さて、パパっと時間は移り現在は六本木の異界。
美しい景観を保ちながら、よく見るとまるでその道は迷宮のように入り組んでいるこの異界六本木。
沖田さんの勧めもあって、現在再びこの町を探索しているわけだ。
閑散とした通り、マップは埋まれど出てこない悪魔、大体あけられている宝箱。
無論、其の捜索の殆どが無駄骨に終わりそうな中、自分たちはようやく目的の悪魔に出会えた。
「キャー!!タスケテ~~!!」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
【NAME】≪魔族≫<宝で重い>オモイカネ Lv??
HP ?
MP ?
【相性】 ??
【スキル】・ランダマイザ
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
悲鳴を上げながら逃げる其の悪魔は、日本神話に登場する天津神の一柱。
知恵を司る神さまこと【オモイカネ】である。
無論、本来ならオモイカネは神故に強力な悪魔。
まだレベル20にもたどり着かない自分達では到底倒せる相手ではないのだが……。
「ふっふっふ!こちらは私とノッブ+その仲魔の悪魔達!
簡単に逃げられるとは思わないでくださいよ?」
「ひっひっひ!お前のことは掲示板でよ~~く知ってるからなぁ!?
旨味、雑魚ステ、レアドロップ!
諦めて大人しくしろ!!今なら綺麗に殺してやるぞ!」
しかし、このオモイカネは違った。
この異界の影響か、はたまたは呪いか、なんとこのオモイカネのステータスは基本的に素早さ全振りになっており、攻撃能力や防御性能が大幅弱体化しているのだ。
しかも、その身に秘めたマグネタイトの量は膨大で、ドロップマグもマッカの量も膨大。
俗に言うレア敵、わかりやすく言うとドラ〇エのはぐれメタル、ペルソナで言う金のシャドウ枠なのだ。
「げっへっへ、確かお前は銃弱点だったんだよなぁ?
沖田ぁ!銃は持ったか!」
「モちのロンですよノッブ!
ふっふっふ、こんな時のためにはかせから買っておいたニューナンブが火を噴きます!」
無論、此方とてそんなご馳走をますます見すごすわけがない。
なんとか2人3匹で協力して袋小路へと追い詰める。
そうして、こちらがその生きた宝箱に銃口と手裏剣の先を向けた瞬間にそれは起きた。
「まてぇい!!」
突如ビルの上に立つ、5つの悪魔の影!
その小さくも頼りある5匹の悪魔は、まるでオモイカネをかばうようにビルから飛び降り、我々の前に立ちはだかる。
そして高らかに名乗りあげるのであった!
「イチゴフロスト!」
そう、それは色違いのジャックフロスト。
プリク〇君と言われ当時の女子高生に慕われた氷の妖精ジャックフロスト、それの色違いであった。
「レモンフロスト!」
そのイチゴフロストの次に名乗りあげるは別の雪の悪魔。
レモンフロスト。
先の血のような赤色と比較すれば此方は痺れるような黄色。
ともすれば、その次に現れるのは当然……
「イチゴフロスト!!」
「ん?」
しかし、なぜか次も赤だった。
「イチゴフロスト〜〜!!!」
「……」
「レモ〜ンフロスト!!!」
そうして並んだのは赤、黄、赤、赤、黄。
赤い悪魔が3匹に黄色のが2匹である。
思わずあっけにとられる自分たち、ポージングを始めるフロストたち。
その間に抜け目なく逃走路のマンホールを確保するオモイカネ。
そしてその5匹の氷の小悪魔は、此方の様子を無視して高らかにこう宣言したのであった。
「おいら達、5匹そろって……」
「「「「「フロスト・ファイブ!!!!!」」」」」
「さぁ、邪悪なデビルバスターどもよ!
おいらたちが来たからにはもう好きにはさせないホー!!!!」
「うん、お前ら、正座」
笑顔でそう沖田は切り捨てたのであった。
「ヒホー……また戦ってもらえなかったホー……」
哀愁漂う5匹のフロストの背中を見送りながら、尻目に銃をしまう。
なお、オモイカネは自分がフロストファイブ(偽)に説教している間に逃走済みである。
さもあらん。
「で、どうする?」
「まさか、半日歩き回って、まともに悪魔に遭遇することすらできないとは……
ノッブの幸運E、恐るべしです」
「失礼な、ちゃんと5は超えてるぞ。
5は」
沖田さんの訴えるような視線を無視しつつ、だらんと地面に腰を下ろす。
さて、現在自分たちがいるのは異界六本木のど真ん中。
既に本格的に悪魔探索を始めてから3時間は経過している。
しかし、それにも関わらず、何故か自分たちはレア悪魔遭遇は愚か、普通の悪魔とすらほとんど出会うことすらできていなかった。
「あ〜も〜、おかしいですねえ。
掲示板情報だと、今の六本木は悪魔の海だーと聞いたのに。
これでは異世界でノッブとデートツアーに……あ、そう考えると意外と悪く無いかも?」
「いや、悪いじゃろ」
「ですよね〜」
アホな問答を沖田さんと繰り広げるも、それでも一向に悪魔が出てくる気配すらない。
お互いに改めて大きく溜息を吐き、真面目に話し合うことにした。
「で、どうしましょうか。
一応、こちらとしてはもう少しなにかイベントが終わるまでに経験値やらレアアイテムが欲しいんですけどねえ」
「でも沖田とワシが一緒に探索しても高レベル故か運の悪さ故か、何故かほとんど悪魔と遭遇しない。
……やっぱりここはバラバラに探索したほうがいいのでは?」
「でも、掲示板によればボス悪魔がうようよ歩き回ってるらしいのに二手に分かれるのは危なくないですか?
流石にマッカよりは命が大事ですよ?」
「でも、安全策を取りすぎて、1匹も悪魔に出会えなかったらそれこそ意味がないだろ」
沖田さんと数分間に渡り議論し合うも、結局有効な結論は出なかった。
しかし、そんな風に議論に行き詰まっていたからだろう。
だからこそ、自分たちはこんなアホなことを思いついてしまったのだ。
「……あ!そうだ!
こんな時だからこそ使えるレアアイテム!
そういえば私拾ってたんでした!早速これを使っちゃいましょう!!」
まさかそれのせいで、これからとんでもないことに巻き込まれる事も知らずに……。
●
「何故だ……どうして、こんな事に……」
六本木メシア教会テンプルナイト兼異能者系プレイヤー【安藤院】。
彼は現在、六本木のケヤキ広場で一人絶望に浸っていた。
「に、逃げろ!あんど……ぐおぉぉ!!」
絶望でこちらの足が止まった隙に、また一人仲間が吹っ飛ばされる。
既に、ここ数分で見慣れた光景、しかし、それは絶対に見慣れたくない光景でもあった。
「畜生!!よくも同士を!!絶対に許さん!!」
そう声高らかに激昂し、反撃の【ハマオン】を放ち、周囲の悪魔の一団を撃退する。
しかし、それでは焼け石に水であった。
「¢$&#%¥℃$£⊂⊆>……」
《貧狼星》こと【ドゥベ】。
それに呼び出されるのは、今しがた倒した悪魔を上回る量の悪魔であった。
そう、今この場において、無数の悪魔を一瞬で倒せる安藤の魔法はなんの意味もなかった。
少なくとも召喚主である【ドゥベ】を倒さなければ。
「くらえ!!【アクエス】!!」
しかし、幸か不幸か安藤院はこの【ドゥベ】に有効打を与えることのできる属性の魔法を使うこともできた。
……しかし、その魔法の水流は目標にあたることはなかった。
「ギキォァァア!」
体格の大きい悪魔が【ドゥベ】の盾となり、その一撃が塞がれる。
その出来てしまった安藤の魔法の隙を縫って、他の悪魔が、件のドゥベが、そうして
追撃、あるいは追加の悪魔の召喚を行うのであった。
「畜生……畜生!
一体……一体何処で間違えたんだ」
安藤の脳裏に浮かぶ無数の後悔と走馬灯。
そうして思い出されるのは、つい先ほどまで自分たちが行なっていた順調なガイアメシア合同の六本木攻略のことであった。
そう、初めはこの不安しか感じない組み合わせに反して、捜索は非常に順調であった。
お互いに共通した目的を持って団結できていたし、悪魔が出てきても難なく撃退。
ドゥベと遭遇した時は、両陣営の共同での耐性外魔法での不意打ちであっさりと撃退することができぐらいだ。
『なんだ!思ったよりも全然余裕じゃないか!』
思わず他の仲間がそんなことを言うくらいには、心の余裕が生まれたのも確かであった。
噂のボス悪魔が、耐性外魔法の魔法を当てれば、あっさりと頭部が壊れその【完全耐性】が失われるという脆さを持っていたからだろう。
或いは、そのボスが単体ならば耐性さえ突破すれば意外とあっさり押し倒せるという事実もあった。
そう、だからこそ自分達は油断してしまったのだろう。
ーーこのドゥベの持つ真の恐怖はそこではないのに、だ。
自分たちは気を大きくしたまま、当初の目標であるショッピングモールに到着。
ここを占拠する2体のドゥベの群れを見てもなお場所を変えず、物資の確保のために奇襲を仕掛ける事にしたのであった。
その結果は概ね成功、片方は死にかけでもう片方は頭部欠損状態と、これならばここからまともに戦って負けるわけがない。
そんな、すごく有利な場面であったはずなのに……
『¢$&#%¥℃$£⊂⊆>!!』
『へ!今更悪魔召喚かよ!そんなのオセェんだよ!
雑魚悪魔の一匹や二匹……え?』
しかし、その優勢はあっさりと覆されたのであった。
『『『¢$&#%¥℃$£⊂⊆>!!』』』
まさか、【ドゥベ】の悪魔召喚で【ドゥベ】が召喚されるなんて。
いったい誰が予想できるだろうか?
「ひ、怯むな!
たかが、たかが1匹増えただけじゃないか!
それだけじゃ此方の優位は崩れん!!
きっちりと1匹ずつ倒せば……」
『『『¢$&#%¥℃$£⊂⊆>』』』
そうして、その【ドゥベ】の増殖は一回では終わらなかった。
呼び出された【ドゥベ】がまた悪魔召喚で別の【ドゥベ】を呼び、そしてその新しく呼び出された【ドゥベ】がまた別のを呼ぶ。
こうなってしまうとあとは簡単だ、ネズミ算式に増えた【ドゥベ】により、あっさりと我々は制圧されてしまったのであった。
「まだだ……ま、だ……ぐぅ!!」
当然、この六本木メシアガイア同盟は弱くはなかった。
しかし、それでももう限界であった。
MPは切れ、体力も尽き、何よりも新たな【ドゥベ】の完全耐性を突破できる数少ない魔法持ちの悪魔や異能者が早々に退場してしまったのが痛すぎた。
そうなると後は、防戦一方。
互いが互いを庇い、気がつけば死屍累々の全滅状態がそこにはあった。
「¢$&#%¥℃$£⊂⊆>」
「は……は、お、れ、は……馬鹿だ。
みんなを巻き込ん……で、とくべつだと、思い上がっ……て」
レベルが高かったからだろう、最後まで立ち残ってしまった今回の捜索のメシアリーダーである安藤院の心には無限の後悔が詰まっていた。
そう、もし不意打ちが失敗した時点で早々に撤退を支持していれば。
もし、ドゥベの真の強さが同族召喚にあると気がついていれば。
そもそも、自分が迂闊にも両陣営を巻き込んで六本木捜索隊なんて言いださなければ!
「は……は。
こん……な、皆殺しには……ならなかった、か……な」
血で滲み、音すら掠れた感覚器でもはっきりとわかる。
無数の同胞プレイヤー達の死体、死体、死体。
どいつもこいつもいい奴であった。
メシアとかガイアとか関係なしに。
誰もが率先して他プレイヤーを助けるためと志願した、間違いない正義漢ばかりであった。
それなのに、このような地獄の様な状況になってしまったのは間違いなく、先導者兼リーダーであった自分が原因だ。
少なくとも安藤院自身はその様に確信してしまっていた。
「あ……」
そうして安藤院は、一種の諦めを感じながら、眼の前の光景を見ていた。
迫り来る悪魔の波。
もはや自分以外立つもののいない戦場。
そうして、自分達の命を刈り取らんとする死神の鎌を。
「は、は……俺はどうなってもいい。
だから、だから、どうか、どうか、仲間、だけは……」
己の末路を悟り、全てを出し尽くしたメシアンたる彼の最後の行動は、純粋な【祈り】であった。
それは特定の神にではない、悪魔でもない、ましてや目の前に迫るドゥベ達にでもなかった。
もっと神聖な、人の根源たる思考のもとに生み出される名もなき信仰、それが彼の今際の際に行った、最後の行動であった。
……だからこそ、幸か不幸か、その祈りは届いたのだろう。
「……え?」
最後に目をつぶり、無我の境地で祈っていたために気がつくのが遅れた。
が、こちらは満身創痍の死の淵に立たされていたはずなのに、何故かいつまでたってもその時は来ない。
恐る恐る目を開けると、そこには時が止まったかの様に動かないドゥベ達の姿がそこにはあった。
困惑するこちらの様子を尻目に、結局その悪魔の群れは自分達へのトドメも忘れて、どこか別の場所へと移動してしまった。
後に残されたのは、ボロボロのけやき広場に壊れているものの物資の残ったショッピングモール、そうして死屍累々満身創痍ではあるものの、原型は止めている自分達だけであった。
「……っは!!お、おい!皆!無事か!!
今から蘇生をするから!早く目覚めてくれ!!」
静寂した六本木けやき広場で思わず暫しの硬直してしまった安藤院だが、ようやく自分達が助かったことに気がついたのだろう。
素早く気絶者にはメディアを、重傷者には【地返しの玉】を使い、周囲に散乱していた回復アイテムなども使い、素早く部隊を復旧させた。
安藤院の努力のおかげか、実力者揃いであったからか、幸いにも蘇生できないほど損傷した死体や蘇生アイテムが足りないということはなかった。
「……え、えっと、我々は勝ったんですか?
死んでしまったため、よくわからないのですが……」
「僕もわからない。
……すまない!僕は様子を見てくる!
みんなは物資をアジトに運んどいてくれ」
制止しようとする仲間の声を無視して、安藤院は一人その場から離れた。
彼が行く道は先程自分達と戦いそして見逃されたドゥベの群れのいく先であった。
なぜ自分達は見逃されたのか?
そも、彼らは何処に向かったのか?
そんな疑問を抱えながら六本木を走った彼だが、その答えはすぐに見つかることとなった。
「……な!」
ビルの屋上から見ると、そこにいたのは大量の悪魔、悪魔、そしてドゥベの群れ。
まさに群勢と呼ぶにふさわしい、大量のドゥベとその配下の悪魔がそこにはいた。
しかも、それらは今なお増えているらしく、あるものは同族召喚で、あるものは遠方からの飛行で、どんどんとここに六本木中のドゥベが集結しているのがマップを使わずとも分かった。
しかも、それ程大量にいるのに、それらは一切こちらへと注意を払うことなく、ただ一点を目指していた。
そうして、このドゥベまみれの地獄地帯、今最も六本木で天国に近い場所。
そこにそれはいたのであった。
「……あれが……ライドウ……!!」
遠目からも分かる、赤黒いマントに固い軍帽。
黒い軍服に鋭い刀。
事前のDDSSで話だけは聞いていた、このイベントの六本木の守護者の姿がそこにはあった。
実は安藤院自身はその話を信じてはいなかった。
なぜなら、このデスゲームの黒幕がそんな甘い命綱の様なものを作るほど人情みに溢れているとは思っていなかったし、そもそも避難所での話を聞くにそこまでその偽ライドウが強いとも思えなかった。
無論、強いのだろうがそれはあくまで常識的なプレイヤースキルの延長。
即ち件の偽女ライドウはただの初心者救済するお節介な善良プレイヤーであり、それ以上のものではないというのが彼自身の出した結論であった。
「……ありえない」
しかし、彼はその考えは間違いだと悟った。
なぜなら、その守護者は格が違ったからだ。
視界をほぼ全て埋め尽くすほどの悪魔とドゥベの群れなのに、今尚五体満足で戦い続けられていた。
いや、正確には彼女の仲魔であるモーショボーや黒猫の悪魔の姿が見えるからそれは違うのだろうか、それでも人間としては単身であった。
その刀で敵の腕を切り、その外套を持って魔法を逸らす。
前後の同時攻撃すら難なくいなし、ただ一つのアイテムを相手にぶつけるだけで相手を行動不能にしていた。
その動き、もはや芸術的という言葉を超え、【超人】と言わざるをえなかった。
「援護……いや、無理か」
少しでも手助けしようとも思ったが、それはすぐに無理だと悟った。
そもそも距離か離れすぎているし、下手に手を出してこちらに悪魔達のヘイトが向けば今の自分では一瞬でボロボロになってしまう。
しかも、バフをかけようと思ったが、なぜか補助強化魔法が掛からなかった。
だからこそ、彼は信じる事にした。
そのライドウが全てを助けてくれる事に、この六本木のプレイヤーの未来、それを賭けるに値する人物だと。
「……感謝します」
かくして、彼は自分の仲間のいる場所へと戻っていった。
避難所にいるみんなに物資を届けるため、そして仲間の無事を確認する為にだ。
それと共に、彼は一種の勝利も確信していた。
何故なら、すでにライドウが来たからだ。
そのライドウは、どのような手段を用いたかは知らないが、この六本木中の悪魔を一人で集め尽くし、それ全てを同時に相手取っているような超人だ。
おそらくは、ここがゲーム内である事を思い出すに、今回のはここまで全てが神が起こしたイベントのうちなのだろう。
それで自分達がライドウの手助けが来るまで戦う、そう言う運命だったのだろう。
なればこそ、先ほどまでの自分達の戦いは無駄ではないが、一旦はここまで。
幾らかの安心感、そして達成感と高揚感を胸に秘めながら、彼はその場を去るのであった……。
●
なお、六本木地獄現場。
「ハアァァァァ!!ふっざけんな!!
あのビルにいた男、まじで1匹の悪魔すら倒さずに帰りやがった!!
しかも、何が『感謝します(キリッ』 っだ!!煽ってんのかクソメシアン!!!」
「凪!今度は鬼が召喚されたよ!!
物理耐性持ちだから、気をつけて!」
「アアアァァァ!!ウゼェェェ!!!
何こいつら?何で召喚する悪魔が地味に強くなってるの?学習してるの?自分だけを殺すポラリスなの?
オラァ!デビルスリープ!!!」
『もしもし〜ノッブ〜、生きてますか〜
生きてたら返事して下さーい』
「はいはい、生きてますよ生きてます
死んだら返事できませんよ〜……で、実際後何分くらい?
いつになったらこの地獄の悪魔軍団は尽きるの?」
『使用した個数とその効能を考えると……後1時間は固いですね☆
ガンバ♪』
「ガンバ♪……じゃねぇぇぇ!!!
無理無理無理!!只でさえもうキャパオーバーなのにこれ以上は無理!!!死ぬ、死ぬ!、死んじゃう!!」
かくして、自分達は【集魔の水】の効果とその複数使用による危険度を身をもって体感する羽目になったとさ。
めでたくなし、めでたくなし★
「あ、凶鳥の群れ」
「おいおい、死んだわ自分」
※なお、集魔の水使用後を仲魔の反応
合体素材「ふむ?何か気配が強いですね。
……言うなれば、マグネタイトが分不相応に大きそうというか?
俗に言う、美味しい獲物っぽく見えますね。
人間で言うところのカレー店の無料配給サービス位」
元カブソ「うわっ、なんかいつもより臭うにゃ。
ファブリーズいるにゃ?」
モーショボ「このマ凪……スケべ過ぎる!!」