三代目 F Soul Hokage   作:シズネ

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オッサンばっか出てるので一人称が「儂」ばっか。読み辛くてすんません(笑)


オッサンの会議

翌日、今後の体制を決める会議が開かれた。参加者は俺とダンゾウ、ホムラ、コハルと、他上忍数名。上忍は全然知らない人ばっかり、猪鹿蝶の親父達はまだ上忍じゃないのかな?シカクは特に有能だから、近いうちに調べておかなきゃな。

 

「ヒルゼンよ、お前は本当に大丈夫なのか?九尾の攻撃を受けてから復活したとはいえ、もう以前のように動けるとは思えん。そろそろ潮時じゃないのか?」

 

あーそうそう、ダンゾウってこんな嫌味なやつだったっけ?木の葉への想いは人一倍あるとはいえ、火影への執着は目に余るな…。根(性格的な意味)は良いやつだと思うけど。

 

「冗談はよせ、ダンゾウ。儂は今全盛期を思い出す程に絶好調じゃよ」

 

さっさとダンゾウを適当にあしらって、会議を始めよう。

 

「さて、今日集まってもらったのは他でもない。今回の九尾襲来に伴う甚大な被害の収拾をつけるべく、今後の体制を話し合おうということじゃ。ただ、皆の者が昨日からすぐ里の復興に貢献してくれている。木の葉の里の復活は思ったより早くなるかもしれんのう」

 

「火影様。確かに現在迅速な対応が進んでいるのは事実ですが、多大な犠牲が出た現状を考えると、人々の精神的な傷はそうすぐには癒えるとは思えません」

 

確かにそうだよな…。当たり前だわ、一応俺だって妻を亡くしてるし。

 

「それは最もじゃ。さて、四代目亡き今、暫定的に儂が火影を行うことになると思うが、それで「五代目を早く決めるべきだろう」

 

ダンゾウが割り込んできた。悪いけど、今後起こる出来事を知っている俺が火影の座を退くつもりはないよ。

 

「ダンゾウよ、確かにそれも一理あるがのう、ただでさえ混乱している今、新たな指導者を立てて更に混乱が生じてしまえば状況が悪化するだけじゃ。最悪の場合、火の国の混乱を受けて他国が攻め入り、第四次忍界大戦勃発なんてこともある」

 

「ヒルゼン、それは考え過ぎではないか」

 

ダンゾウしつけえ…

 

「最悪の場合じゃと言っておろう」

 

「ヒルゼンの言う通りだ。これ以上の混乱を防ぐために、三代目が再び火影の座について復興を進めるべきだと思うぞ。五代目を立てるのはそれからでも遅くはなかろう」

 

「私もそう思うぞ」

 

「……わかった。一先ずはそれでよいだろう」

 

ナイス!ホムラとコハル!とりあえずこれで収拾ついたかな…

 

「…ただな、今回の九尾襲来は、何が原因なんだ?今までは時代時代の節目に発生する天災と考えられてきた。もしかしたら近いうちに何か大きな転換が起こるのかもしれないが、今のところそういう兆候は見られない」

 

やっぱ痛いところ突いてくるな。原作ではここでうちはが疑われるって訳だ。何とかしたいけど、昨日は色々ありすぎて対策考えられなかったな。

 

「儂が根の者を遣って調査してこよう」

 

「その必要はない、ダンゾウ。もう既に儂直属の暗部に調査を命じてある」

 

「本当に大丈夫なんだろうな?」

 

「ああ、任せておけ。責任を持って儂が調べ上げよう」

 

本当にここでうちはの仕業だとする証拠をでっち上げて来られたらたまったもんじゃない。ハッタリでも何でも今はダンゾウの暴走を防ぐのが大事だ。

 

ーーーーーーーーーーー

 

 

 

「…とりあえずこれで良いだろう。ダンゾウ、ホムラ、コハル以外は下がってよいぞ」

 

「ハッ!!」

 

さーて、これからが一番大事な話。そう、九尾を封印された金髪の男の子、ナルトの処遇についてだ。

 

「ミナト達の子供のことじゃ」

 

「九尾を封印されているみたいだな。どうするってお前、当然里の管理下に厳しく置く必要があるだろう。男なのだから出産に伴う封印の緩みの心配はないが、今回のようなことが二度と起きてはならん」

 

ダンゾウの言うことは全くその通りだ。ただ、今後ナルトはこの世界において大変重大な役割を担う忍者になる。そのための障害は俺が何としてでも取り除いてやらねばならない。憎しみに支配されるような環境も当然忌避すべきだ。俺のイレギュラーがあったんだ。ナルトの身に何が起こるかもまだ分からない。

 

「そうじゃがな、ダンゾウ。あの子は1人の人間じゃ、この里の人間として、幸せな人生を歩む権利がある」

 

「ただの人間ではない、人柱力だ。ヒルゼン、お前は九尾襲来を受けてもなお平和ボケか?」

 

「言葉を慎めダンゾウ。確かに人柱力というのに間違いはないが、それ以前に彼は大切な木の葉の子、儂にとっては家族も同然じゃ。この子は儂が面倒を見よう」

 

「それはわかったがヒルゼンよ、この子の姓はどうするつもりだ?波風かうずまきか、これは重要な問題だぞ」

 

ホムラが真剣な表情で尋ねた。

 

確かにな、原作ではうずまきの姓を名乗り、四代目の息子であることを隠したがために、多くの憎しみを直接受けるような形になってしまった。

 

もし波風ナルトとすればどうなるか?それは彼が人柱力であることを他里に示すような者だ。自分で自分の身を守れない子に他里から狙われ続ける運命を背負わせることになる。

 

そう、つまりこれは苦渋の選択。どっちを選んでもナルトが辛い運命を背負うことに変わりはないのだ。それならば、火影としての判断は、里に混乱・被害がより及びにくい選択をすること。自明である。俺は答える。

 

「勿論うずまきナルトだ。波風の姓を名乗るのは自らが人柱力だと他里に示すようなものだ」

 

 




ここは原作通り、うずまきナルトになりました。別にダンゾウが特に嫌いって訳ではないのですが、成り行き上、こんな感じになりました。

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