リド・ウォルフちゃん(♀)が世界線を越えて特地に放り込まれたよです   作:庵パン

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(庵)...いやね、金曜の寝起きにリド・ウォルフを女体化して特地に放り込めって神託がありましてね……。

(凸)カッコヨイダロー
  
  (庵)すまない、黒ジムの活躍シーンは無いんだ。
  
  Σ(凸)


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最後に見たのは眩しい光だ。

それは眩し過ぎる光だった。

ア・バオア・クーを攻略すれば、ジオンにはサイド3しか残されていない。

ビームの光が絶え間なく交錯する宇宙(そら)の中、戦いの終局に臨むために出撃した連邦軍のエース・リド・ウォルフは脚の無いモビルスーツと会敵した。

連邦にあんなモビルスーツはない。IFFで確認するまでもなく敵機だ。

しかし、強者であることも戦闘感というヤツでそれとなく判っていた。かと言って見過せば味方の被害は増えただろう。

この時、既に4機以上のジオン機を撃破していたリドは79SPの照準で足の無い黒い機体を追う。

連邦軍唯一のパーソナルカラーを持ったリドの、黒とグレーで配色されたジムスナイパーⅡは、そのジオンの機体……シャア・アズナブルが駆るジオングとも知らず、絶えず高速で動く世界の中で、メガ粒子砲と呼ばれてソレを狙撃用に改良したMSの銃を発砲した。

しかし、リドが思わぬ方向から発射されたメガ粒子は、彼が駆る79SPジムスナイパーⅡを的確に捉えたのである。

 

リド・ウォルフ。

アフリカ戦線の戦闘機乗りだった彼がMSに切り替えたのは、申請していた戦闘機の代わりにジムタイプのモビルスーツが配備されてからだ。

所属していた部隊の隊長の死を切欠に奮起し、黒く塗装した量産型ガンキャノンにオプションパーツを取り付け、1週間で21機の敵を撃墜したエースである。

公式の生涯撃墜数はMS撃墜数68機・艦船撃沈数4隻という連邦軍第3位の腕前である。

最終階級は少佐であった。

 

 

 

どれほどの時間が経っただろうか。

リドはRGM-79SP・ジムスナイパーⅡのコクピット内で目を覚ました。

最後に見たのはメガ粒子砲光の光だろうから、自分が今居るのが生者の世界だとは思わなった。

だとすると、ここが所謂死後の世界なのかということが想像できる。しかしあの世に行ってもMS内のままとは意外な話だ。

何処に居るのかはという判断は保留して、現在の自分の状況を確認する。

身体中の何処にも痛みは無い。

今、コクピット内が暗いのは79SPが起動してないからだ。非常灯も点いていないところを見ると、電気系統にダメージを受けたようだ。

しかも、残存する酸素量が少ないのか胸が苦しい。

MSパイロットの感覚以前に、重力がある場所に居ることは分かる。機体が何かに拠り掛かって、上体を上げていることも理解できた。

地球表面に居るなら大気圏の摩擦熱で79SPは燃え尽きているだろう。ならば宇宙漂流している間にコロニー内部に漂着した可能性がある。

宇宙要塞という可能性も考えたが、1Gの閑静重力を発生させるほど巨大な宇宙要塞はジオンにも連邦にも無い筈だ。

ここでリドは1つの可能性を考える。

「まだ生きている」

そして重力のあるコロニーに漂着したということだ。

奇跡的な話だろうが、敵のメガ粒子砲が光だけの不発ということもあるかも知れない。ならば救助要請をしてリド本人と機体を回収してもらい、早く戦線に復帰しなければならない。

ふと、リドは耳や頬、そして首の後ろに鬱陶しさを感じた。どうも自分の髪の毛らしい。短髪ではなかったが、そこまで長く無かった髪の毛がロングヘアとも言うべき長さに延びているのが解り、どれ程の時間を眠っていたのかと考えざるを得ない。と同時に、ア・バオア・クー戦からどれ程の時間が経過したのか考えざるを得ないのだ。

これは戦争が終結している可能性が高い。

そもそもア・バオア・クーを攻略したらジオンは本拠地であるサイド3しか残されていないので、彼の宇宙要塞の戦いが終局した後は即座に講和を打診している可能性がある。

その間の食料はどうしていたのかどいう疑問もあるが、とにもかくにも連邦に連絡を取ることが急務だ。リドは今居るであろうコロニーか()()()()()ことを祈る。機能が停止していたコロニーでも、場所次第では酸素も残っている可能性はあるのだ。

一度コクピットハッチを強制排除したら、もう元に戻すことは出来ない。だがこのままという訳にもいかないのは明白な事実だ。

蛇が出るか鬼が出るか判らない。幸運が続くことを神などに祈る事など本来はガラじゃない。だが流石に今は自分の力ではどうしようもないのだ。

ならば、これ以上の幸運など祈らないで、死ぬならその天命に従うまでと考える方が楽……。

そんな考え方をしつつも、生きる為の努力を怠る気も毛頭なくコクピットハッチを強制排除した。当然、排除用火薬の爆発でコクピットハッチが吹き飛ぶ。

「…………空?」

吹き飛んだハッチの向うに見えたのは、青い空。そしてその両脇を囲むように突き出た渓谷である。コロニーならば見えるべき対岸の地表や街、そして反射板がない。

リドは恐る恐る、とは言っても内心急いた気を抑えながらではあるがジムのコクピットから降りた。

降りて初めて気付いたが、髪は背中にまで伸びている。

そして大気を胸一杯に吸い込むと息苦しい理由が分かった。

「なっ……」

自分の胸から突き出た二つの丸くて柔らかい物体が、パイロットスーツを中から押しているのだ。その柔らかさは女性に付いているべきモノである。しかも巨大と言える。リドが気を失っている最中に、何者かが悪戯したのだろうか。

リドは速やかにパイロットスーツのファスナーを下げ、この厄介なものを取り出そうとした。

しかしファスナーを下げると抑え込まれていたそれは本来の巨大さを主張するように弾け出すように溢れ出した。

「なん……だと……?」

リドの目前に溢れ出したソレは、どうもリドの身体にくっ付いているらしい。余り乱暴な扱い方をすると痛いのはリド本人だ。

ここでリドは一度深呼吸する。

夢でも見ているのかも知れない。しかし、やけにはっきりした夢だ。はっきりし過ぎて現実との区別が出来ない程である。

まず自身の身体に起こった変化を確かめる。何せ髪がこれほど伸びるまで79SPの中に居て、その間飲まず食わずだ。

だからなのか、尿意や便衣など一切の排泄欲もない。排泄欲がないと言うか、色々スッキリし過ぎて股の間にあるべきモノも無い気がする。

 

…………自分で股をまさぐってみる。

すると無い。

「な、なんじゃこりゃぁぁぁあああああああ!!?」

元男で元連邦軍のエースパイロットだったリド・ウォルフの叫びが、特地の警告地帯に拡がる。

 




発作的に考えた話なんですが、やはりめっちゃ短かったですね。
最初は18禁で考えたのですが、18禁やりすぎなのでR-15にしました。
でもまぁ、K点越えで飢狼ネタを使うので程々にエロいです。

そして幾つか、読者様に謝罪すべきことがあります。
それは当方、庵パンがリド・ウォルフという人物を浅黒い肌に青髪という以外知らないこと。
まぁこれは雄のナニを取ると性格が変わるというので、庵パンが結構好きにメス落ちさせるか否か決めてしまえるワケですが(

更に抱えている連載が多くて超どん亀更新になってしまうこと。
中でも飢狼と被るネタがあるので、2話以降の更新は相当先になってしまうことです。
でも必ず続けます!

本小説内の冒頭で撃破(?)されているっぽいジムの活躍がご覧になりたい方は、当方のエロンダムの小説、或は特地で活躍しているジムの雄姿をご覧になりたい方は、明日をユメミルさんの小説を読みに行くと良いと思います。

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