(完結)閃の軌跡0   作:アルカンシェル

104 / 139
新章突入。沢山の感想ありがとうございます。

また、誤字報告ありがとうございます。





AC アドバンスドチャプター
104話 再会


 帝都ヘイムダル。

 アストライア女学院では冬期休暇の前の最後の式が行われていた。

 

「ふう……」

 

 エリゼ・シュバルツァーは一人物憂げな表情で教室に残っていた。

 何かペナルティを受けたわけではない。

 数日前、突然現れたオリヴァルト皇子に無理矢理取り付けられた約束の時間になるまでの暇潰しだった。

 

「流石に一度帰らなければいけませんよね」

 

 約束の事から意識を逸らすようにエリゼは呟く。

 全寮制の学園でも、流石にこの一年の節目の時期は帰省するのが普通で寮もそれに伴って閉鎖される。

 夏季休暇の時は理由を付けて帰らなかったが、今回はそうはいかない。

 そして、両親にも話さなければいけないことがある。

 

「…………会わせたい人がいる……ですか……」

 

 オリヴァルト皇子からの申し出はそれだった。

 つまりはそういうことなのだろう。

 男爵とはいえ貴族の家に生まれた身としてはそういうこともあるとはエリゼも知っている。

 現に同級生の中でも既に婚約が決まっている人もいるのだから珍しいことではない。

 両親は特に何も言わないが、シュバルツァー家の今後を考えるなら婿養子を取るのが自然だった。

 皇族の身でありながら兄の死に真摯に頭を下げてくれた人だから、善意による申し出なのは分かる。

 しかし、それでもこれからオリヴァルト皇子の紹介で会わなければいけない意味を考えると気が重くなる。

 

「エリゼさん」

 

 不意に誰かが名前を呼んだ。

 教室はいつの間にか日が陰り、太陽は落ちようとしていた。

 そんなに時間が経っていたことにエリゼは驚きながらも、声に振り返る。

 

「そろそろお時間です」

 

 灰色の軍服を纏った女性が促す。

 その背後には長い金髪の同級生とミント髪の後輩がエリゼの様子を不安そうに伺っていた。

 

 ――そんな顔をしなくてもいいのに……

 

 どちらもシュバルツァー男爵家とは比べ物にならない格式の家柄なのに、と内心で呆れる。

 しかしそれを表情に出さずに、エリゼはそれまでの感傷を全て押し込めて、淑女の仮面を被って立ち上がる。

 

「お待たせしてしまって申し訳ありません。アルフィン殿下、ミルディーヌ様。それにクレア少尉も」

 

 エリゼが浮かべた笑顔を正面から見ることになった三人は息を呑む。

 おかしなところは一つもない。

 淑女として完璧な笑顔。

 なのだが、まるで感じる印象は氷のそれだった。

 《聖アストライア女学院の氷の乙女》。それが学院の陰で囁かれるエリゼの異名だった。

 

 

 

 

 ドライケルス広場。

 帝都北部に位置し、バルフレイム宮を一望できる広場の中央、ドライケルス大帝の像の前で一人のサングラスに白い服を纏った青年がリュートを掻き鳴らし、気持ち良さそうに歌っていた。

 

「…………」

 

「エ、エリゼさん……落ち着いてください」

 

 護衛として学院から導力車に同乗してきたクレアは表情を変えないまま温度を下げたエリゼの目に危機感を覚える。

 シュバルツァー男爵家の一人娘、エリゼ・シュバルツァー。

 彼女との面識ができたのは今回のように、彼女のルームメイトとなったアルフィン・ライゼ・アルノールの護衛任務をすることになってからだった。

 しかし、クレアにとってエリゼは姫殿下のルームメイト以上に印象深い者だった。

 もう一年が経とうとしている《リベールの異変》。

 クレアはリベールに最も近いパルムで警戒任務に当たっていたが、エリゼの兄は突如として現れた浮遊都市にオブザーバーとして王国軍と飛行艇に乗ったオリヴァルト皇子と共に赴き、帰らぬ人となった。

 エリゼの兄、リィン・シュバルツァーとはクレアも面識はあった。

 そして何よりも、義理だったとはいえ家族を失ったエリゼの心情をクレアは誰よりもよく分かる。

 

「…………大丈夫です、クレアさん……わたくしは大丈夫です……」

 

 クレアは知っている。

 その目は内に溜め込んだ何かが決壊寸前だと言うことを。

 白い服の青年、オリヴァルト皇子はあえて明るく振る舞っているのかもしれないが、今のエリゼには逆効果にしかなっていない。

 

「エリゼさん、やはりここは――」

 

「おや……エリゼ君。よかった来てくれたか」

 

 クレアが万が一を考えて、日を改めるようにエリゼを帰そうとするがその決断は遅くオリヴァルト皇子がエリゼに気付いて歌を止めた。

 

「いやー……今日は晴れて良かったよ。まるでこれから起きるイベントを女神が祝福しているようだ。そう思わないかいミュラー?」

 

「否定はしないが、お前はもう少し自重しろ。ここはリベールではないんだぞ」

 

 彼の傍らに立つミュラーは話を振られてため息を吐く。

 

「はは、今日くらいは大目に見てくれたまえ。なんと言ってもこちらでは久々の再会なんだ」

 

 オリヴァルト皇子の言い訳にミュラーは肩を竦めるだけでそれ以上咎めることはしなかった。

 そこにクレアは何か違和感を覚えるが、答えを出す前にアルフィンが声を上げた。

 

「お兄様。これはいったいどういうことですか!?」

 

「やあアルフィン。どうしたんだいそんな怖い顔をして?」

 

 惚けた兄にアルフィンは眦を上げる。

 数日前、突然学院に現れたオリヴァルトは多くの子女達の前でエリゼに紹介したい人がいると言ってしまった。

 本人は嵐のように一方的にそれを告げて、出て行ってしまったが、女学院ではエリゼは話題の人物となり注目を集めることになった。

 オリヴァルト皇子直々の見合い。

 相手は誰なのか、憶測は無責任に大きくなり、果てにはオリヴァルト皇子がエリゼに求婚したという事実無根の出来事も囁かれている。

 そして憩いの場であるはずのドライケルス広場では今、様々な目が彼らを注目していた。

 女学院が終わって野次馬に来た生徒たち。

 彼女たちの噂を聞き、真偽を確かめにきた貴族の間者。

 すでに手遅れなまでに、《エリゼ・シュバルツァーの見合い》は貴族界の中で注目されているのだった。

 

「どうしたじゃ、ありません! いったい何を考えているんですか!?」

 

 破天荒で型破りな兄なのは以前から知っているが、今回のことは度が過ぎている。

 アルフィンがこの一年の間でゆっくりと距離を詰めていた関係を根本から破壊し、貴族の話題の中心に祭り上げた所業にアルフィンは本気で怒っていた。

 

「あれ……アルフィン……?」

 

 そこによく知った声が聞こえてきた。

 

「セドリック!?」

 

 振り返って声の主を確認したアルフィンは驚く。

 そこには弟セドリック・ライゼ・アルノールとその護衛役であるクルト・ヴァンダールの二人がいた。

 

「お久しぶりです。アルフィン殿下」

 

「もしかしてアルフィンたちも、兄上に呼ばれてここに?」

 

 恭しく頭を下げるクルトに、礼を返すことを忘れてアルフィンはその可能性を考えてしまう。

 

「まさかお兄様……紹介したい相手というのは……」

 

 弟のセドリックとエリゼは確かに同い年だ。

 しかしエリゼはともかく、セドリックは次期皇帝となる身分であり、その婚約者は慎重に選ばれる。

 その座を狙っている貴族は数多く、そしてシュバルツァー家は貴族の地位で一番下の男爵家。

 帰らぬ人となったエリゼの兄にオリヴァルトが執心だったのはアルフィンも知っているが、最悪全ての貴族を敵に回し兼ねない行動に絶句する。

 

「やあセドリック。忙しい中来てもらって悪いが、まだ彼は到着してなくてね。もう少し待ってくれるかい?」

 

「ええ……」

 

 安堵の息を吐くアルフィンにセドリックは首を傾げながら頷く。

 

「えっと、アルフィンはともかくそちらの方々は初めましてですね……

 僕はセドリック・ライゼ・アルノールです。こちらは護衛役のクルト・ヴァンダールです」

 

 セドリックに紹介され、クルトは静かに頭を下げる。

 

「失礼しました。鉄道憲兵隊所属のクレア・リーヴェルト少尉です……こちらはシュバルツァー男爵家のエリゼ様にカイエン公爵家のミルディーヌ様です」

 

 皇子殿下に先に名乗らせてしまったことに慌てて、クレアが名乗りその紹介に合わせてエリゼとミルディーヌは恭しく頭を下げる。

 

「やめてください。公の場ではないんですから。そんなかしこまらなくていいですよ」

 

「いえ、そういうわけにはいきません」

 

 確かに公の場ではないが、このドライケルス広場で注目の的となっている。

 例えセドリックが良いと言っても、民衆の目がある以上最低限の敬意を払って接しないとそれぞれの家に責任問題へと後々追及されることだろう。

 それを察したセドリックもそれ以上は無茶を言わずに困った顔をしながらも、エリゼに向き直る。

 

「シュバルツァーと仰っていましたが、もしかして兄上が出版した《Rの軌跡》の主人公の妹さんですか?」

 

「え……ええ……」

 

 目をキラキラさせたセドリックにエリゼは居心地が悪そうに頷く。

 《Rの軌跡》。それは オリヴァルト皇子直々に書いた小説。

 オリヴァルトがリィン・シュバルツァーの死を悼み、彼の旅路を描いた物語であり、エリゼもその一巻を読んではみたが酷いものだった。

 登場人物の名前はそれとなく変えられているが、本人たちのことを知っているエリゼからすれば胸中は複雑の一言に尽きる。

 特に彼が家を出る原因になった《鬼の力》を使って、悪徳市長を懲らしめるくだりでの名乗りなどその極みだろう。

 

 ――兄様がそんなふざけたことするはずありません……

 

 そこでもうエリゼは読む気はなくなったが、その小説はオリヴァルト皇子が書いたこともあり、かなりの人気を博し続く二巻の発売を待ち望む声は多かったりする。

 セドリックはエリゼのそんな不機嫌な顔に気付かずにただ感激している。

 

「オリヴァルト殿下、それでわたくしに紹介したいという方はどのような方なのですか?」

 

 エリゼは一種の諦観をしながらオリヴァルトに尋ねる。

 女学院でもそうだったが、アルフィンとミルディーヌ、それにセドリックとクルトと格式の高い貴族を立ち会わせての会合なら、もはやエリゼに拒否権などない。

 覚悟を決めた以上、相手方に失礼を働かないためにもエリゼはさらに心を凍てつかせる。

 

「ふむ……それはあってのお楽しみ、といいたいところだが……

 実はボクも彼の出生については完全に把握していないのだよ」

 

「はあ……」

 

「とある貴族に拾われた子でね。ある人にドライケルスの子供と言われた少年で――ある意味、後継者としてはまさしくその通りなのかもしれないが」

 

「貴族に拾われた……」

 

 その言葉にエリゼは思わず息を呑むが、続く内容に困惑するしかなかった。

 ドライケルス大帝と言えば、目の前の銅像がそれなのだが彼は250年前の帝国の中興の祖。

 その子供――子孫といえば目の前の皇族たちのはず。

 

「もしかして、その方は皇帝陛下の庶子でしょうか?」

 

 オリヴァルトがそうであったように、新たな皇帝の血筋が見つかったのだろうかと首を傾げる。

 

「いや、それはないと父上には確認したよ。何故か宰相閣下の方が驚いていたけど……

 まあそんな曰くのある少年だが、人となりはボクが保証するから安心したまえ」

 

「…………この話……父、テオ・シュバルツァーは御存知なのでしょうか?」

 

「うん? ああ、もちろんだとも」

 

「そうですか……」

 

 既に父に話を通している様子にエリゼは益々心を冷たくする。

 立会人に父、もはや逃げることはできない状況に口を閉ざす。

 そんな悲壮な決意を固めるエリゼにようやく何かがおかしいとオリヴァルト、そしてミュラーは首を傾げた。

 

「皇子……いったい何と言って彼女に約束を取り付けた?」

 

「ふむ……あの時は少々舞い上がっていたからちゃんと覚えていないが、エリゼ君に紹介したい男の子がいると言って、今日の約束を取り付けたのだが……」

 

「それだけか……彼のことについてはその場で言わなかったのか?」

 

「何を言うんだいミュラー。こういうのは何も知らせずに引き合わせることがいいんじゃないか」

 

 悪びれることなく、むしろ誇らしげに言い切るオリヴァルトにミュラーは深々とため息を吐く。

 

「えっと……よく分かりませんが、その方はオリヴァルト皇子の身分を当然知っていらっしゃるんですよね?」

 

 二人のやり取りにクレアが時計を見ながら口を挟む。

 約束の時間からすでに二十分は過ぎているのに、待ち人の姿はない。

 大らかな皇子とはいえ、彼の身分を知るものなら遅刻などできるはずもない。

 

「ああ、今朝彼の故郷から導力通信で連絡があってね。漠然と到着時刻を聞いただけだから、正確な時間は決めていなかったんだよ」

 

 それでも皇族を待たせる神経をクレアは理解できなかった。

 

「む……どうやら来たようだな」

 

 クレアがそんな不敬者が誰なのか思考を走らせるとミュラーがやって来た導力トラムに目を向けた。

 それを追ってクレア達が見ると、一斉に周辺の野次馬たちもそれを見る。

 

「あら……これは何のお祭りかしら?」

 

 最初に降りてきたのはスミレ色の髪の女の子だった。

 

「そうだな。すごい人だかりだけど何かあったのかな?」

 

 女の子の疑問に応え、導力トラムから一人の少年が降りる。

 

「…………え……」

 

 赤い旅装服に太刀袋を背負った少年。その姿を見た瞬間、エリゼは言葉を失った。

 

「兄上、もしかして彼が紹介したい人ですか?」

 

「ああ、そうだよ」

 

 セドリックは彼の姿を見た瞬間に顔を綻ばせたオリヴァルトに尋ねる。

 

「得物は剣の類のようですが……あまり強そうには見えませんね……

 むしろ隣の女の子の方が油断できない気配を纏っていますが……」

 

 クルトは遠目で彼の実力を計り、兄のミュラーに同意を求める。

 

「そう見えるのなら、お前はまだ未熟ということだ。もっとも彼女の方に気付いているのなら護衛役としては十分合格だ」

 

「兄上?」

 

 兄の意味深な評価にクルトは首を傾げる。

 

「あの人は……確かエリゼの写真の……」

 

「まあっ!」

 

 彼の姿に見覚えのあるアルフィンとミルディーヌは片方は首を傾げ、もう片方は得心がいったと言わんばかりに手を叩き、続く感動の再会に胸を躍らせる。

 

「そんな……」

 

 そしてクレアもまたあり得ないその少年の姿に言葉を失った。

 停留場にいた二人は周囲を見回して、ドライケルスの像を確認する。そしてその前にいるオリヴァルト達を見つけて歩き出した。

 女の子は楽しそうに少年の手を取って急かす様に引っ張る。

 少年ははしゃぐ女の子に苦笑しながらも足取りを彼女に合わせて手を引かれる。

 まるで仲の良い兄妹のように歩いて来る二人をオリヴァルトは一同の前に出て出迎える。が――

 

「ひっ!?」

 

 そのオリヴァルトの背後で、少女が溢れさせたおぞましい冷気にセドリックが短い悲鳴を上げていた。

 

「やあ二人とも、よく来てくれたね」

 

 そんな弟の様子に気付かずにオリヴァルトは少年と女の子を迎える。

 

「お久しぶりですオリヴァルト皇子。お待たせしてしまってすいません」

 

「フフ……影の国以来ね」

 

 恐縮する少年と小悪魔のような笑みを浮かべる女の子。

 

「早速感動の再会にハグを、と言いたいところだけどここは主役に譲るとしよう」

 

 オリヴァルトは横にずれて少年に前を譲る。

 その先に、エリゼの姿を確認して少年――リィン・シュバルツァーは破顔する。

 

「エリゼ……」

 

「……兄様……」

 

 ゆっくりとした足取りで歩み寄ってくる死んだはずの兄にエリゼは涙を――

 

「兄様、そちらのかわいらしい女の子はどなたですか?」

 

 ――エリゼは涙を一つも零さずに絶対零度の笑みを浮かべてリィンを迎えるのだった。

 

「あれ……?」

 

 はたかれることも予想していたリィンはエリゼの凍てついた言葉に思わずたじろぐ。

 

「ふふ……初めまして。レンと呼んでちょうだい。エリゼお姉さん」

 

 しかし、そんなリィンを尻目にスミレ色の髪の女の子がスカートの裾を摘まんで優雅に一礼して名乗る。

 

「お姉さん?」

 

「将来的にはそうなるかもしれないというだけよ。何たってリィンがレンに家族にならないかって言ってくれたんだから」

 

「レンッ!?」

 

 誤解を招くような言葉にリィンは狼狽える。

 

「兄様……」

 

「お……落ち着こうエリゼ……これにはいろいろと事情があってだな」

 

「ふふ、何を言っているんですか兄様? わたくしは至って冷静ですよ」

 

 現に死んだとされていたはずの兄が目の前にいるのに、涙もこぼさず我を忘れて縋りついていないのが何よりの証拠だ。

 

「あわわわ……」

 

「殿下、御下がりください」

 

「あらあらエリゼったらこんな顔もできたのね」

 

「フフフ……これが修羅場というものなのですね。私、初めてみました」

 

 そんな兄妹のやり取りに招かれた少年少女たちはそれぞれの反応をする。

 

「うんうん……これも一つの再会の形だね。ボクは感動したよ」

 

「適当なことを……どうやって収拾をつけるつもりだ?」

 

「リィン君……本当に良かった」

 

 オリヴァルトはしたり顔で頷き、ミュラーは呆れる。

 そしてこの場で純粋にリィンの生還を喜んでくれていたのはクレアだけだった。

 後にリィンは語る。

 この時のエリゼの気当たりは聖女や剣帝、劫炎よりも恐ろしかったと。

 

 

 

 




こんな舞台裏IF

クロウ
「うわーーん! ヴィタえもん!!」

ヴィータ
「あら、どうしたのクロウ?」

クロウ
「みんなが俺を仲間外れにして、どんどん騎神の強化フラグを建てているんだ……
 俺にも何か強くなれる道具を出してくれよっ!」

ヴィータ
「しょうがないわね……ならとりあえずこれなんてどうかしら?」

クロウ
「…………何だこれ? 蒼くて赤くて黒いのが混ざり合った液体は?」

ヴィータ
「クロスベル特産のプレロマ草を煎じて作ってみた《プレロマ茶》よ。さ……どうぞ」

クロウ
「い、いや……これは流石に……」

ヴィータ
「ところでクロウ……さっき私のことを何って呼んだのかしら? 誰が蒼い――なんなのかしら?」

クロウ
「いや……あれはちょっとした冗談で――やめ……あっ!」


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。