どうも、ハノイの騎士(バイト)です。   作:ウボァー

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シリアスは終了し、ギャグのターン!
woffメリメロが楽しい……fgoのクリスマスイベ周回しないといけないのに……。


あれからのリンクヴレインズ

 勝手に作戦パーにしたのに処分が減給とデュエル禁止とかで済んだの奇跡だと思う。まあ洗脳ウイルスはバイラ様に回収されましたけど。結論、悪い事私には合わない。ハノイの騎士のくせに今更何言ってんだ感強いけど、あれだ、自分としては雇われデュエリストぐらいがちょうど良かった。

 処分受けている中、アジト内うろうろするのもあれなんで部屋にこもってます。

 

「……もふもふ」

 

 レスキュー系アニマルで周りを囲み、レスキューラビットに顔を埋める。理想のもふもふがこの手の中に。効果は鬼畜だけど可愛いに勝るものなし。クリファで人知れず活躍していたレスキュー達は強制ログアウト用に開発したプログラム。子供に警戒されることなく強制ログアウトさせるためのものです。信じられるか? これ、ハノイの騎士が作ったんだぜ……?

 

「機械族デッキじゃ、やっぱサイバー流はきっついなー」

 

 フォートレスはフェルグラントで処理出来たから良かったけど、手の一つがバレたのが痛い。他のランク8にはエネアード、融合でワイアーム。リンクはゲニウス入れてるけど正直使わない。

 ……マスターデュエル用のあのデッキ、引っ張り出すべきだよな。あれならフォートレス刺さらないし、単純に強い。多分、次戦う時はマスタールールだろう。

 足の上にレスキューキャットを乗せてデッキを弄りながらふと思った。

 

「あの変態達は命令ちゃんと聞いているのだろうか……」

 

 ヒャッハノイ達への命令権限も現在ごっそり無くなったので、今彼らはバイラ様やファウスト様の命令で動いている。……絶対ろくなことにならないと思うんですが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 前代未聞の洗脳ウイルスによる事件は世間に大きく報道された。事件現場はSOLテクノロジーによって封鎖、洗脳の被害にあった人に対して無償の精密検査を実施。ヴァンガードとデュエルしたAIデュエリストは、精巧に作られたアバターだろうという説がほとんどだった。自我を持ったAI、その事を信じる人はごく一部を除いて存在しなかった。

 

 洗脳騒動から、リンクヴレインズは荒れていた。あちこちでハノイの騎士が現れ、無差別にデュエルを挑む。負けたものはアナザーとなり、現実世界で眼を覚ますことはなかった。

 

「俺達の萌えを、癒しを奪い取ったあいつらを決して許しはしない!」

 

「誰彼構わず八つ当たりだ!」

 

「こんなんじゃ……満足出来ねえぜ……」

 

「エルシャドール・ネフィリムを返せぇぇ!」

 

 リンクヴレインズは……荒れていた……。

 

「……どうする遊作?」

 

「……パスだ、あいつらがハノイの騎士のはずが」

 

「あるよ! ありありだよ!」

 

 ハノイの騎士にここまで関わりたくないと思ったのは初めてだ。ヴァンガードのせいで奴が本当に悪なのか迷いが出ているのに、追い討ちをかけるようにこんな光景を見させられたら誰だって逃げたくなる。

 

「ヴァンガードはまた姿を見せなくなった。……ヴァンガードの言葉から察するに、上がまだいる。除去プログラムはその二人が持っているとみていい」

 

「バイラとファウスト、だったか。恐らくその二人が、アナザー事件の首謀者」

 

 暴れるハノイの騎士達に向かい、新たなデュエリストがデュエルボードに乗って現れる。

 

「どちらがヴァンガード様をより慕っているかデュエルで決めようか!」

 

 どうやら同類だったらしい。

 

「貴様ごときが我々に敵うと思うな!」

 

「ふ、このデッキを見てもまだそう言えるのか?」

 

 ぴ、と一枚カードをドローし見せつける。

 

「……な、それは……!」

 

「ヴァンガード様お手製、洗脳兵士用配布デッキ!? なぜお前が!?」

 

「ふっ、俺はあの時クリファにいた。そして洗脳されたのだよ!」

 

「胸張って言うことじゃねえよなそれ」

 

 Aiの正論。

 

「洗脳が解けた時、このデッキが新たに追加されていた。これはヴァンガード様からの啓示、ハノイの騎士になれというな!」

 

「馬鹿な……ヴァンガード様がそんな事をするはずが……!」

 

「我々では駄目なのですか、ヴァンガード様ー!?」

 

 不安定なデュエルボードの上で器用に落ち込んだり天を仰ぐハノイの騎士。その様子を画面越しに見るバイラとファウスト。

 

「……これは」

 

「ああ、人事が忙しくなっていたのはそういう訳だったか……」

 

 洗脳兵士を使った作戦は失敗した。洗脳を解除した後デッキを回収し忘れていたのは問題だが、そのデッキを持った人間がハノイの騎士の傘下に入るのならまだ大丈夫と言えるのではなかろうか。ヴァンガードが作成したデッキはどれも戦力となるものばかりだ。

 

「……処分をどうするべきだろうか」

 

 今回のヴァンガードの作戦はプラスとマイナス、どちらも引き起こす結果となった。二人とも曖昧な表情で沈黙していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……そうだ」

 

 小さめのアポクリフォート・キラーを召喚し、その脚にハンモックを引っ掛ける。

 

「よいせっ」

 

 ハンモックに乗っかって座る。じゃーん、エルシャドール・シェキナーガごっこ。ポーズも決めっ。前からやってみたかったんですよこれ。さあ、進むのだアポクリフォート・キラー!

 

 がっしょん、がっしょん、がっしょん。

 

「ゆ、ゆゆゆ、揺れ、うわばば、酔う、酔うー!」

 

 ストーップ! 振動が直に来てやばい。しかもこの体勢、捕まるところがないから安定しない。

 

「ひどい目にあった……」

 

 しかもちょっと酔った。カードをデッキに戻す。これはレスキューアニマル達で癒されるしかないな!

 その場面を偶然見てしまったネフィリム返してヒャッハノイ。

 

「ヴァンガード様はネフィリムだった……?」

 

 ヒャッハノイの間でこの動画と写真が拡散、シャドール使いが増えたとか増えなかったとか。




今日もハノイの騎士は平和です(ゲノム除く)

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