『パワプロ成長』でダイヤのA   作:ネコガミ

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本日投稿3話目です。


第223話

Uー18日本代表チームはヂップマンを攻略する事は出来なかったが、後続のUー18キューバ代表の投手達を打ち崩し8回の表までに7点を奪った。

 

だがUー18キューバ代表も轟の守備の穴をついた攻撃で9回の裏に2点差にまで詰め寄ったが反撃もここまで。

 

Uー18日本代表とUー18キューバ代表の試合は7ー5で日本代表が勝利して、決勝戦へと駒を進めたのだった。

 

 

 

 

「『おっと、先客がいたようだね。』」

 

ロジャーズスカウトのベックはUー18日本代表とUー18キューバ代表の試合が終わった後にヂップマンを訪ねようとしていたが、ヂップマンの元には既に他球団のスカウトの姿があった。

 

「『あの様子だと彼を取られたかな?仕方ない、僕はパワプロと御幸に挨拶をしてから引き上げるとしようか。』」

 

 

 

 

Uー18台湾代表とUー18アメリカ代表の試合は8ー2でアメリカ代表が勝利した。

 

台湾代表は球数制限の影響でエースの楊が登板出来なかったのが痛手だった。

 

こうしてUー18硬式野球国際大会の決勝戦はUー18日本代表とUー18アメリカ代表の組み合わせとなったのだった。

 

 

 

 

「明日の決勝の相手は予想通りにアメリカだ。各自、後で資料に目を通しておいてくれ。それじゃ、明日のスタメンを発表するぞ!」

 

Uー18日本代表チームの監督さんがメモを片手にスタメンを発表していく。

 

先発ピッチャーは俺、キャッチャーは一也とスタメンが発表されていったんだけど、サードは轟じゃなくて別の奴だった。

 

どうもキューバ戦で4回エラーをした事を考えてサードのスタメンから外したようだ。

 

でも轟をDHで起用する辺り、バッティングには期待しているみたいだな。

 

ただ、4番じゃなくて6番にしたのは何でだろう?

 

「アメリカ代表の先発はおそらくエースのJ・コンラッドがくるはずだ。コンラッドは左のサイドスローで150km以上のフォーシームを投げ込んでくるメジャースカウトからも注目されている男だ。おそらくは体験した事のない角度からボールがくるだろう。」

 

他にもアメリカのエースの特徴を話した監督さんは、皆を見渡した後に俺に目を向けてくる。

 

「慣れないマウンドにボールと大変だろうが、決勝のマウンドはお前に任せた。」

「はい!」

 

さぁ、国際大会で初めての先発だ。

 

思いっきり楽しんでやるぜ!

 

 

 

 

「『明日の日本代表の先発は、おそらくフウロ・ハワがくるだろう。』」

 

アメリカ代表チームの監督の言葉に、アメリカ代表チームのメンバーは首を傾げる。

 

「『ボス、誰なんだそいつは?』」

「『まずはこの映像を見てくれ。』」

 

ホームアドバンテージとして地元のメディアから映像を入手していたアメリカ代表チームは、オーストラリア代表との試合で投げたパワプロの映像を流す。

 

「『速いな。』」

「『ヘイ、コンラッド。お前よりもコントロールがいいんじゃないか?』」

「「「『ハッハッハッ!』」」」

 

パワプロの投球映像が終わると、アメリカ代表チームの監督はチームメンバーの顔を見渡す。

 

「『知人に聞いた話では、ロジャーズのスカウトが彼に声を掛けているらしい。メジャーのスカウトが日本人のまだ学生である彼に声を掛ける…それほどの才能の持ち主という事だ。』」

 

監督の言葉にアメリカ代表チームのメンバーは表情を引き締めた。

 

「『明日の決勝戦は多くのメジャースカウトが視察に訪れる。君達は大いにアピールするといい。そして、日本代表チームに本物のベースボールを教え、我々が勝利するのだ!』」

 

監督の檄に応え、アメリカ代表チームは士気を上げたのだった。




次の投稿は13:00の予定です。

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