちゃんは声を我慢しないもんな。素直なのはとっても好きだけどね」
もー、浩介くんまで!
「しないじゃなくてできない……って何を言わせるのよ!!!」
うー、また墓穴を掘っちゃったわ。
「優子、声を我慢するのを興奮する人もいるけど、我慢しすぎは体に毒よ。新婚さんなんだから、別に恥ずかしがることないわよ」
母さんが優しい口調で慰めるように言う。
「だってー!」
「それに、優子の声が聞こえてくるってことは、きちんと夫婦仲がうまくいってる証拠なのよ。そうすれば、舅さん姑さんも安心するわよ」
母さんはやっぱり、あたしよりもポジティブ思考だわ。
まああたしも、優子になって少し性格が楽観的になったと思うけどね。
「浩介、ちゃんとそのままでやってる? 変なものつけてないよね!?」
「いやその……黙秘する!」
もちろん、今はまだ子供作るのは早いと言うことで、きちんと回避してはいるけど、両家両親はそれが気に入らない様子で、孫を作れと言う大合唱を、あたしたちは一斉に受ける。
「いいかしら優子、ただ闇雲に毎日するんじゃなくて、大切な日まで我慢させるのも大事なのよ!」
「うー、分かったわよ!」
母さんはさっきから、あたしを捲し立てている。
何か本当に子供を産むまで、同じやり取りが続きそうだわ。
あたしたちは、改めて妊娠と出産の圧力を受けつつ、昼食を食べた。
「ふあー! 疲れたー!」
両家両親からの執拗な妊娠催促は、予想以上に精神的に疲れるものがあった。
あたしは布団の上に横になって疲れを癒す。
「はあ、母さんたちにも困ったものだわ」
あたしにも大学の勉強があるし、浩介くんのために、その後のために、長期的な視野で動かないといけない。
「うーん……」
精神的な疲労が大きく、あたしは自然と瞼が閉じられ、そのまま何も考えずに意識が暗闇の中へと葬り去られていった。
「……ちゃん……見えてるよ……」
男の人の声がする。あれ? あたし確か?
「優子ちゃん……てるよ……」
あれ? 浩介くんがあたしを呼んでる?
「ふぇ?」
「優子ちゃーん! パンツ丸見えだよ!」
「え!?」
浩介くんの「パンツ丸見え」の声に瞼を開ける。
「うっ!」
あたしは部屋の明かりの眩しさに目を細めて腕で目を隠す。
あれ? スカートに違和感が……
「きゃあ!」
顔を足元の方に向けると、ロングのスカートが真上までめくれていて、パンツ丸出しにさせられていた。
慌ててスカートをおさえ、浩介くんを睨み付ける。
「へへ、優子ちゃん、女の子女の子しててかわいい!」
あたしは勢いよく立ち上がってにやけた浩介くんの頬めがけて平手を伸ばす。
ぺちっ!
「浩介くんのえっち!!!」
あたしの力は弱いので、ビンタしても、浩介くんはびくともしない。
「えへへ、だって優子ちゃん、全然起きないんだもん」
「え!?」
確かにあたしは寝てたけど。
「もうすぐ夕御飯だよ」
「あ」
浩介くんが、スマホの画面を見せてくれる。
うん、確かに夕食の時間は近かった。
「もしかして、急いだ方がいい?」
「ああいや、まだちょっと時間あるよ。それにしても、やっぱり優子ちゃんの女の子らしい反応はかわいいよね」
「もー、おだてたってパンツ見せてあげないわよ!」
浩介くんに釘を指すように言ってつける。
「優子ちゃん」
「え!?」
浩介くんがやや真顔であたしを見つめてくる。
「パンツ見せるかどうかじゃなくて、パンツ見るかどうかは俺が決めるんだよ」
「な、何言ってるのよ!?」
突然の話に、あたしは動揺を隠せない。
「そら、もう一発!」
ぶわっ!
「きゃあ!」
浩介くんにスカートの裾をつままれ、長めのはずなのに一気に上までめくられてしまう。
「ほら、薄い水色っ!」
「うー!」
あたしは、2回もスカートめくられてパンツ見られた上にパンツの色まで口に出されて、恥ずかしさのあまり、また浩介くんの頬に平手を構える。
ぺちっ!
「浩介くんのえっち!!! 恥ずかしいからやめてよ!!!」
「またまた照れ隠ししちゃってー! 本当はパンツ見られて嬉しいくせに」
浩介くんがしたり顔で必殺の文言を言う。
「うー! それは言わない約束でしょ!?」
「あーあ、あの時の優子ちゃんかわいかったなあ……」
「もう! 恥ずかしいからやめてよ!」
実はある日、お義母さんが買い物に遠くまで出掛けると言うことで、あたしたちが留守番になった時に、浩介くんが「忘れ物をした」と言って大学に引き返した。
帰ったらすぐする約束にあたしはちょっとご機嫌ななめになって、浩介くんが帰ってくるまで前哨戦をすることにした。
その時に、浩介くんにスカートめくりされてパンツ見られる妄想で興奮を高めていたら、浩介くんに一部始終を覗かれてしまった。
というのも、「忘れ物した」というのが実は最初から嘘で、あたしは思いっきり罠に嵌められちゃったのだ。
まあ浩介くんも浩介くんで、「夢でも優子ちゃんとしちゃったし、今でも優子ちゃんとする夢はよく見る」って言ってたし、おあいこよね。
「恥ずかしい思いでいつも興奮してるのに?」
浩介くんが、またにやけた顔をする。
「あ、あたしだって四六時中発情期じゃないわ!」
あたしも負けじと抗議をする。
「へいへい、でもああ言うのって深いところでの本心が出るからね。大好きな旦那にパンツを見られて恥ずかしい思いをしたいって言うのが、優子ちゃんの心の底だもの。俺はそれを受け入れるし、そういうのが好きな優子ちゃんに合わせてるだけだよ」
「むむむっ」
浩介くんに完璧な理論を突きつけられて、あたしは反論できなくなってしまう。
でもこれ、多分浩介くんに繰り返しされたせいであたしも愛する旦那に合わせようとして染み付いちゃったのよね。あーあ、恋愛って本当に惚れた方が負けよね。
「優子ちゃーん! 浩介ー! ご飯よー!」
「「はーい!!!」」
お義母さんの声がして、あたしたちは食卓へと向かう。
大晦日の夕食は、いつも通りの食事だった。
「お昼に年越しそば食べちゃったものね」
「あはは……」
「優子、明日は朝ごはん、手伝ってもらうわよ」
母さんが明日の予定について話してくる。
明日はあたしも家事手伝いをするのは予定通り。
「うん」
「それにしても優子ちゃん、夫婦仲が良さそうね」
お義母さんがややにやけついた表情で言う。
「え!? どうしたの今更? あたしと浩介くんがラブラブなのはいつものことじゃないの」
「あーうん、優子ちゃんの照れ隠しの声がここまで聞こえてきたわよ」
「っ~!」
さっきのやり取りが聞かれていたことを知り、あたしは声も出なくなってしまう。
「本当に、仲が良さそうでよかったわ。本当に嫌ならグーで殴る音が聞こえてくるもんね」
母さんが安心しきった表情で話す。
「もうっ! 知らない! いただきます!」
あたしは、これ以上墓穴を掘らないように、食事に集中することにした。
「うんうん、来年はもう2020年よね」
「うん、あたしたちもついに20歳よね」
まあ、数年前に選挙権も18歳になったし、酒は飲んじゃいけないと言うのがTS病の「安全講習」で受けたことだし、タバコも吸うつもりはないから、正直20歳で成人と言われても、全く自覚がない。多分、何にも変わらないとは思う。
「それよりも、俺はオリンピックが楽しみだな」
浩介くんがうまく食事を飲み込んですかさず会話に加わっていく。
古来から、「来年のことを言うと鬼が笑う」ということわざがあるけど、もう来年まで後6時間を切っていた。
つまり、来年とは遠い将来のことではないということでもある。
「ああ、難産ではあったが、いざ開催してしまえばみんな盛り上がるものだ」
いつも通り寡黙な父さんだけど、オリンピックは楽しみにしていたらしい。
確かに、オリンピックに際しては様々な問題があった。
それでも、開催に向けてこぎ着けたのは大きかった。
「前の東京五輪は、私たちは知らないのよね」
「まあな、56年も前の話だからな」
永原先生とか比良さん余呉さんあたりなら、前回のオリンピックはもちろんのこと、それこそ近代オリンピックなら第1回から全て知ってるとは思うけど。
「そうねえ……どんな時代だったのかしら?」
母さんが遠い目をして言う。テレビもやはり、来年のオリンピックについての話題が多い。
「永原先生によれば、治安も悪くて公害も多くて、あまりいい時代じゃなかったってさ」
「へー意外だわ。いかにも昔を懐かしみそうな人なのに」
お義母さんも、永原先生のイメージは大体そんな感じらしいわね。
「あはは、多分生まれた時代が最悪だったせいじゃないかしら? 些細なことで大喧嘩になるしあっちこっちで復讐の連鎖が起きて死体があちこちに転がってたって言ってたし」
「あー、そう言えばそういう時代の生まれよね」
お義母さんが苦笑いする。
「こら優子! お食事中にそういうことを言うもんじゃありません!」
母さんは張り切った口調であたしを叱りつける。
「はーい、ごめんなさい母さん」
「やっぱり、優子もまだまだ真の女子には遠いわね」
今のは男子でもやっちゃいけないことだとは思うけどね。
「あはは、うん、女の子の修行に終わりは無いものね」
「そういうことよ、夫婦になったからって油断しちゃダメよ」
「うんわかってるわ」
「ならよろしい」
母さんも母さんで変わらないわね。
やっぱり、あたしは母さんには叶わないわ。
「「「ごちそうさまでした!!!」」」
「それじゃあ優子ちゃんからお風呂に入って、片付けは私たちがしておくわ」
「はーい」
あたしは、大晦日に毎年流れている歌番組を尻目に、自室からパジャマを取り出してお風呂に入る。
お風呂のレイアウトは懐かしくて、それだけでも感動した。
あたしは浩介くんとのハラハラドキドキの夫婦生活の後、早めに布団に入り、就寝することにした。さっき寝ていたので、あまり眠れなかったけど、静かな空間に除夜の鐘が響いていた。
次回からこの物語も2020年に入ります。