ハイスクールD×D 2人の竜戦騎   作:バグパイプ

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どうもバグパイプです(^^ゞ
やって来ました本編50話!
というわけでお楽しみ下さいm(__)m
なお、1話で終わってくれませんでした。


第50話 リアスのファッションショー開催

「カケカケ!」

 

 トリーはオカルト研究部の部室のドアを豪快に開き、押し入ろうとしてコケた。

 

 その先にある光景は、恥ずかしながらソファの上で、お尻丸出しでシップを貼って寝転んでる俺の姿があったからだろう。それにしても良く、こんな大きなシップが有ったな。ちょっとしたフェイスタオルぐらいはあるぞ?

 

 

 

「イッセーが独断で、アーシアさんを助けに行こうとするんでそれを止めてたらいつの間にか、リアスさんがお仕置きする話になってたと」

 

 トリーが事の顛末を俺から聞いて確認してくる。

 

「それでカケカケがそれに乗っかってリアスさんのお仕置き衣装を私に発注したいわけなのね?」

 

 事の顛末の残りを確認し、今に至る所を理解したのか、トリーはため息を吐いて落ち着く。

 

「一応、小型ミシンと裁縫道具一式と素材を持ってきてるけど」

 

「報酬をよこせ、ってか? 必要経費と1着に付き達成報酬として5万、ってのはどうだ?」

 

「オーケイ、呑みましょう」

 

 俺達は報酬の件も素直に交わして仕事に移ることになった。

 

「おーい、部屋の隅でいじけてるグレモリー、ファッションショーの時間だぞーっ!」

 

 

 

 こうしてああしてなんとして、オカルト研究部の部室が速やかにファッションショーの特設会場へと変貌を遂げた頃、トリーの仕事もひと段落したのか俺の隣で解説モードを決め込んでいた。

 

 ……何? 作成中はどうしたんだって? 青少年保護育成条例によって張り倒されて簀巻きにされてしまったので、画像も音声も拾えませんでした。弩チクショウ!

 

「……では、エントリーナンバー1番、基本にして究極、オーソドックスな『クイーン』です」

 

 進行役の小猫がカンペを手にしながら説明すると、シャワー室を舞台袖にしたステージにリアスの姿が現れた。客席の間を延びるランウェイが、空間の都合で作れなかったのが悔やまれます。

 

 膝上までの編み上げレザーブーツに編み上げのロングレザーグローブ、そして一体型に仕立てられたレザーのボディスーツ……って、下着まで手がけたか!? そのボディスーツを上から下へ真っ二つにする勢いで編み上げロープが編みこまれている。全てが黒いレザーで統一されている所に威厳と気品が垣間見える。

 

「どうですか部長」

 

「凄く恥ずかしいわよ」

 

 リアスに感想を求める小猫に、彼女は泣き言を吐いて見せた。羞恥に震える所はいただけないが、目力が強いだけあってそう悪くは無かった。欲を言えばもっと堂々として欲しいところだが。

 

 イッセーと木場、朱乃は呆然と見とれては言葉を失っている。

 

 2分ほどステージ上でポーズを取らせてはリアスを舞台袖に押し込んだ小猫が次の説明に移る。

 

「ではエントリーナンバー2番、紅が紅に染め上げる、赤い暴力の『タイラント』です」

 

 ステージに出てきたリアスの衣装は真紅のエナメルもまぶしい丈の短い上着にホットパンツ、膝下までのロングブーツに手首を覆い隠すミドルグローブと、先ほどの静かな威厳と比べてこちらは激しいほどの威圧感をにじませている。しかも縫い目をわざと作って模様に生かしてやがる。

 

 んんっ!? 上着を着ているにしてはやけに大きくおっぱいが揺れている。もしや! これが世に聞くノーブラとかいうヤツか! その暴れる様はまさに暴帝!

 

「それで部長」

 

「さっきよりも恥ずかしいわよ! 何でブラが無いの!? 少し動いただけで見えちゃうじゃない!」

 

 リアスの羞恥心丸出しの感想にイッセーが鼻血を吹いて倒れる。朱乃はそんなリアスを恍惚気に見つめていたのが不思議に感じるが。

 

 不思議といえば、さっきから解説が何も言わねえな。

 

 俺は不思議に思って隣を見ると、トリーはうっとりと自分の作品に見とれていた。

 

「んん~っ♪ イイわぁ~っ♪」

 

 お~い、トリー、早く戻って仕事しろ~っ。

 

 と、俺は自分の背後から漂ってくる妙な空気を感じ取った。なんというかこう、どよどよと淀んでいて、汲み取ってくださいって言いたげな雰囲気が、俺に警告音を響かせる。

 

 しまった! この空気の中でトリーを起こせばどうなるか、分かったモンじゃねえ!

 

 俺が自分の失態に気づいた時にはすでに遅く、取り返しの付かない騒乱の導火線に火が点いた。

 

「朱乃ちゃんも作りたいのかしら?

 でもそうなると小猫ちゃんを抜きにするなんてトリーさんには出来ないわよ?」

 

「それは困ってしまいますわね」

 

「……ではこうしましょう」

 

 困り顔の朱乃にステージから降りてきた小猫が合図を出し、トリーも交えて俺をじっと見つめてきた。凄く物欲しげなつぶらな瞳で。

 

「「「じぃ~っ」」」

 

「ば、馬鹿野郎、俺はこの時点で10万以上の報酬を出す羽目になってんだぞ! お前等までやらかしたら1月分の給料が飛んじまうだろうが!」

 

「トリーさんは知っている。カケカケの給料が基本給100万の、師団長手当て80万の、出張手当50万の……」

 

「それ以上、言うんじゃねえ!」

 

 トリーが俺の給料の内訳を語りだしたので大慌てでそれを止めるが、嬉しそうにヤツは暴露していく。

 

「……危険手当が400万だよね♪」

 

「「「「おぉ~っ!?」」」」

 

 最後の項目を打ち出したトリーの言葉に、皆の衝撃が声となって漏れる。調査部隊シーカーに掛かればこのぐらい朝飯前で暴露できる、それがこうして実証されてしまった。

 

 


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