シニアリーグの夏の大会が始まろうとしている。
俺はいつもの様に能力を確認していた。
基礎能力
最高球速:130km(※140km)
制球:S
スタミナ:B
変化球:カーブ5(※5)
変化球2:チェンジアップ3(※5)
投手能力はいい感じに成長出来たと思う。
この調子で行けば、中学卒業前に現カテゴリーで成長させられる限界までいけそうだ。
続けて野手能力を確認していく。
基礎能力2
弾道:2
ミート:E
パワー:D
走力:C
肩力:B
守備:C
捕球:C
投手能力を優先していたので野手能力はそこまで成長していない。
そして、野手能力は守備を優先していたから、打撃はまだまだの状態だ。
今度は特殊能力の確認だ。
特殊能力
『鉄人』
『鉄腕』
『身長高い』
『リリース○』
『ノビ5』
『キレ◎』
新しく『キレ◎』を取得した。
能力の詳細はこんな感じだ。
『キレ◎』
・変化球のキレがとても良くなる特殊能力である。
・『キレ○』よりも変化球が打者よりで変化する様になる。
・金特殊能力である『驚異のキレ』の取得条件の1つである。
『キレ◎』の詳細はこんな感じだ。
これを取得したら、カーブとチェンジアップの制球に慣れるのに少し時間が掛かったな。
でも、ブルペンの投げ込みでクリスさんが後逸する程のキレを見せたので嬉しかったぜ!
こんな感じの能力で夏の大会を戦っていく。
やってやるぜ!
◆
丸亀シニアは夏の大会を順調に勝ち進んでいった。
俺は一回戦を被安打1、奪三振11で完封。
三回戦の松方シニアを被安打2、奪三振14で完封した。
そして、迎える決勝戦の相手は成宮がいる城南シニアだ。
成宮、勝負だ!
◆
夏のシニアリーグ選手権大会の東京地区決勝戦。
丸亀シニアと城南シニアの試合が行われる球場には、多くの人達が観戦に訪れていた。
「やっぱり東京地区で一番の投手は、城南の成宮だろぉ。」
観戦に訪れていた野球好きの1人がそう言うと、隣の人が反論する。
「いやいや、丸亀シニアの葉輪だって!中学生であのコントロールはありえねぇだろ!?」
その反論を皮切りに2人の会話が弾んでいく。
「でもよぉ、成宮は最近流行りのスライダーとフォークを武器にしてるんだぜ?
やっぱり成宮の方が上だよ。」
「葉輪はカーブとチェンジアップが持ち球だけど、あのノビのあるフォーシームとの
コンビネーションはエグイってもんじゃないぞ。だから葉輪が上だって。」
「成宮はバッティングもいいんだぞ!投手なのに打順は三番だからな!」
「うっ、それを言われると困る…。」
そんな会話に手帳を見ながら微笑む女性がいた。
丸亀シニアに何度も足を運んでいる高島 礼である。
「あんな会話がされる程に葉輪君はシニアの中心人物になったのね。」
そう言いながら高島は手帳を閉じて球場を見渡す。
「市大三高だけじゃないわ…他の高校のスカウトも見に来ているわね。」
高島は何度も足を運んで丸亀シニアの選手であるクリス、御幸、葉輪と話をしている。
クリスからは既に色好い返事を貰えている。
この夏の大会が終わったら青道高校を見学する約束を取り付けているのだ。
後は御幸と葉輪の2人だが、彼らはまだ中学2年生である。
この2人に貴重な特待生枠を使うべきか、監督である片岡 鉄心と話し合わなければならない。
「御幸君と葉輪君には、それだけの価値があると思っているのだけどね。」
高島がそう呟いた時、球場がざわつき始めた。
いよいよ、丸亀シニアと城南シニアによる夏の大会の東京地区決勝戦が始まる。
「さて、スカウトの役得として今は試合を楽しみましょうか。」
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