どうも、ハノイの騎士(バイト)です。   作:ウボァー

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バレンタイン記念の番外編だと思った?残念、ヴァンガード様のスピードデュエルのデッキについて語るだけでしたー!
自分でネタを減らすスタイル。


番外編 スピードデュエルデッキ語り

 オッスオラヴァンガード! そして隅の方で体育座りして天井を見上げているのは頭の中にイマジナリーフレンドならぬイマジナリーエルシャドール・ネフィリムを作り出そうとしているヒャッハノイ! ……何やってんの?

 

「エルシャドール・ネフィリムは概念? 何を言っているんだ友よ、ここにいるじゃないか……」

 

「何やってるんですかそんな所で……。置物になるぐらいなら外でデュエルしている方がいいですよ」

 

 ほら、と立つのを促す。

 

「ヴァンガード様……いや実はですね、スピードデュエル用デッキの調整が上手くいかなくてちょっと現実逃避を」

 

「あー、確かに慣れなかったら大変ですから、あれ」

 

 この人は確かシャドール以外にも召喚獣とかを組んでいたっけか。暴走召喚師アレイスターがいるから召喚獣は大丈夫だろうけど、シャドールはまあ、うん。シャドール・ネフィリムをリンク召喚するたびに効果でエルシャドール・ネフィリムを融合したい病が発症するから。結論、光属性なのが悪い!

 

「……失礼ですが、ヴァンガード様はどうしてらっしゃるので?」

 

 それは純粋な興味からの質問だった。この世界のカリスマデュエリストはデッキレシピを公開している人は少ない。対策されるのを恐れているのは勿論、こんなのいつ使うんだよってカードをデュエルする度に入れたりしているからだ。実際にデュエルするとそういうカードほど活躍するんですけど。

 

「んー、ハノイの騎士に入った時に渡されたデッキを弄った結果、機械族・闇属性で落ち着いた感じかな。他には……」

 

 ヒャッハノイがすごく真面目な顔で私の話を聞いている。

 

「……恥ずかしいなこれ。どんなカード入れてるかぐらいしか教えられないけど、ちょっとでも参考になれば」

 

「いやちょっとどころじゃないですよそれ!?」

 

 そんなこんな話しているうちに人が増えていた。椅子とか用意されてちょっとした教室みたいだ。

 

「最初に言っておきます。私のスピードデュエル用のデッキ、すごく重いです。見たら絶対えっ……て顔になりますよ」

 

 カード名を表示させていく。最初はふむふむと頷いている人が多かったが、途中からん? て感じに変化していく。

 

鋼鉄の襲撃者(ヘビーメタル・レイダース)の効果による特殊召喚を軸にしたデッキになってます。よく使うモンスターはこのへんですかね」

 

 

《クラッキング・ドラゴン》

効果モンスター

星8/闇属性/機械族/攻3000/守 0

(1):このカードは、このカードのレベル以下のレベルを持つ

モンスターとの戦闘では破壊されない。

(2):このカードがモンスターゾーンに存在し、

相手がモンスター1体のみを召喚・特殊召喚した時に発動できる。

そのモンスターの攻撃力はターン終了時までそのレベル×200ダウンし、

ダウンした数値分だけ相手にダメージを与える。

 

《デスペラード・リボルバー・ドラゴン》

効果モンスター

星8/闇属性/機械族/攻2800/守2200

(1):自分フィールドの機械族・闇属性モンスターが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

このカードを手札から特殊召喚する。

(2):1ターンに1度、自分・相手のバトルフェイズに発動できる。

コイントスを3回行う。

表が出た数までフィールドの表側表示モンスターを選んで破壊する。

3回とも表だった場合、さらに自分はデッキから1枚ドローする。

この効果を発動するターン、このカードは攻撃できない。

(3):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。

コイントスを行う効果を持つレベル7以下のモンスター1体をデッキから手札に加える。

 

《A・O・J コズミック・クローザー》

効果モンスター

星8/闇属性/機械族/攻2400/守1200

相手フィールド上に、光属性モンスターを含む2体以上のモンスターが存在する場合、

このカードは手札から特殊召喚できる。

 

《Kozmo-ダークシミター》

効果モンスター

星8/闇属性/機械族/攻3000/守1800

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、

フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを破壊する。

(2):このカードは相手の効果の対象にならない。

(3):このカードが戦闘・効果で破壊され墓地へ送られた場合、

墓地のこのカードを除外して発動できる。

デッキからレベル7以下の「Kozmo」モンスター1体を特殊召喚する。

 

《星遺物-『星槍』》

効果モンスター

星8/闇属性/機械族/攻3000/守 0

このカード名の(1)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):リンクモンスターを含むモンスター同士が戦闘を行うダメージ計算時に、

このカードを手札から捨てて発動できる。

その戦闘を行う相手モンスターの攻撃力は3000ダウンする。

(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

相手は他の「星遺物」モンスターを攻撃できない。

(3):EXデッキからモンスターが特殊召喚された場合に発動する。

お互いのフィールドに「星遺物トークン」(機械族・闇・星1・攻/守0)を1体ずつ守備表示で特殊召喚する。

 

《可変機獣 ガンナードラゴン》

効果モンスター

星7/闇属性/機械族/攻2800/守2000

(1):このカードはリリースなしで通常召喚できる。

(2):このカードの(1)の方法で通常召喚した

このカードの元々の攻撃力・守備力は半分になる。

 

《BM-4ボムスパイダー》

効果モンスター

星4/闇属性/機械族/攻1400/守2200

このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):1ターンに1度、自分フィールドの機械族・闇属性モンスター1体と

相手フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

(2):自分フィールドの元々の種族・属性が機械族・闇属性のモンスターが、

戦闘または自身の効果で相手フィールドのモンスターを破壊し墓地へ送った場合に発動できる。

その破壊され墓地へ送られたモンスター1体の元々の攻撃力の半分のダメージを相手に与える。

 

 

「なるほど……確かに重いですね」

 

「サーチは魔導契約の扉だとしてどう出すかだよな」

 

「相手エンドフェイズに終焉の焔とか、帝王の烈旋で相手モンスターリリース素材にすればいけなくもない、か?」

 

 おお、真面目な考察ありがとうございます。

 

「ガンナードラゴンはトランスターンでレベル8へ繋げるために。ボムスパイダーは効果で相手モンスター除去しつつ鋼鉄の襲撃者(ヘビーメタル・レイダース)の効果で展開、他の機械族・闇属性がフィールドにいたらサポートに、と万能なモンスターなので多めに積んであります」

 

 初手に鋼鉄の襲撃者(ヘビーメタル・レイダース)が無かったら? 何!? 真のデュエリストならば初手に理想のカードが来るのではないのか!? まあテラ・フォーミングとかメタバースは入れてますけど。

 

「特殊召喚したデスペラード・リボルバー・ドラゴンやKozmo-ダークシミターで相手モンスターを除去しつつ、クラッキング・ドラゴンのバーンで相手のライフを削る。余裕があればランク8を出したり、かな」

 

 あれこれ詰め込んだらモンスターの内半分以上が最上級モンスターになった。自分でも重いのはわかってるし、回せるのかなこれと思ってたけど意外といけた。アリガトウオレノデッキ。

 

「ヴァンガード様、スキルについてもお願いしたいのですが……」

 

 おずおずと手をゆっくり上げて申し訳なさそうに尋ねてくる。そういやヒャッハノイのスキルはダブルドローが殆どだ。オリジナルスキル持ってるの幹部だけか。

 

「私のスキル、鉄心の決意は相手がダイレクトアタックして来た時、その攻撃を無効にしてバトルフェイズを終わらせ、その後墓地の機械族を可能なかぎり特殊召喚する。ただし攻撃力と守備力を0、効果を無効にするから基本は素材として使う」

 

 基本はエクシーズ召喚、ブラック・ボンバーを蘇生したらシンクロ、他にもアドバンス召喚のリリースにしてよし、とモンスターを無駄なく使い切れる。

 フィールドに闇属性モンスターが並ぶからスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンもたまに出て来るけどね。融合は素で引くしかないけど。

 

「このスキルはさっき見てもらったレベル8がフィールドに並ぶ状況を作りやすい、ってのがポイント。このスキルを使うときはモンスターが墓地にいるはずだからね。このスキルを使う前にトレード・インや手札抹殺、アドバンスドローで落としておけば更に良し」

 

 鋼鉄の襲撃者(ヘビーメタル・レイダース)の効果で機械族・闇属性のモンスター達が戦闘破壊される機会は少ない。よって相手がとる方法は墓地へ送るか除外するかバウンスするかだけど、自分から落としておけばそこまで考える必要はない。

 

「他には……そうだな、ジャック・ワイバーンが活躍する機会が意外と多いのが一番驚かれるかな。例としては、スキル使用して機械族のモンスターを3体特殊召喚、適当なエクシーズかシンクロモンスターを出してフィールドを開ける。ジャック・ワイバーン通常召喚、スキルで蘇生したモンスターとジャック・ワイバーンを除外して効果で墓地の闇属性モンスターを蘇生。……てのはやったことあるよ」

 

 おお、とその状況が脳内に浮かんだのであろう声があちこちから聞こえる。この反応、君達ジャック・ワイバーンの効果使ったことないだろ。

 このコンボは効果を使いたいモンスターをスキルで特殊召喚しなければいけるので、鉄心の決意で1体だけ特殊召喚しても十分機能します。ダークシミターを特殊召喚すれば効果で相手モンスターを破壊、鋼鉄の襲撃者(ヘビーメタル・レイダース)の効果で更に特殊召喚、と繋がるので便利。

 

「そのコンボが使われたデュエルを見たことがないのですが、一体いつ、どこで……?」

 

「あー、黒虎組とかいうの潰した時かな? ハノイの騎士の名前を勝手に使って、自分達がした犯罪をこっちにおっ被せようとしてたからファウスト様からの命令で裏で、ね」

 

 そこそこ有名な組織が突然壊滅、という謎が残るニュースだったので数日間テレビやネットを賑わせていた。わー、一体誰の仕業なんだー。

 

「あれヴァンガード様だったんですか!?」

 

「流石です……!」

 

 あれー、なんか最後デュエル関係無くなった。

 

「ここまで言ってあれですけど、私はスキルありきでデッキ組んでるんで。いっそのことダブルドローから融合サポート用のスキルに変更すればいいんじゃないですか? SOLが配布してるスキルを改造すればいけますよ?」

 

「ご提案ありがとうございます!」

 

 あー、これはプログラミング担当の人達の仕事増えますね。戦力が増えるのなら上は文句言わないでしょうけど。

 

 そんなこんなでハノイの騎士は今日も平和です。




「《聖なるバリア -ミラーフォース-(ハッピーバレンタイン)》!」
どういう……ことだ……!?まるで意味がわからんぞ!

崇高なるバリア-ハノイフォース-とかいうネタがマジだったってどういうことなの本当。今度からミラフォ使ったらなんか凄い光出せるようにしないと。ハノイの騎士必修科目ですからね。

あ、バレンタインはヴァンガード様がお世話になったハノイの騎士の皆さんにチョコ渡しにきます。基本手渡しです。テンション上がって「チョコ貰ったぜドヤァ」なヒャッハノイがリンクヴレインズを荒らします。平和な世界。

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