奇策とパンツは少女を嵌める   作:すとらっぷ

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男子戦車道の現在とマジノ女学院

知波単戦から3日後 

 

俺「え~先日、戦車道連盟から手紙が届いた」 

 

チビ「…はぁ」

 

クロウ「金か?」

 

俺「金かと言われればそうとも言えるしそうでないとも言える」 

 

チョウ「どういうことデスカ?」 

 

俺「この文章大変長ったらしいので要約すると、“お前らどうせこれから大会も無いしヒマやろ?そんならお前らこれから全国大会出る学校の練習相手になってやれ、そしたらおいちゃんがちょっとだけ小遣いやるで”って感じ」 

 

チビ「……」

 

クロウ「…か、稼ぎ時ではあるな」 

 

俺「というわけで依頼が来てる学校に行くぞ!」 

 

チョウ「…」

 

 

なぜか皆乗り気ではない

 

それもそのはず、御舞等高校は実は連盟関係者から―――もちろん一部の派閥ではあるが―――相当嫌われてるのである。理由はもちろん戦車道の伝統と格式を否定しまくってるから。そもそも男子戦車道という存在自体が伝統格式の否定などと言っている連中だ、攻撃されない訳がない。

 

チョウ「マタ匿名の悪口メールかと思いました……」

 

俺「上流階級サマのくせにやることがみみっちぃよなぁ」

 

基本的に伝統格式に固執するのはかなりご年配のマダム達で戦車を個人で所有している上流階級な方々が多い。

 

ちなみにかなりの数匿名様からの有り難い悪口をお受け取りしているが、そのお手紙は阿部会長がその存在だけを一部の車長には伝え、その後それを使って校内焼き芋大会が実施された。

 

俺と阿部会長は一応中身を全部見ることにしたが公開することはしなかった。貴重なご意見ならまだしも見るに値しない下品なものばかり。こんなの読まず余計なことを考えずに暴れるのが一番である。

 

しかし俺と阿部会長は大して気にしていない。それもそのはず、悪口メールを上回る量のファンレターが来ているのだ

 

 

 

 

ほぼ男しかいないが。もしくはオネェだが

 

話を戻そう

 

 

俺「お前ら安心しろ、男子戦車道否定派の連中じゃない。児玉理事長からの勅令だ」

 

チョウ「それならまぁ…ありがたくお受けしますケド」

 

御舞等から児玉理事長に対する信頼は厚い。彼が否定派を抑えてくれてるから未だに戦車道をやれている部分もある。あのハゲ、中々やるのである。

 

オネェ「で、どこにいくの?」 

 

俺「そうだな…何人かに別れるか…ニーソ、ナイト、ヤムチャの三チームと、くそみそ、キヨハラ、後悔の三チームで別れる。KABAさんチームはSKMの修理、触手は…この期間は同人誌描くんだろ?」 

 

チビ「…すいません」 

 

俺「安心しろ、お前の同人誌がなければ欲求不満が爆発してこの学校の性犯罪者が増える」 

 

チョウ「この学校そんなに不安定なんでスカ…」

 

 

 

俺「それじゃ、クロウ、チョウ。出かけるぞ」 

 

クロウ「どこに行くんだ?」 

 

俺「マジノ女学院。早速練習相手をやりにいくぞ~」 

 

キモオタ「マジノ女学院…名門ながら戦車道の実力は強いとは言えないですね…」 

 

俺「そう、調べたところ防御を主体とした戦法を取るらしい」 

 

ネクラ「重戦車も持ってるらしいな…」 

 

俺「最初の俺らよりはいい条件だろうな…」

 

 

 

俺「と、いうわけでマジノ女学院についたぞ!」 

 

クロウ「今日も今日とて船舶課に無理してもらって大発を使ったぞ」 

 

チョウ「それじゃ、行きましょうカ!」 

 

駐車スペースに戦車を停め、男共がThe お嬢様校に進入! 

 

 

 

マジノ生徒「…」ヒソヒソ 

 

生徒「…」ヒソヒソ 

 

チョウ「…場違いがすごいです」 

 

俺「…何を今更」 

 

クロウ「…侵入、じゃないだけいいだろ」 

 

俺「…で、とりあえず戦車道関連の人と会いたいんだが…」 

 

クロウ「誰かに聞きたいところだけど…」 

 

チョウ「…周りに人がいなくなってしまいまシタ…」 

 

俺「男子に慣れなすぎだろ…」 

 

クロウ「流石お嬢様校…」 

 

俺「何故だろう、興奮してきた」 

 

チョウ「変態ッ!」 

 

 

 

??「……うぅ…」グルルルル 

 

チョウ「…顔面蒼白でお腹を押さえてうずくまっている女の子発見デス」 

 

??「…うぅ…いつもの胃薬を忘れましたわ…」 

 

俺「あの…大丈夫ですか…?」 

 

??「だ、大丈夫ですわ…いつものことなので……」ギュルルルル 

 

俺「いや、見るからに駄目そうですけど…」 

 

??「うぅ…」ギュルルルル! 

 

俺「と、とりあえずここ、廊下の真ん中なんで移動しましょう!」 

 

チョウ「見た限り胃が痛いっぽいですね…」 

 

俺「薬とか持ってないですか?」 

 

??「ぶ、部室のロッカーに胃薬がストックしてありますわ」グルルルル 

 

俺「部室ってどこの?」 

 

??「戦車道のガレージのところにありますわ…うぅ…」 

 

クロウ「戦車道?」 

 

俺「戦車道関係者の人発見!」 

 

??「ところであなた方は?」 

 

俺「御舞等高校の俺です!」 

 

クロウ「同じくクロウ」 

 

チョウ「同じくチョウです」 

 

??「あら、御舞等の方々でしたか…いきなりお見苦しいところをお見せしてしまい申し訳御座いません…」 

 

俺「あなたは?」 

 

エクレール「マジノ女学院の隊長、エクレールと申します。本日は我が校へのご協力感謝いた…うぅ…」ギュルルルル! 

 

俺「うん、挨拶後でいいから移動しようか……」

 

 

 

 

 

エクレール「…ゴクッ…ゴクッ……ぷはっ………」 

 

俺「大丈夫?」 

 

エクレール「薬も飲みましたし、多分大丈夫ですわ」 

 

俺「そりゃよかった」 

 

クロウ「…そしてペットボトルの飲み口を凝視するのはやめような?何をする気かな?」 

 

俺「実行には移してないからセーフ」 

 

 

 

エクレール「改めて自己紹介させていただきます。わたくしはマジノ女学院の隊長、エクレールと申します。本日はよろしくお願いします」 

 

エクレールは気品溢れる黒髪の美少女である 

 

俺「じゃあこっちも改めまして、御舞等高校の俺だ。今日は出来る限りのサポートをさせてもらう」 

 

俺は下心溢れる性欲の強い男である 

 

クロウ「とはいっても撃たれ役だけどな」 

 

チョウ「うちの戦術を真似出来るところは少ないですカラネ」 

 

俺「まあとにかく、練習を始めようか。マジノの生徒は?」 

 

??「まだ揃ってませんが、時間にはそろいますわ」 

 

俺「ん?」 

 

フォンデュ「マジノ女学院のフォンデュと申します。お見知り置きを」 

 

丸眼鏡の女子生徒であった 

 

俺「お、よろしく」

 

 

 

俺「それで、練習相手になるわけだが、俺達はどうすればいい?」 

 

エクレール「チームでの機動戦の練習をしたいので相手になってくださいませ」 

 

俺「機動戦?マジノは防御主体って聞いたけど」 

 

エクレール「…色々とありましたのよ」 

 

目を伏せるエクレール。変革はいつだって一筋縄とはいかないのだ

 

俺「…まあいいか。戦車持ってくるからちょっと待ってて」 

 

 

 

クロウ「で?今回の作戦は?」 

 

俺「練習だから奇策は無し。というかうちの戦法で練習しても練習にならないからな」 

 

チョウ「…まあそうですネ」 

 

 




男子戦車道に対する風当たりを書いておきたくて無理矢理ぶっこんだ感。若い世代には男子戦車道否定派は少ない模様。

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