オカルト研究部との戦いも決着です。
「では、潔く……脱いでもらいましょう」
「何ぃ!?」
「何ですってっ!?」
俺の処刑宣告に一誠は期待の声で、リアスは驚愕の声でうろたえる。
「ちょっとカケカケ、そんなの打ち合わせには無かったわよ」
「打ち合わせなんて、端からしてない」
そんな話は聞いてないとわめくトリーに俺は問答無用と切り捨てる。
「「えっ!?」」
俺を除いた面々が目を白黒させて呆気に取られている。それもそうだろう、制服を脱がされたのに関取の肉襦袢を着ていたのだから。
「裸……じゃ、無い?」
「あらあら」
「これは、一体!?」
ふと辺りを見る俺の目に入ってきたのは、男泣きに泣き崩れている一誠の姿だった。
「ちょっと、どういう事よ」
「青少年保護育成条例に基づき……あだっ!」
リアスに問い詰められて説明を始めた俺に誰かが何かを投げつけてきた。
「どの口が貴方にそれを言う資格があると言えるのかしら?」
「乙女にこのような格好をさせるんですから、報いは受けるべきですわよ」
「……変態、死すべし」
コロコロと可愛いポッチャリ体型にさせられている女性陣に睨まれ、俺は後退を……。
「逃がしてあげない」
トリーが後ろから俺を羽交い絞めにして後退する退路を塞いでしまった。おおう、胸が無念に泣いている。それにトリー、俺の尻に何か当たってるぞ、当ててくるな!
「とにかく、貴方達はこの世界の住人ではなく、この世界を調査する目的で派遣された、という事なのね?」
「イエス・マムッ!」
リアスの確認に対してぼろぼろの状態となっている俺が敬礼しながら全面肯定する。
「この事は魔王様に報告しなければいけないわね。異世界が存在するだなんて、とんでもない話だわ」
「そりゃそうだろ、異世界から侵略でもされたらどうなるか判ったもんじゃない」
俺は隠し立てることをすっかり止め、ありのままに説明する。
「危険な世界なら即刻排除、穏やかな世界なら不干渉で日和見をする計画が立てられてる最中だ。俺達が派遣されたのは危険な世界でも十分な調査を完遂しうる戦力として立てられたからだよ。でなけりゃ、もっと上の実力者が派遣される寸法だよ」
「私達は最強に見られがちだけど、向こうからしたらまだまだお優しい部類だわ。向こうには次元世界1つなら片手で消滅できる危険人物が居るわけだし」
俺とトリーは説明しながらも、高笑いしてくれる凶悪な実力者である司令の顔がどうしても頭に浮かんでしまう。
「要するに、協議できる要素を探し出すために派遣されたのが俺達というわけだ」
「イッセーは関係ないのね?」
「現地人なんだから関係ないだろ。たまたま堕天使とかいうのに殺された哀れな現地人だよ」
リアスに俺と一誠の関係を問われ、正直にありのままを話す。するとトリーが横槍を打ち込んできた。
「そうなると貴方は彼が死ぬかもしれない場面で見殺しにしたかも知れない、って話になるわね。それは規約第1条に関わる事よ? 判ってるの?」
「その時は罰でも何でも受けるよ。そういうモンだ」
俺は苦笑を浮かべながら軽口を叩いてみせる。これが次の面倒事の予兆だなんて知らずに。
オカルト研究部と連係することになった2人、これからどうなるか?次回をお楽しみにm(__)m