コードギアス 反逆?の首輪付き   作:Casea

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各話にナンバーつけました。
理由は今回のように息抜に書いた話と区別するためです。
ナンバーの有無の違いは単に長さです。息抜回は短めです。ご了承ください。

息抜回は本編で少し行き詰ったりした時に告知的意味も含めてあげます。

今回はセレンさんと一緒に獣に悶える話です。
と言っても悶えるのはセレンさんだけですけどね。
3000字未満で、ネタなし、オチなし、でも多分意味はあるはず。あるはず。


息抜回その① セレンさん家

 クレイドル05のとある区画、ユウとセレンのお家。ユウを引き取ってから2年が経とうとしていたある日の朝、ユウはとても嬉しそうに朝御飯を食べている。理由は簡単、今日は有澤隆文が遊びに来るからである。セレンがユウを引き取ってからもちょくちょくユウに会いにここまでやってくる。有澤に助け出されてから一週間程の間、ユウは有澤に面倒を見てもらっていた。それにより人見知り気味なユウでも有澤には懐いている。同様に、たった一週間ではあったがユウに情が湧いた有澤は今日のように頻繁にユウに会いに遊びに来るのであった。誤解のないように言っておくと、有澤には一つ上の嫁さんと男の子と女の子が一人ずついるので別にセレンと男女の関係であるわけではない。ちなみに嫁さんもユウを気に入っているのでたまに家族揃ってヘイズ家まで来たりする。

 

 セレンが朝御飯を食べながら本日の予定を考えていると、ユウが嬉しそうに尋ねてきた。

 

「セレンさん、きょうタカフミさんはいつくるの?」

 

「さぁなぁ……昼過ぎと言っていたからお昼御飯を食べてから少し経ってからじゃないかな」

 

「たのしみだねー」

 

 そう言ってユウはとても嬉しそうににぱーと笑う。そんな姿を見て小一時間程抱きしめ続けたくなる衝動を抑えるセレン。ショタコンと言われても仕方ない。

 

「じゃあそれまでにしっかり勉強をしておこうか。その為にも今は朝御飯を食べてしまおう」

 

「はーい」

 

 

 言語や算数、道徳や歴史等、マンツーマンでしっかりとユウに教えていく。一生懸命解く姿を見てまた悶える。こういう可愛い姿を見る度に、愛おしい気持ちが募る。自分で産んだ子ではないが、最早自分の息子も同然に愛し、育てている。わからない問題で悩む姿が、自分の解答が違うことに気付いて一生懸命消す姿が、問題がわかった時の顔が。

 

(かわいいなぁ……)

 

 親馬鹿かショタコンか、誰にもわからない。

 

 

 昼も近付いてきたのでお昼御飯を用意する。その間ユウはテレビの「AMIDAちゃんとゆかいななかまたち」という番組を見ている。AMIDAという蟲のような変な生命体とその仲間の冒険をコメディタッチに描いた子供向けの番組である。子供には人気らしいがセレン的にはいまいちよくわからない。興ちゃんや干ちゃん、たいちょー等色々いるらしいが一体これのどこに人気があるのか。ちなみにAMIDAちゃんのぬいぐるみは以前有澤がユウへのプレゼントで持ってきた。それを貰った時のユウの顔を思い浮かべるだけで、セレンは料理を普段の数倍旨く作れる気がするそうな。

 

 お昼も食べ終わり、お茶で一服していると有澤がやってきた。一人の男を伴って。

 

「ふむ、クレイドルというのは中々過ごしやすそうだな」

 

「久し振りだな、霞スミカ。おっと、今はセレン・ヘイズだったか」

 

「どこの益荒男かと思ったら……お前か、ローディー」

 

「む? ユウは何処だ? 普段だったら笑顔で駆け寄って来てくれるのだが……」

 

 有澤が周囲を見渡しユウを探すと奥の部屋から顔だけ出して様子を窺っていた。

 

「ユウは人見知りだからな……見たこともないごつい男が居れば警戒もするさ」

 

「貴様のせいか、ローディー」

 

「何故私が怒られなきゃならんのだ……」

 

「ユウ、大丈夫だ。こいつはごついがユウを取って食うようなことはしない。こっちに来て挨拶しなさい」

 

 セレンの言葉に安心したのか部屋から出てきてセレンの後ろに隠れ、ローディーの顔をじっと見つめる。ローディーが屈んでユウの目線に合わせ、微笑んで自己紹介するとユウもおそるおそる出てきて自己紹介をし、またセレンの後ろに隠れた。

 

 

 セレンは椅子に座り、ユウが有澤とローディーと遊ぶ姿を優しい目で眺めている。ユウは有澤の持ってきたラジコンを二人と一緒に楽しんでいる。そんな姿を見ると、やはりユウも男の子だな感じる。ただ一つセレンが気がかりになっていることと言えば、そのラジコンが戦車であるということ。しかもかなり重装甲の。ユウが喜んでいるので文句を言うことが出来ないが、後で蹴りをくれてやろうと心に誓った。

 

「たまには童心に返ってあぁいうもので遊ぶのもいいもんだな」

 

 ローディーがセレンの向いの椅子に座って一息つく。

 

「戦車なのが気に食わんがな……」

 

「まぁそう言うなよ。あの子も楽しんでいるじゃないか」

 

 セレンはお茶を一口飲むとユウに聞こえないように声を抑えながら話し始めた。

 

「……GA社での地位が上がってきてるそうじゃないか、粗製とまで言われたあのお前が」

 

「祭り上げられたようなもんさ……。リンクスとしてそれなりの場数を踏んできたことは否定せんがね」

 

「リンクス戦争か……」

 

「あの戦争で生き残ったんだ。私も、お前も、有澤も……。それだけでも上出来さ」

 

「あの時からいるのは?」

 

「テレジア、王小龍、エイ=プール、スティレット、ヤン、K.K。エンリケも生き残ってはいるがそろそろ引退を考えているそうだ。残りは死んだか引退した」

 

「アナトリアの傭兵はどうなったか知っているか?」

 

「わからん。奴のオペレーターをしていたイェルネフェルト教授の娘と共にアナトリアを離れたという話は聞いたが……その後の行方は聞いたことがない」

 

「やはりあれ以降は表舞台には出てきていないか」

 

「低いAMS適正であれだけのことをやったんだ、たとえ生きていてもまともに生活出来んだろう……」

 

 そんな話をしているとユウがセレンを呼んだ。

 

「セレンさんもいっしょにあそぼ」

 

「ほら、行ってやれ」

 

「あぁ、今行くよ」

 

 

 その後も少しずつローディーと打ち解け、帰る頃には手を振り「ローディーさん、またね」と言うにまでなっていた。こうして少しずつユウが他人と打ち解けていって欲しいと願う反面、いつかは自分から離れていくのだろうと少し淋しい気持ちも募らせながら晩御飯を食べるセレン。

 

(だが今は……せいぜい一人占めさせてもらおう)

 

「ごちそうさまでした」

 

「ほら、口の周りについているぞ」

 

 ユウの口の周りについていたソースを拭ってやる。

 

(この時に目を瞑る姿もまた……)

 

 

 食事を終えたら共に風呂に入る。ユウはシャワーより風呂にゆっくり浸かるのが好きらしく、その為に広い湯船のあるこの住居を態々選んだ。ユウの頭や体を洗ってやり、共に湯船に浸かる。セレンにとってはこの時間が一番の至福の時である。風呂から出たらドライヤーを使って髪を乾かす。髪は乾くとふわふわになり、ユウの頭に獣のような耳が出来る。セレンはそれをもふもふして楽しむ。

 

 歯を磨いて一緒のベッドに入って寝る。セレンはユウを後ろから抱きかかえるような恰好で寝るのが好きだった。後はその日にあったこと等をユウが寝るまで一緒に話し、ユウが寝たのを確認するとセレンも眠りにつく。

 こうしてヘイズ家の一日は終わるのであった。

 




というわけで自分の息抜の為のお話でした。

本編は少し悩み中でございます。特にアセンブル。
あまりにも趣味な機体構成にすると、途端に「もう全部あいつ一人でいいんじゃないか」状態になってしまいます。
かといってあんまりな機体構成にするとオリ展開に入りかねないので必死にない頭絞ってます。

せっかくのクロスオーバーなので騎士団の方々にも頑張っていただきたい。

そんなわけで次の投稿までに少し間が空くかもしれません。
次の投稿までまでゆっくりお待ちくださいませ。

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