閣螳螂は娯楽を求める 作:白月
換装してエレンと名乗る。
強者の動きが出来、チートを貰い考えないで勝てる存在は
実力は育たない。
僕の名は†キリト†。
転生者だよ。
僕は転生した時に神様?みたいな声からたくさんチート貰ったんだ。
攻撃倍増、極限防御チート。常時強走状態。その他色々。どんな攻撃も効かないから禁忌だって倒せる。
今日はアトラル・カだってさ。余りなめないで欲しいね。この世界のアトラルは弱い。もっと強い奴じゃないと張り合いがないのに……
とりあえず未知の樹海につく。
「キリトさん、まずは私達が行ってきますね!しばらく待ってて下さい!」
イケメンだとこういう事になるから楽だ。しかし、なんだ?このアイルー達は。さっさといけばいいのに。
「本当にアトラル・カが来たらしい。」
「はぁ!?」
「行かせたのはネコートのようだ。……危険は排除したかったのだろう。」
「アトラルが敵だと相当ヤバい。」
「誰かが注意を引く、というのが出来ませんからね。」
「負けかけていたとはいえ私達と違って1体で閃光玉とか使えないのにあんな大量のアルセルタスを相手にしてたからね〜」
は?何を言っているのこいつら。たかが虫1匹に古龍装備に二つ名武器の彼女達が負けるわけがない。まだ行動していないハンター達と相談しているアイルーが哀れに見えた。
そして僕にも話を振ってきた。
「どうやって倒します?アトラル・カ。」
そんなの決まってるだろ。
「行ってくる。」
「は?」
「え?」
まさかこのアイルー……僕の強さを知ってない!?
馬鹿阿呆ドジまぬけちび存在がゆうた!
こんな馬鹿達と一緒にいられるか!
「行ってしまいましたね。アイルー殿。」
「肉盾が減っただけだ。気にするな。」
僕が見たのは彼女達の倒れた姿だ。
「うそだろ……!?起きろ!おき――」
「きゃぁぁあああ!」
絶叫に振り向く。そこには――
ヒプノックに襲われている彼女がいた。
「待ってろ!今助ける!」
双剣でヒプノックを切りつける。本来与えるダメージより倍与えるため、簡単にヒプノックは弱っていく。
「くらえ!スターバーストストリーム!」
「きゃぁ!キリト君の必殺技よ!」
下手なパクリのため動きはかっこいいが本来なら浅い傷しかつかないへなちょこな斬撃がヒプノックを襲う!
騒がしいと思って来てみたが……なんだあいつ。あれは全く攻撃になってないはずだが……明らかにヒプノックは怯んでいる。
まさか1回1回の斬撃でスイッチとかで双剣の先っぽが抉るように回転しているのか?
まぁ私から攻撃をしかける必要はない…拾ったこれだが、いいな。確か双眼鏡っていうのだったか。
「大丈夫か!?」
僕は彼女達に駆け寄る。幸い全員浅い傷でただ眠らされていたようだ。
「ありがとう、キリト君。」
「あぁ。無事で良かったよ。ねぇ、スキル観察眼で見えない?」
「えぇと……あそこにいます!」
「よし!僕についてこい!」
「「はい!」」
あ、私に気づいたのか。そういえば狩人にはスキルなるものがつくらしいな。馬鹿みたいに走ってくる。ただ、先頭の男は何かおかしいから気をつけなければ。
笛を2回振る、自己強化。近くに来るまで待つ。
「やぁやぁ!僕はキリト!君は知能があるらしいじゃないか!」
明らかに実力と中身が一致していない。糸を放つ。馬鹿は一振りで糸を切ってくる。
再び放つ。同じように切ってくる。
……まさか馬鹿だけ空間が歪んでいるとかじゃないよな?明らかにおかしい。
「悲しいよ。君ならとっておきのパートナー――」
うるさい。
糸を地に何発か当てる。そのまま強化された足で後ろで息を上げてる女ハンター達に近づく。
「彼女達に手を――!」
バキッ!
地面を抉りだし壁にする。そして鎌を振る。
「キャッ―!」
……は!?装備と実力が割にあってなさすぎる!?いくら私が強化されてても回避行動をとろうとすることは出来るはずだが!?
「いやぁぁ!」「きゃぁぁ!」
さっさと全員の首を刎ねる。馬鹿が来るまで10秒となかったが抵抗しない動物を黙らせる事にそこまで時間はかからない。
「……まさか、全員殺したのか!?…お前はただの怪物だ!」
……それが今までモンスターを狩って来た奴がいう台詞か。この世は実力社会。文字通りの弱肉強食。生き抜くには周りを殺す必要がある。
あと、お前が気に入らない。
「仇討ちだぁぁぁ!」
適当に振ってきたので回避。
「リニアー!」
笛で受け流す。……これ、もしかしなくても私が負ける事が無いのでは?
通り過ぎた馬鹿に糸を巻き付かせる。
「うぉぉ!」
ダメだ、相手がちぎる速度の方が早い。
「フェル・クレセント!」
素早く正面から近づいてきたので笛で吹っ飛ばす。転がった所に球を叩きつける。
終わったか……
僕は球を跳ね除け僕はアトラル・カを刺す!油断したな!そして僕は特殊能力を発動する!
「今はキリトじゃない……エレ」
二段階で衝撃が来た……かなり痛い。
この世から――って叫んでいる馬鹿を無視して体力回復を吹く。今私はスキだらけなのだが……
さて、馬鹿は何か機械を装着した。さっき隆起させた地面を投げる。
当たった音がしたが馬鹿は上空に飛んでいく。
……違う、私と同じ移動方法か。
「うぉぉぉ!」
私に向かって…ロープか。私はそれを避け、馬鹿は不思議な双剣を構えて回転しながら突進してくる。
再び飛び退く。地に降りた瞬間こっちに煙を出しながら飛んできた。糸を放つ。相手は切り払いながら双剣を構える。私は笛を構える。
ガキイッ!
笛で勢いが減少した事を確認して腕を切る。
……硬い!?全く傷がつかない。まぁ、そういう生物にしておこう。
しかし……なるほど、いつも防御力任せに正面から突っ込んでも勝てるから馬鹿なのか。
私はできるだけ怪我をしない立ち回りをしているから馬鹿みたいに突撃してくる奴は簡単に勝てる。……防御力が高いのか。相手の頭が途中で良くなったり私の集中力が切れると困る。逃げるか。
「そぉぉぉっらぁ!」
馬鹿は私の後ろに回り込む。ただ余りに大きい円をえがいているため振り向く時間がある。
単純な速度が速いな……私の糸じゃ負ける。トラウマでも植えつければ私は逃げれて馬鹿が天才になるチャンスを得るからお互いにいい事になる……まぁ私が逃げたいだけだが。
くそっ、なんなんだ!?なんで当たらないんだ!!なんで見切るし、なんで対応出来るんだ!?
知能あるってなんなんだよ!なんで腕を切れないからって攻めてくるのをやめるんだ……
……え?彼女達に何を…?
アトラルは鎌を振りかざし。
叩き切る。
アトラルは捌く。剥ぎ取る。返り血を浴びる。ハンターがモンスターに行う事を死人に行う。
弱者はただ震えるのみ。
「……アトラル・カ。」
「あってしまったにゃ。」
来たか。
…駄目だ。逃げよう。今の私には勝てない。直感から分かる。
後ろの木に糸を放つ。
「待つにゃ!逃げるのかにゃ?」
「うわ〜だっさいわ――」
死体を投げつけ自分を木に引きつける。
挑発に乗るのは油断と同じだ。
「…………ぁぁぁ!」
「馬鹿が。先行したらこうなる。」
「ですねアイルー様。しかしどうしましょう。」
「あぁ。今回はアトラル・カの討伐を頼まれている。諦めることは出来るだけしたくない。」
「しかしあいつは逃げるからな…」
初めて見る人間の惨殺死体に震えるハンターを他所にアイルー達はアトラル・カを殺す策を立てる。
狩りが始まる。
†キリト†
神選者の一人。仲間を連れるが戦闘スタイルはソロ。仲間は援護にまわる。
神選者の中でも随一の防御力はどんな攻撃も通さない。
禁忌を正面から殺し、極み吠えるジンオウガを正面から撃退せし者。
攻撃形態が二つあり、片方はトリッキーな動き、片方は立体的な移動をする。
弱みは防御力にものを言わせるためもし知能が高い生物が出てきたら勝てない確率が高い。
例のアトラル・カに負けた模様。
やはり例の奴らと戦わせなくて正解。