あらあら組んでいたのでとにかく投稿します。気になっている方々もいらっしゃるようなので。
それではどうぞ<(__)>
グレモリー眷属を隊長のボンネットバスで帰りの送迎を果たし、拠点へと戻った俺とトリーは、リビングの惨状に開いた口が塞がらず、向けた目も反らせないでいた。
め、目の前で起きている事を、あ、ありのままに言うぜ。
ただいまと帰ってきた俺達を迎えた光景は、カラワーナとドーナ・シークがソファに座ったまま動けずにいて、隊長と補佐官が苦虫を噛み潰している様な表情を浮かべているんだ。でもみんな一様にあるものから顔を背けているんだよ。
そしてその視線の向けられていない中心、テーブルの上には下着姿のミッテルトが膝立ちからの土下座姿勢でショーツを少し摺り下ろしている。簡単にはお尻丸出しながらも大事な所は隠れているという、どういう事情があったのか問い詰めたくなる体勢だ。
だが良い脇パイがあるぞ、言い値で買えるか?
そこまで観察して俺はふとした事を思い出した。俺の横にはトリーが居た事を。ケツを見たらどう動くか分からない奴を!
だがその予想に反してトリーは平然としたまま動かない。
「へっ? トリー?」
「カケカケ、お尻はね……前立腺をイジめる以外は締まりが命なのよ!」
「俺に力説すんじゃねえ!」
俺は言い様の無い事をほざくトリーに一言怒鳴った時、真後ろに怖気立つ気配を感じて慌てて振り向いた。そこに立っていたのは優しい笑みを湛えたままどす黒いオーラを放つ補佐官の姿だった。
「トリーさん、少しヨロシイデスカ?」
「は、ハイ……」
補佐官の声掛けに彼女は即座に顔面蒼白になりながら返事をして連行されていく。
そんな光景を他所に、テーブルの上のミッテルトとは別に、テーブルの横でペコペコと土下座を繰り返す半透明な人影が一つ。
「毎回思うが仙骨から竜気を流して調整する方が早いのはどういう事なんだろうか」
「ゴメンナサイゴメンナサイ、ゴメンナサイゴメンナサイ」
「ふっ、副司令にミッテルトぉ!」
モニターの向こうでは副司令が小難しい顔で左手の指をチョイチョイと動かして何かをしている。そしてさっきの半透明はミッテルトが土下座をしているものだった。もしかして幽霊?
「アタシが悪かったからもうやめてくださいオネガイデスカラ」
「悪いが俺の思っていた以上に竜脈の損傷が激しいからしっかりと治しておかないとマズいんだ。諦めてくれ」
「だからってこのポーズは地獄ッス、あんまりッス」
「しっかりと治さないと後々後遺症で動かなくなる部分が出るぞ?」
「あの何とかヒールってヤツでチョチョイじゃねえのかよぉ~っ」
「残念だが肉体ではなく心霊的な損耗だから治癒魔法の類は効かないんだ」
「こっちに居る補佐官でも出来なくないんすか!?」
「残念だが彼女では繊細な部分にまでは治療を施せない。諦める事だな」
「でもでもおケツ丸出しはあんまりっすよぉ~っ」
「なら勝手をした事を反省する事だ、馬鹿者が」
ミッテルトの申し立てを副司令が切り捨てながら治療しているのか、凄い絵面になっている。